ちょいと短めですが……
きりのいいところで。
後1つの方の忘れ物。
如月ランド編です。
何話かかるんだろう……
短くて2話=次話まで
長くて……どのくらいかな。
では、どうぞ!
「 ー ということで、明日は平日ですが学校は休みとなります」
先生達が出張が重なりすぎて、授業が成り立たなくなるために、明日:金曜日は休みらしい。
「では、明日から3連休となりますが、くれぐれも体に気をつけてください。さようなら」
帰りのHRが終わり、帰る人はさっさと帰っているし、自習する人は自習を始めた。
「部活行こっ!」
対して、少数派のオレと梓ちゃん。部活に行って来ます。
「明日、突然休みになったから、何もすること無いよ~ ヒロ君は何するつもり?」
部室に向かいながら2人で会話をする。
「そうだな~……」
そういえば、学園祭が終わるときに雄二にチケットをもらっていたんだったっけ。
「明日暇なら出かけない?」
「いいよ! 何処に出かけるの?」
「雄二たちが清涼祭で優勝したじゃん」
文化部の発表や、クラスでの出し物を学園祭といい、召喚大会があるほうを清涼祭という。
「うん」
「そこで、学園長にたくさんのペアチケットをもらったんだって。それを譲り受けたんだ」
「ってことは去年行ったあの遊園地?」
「それが違うんだよ」
「???」
「如月グループには間違いないんだけどね。テーマパークって言うのかな?」
「ああっ! 如月ランド!」
「知ってるの?」
「もちろん。広大な土地にたくさんの遊べるものがあるんだよ」
聞いた話によると、ボーリングやカラオケやゲーセンやバッティングセンターやありとあらゆる遊ぶものがあるらしい。
「楽しみだな~」
「そうだね。詳しいことは部活終わって話そう」
ちょうど部室の前に着いた。
「「こんにちは~」」
3年生は引退したから、部活に来るのは2年生だけ?
「あ、あずにゃんたち来た来た」
そんな常識は通用しない。オレたちも引退後最初の1日目は心配で心配でたまらなかったけど、何食わぬ顔で部室にみんな居たから安心したんだよね。先輩達曰く、受験勉強も部室でやっていいかとのこと。2人が邪魔だったら出て行くとのことだが、全然そんなことはない。と伝えると、毎日今までどおり部室に顔を出していた。
「ちょうど今からお茶の時間だったんだ~」
「そうですか」
もはや日常の一部と化してしまった、ムギ先輩のお茶にお菓子。いつもいつもこうきゅうなものをありがとうございます。
「そういえば、今日は卒業アルバムの写真撮影でしたね」
昨日、部室で騒いでいたのを思い出した。
「そうだよ~みんなちゃんとした顔だったよ」
「それはよかったです」
どんな髪型にするかワイワイ言っていたが、唯先輩がとある事故で、悲惨なことになったので落ち込んでいたが、既に復活しているようだ。
「卒業アルバムといえば、みなさん進路はどうなったんですか?」
「あずにゃん聞いて聞いて! わたしたち全員一緒の大学に行くことに決めたんだ!」
「そうなんですか!」
大学でもサークルに入って、4人で再び結成するんだろうなあ。
「それならば、律先輩もムギ先輩も相当勉強しないと落ちるんじゃないですか」
「受験生にその言葉は禁句だよ~!」
「落ちるとかすべるとか」
いや、いくらAクラスとはいえ、偶然の産物と言っていた2人がとても心配なのですが。
「明日は休みだけど、いつも通り学校に来て勉強しような」
「え~休みの日くらい寝かせてよ~」
「そうだそうだ~」
「2人とも自覚を持ちなさい!」
澪ちゃんが姉みたいだ。いや母か? そんなことはどうでもいいか。
「あずにゃんたちも来る?」
「えっ……?」
「4人の邪魔は出来ませんよ」
「とか言って~実は2人の邪魔をしてほしくないんじゃないの~」
「「なっ!?」」
実はりっちゃんが一番鋭いのではなかろうかとこのごろ感じてきている。
「図星か~せっかくの平日休みだもんな~2人でお出かけも分かる分かる」
「いいな~あずにゃん。どこに行くの?」
「えっとそれは……」
「こら2人ともヒロや梓をいじめない」
「いじめてないよ~」
「まあまあ」
何かとまとまるんだよな~この先輩4人。
「あずにゃんたちのためにも、わたしたちは学校で4人で勉強する!」
「よ~っし頑張るぞ~」
「「「「オオー!!!」」」」
先輩方が勉強するので、オレたちも勉強せざるを得ない雰囲気。まあAクラスの一員として、多少は自覚を持っておかないとな。
勉強して休憩して演奏しての繰り返しで、今日は終わった。
「じゃあ、明日は10時に駅前に集合ね」
「分かった」
ということを言い残して、梓ちゃんと別れた。
★
「あ、来た来た」
駅前に15分前から待っていると、梓ちゃんはすぐに来た。
「おはよ~待った~?」
「今来たところ」
お約束のように言うセリフかもしれないが、オレは本当にたった今来たばっかりだ。
「って、今日はまた雰囲気が全然違うね」
「如月ランドならば、スカートはやめておいたほうがいいからさ」
「そうだね」
ひざ上20cmくらいのズボン(未だになんていうか分からない)に、上は薄めの ー もういいや。オレが梓ちゃんの着ている服を語ったところで誰が理解できようか。
「じゃあ、早速行こう」
「うん」
如月ハイランドパークとは反対方向に数駅。ここから歩いて10分くらいの場所にある如月ランド。大型レジャー施設っていうのかな?
「如月ランドって時間制限があるはずだよね」
「そうなの?」
「確か3時間くらいだったと思うんだけど…」
「調べて来ればよかったなあ」
それならば、余った時間どうしよう…そのときに考えよう。
「ねえねえ、あれって?」
梓ちゃんが指差した方向に目を向けてみると……
「やっぱりか。なんとなく想像できたな」
「だね。あっちの方にも居るし」
「ホントだ。多分オレたちのことにも気づいているな」
「あえてお互い見ないふりをしているんだね」
遠くに、いつものメンバーが、ペアで並んでいるのを数組見つけた。みんな今日が一番都合がよかったんだな。確かに如月ランドみたいなところは、家族連れとかが多いから日曜日とかに来れないんだよね~それを見計らって、平日を狙ったわけか。
「ねえねえ! ちょっとアレ見てよ!」
「ん?」
如月ランドの前に来てびっくり。今日は『若葉学園デー』だそうだ。そんなことがあるのすら初耳だ。どうやら、今日の入場客を若葉学園生のみと限定するそうだ。絶対学園と何か裏で話しているだろ。都合が良すぎる。ちょっと嫌な予感がしながらだが、考えすぎだと信じ入場する。
「うわ~広い!」
巷でどれくらい大きいかをよく、東京ドーム何個分とか言われるが、それを使って表現できるものだ。
「何から攻める?」
もらったパンフレットを見ながら、考える。考えるくらいものが多いのだ。
『何処から行く?』
『そうだな~どうしよう。竜也君は何処にする?』
『オレは ー 』
『噂に聞いていたけど、こんなにたくさんあるとはね』
『俺も驚きだ。それに、今日こんな日だったというのにも尚驚きだ』
『何か悪意を感じるわよね。裏で企んでいるにおいがするわ』
『確かに。まあ、それはそのときに対処すればいいとして、まずは遊ぼうぜ』
『まさか康太がこんなところに連れてきてくれるなんてね』
『………意外か?』
『別に~』
『………それなら言うな』
『今日はどうだったの?』
『何とか姉さんから逃げ延びたよ』
『早く決着つけようよ。ボクも手伝うよ♪』
『いいよ迷惑掛けられないし……』
『とにかく、遊ぼっ♪』
周辺で、聞いたことある声色が聞こえてきたがあえて無視。全員その態度を取っているらしかった。こういうところはやはり、仲がいいならではの気遣いとも言うべきか。
★
「やはり動いておるようじゃ……ついてきてもらってすまぬのう」
「………別に構わない。私なんかでいいの?」
「うむ。今一番頼りになるかも知れぬからのう」
「………それで何があるの?」
「妙な気配が多々あると思うての」
「………妙な気配?」
1人のとある男子高校生は、頼りになるだろう女子を連れて、如月ランドにやってきていた。
陰でこそこそと動いているのは一体誰なのか!?
若葉学園か!?
如月グループ!?
はたまた別か!?
真相やいかに!
そんな大したことじゃないですが(笑)
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