青春と音楽と召喚獣   作:いくや

17 / 100

 学園祭当日!

 高校ってどこでもするものと思ってたら……
 ウチの学校無かったんですよね。結構ショック大きかったです。

 では、どうぞ!!


#17 学園祭!

 

 「 ー ということだから、みんな協力お願いします!」

 『ハイ』

 いよいよ学園祭当日。クラスでの出し物:クレープのことについて、憂ちゃんがみんなの前で説明した。オレが昨日提案したことについてだ。みんな簡単に納得してくれたみたいで良かった。オレはもう仕事が終わったから何もしなくて良いんだが……憂ちゃんに手伝ってもらってるから、何かしら手助けはすべきだと思う。人手が足らなくなったところの応援にでも回るか。梓ちゃんは、LIVE(13:00頃)に合わせてシフトは12:00までとなっていた。オレもその頃には抜けたいと思う。

 

 「ヒロ、今日のLIVE楽しみにしておくよ!」

 「そうか。ありがとう。お前そんなに音楽興味あったか?」

 「少なくとも、ヒロよりかは断然あったと思うけど」

 「そうか。ってかお前、シフト昼から入ってなかったか?」

 「島田さんと交代してもらったんだ。雄二と康太も須川君や横溝君とシフト交代してLIVE見に行くつもりだから。秀吉の演劇も見にね」

 島田や須川・横溝といった連中は、クラスメイトである。演劇はどうも軽音の後にあるらしい。

 期待してくれて嬉しいんだが、今日LIVE出来るのかな……憂ちゃんにもまだ何にも聞いてないけど。いや、憂ちゃんは大変だろうから何も聞かないでおこう。

 

 9:00になって、学園祭がスタートした。この学園の学園祭は一般入場もOKなので、お客さんが学生だけだとは限らない。予想通りの客足だ。多すぎず少なすぎず、一番ストレスを感じないな。

 あっという間に、12:00になった。

 

 「梓、ヒロ君、もう抜ける時間だよ」

 「え、もう?」

 「ありがと憂」

 オレたちにそれだけ伝えると、憂ちゃんは再び仕事に戻った。唯先輩の名前を一言も出さずに。

 

 「心配だ……」

 「部室に行ってみたらもう来てるかもしれないよ」

 「そうだね!」

 部室に来ても、唯先輩の姿は見当たらず、3人しかいなかった。

 

 「あ、2人とも……」

 「まだ、唯先輩来てないみたいですね……」

 「うん。絶対に間に合わせるってメールは来てたんだけどね」

 「練習しておこう」

 練習するも、やはり唯先輩抜きの演奏は、曲として成り立っていない。

 

 「もう12:30か」

 「このまま唯抜きの演奏ver.も確かめてみるか?」

 「そうだな」

 「絶対嫌です! 唯先輩抜きで演奏しても意味無いです!」

 梓ちゃん……うん。オレもそう思う。全員が揃ってこその「放課後ティータイム」だと思う。

 

 「和……」

 唯先輩の幼馴染で、生徒会役員の真鍋さんが部室にやってきた。

 

 「ステージは10分押しだけど、予定通り講堂に入って」

 「分かった」

 「軽音部メンバーは……全員居るわね。軽音部出演準備完了」

 「和?」

 唯先輩が居ないのは一目見て分かるはずだ。

 

 「あの子は、昔から一つのことをやり出したら止まらないの。今回だって風邪なんか忘れてくるわよ」

 「そう……」

 「だから ー 」

 

 軽音部の部室のドアが開いた。

 

 「ちーっす」

 「空気読め!!!」

 さわちゃん先生の登場。久しぶり見た……このタイミングで入ってくるのはどうかと思うが。

 

 「ていうか今まで何してたんだよ?」

 「こっちは大変だったんですよ!」

 「あら? 何もせずにただ過ごしていたわけじゃないのよ。あの浴衣の防寒ver.も作っていたの!」

 『そのやる気を他に回して欲しい』

 全員が見事にハモる。さわちゃん先生…………

 

 「そして、それがその衣装です!」

 えらく気合が入ってるな……ドアの方を指差していたので、みんな注目する。

 

 「失礼しま~す……」

 ゆ、唯先輩!? その防寒ver.の浴衣を着て現れた。

 

 「唯! 来てたんなら真っ先にこっちに寄れよ!」 

 「ごめんなさい……」

 「最低です。みんなこんなに心配してたのに」

 「あずにゃん?」

 梓ちゃんのほうを見てみると、少し目が潤んでいた。

 

 「梓が一番心配してたんだぞ」

 「あずにゃん……」

 「最低です。大体風邪をひいたときに ー 」

 梓ちゃんの言葉をさえぎるように、唯先輩は梓ちゃんに抱きつく。

 

 「ごめんね心配掛けて。わたし精一杯やるよ。みんなでいいLIVEにしようね」

 「特別…ですよ」

 本当によかった。LIVEぎりぎりに間に合って。

 

 「そういえば、ギー太は? ここに置いてあったよね?」

 「えっ? 憂ちゃんが家に持って帰りましたけど、持って来てないんですか?」

 「そうだった!! どうしよう……」

 「仕方ないわね。これ使いなさい」

 どこからともなくさわちゃん先生が取り出したギター。

 

 「ギー太以外弾けない……」

 唯先輩……どうするんですか。

 

   ★

 

 「これより、軽音部:放課後ティータイムによるLIVEを開始します」

 オレたちはセッティングを済ませ、幕が開くのを待った。徐々に上がる幕、大きな歓声。まさにLIVEだ。

 

 「ワン・ツー・スリー……」

 りっちゃんの合図により演奏が始まった。1曲目は「ふでぺん~ボールペン~」だ。みんなステージ衣装(防寒ver.浴衣)に着替えてのLIVE。もちろん? オレも衣装が用意されてあった(さわちゃん先生の手作りらしい……)ために、それに着替えてキーボードを演奏する。

 

 真ん中にVo.兼Ba.の澪ちゃんが位置取り、その後ろにDr.のりっちゃんが。その左右にキーボードが配置してあって、会場から見て左にムギ先輩、右にオレがいる。オレの前方、要するに澪ちゃんの右側には、Gt.の梓ちゃん。そして、左側には……

 

 

 

 

 さわちゃん先生が、演奏をしていた。

 

 

 

 唯先輩は、どうしてもギー太じゃないと弾けないということで、急いで制服に着替えて家に取り帰った。しかし、LIVEは待ってくれなく、開始時間には間に合わなかった。そのため、代理でさわちゃん先生が弾いてるのだ。

 学生の頃、ギターをしていたらしく演奏の腕は確かだ。

 

 唯先輩が来れなくなった場合の時を考えて、梓ちゃんがギターソロの部分を練習していたために、難なく曲は進んでいった。そして、アウトロのところあたりで、後ろにある入り口が開くのが見えた。

 

 

 ギターケースをからった唯先輩だ。

 

 

 どうやら、みんなその様子が見えたらしく表情が明るくなっていた。そして、1曲目「ふでぺん~ボールペン~」の演奏が終わる。唯先輩は、オレたちが立っているステージのすぐ下までやってきた。

 

 放課後ティータイムに対する拍手がなっている間に、唯先輩が制服のままでステージに上がってくる。当然、舞台は静かになる。オレたちは全員、唯先輩のもとへと集まった。

 

 「ありがとう、さわちゃん」

 「後は頑張りなさい」

 『山中先生かっこいい!』

 唯先輩の代わりを務めて下さった山中先生に賞賛の嵐が。唯先輩はその最中に、オレたちにこう言った。

 

 「みんなごめんなさい。よく考えたら、いつもいつもご迷惑を……こんな大事なときに ー 」

 「唯、みんな唯のことが大好きだよ」

 りっちゃんの言葉に、オレたちは笑顔を浮かべる。全員がいてこその放課後ティータイム。それがあるからこそのあの人を感動させることが出来る演奏。その証拠に、

 

 『頑張って ー 』

 『唯ちゃん!! ー 』

 会場のみんなからも、拍手が聞こえてくる。改めて、この一員になれて本当に幸せだ。

 

 「改めまして、放課後ティータイムです!」

 唯先輩がやってきて、さっきまでさわちゃん先生が居た場所に澪ちゃんが移って、センターを唯先輩に譲る。メインボーカルは唯先輩だから。

 あっという間に、最後の曲となった。「ふわふわ時間(タイム)」、唯先輩の声に、澪ちゃんのハモリがばっちり来る曲だ。楽しい時間はすぐに過ぎていき、曲も終わってしまったけれども、ムギ先輩の気を利かせたアドリブにみんなが乗っかり、もう少し至福のひと時を過ごしていた。

 時間も来てしまい、オレの ー いや放課後ティータイムによる初LIVEは終わりを迎えた。

 

 その後あった秀吉の演劇も見て、アンプ類などの器材を全て部室に持って帰るということをしていたら、いつのまにか、15:00も近くなっていた。

 

 「よ~しじゃあ唯!」

 「どうしたりっちゃん!」

 「クレープ食べに行こうぜ!」

 「やった! クレープ大好き♪ で、何処の?」

 りっちゃんはオレと梓ちゃんのほうを向いた。それに習ってか、澪ちゃんとムギ先輩もこちらのほうを向いた。

 

 「どうしたの?」

 「さあさあ、お2人さん、案内してくれるかな?」

 「え、何処か美味しい店知ってるんだね!」

 「そうらしいぞ唯。期待しておけ」

 どうやら、オレたちの出し物のクレープ店に連れて行けということだそうだ。何て気の利く先輩方なんだ。オレと梓ちゃんは無言でうなずき、先輩方を案内した。

 

 「こちらです」

 「ここか! 1-Dの出し物のお店だね。1-Dって、憂やあずにゃん、ヒロ君のクラスじゃん!」

 流石は唯先輩。流れからある程度察することは可能だったのだが。

 

 「いらっしゃいませ~って、お姉ちゃん!?」

 「あ、憂~」

 「律さんに澪さんに紬さんまで!」

 「あずにゃんとヒロ君に案内してもらったんだ~」

 梓ちゃんはエプロンを取りに裏に行った。

 

 「そうだったんだ~まずは席に座って座って! みなさんもどうぞ!」

 「ありがとう憂ちゃん!」

 「LIVE見ました! よかったですよ!」

 「ありがと」

 ちょっと繁盛していたらしく、憂ちゃんも大忙しだったから、話を簡単に切り上げて自分の仕事へと戻っていった。

 

 「おい、ヒロ~梓や憂ちゃんは仕事してるけどお前はしなくても良いのか?」

 「オレは、買出し担当だったからこっちのことは何にも知らないんだ」

 「じゃあ、おすすめの商品を教えてもらおうかな」

 「何があるの何があるの?」

 甘いものには目が無い唯先輩は大はしゃぎ。オレはメニューを渡しながら説明した。

 

 「バナナ・イチゴ・りんご・チョコ・生クリーム・カスタードの中から好きなように」

 「じゃあ、全部とかってやっていいの?」

 「え、ええもちろん」

 流石は唯先輩だ。何事もスケールが違う。もし注文されたって憂ちゃんなら何とかしてくれるだろう……

 

 「それじゃ、全部!」

 「唯……欲張りすぎだろ」

 「だって~」

 「じゃ、わたしも全部!」

 「おいっ!」

 唯先輩とりっちゃんは、全部ということで意見が揃ったようだ。澪ちゃんとムギ先輩は、オーソドックスに果物1つ選び、トッピングも1つ選んだ。

 

 「梓ちゃ~ん」

 「はい~」

 「注文決まったんだって~」

 「今行く~」

 まあまあ忙しいうちのクラスの出し物。ちょうどおやつ時というのもあって、混んで来ているみたいだ。

 

 「ご注文はお決まりですか?」

 「全部が2つと、イチゴクリームと、バナナチョコでお願い」

 「ぜ、全部?」

 「梓ちゃん……ゴメンけど憂ちゃんに話を持っていってもらったら理解してもらえると思う」

 「あ、はあ……分かった。ご注文を繰り返させていただきます。全部が2つとイチゴクリーム、バナナチョコでよろしかったでしょうか?」

 声だけ聞いていたら、ラ・ペディスにでも来ている雰囲気だったよ。 

 

 「おうっ! 梓似合ってるぞ!」

 「あ、ずる~いりっちゃん。わたしが先に言おうとしたのに!!」

 「こういうのは早い者勝ちだ!」

 「あずにゃん、かわいいよ!」

 梓ちゃんは、逃げるように憂ちゃんの方へ向かった。照れ隠しだろう。

 

 先輩方はその後クレープを堪能して帰っていった。オレは人が行列を作るくらいまでに増えたから接客の手伝いをすることにした。

 そして、あっという間に17:00になって、学園祭が終了した。

 

 「今日は、お疲れ様~」

 憂ちゃんがみんなをねぎらう。

 「明日も頑張ろうね」

 そう。実は若葉学園の学園祭には、1日目は文化祭で、2日目は清涼祭(せいりょうさい)という別名がついていた。その名の通り?1日目は文化部とかが発表したりする。2日目は、若葉学園のメイン:召喚獣を使った大会があるのだ。出し物に関しては、2日ともするから意外と大変である。

 買出しに関しては、昨日まとめて2日分買ったから大丈夫。

 解散となって、各自帰る人等さまざま。

 

 「憂ちゃん、ありがとう! 唯先輩たちのオーダーちょっと困惑したでしょう」

 「そこまでないかな。もしかしたらやる人がいるかもしれないと思っていたからね」

 「すごいな。あ、それにLIVE見に来てくれてありがとう!」

 「わたしからも礼を言うよ。唯先輩治って本当に良かった」

 「梓ちゃん。わたしも楽しかったよ!」

 LIVEをする側として、見てくださった方々が楽しいって気持ちになると、本当に嬉しい。

 

 「わたしも憂と見に来た! 日頃はあんななのに軽音部って凄いよね~」

 憂ちゃんの友達の純ちゃんって子か。確かジャズ研でベースしているんだったっけ?こちらののんびりムードとは違って、あちらは結構厳しいらしいから腕は上がっているって梓ちゃんが言ってたかな。

 

 「ヒロ~」

 「お前、なかなかやるじゃねえか!」

 「……短期間で凄い」

 「お前ら! ありがとな」

 アキ、雄二、康太が近くにやってきて感想を言ってくれた。

 

 「お主凄かったぞい。舞台袖から見ておった」

 「秀吉! ありがとう。あ、演劇見た。流石全国って感じだった」

 「そうかの。ありがとうなのじゃ」

 秀吉もやってきていた。やりきった感を漂わせていた。

 

 「楽器ってそんなに短期間でマスターできるもんなんだね」

 アキからの質問が来た。

 「マスターというほどのレベルじゃないけど……弾けるようにはなるんじゃない?」

 「お姉ちゃんも去年、素人から始めて学園祭で演奏したからね」

 「すごいですよ、唯先輩は。まだまだ音楽用語は覚えてないみたいだけどね」

 唯先輩と一緒にしないで欲しい……あの方はある意味天才だぞ。いくら数ヶ月しか練習してないとはいえ、暇さえあれば家ではキーボードの練習していたから多少は弾けるようになってもらわないと、悲しい。

 

 「そうだヒロ」

 「何だ?雄二」

 「明日、清涼祭で行われる召喚獣のショー見に行くか?」

 「そうだな。興味はあるな。憂ちゃん、明日手伝うことは無い?」

 仕事はないとは言え、今日の感じじゃ助っ人を入れたりしないとダメだから。

 

 「あ、行って来ていいよ! 梓ちゃんも行っておいで」

 「わたしはそんなに召喚獣には興味ないよ」

 「そうなんだ~」

 「じゃ、お言葉に甘えまして行って来ます! でも、途中で人手が足らなくなったら連絡して。携帯持ち歩くから」

 何だかんだ言って、憂ちゃんとも連絡先を交換していた。唯先輩のことやらクラスのことやらでいろいろ話すから。

 

 その後、ちょっと喋って今日は終わった。

 次の日、清涼祭。

 外を歩くときは、ともかく宣伝して回った。少しは助けになっているだろう。

 オレはアキや雄二や康太や秀吉と共に、召喚大会なるものを見に来ていた。見ていたんだが、早く自分で操作してみたいという気持ちがうずうずしてたまらなかった。

 1年生の間は、実験的に数回扱うらしいが、本格的に使えるようになるのは2年生になってからか。試召戦争なるものも楽しみだ。

 まさか、オレがこう思った数日後に、周りに居る人間の1人が、嫌でも召喚獣を使わなければならない羽目になるとは思ってもいなかった。

 

 





 そもそも、バカテス主体なんですから、召喚獣の話も出さないと!

 ちゃんと清涼祭の話忘れていませんよ。
 時期は原作と違いますけど。(春→秋)
 それに、あっさりと終わらせましたけど。

 さりげなく、クラス1-Dって書いてましたけど……
 確か、原作にも1回だけ書いてありましたよね(気のせいだったかな)

 コメント、感想、評価、
 お待ちしています♪

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。