青春と音楽と召喚獣   作:いくや

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 全国マーク模試やってきましたよ……
 
 自己採点しましたが結果は悲惨ですね。
 日頃勉強していないのがこういうので分かります(泣)

 というのに、勉強せずに更新をします(笑)
 予告していた通り、肝試し編!

 まだまだ、オカルトは出ないですかね?

 では、どうぞ!!




#52 肝試し!

 

 激動の1学期も終わり、夏休みに入った。だが、夏休みといえども課外があるAクラス。

 とある日、みんなが帰りだしたので、オレも部活に行こうと思ったときだった。

 

 「ヒロ~!」

 アキが雄二たちを連れて、Aクラスに乗り込んできた。

 

 「どうした?」

 「見て欲しいものがあるんだ」

 「見て欲しいもの?」

 「雄二お願い」

 「おう。起動(アウェイクン)!」

 雄二は何故か突然フィールドを展開した。

 

 「何をするつもりだ?」

 「試獣召喚(サモン)!」

 アキがいつもどおりに召喚すると、等身大の召喚獣が出てきた。

 

 「何だこの大きさは!?」

 「大きさだけじゃないよ。ねえ秀吉」

 「何故ワシに振るのじゃ……」

 「早く召喚してよ。ほらいつの間にかムッツリーニも召喚してるじゃん」

 康太の召喚獣も等身大だ。いったいどうなっているんだ?

 

 「仕方あるまい……試獣召喚(サモン)!」 

 「秀吉!?」

 「かわいいでしょ!」

 「秀吉、それどうしたのかしら?」

 優子さんがちょっとピリピリしている。召喚獣相手でも女っぽい(っていうか女性)が出てくるからな。

 

 「説明してくれよ」

 「ん? あ、ああ。コレは『オカルト召喚獣』と言われるものらしい」

 『オカルト召喚獣!?』

 Aクラスの残っていた連中っていっても、いつもの5人しかいないけど。……っていつの間にか純ちゃんも居て、一緒に驚いていたし。オレとしては突然現れた純ちゃんのほうが驚きだよ。

 オカルトということで、アキはデュラハン・康太は吸血鬼・秀吉は猫又らしい。どうやらその人の本質を召喚獣の形となって表すらしいが……突っ込まないで置こう。

 

 「システムが調子悪くて、こうなってしまったらしい」

 「その代わりといって、僕たちこれで肝試しが出来るんだよ!!」

 「肝試し!?」

 「そ。楽しみでしょ♪」

 肝試しと聞いて、梓ちゃん以外のAクラスの連中はみんなテンションが上がる。

 

 「あ、梓ちゃん?」

 「き、肝試しなんか嫌いじゃないもん! うん。大丈夫」

 「よく分かったよ。苦手だって」

 「ちちち違う! ただ、この世に無いのが見えるのが怖いだけ!!」

 肝試しがさらに楽しみになった。いつもとは違う梓ちゃんを見れるかもしれない。

 

 「「「お前らうるせえんだよ!!!!」」」

 オレたちがわいわい話していると、突然ドアが開き怒鳴り声が聞こえてきた。

 その方向を見ると、生徒のようだった。それも上靴の色から察するに1つ上の先輩方数名。流石に先輩には礼儀正しくしておかないといけないので、アキを中心にみんな謝ろうとしたけど……

 

 「それは言いがかりじゃねえか?」

 雄二が言葉で待ったを掛けた。

 

 「どういうことだ?」

 「ここは新校舎だ。試召戦争があること前提に作られているこの校舎、防音設備は整っているんだが……それがどうして3年生のところに聞こえてくるんだろうな」

 「知るかよ。お前たちがうるさいからだろ!」 

 「補習や課外が嫌で抜け出してきて学校をうろついていたら、俺たちがうるさかったからやつあたりでもしにきたんだろ」 

 見事なまでに雄二は先輩方に啖呵をきっていた。先輩も気まずそうに目そらしているし。

 

 「四の五の言ってんじゃねえ!!」

 「こうなったら先輩が強いってところを見せ付けるしかねえな」

 「ああ。試召戦争だ」

 「あんたたち、やめにしないかい」

 先輩方が召喚しそうになったそのとき、Aクラスに来客が。学園長である。

 

 「全く……あんたたちも常夏風情を気にしなくて良いのに」

 「「誰が常夏だ!! 一緒にするなババア!!」」

 「学園長に向かってババアとは失礼さね」

 何ともいえない口喧嘩が始まった。

 

  閑話休題。

 

 「というわけで、肝試しは補講・課外に参加している3年vs2年でするさね」

 「何が狙いだ?」 

 「それは学力アップのためさね。盛大にやってくれて構わないさね。ああ、物を壊すのは勘弁」

 「ってことは、一般公開でもするのか」

 雄二がそういうと、痛いところをつかれたといわんばかりにそっぽを向いた。

 

 「常夏を中心に学園の評判を下げる人間がいるからね~」

 「何を言ってるんだか」

 「もういい。こいつらのようなバカを相手にしている暇はねえ。帰ろう」

 それだけ言うと、先輩方は帰ろうとした。

 

 「ちょっと待ちな。学年対抗でするんだから、どちらが脅かすほうとか決めておきな」

 「もちろん俺たちだよな」

 「ああ。ルールはどうする?」

 「チェックポイントを作ってそこで試召戦争とかがいいんじゃねえか?」

 「他には?」

 「2人組セット。1人で辿り着いても試召戦争できない」

 「ほう」

 「ある程度の悲鳴を出したら2人とも失格」

 「どのくらいだ」

 「ムッツリーニ、出来るか」

 「………もちろん。カメラもバッチリ」

 「というわけで、音声の部分が赤のメーターに入ったら失格だな」

 「いいだろう。それで、賭けはどうするんだ?」

 「賭け?」

 「当たり前だ。何をする」

 「負けた方は体育祭の準備でいいだろ」

 「随分ヌルいじゃねえか」

 「勝手に決めているんだ。あまりにもきついのじゃダメだろ」

 「そうか。お前ら、個人的に待ってるぜ」

 「望むところだ」

 雄二は、誰か分からない先輩と舌戦を繰り広げた後、勝手にいろいろと決めていた。それを聞いて満足した先輩方は帰っていった。

 

 「よく何から何まで思いつくね」

 「ルールはある程度ババアと話し合って決めていたさ。賭けの部分以外はな」

 「常夏は、あの暴走召喚獣のときの実行犯さね。別に乗らなくてもよかったさね」

 「だからこそ、勝負をつけておかないと、俺たちに恨みを持っているのはバレバレだったからな」

 「そうかい。じゃあアタシは楽しみにしてるよ」

 といって、学園長も出て行った。さてさて肝試しか。

 

 「面倒くさい肝試しの準備も引き受けてくれる3年ってえらいな」

 「どうするのさ雄二」

 「何が?」

 「負けたら体育祭の準備だよ」

 「別にそのくらいいいじゃねえか。肝試しは楽しもうぜ。3年も本気になってかかってくると信じてな」

 「そうだね」

 課外最終日が肝試し。それを楽しみにまだ頑張っていくか。というわけで部活に行く。

 

 「おっ。2年生も課外が終わったみたいだな」

 部室に行くと、既に3年生は来ていた。

 

 「こんにちは~」

 「あれ、唯先輩は?」

 「風邪で休みだそうだ」

 「風邪!? 唯先輩が!?」

 「そうだ」

 珍しいな……あとで連絡しておこう。

 

 「先輩方、課外最終日に肝試しがあるって聞きました?」

 「何それ!? 初耳!!」

 「肝試しだってさ~澪」

 「聞こえない聞こえない聞こえない」

 「どうして突然?」

 りっちゃんと澪ちゃんの騒がしいのをよそにムギ先輩が聞いてきた。

 

 「実は ー 」

 と、あらかた話すと、

 

 「そっか。召喚獣はオカルトになってたって聞いたけど、それを肝試しに使うのね」

 「あれ? 召喚獣のことは知ってたんですね」

 「3年生は全員言われたからね」

 「そうなんですか」

 何故に2年生には言われなかったんだろう。

 

 「しかし、私たちのクラスのメンバーが世話を掛けたみたいですまんな」

 「えっ? 常夏先輩ってAクラス!?」

 「常夏、じゃなくて、常村と夏川な」

 「そうだったんだ!!」

 なるほど。だから雄二の挑発にあんなに簡単に乗ってきたのか!

 

 「それで、3年生が脅かす役らしいので、お手柔らかに」

 「よかったじゃん澪。自分がこっち側ならまだ大丈夫なんじゃない?」

 「う、うん………」

 「梓は、今日はちょっと元気ないな。もしかして肝試しが怖いのか?」

 「なっ!? 全然怖くなんかないですよ!!」

 「本当か? じゃあ、梓見つけたらわたしたち本気で行こうかな」

 「そ、それはちょっと……」

 りっちゃんこういうの得意そうだから怖いんだよな。

 

   ★

 

 そんなこんなで、あっという間に課外最終日=肝試しの日。

 

 「ってことで、ルールは分かったか?」

 一応、雄二司令官である。学園長とずっと交渉していたから適任だ。

 ルールとして、男女2人で入ること。だそうだ。梓ちゃんに頼もうかな。

 それと、チェックポイントは4箇所か。新校舎にあるA~Dクラスに1つずつ。教科は保体と理科と社会と総合科目だそうだ。2年と3年で2つずつ取り合ったらしい。こちらが保体選んだのは分かるな。

 

 「ヒロ君」

 「どうしたの梓ちゃん」 

 「肝試しのペア、なってくれない?」

 「えっ!? いいよ。オレでいいの?」

 「だって他に気兼ねなく話せる男子いないし」

 「ありがと。オレも梓ちゃん誘おうとしてたんだ♪」

 これはいい。幸先がいい。流れがいいぞ!

 

 「憂ちゃんよろしくね」

 「うん♪」

 簡単に、竜也・憂ペアは決まったらしい。

 

 「明久~ペアになって~」

 「あ、愛子ちゃん、いいよ」

 「やった~」

 『明久君ひどいです』

 『ウチたちを除け者にして……』

 アキも簡単に愛子ちゃんに決まったようだ。

 

 「みんなペア決めているみたいね……秀吉、アンタでいいわ」

 「ワシでいいのか?」 

 「どういうことよ」

 「いや……なんでもないのじゃ。分かった」

 木下姉弟ペアが確定。

 

 「お姉さま~!! 美春と一緒にペアに!」

 「どうしてよ美春!! ウチは女子よ! 男女ペアって言われたでしょ!!」 

 「そんな決まり、合っても無くても愛さえあれば関係ありません!!」

 「もういや~!!」

 清水が島田に猛アタック。そのペアならば雄二とて許すであろう。

 

 「あれ~憂も梓も簡単に決まっちゃたみたいだな~どうしよう」 

 「………純、余ってる」

 「康太も余ってんの? じゃ、ペアでいいね」

 「………分かった」

 純・康太ペア。いつかこの2人がどうやって知り合ったか聞こうと思ってたんだけど、すっかり忘れているな。

 

 「あれ、雄二はペア決めないの?」

 「オレは実行委員みたいなものだから別にいいだろ」

 「そういうものか?」

 「ああ。そういうものだ。そろそろ時間みたいだな。よし。1組目行ってもらおう!」

 いよいよ肝試しが始まった!

 





 常夏と2年生の関係が、原作と大分違うのでちょっと難しかったですね。

 しかしまあ、ペアは決まったんですが、優子のペアが意外でしたかね?
 秀吉とだなんて。

 コメント・感想・評価、
 お願いしますね♪

 6月2日ですか。
 自分が歴史上の日付で一番最初に覚えた日付ですね。
 1582年6月2日未明。
 京:本能寺。1人の英雄が火の渦へと消えて行った。
 いわゆる「本能寺の変」です。 
 これは未だに謎ですよね~伝説ですよ本当に。
 戦国史ファンからすると一番ワクワクするものです!

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