青春と音楽と召喚獣   作:いくや

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 いよいよ、強化合宿編。

 カオスになりそうな予感が。

 何話分続くかは作者にも分かりません。

 人間関係がよりはっきりと分かれだすであろう。

 では、どうぞ!!



#36 強化合宿!

 

 「明日からは強化合宿です。詳しいことは合宿のしおりに書いていますので、見て置いてください」

 とある平日のHR。高橋先生がAクラスのみんなにこう告げる。

 オレは今配られてきたしおりを確認する。場所は卯月高原なる場所らしい。名前からして都会ではなかろう。アクセスは……Aクラスはわざわざ送ってくれるのかよ。これはありがたい。

 

 「憂、4日も唯先輩に会えなくてだいじょ ー じゃないみたいだね」

 「わたしがいない間は、澪さんたちが泊まりに来てくれるから大丈夫……」

 「の割りに、元気ないよ」

 憂ちゃんは生粋のシスコンである。本人も姉に会えないと寂しい。姉の世話をしているのが一番いいのだ。

 

 「それにしてもAクラスは豪華だよね~」

 「格差社会の縮小化したのがこの若葉学園ってことだからね」

 「ま、Fクラスがそんなに優遇されないのは妥当だろ」

 「案外、ヒロ君もひどいことを言うね」

 梓ちゃんが言う。そうかな……?

 

 「学園長もそういうのが狙いだろ。格差社会を身に染みて味わわせて、こんな下のクラスは嫌だということで学習意欲をあげようとしている。そういう学校と知ってて勉強せずにFクラスに落ちるのが悪い。ただ、だからといってFクラスを全否定しているわけじゃない。Aクラスも調子に乗っていいわけではない。それくらいのことは一応自覚しているつもりだよ」

 オレは友達を作るときに、クラスで決めているわけじゃないことは自身がある。その人自身の持っている性格をちゃんと理解している。Aクラスにも慣れてきたけど、人間性がちょっとかけている人が多い。頭がいい人が勝ちのような考え方を持っている人間は友達になれそうにない。

 

   ★

 

 「しっかし、こんなに快適に来れるとは思ってなかったよ」

 次の日、卯月高原のとある施設の前に連れてこられたAクラスの面々。

 

 「部屋割りは今から配ります」

 当然だが、男女別々だろう。とは言うが、Aクラスの男子で仲がいいというか話せるのは久保しかいないんだが。高橋先生はどのような部屋割りにしたのかな。

 

 「みんなに行き渡りましたか?」

 「先生、オレはもらってないです」

 周りを見てみると、確かにみんなもらっているようだがオレだけ紙が回ってこなかった。

 

 「七島君はもらわなくて結構です」

 何じゃそりゃ……オレは1人部屋とか? まさか先生と寝るとかじゃないよな!?

 

 「他の皆さんは、各自その部屋へと向かって次の指示まで待機して置いてください。指示は放送でします」

 高橋先生のその指示に、他の連中は従い施設の中に入っていった。

 

 「七島君、あなたには特別な任務があります」 

 「はあ?」

 「ちょっと来て下さい」

 「分かりました」

 オレだけ先生に連れられ、Aクラスの連中とは別行動をする。一体何なんだ……

 

 「失礼します」

 とある部屋をノックして入る高橋先生。

 

 「お待ちしてました」

 そこには、元担任:鉄人の異名を持つ西村先生がいた。

 

 「七島君でしたね」

 「いかにも。高橋先生ご協力ありがとうございました」

 「さっぱり話がつかめんのだが……ってまさかオレは西村先生と相部屋に!?」

 それは全力で断る。廊下で寝るほうがまだマシだ!

 

 「笑えない冗談はよせ。七島」 

 「こっちが笑えねえよ!」

 「とにかく落ち着け。そんなわけがあるか」

 「それはよかった。それならオレに何か用が?」

 西村先生はオレと高橋先生に席に着くよう促したためその通りに従った。

 

 「お前の部屋なんだが」 

 「オレだけ特別仕様とか?」

 「ある意味そうかもな」

 もったいぶってないで早く言って欲しい。恐ろしさが際立つ。

 

 「本来Aクラスのお前には悪いんだが、寝る部屋をFクラスのやつと組み込ませた」

 「何故!?」

 「Aクラスの男子とあまり親しいわけでないお前にも好都合な話だ」

 よく観察しておられる。Fクラスのやつのほうがまだ面識はある。

 

 「お前に、監視をしてもらいたい」

 「監視?」

 「吉井と坂本と木下と土屋と本田。通称5バカをだ」

 「5バカ?」

 初めて聞く通称だ。

 

 「お前なら5バカが暴走したとしても止められると思ってな」

 オレ、いやあいつらをどんな目で ー いやそう思われても仕方ないか。

 

 「お前にとっても悪くない話のはずだ」

 「やつらと一緒の部屋で寝泊りをしろということですね」

 「そうだ。変な行動に巻き込まれないようにだけはしてほしい」

 「了解です」

 Aクラスの男子と仲良くなるチャンスだったかもしれないが、そんなのはいつでもいい。西村先生や高橋先生にオレを認めてもらっているんだからそっちの期待に応えないと。

 

 「因みに、あいつらにはまだ内緒だ」

 「それはサプライズと言う意味で?」

 「違う。昨日の職員会議で決まったからだ」

 「へぇ~」

 合宿であいつらがしそうな悪巧みを防げということか。5vs1にならないように心がけよう。

 

 「まずは荷物を置きにいこう。その後いろいろとお前に伝えておかなければならないこともあるのでな」

 「分かりました」

 「部屋を案内する」

 西村先生直々に部屋を案内してくださる。高橋先生はAクラスの担当に戻ったようだ。

 

 「ここだ」

 「一番上の一番端。要するに奥の隅の方と」

 「一番の問題児を警戒するのは当然のことだ」

 「さいですか」

 Fクラスでも先生を働かせているんだろうな……

 

 「入るぞ」

 西村先生はノックして部屋に入った。オレもそれに続く。

 

 「鉄人が何故ココに?」

 「鉄人じゃない西村先生と呼べ」

 「その西村先生がどうしたのじゃ?」

 「後ろにはヒロもいるな」

 オレは竜也が呼びかけてきたので手を振って応えた。

 

 「………一体何が?」

 「吉井はどうしたのだ?」

 「っ!? 疲れて寝ているだけです」

 「そうか。次の指示は放送が入るからそのときには起こせよ」

 部屋の真ん中に布団が敷いてあってそこを囲むように4人が座っていた。何かあったな。秀吉だけは普段どおりの表情をしていたが、他の3人は冷や汗をかいている。

 

 「そ、それで先生は何故ココに」

 「そうそう。この部屋で七島も寝泊りするから。それを言いに来た」

 『弘志が!?』

 「ああ。しっかり言うこと聞けよ」

 オレは一体どんな立場なんだよ……

 

 「七島荷物を置いて来い」

 「はい……先生、外で待っててください。ちょっとこいつらと話が」

 「そうか。そんなに待たないからな」

 「それで結構です」

 それだけ言うと、西村先生はドアを閉め、オレは部屋へと上がりこんだ。

 

 「弘志、よく来た」

 「アキは寝てるんじゃなくて、気絶してるな」

 「よく分かったな」 

 「ある程度は想像できる。姫路の料理か」

 「そうだ」

 もはや、姫路にさん付けで呼ぶ必要もないだろう。

 

 「ワシらは電車で来たのじゃが、姫路がお弁当を持ってきての」

 「明久が犠牲となった」

 「………こっちについてからずっと蘇生を試みている」

 と、康太はスタンガンか何かしらのものを見せながら言う。姫路もこの事実は知らないだろう。

 

 「4人で蘇生を続けてくれ。アキはそう簡単に死ぬタマじゃない」

 「そりゃ分かってるが、不安も大きい」

 「オレはまだ西村先生に呼ばれているから行かなければならないが……アキが回復しても部屋からは出るな」

 「分かった」

 オレはアキに心の中でエールを送りながら部屋を後にした。頼んだぞ4人とも。

 外で西村先生と合流し、歩いていく。

 

 「終わったか」 

 「はい。それで次の用件とは?」

 「Aクラスが何処にいるかってのも把握しておかなければなるまい」

 「その部屋の場所確認ですね」

 Fクラスの部屋で寝泊りするとはいえ、Aクラス所属だから行動するときはそっちが優先だ。

 

 「知っているとは思うが、この施設は若葉学園が試召戦争にも耐えれるように造り替えている」

 「その発言が出ると言うことは、試召戦争の可能性があると」

 「合宿だからな。ある程度のことは予測しておかないと」

 「確かに」

 主に男子がね……

 

 「勉強を主にするのだが、その時はAクラスとFクラスの合同自習となっているのだ」

 「何故に?」

 「お前がいるから」

 「冗談はよしてください」

 Fクラスの連中に勉強を教えないといけないんだろうな。オレはいいが、他の連中はしそうにもないけど。

 Aクラスの部屋へと近づいてきた頃に、高橋先生の姿が。

 

 「おや、どうされたのですか?」

 「いえAクラスのほうも案内しておかないとですね」

 「それもそうですね。後は学習室もですね」

 「分かりました」

 ある程度の部屋を案内された後、西村先生と高橋先生はそれぞれの部屋へと戻っていった。オレも戻るか。

 

 「ヒロ君~」

 「あれ、みんな揃ってどうしたの?」

 後ろから呼び止められたため振り返ってみると、憂ちゃん・梓ちゃん・優子さん(木下さんって呼んでいたら秀吉と混ざるから下の名前で呼んで欲しいと言われた)・愛子ちゃん(アキと仲いいから下の名前で呼べと)がいた。

 

 「そういうヒロ君は何してたの西村先生と高橋先生がいたみたいだけど」

 「部屋を案内してもらってたんだ。オレだけAクラスのところじゃないから」

 「どういうこと?」

 事情を話すと、みんなも納得した表情だった。

 

 「Aクラスは部屋で待機じゃなかったの?」

 「全クラスが揃うまで自由行動していいって」

 「そうなんだ」

 オレが部屋に言っている間に言われていたのだろう。

 

 「4人はうろついていたわけ?」

 「そうね」

 「ねえねえ弘志君、そっちの部屋行ってもいい? 何か楽しそうだし」

 愛子ちゃんがオレに提案をした。別に断る理由もないのでOKしたところみんなついて来た。

 

 





 果たして暴走するかもしれない5バカのストッパーとしての役割を果たせるのか!?

 いつの間にか、優子と愛子を下の名前で呼ぶようになってましたね。
 仲が良くなったのにいつまでもさんづけしかも苗字ってのはおかしいと思いましたので。

 さてさて、どうなることやら。

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