IS 〈インフィニット・ストラトス〉 -造られた双子-   作:ark.knight

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第40話

黒は山田先生と同じ部屋にいた

 

「・・・この臨海学校でもなにか起こるのでしょうかね」

 

「黒君どうしましたか?」

 

「いや、なにか嫌な予感がするんですよ」

 

「嫌な予感ですか?」

 

「ええ、クラス代表選の時は無人機襲撃、トーナメントの時にはラウラさんのIS<シュヴァルツェア・レーゲン>がVTSが仕込まれるなんてありましたし、この臨海学校でも何かあるのではと思いまして」

 

「心配しすぎですよ」

 

「そうだといいのですが先週のこともありますし」

 

「何かあったのですか?」

 

「私達・・・というより男性IS操縦者に対して襲撃されたのですよ」

 

「えぇ!?」

 

「その時は私達兄弟で撃退したので大丈夫でしたよ」

 

「それにしても物騒ですね」

 

「いっそ女性権利団体を潰しに行こうか迷ってます」

 

「なんで女性権利団体なんですか?」

 

黒はボイスレコーダーを取り出し再生する

 

「これが証拠なのですがこれに女性権利団体の幹部を名乗る馬鹿がいます」

 

「普通、幹部はこんなことしませんよね?」

 

「どうせ捨てられるか私たちを社会的または物理的に抹殺しようとしたのでしょうね」

 

「これは許せませんね。今からでも訴えた方がいいのではないでしょうか」

 

「意味ないでしょうね。失敗したので切り捨てられているのが目に見えてわかります」

 

「そうですか」

 

「ですので、なにかあるなら今回の臨海学校だと思いましたのでこうして教員である山田先生に話しているのですよ」

 

「そうなんですか?」

 

「頼っていいと仰ったのは山田先生ですよ」

 

「そうですね。頼ってくれてありがとうございます!!」

 

「これでも一生徒なのでこれからも頼ったり無茶するかもしれませんがその時はよろしくお願いします」

 

「はい!!任せてください!!」

 

「まぁそれ以前に女性権利団体以外の可能性はありますが」

 

「まだあるのですか?」

 

「例えば国際IS委員会なら男性IS操縦者をモルモットにして男性がなぜISを使えるのかの研究や我々の複製なんかがありますね」

 

「うわぁ・・・」

 

「最悪はこの2つが手を組むことですね」

 

「・・・」

 

「女性権利団体は今の男性IS操縦者を消せて国際IS委員会は調査・研究ができる。その後は男性IS操縦者が現れないようにこの世界を変えるでしょうね」

 

「それだけは絶対阻止しなければいけませんね」

 

「ええ、私達のせいで余計に生きにくい世の中にするわけにいきませんし」

 

「そういえば話が変わるのですが黒君はどこの生まれなのですか?」

 

「ドイツですよ」

 

「そうなんですか。ラウラさんと同じなんですね」

 

「そうですね。ドイツのお家芸なのでしょうかね?」

 

「それは怖いですね」

 

「さてそろそろ夕飯ですね行きましょうか」

 

「はい!!」

 

山田先生と黒は部屋を出ていく

 

 

 

黒は夕飯の会場である大宴会場に着くなり角の席に座る

 

「ここでいいでしょう」

 

「黒兄貴!!」

 

ラウラが走ってくる

 

「ラウラさん、ここでは走っていけませんよ」

 

「それはすまなかった。隣失礼するぞ」

 

ラウラが隣に座る

 

「今日は和食なのか」

 

「ここでは基本的に和食でしょうね」

 

「それにしても豪華だな」

 

「そうですね釜飯にお刺身、天ぷら、茶碗蒸しといろいろありますね」

 

「うむ、どれも美味そうだな」

 

「話が変わりますが皆さんが来ませんね?」

 

「遊びすぎて疲れたのだろうな」

 

「やれやれですね」

 

「おっと黒はここにいたか」

 

一夏達が現れた

 

「遅かったですね」

 

「黒様の隣は取られましたか・・・なら正面です!!」

 

クロエが黒の正面に座る

 

「ならその隣で「セシリア遅かったね。僕が座っちゃったよ」なんですって・・・」

 

「それじゃ俺はラウラの隣にするか」

 

白はラウラの隣に座る

 

「白兄貴!!」

 

「どうしたラウラ?」

 

「ビーチバレー凄かったぞ」

 

「先生と一騎打ちになったあれか」

 

「最後はボールが破裂したのは驚いたぞ」

 

「なにしてるんですか」

 

「スパイクしたら・・・ブロックされて・・・そのまま破裂?」

 

「あれは凄かったな」

 

「もうあんたらに何が起ころうと驚かない自信ができたわ」

 

「やめておけ鈴」

 

「そうね」

 

「さっさと座って食おうぜ」

 

「そうだな」

 

「「「「「「「「「「「「いただきます」」」」」」」」」」」」

 

みんなが一斉に食べ始める

 

「この天ぷら美味しいぞ」

 

「天ぷらを始めて作った人は凄いよね」

 

「このサクサク感たまんねぇよな」

 

「この茶碗蒸しも美味しいですわね」

 

「ん~まい!!」

 

「ねぇ、お刺身についてるこの緑のは何かな?」

 

シャルロットは一夏に訊ねる

 

「それは山葵だぞ、薬味の一種でホースラディッシュって言った方が分かりやすいのかな?」

 

「へぇ一夏は物知りだね、でもそれならいけるね」

 

刺身に多量の山葵を付けて醤油に漬けて食べる

 

「んん!?にゃ、にゃにこれぇ!?」

 

「日本の山葵は他の山葵よりも辛味が強いのですよ」

 

シャルロットはお茶を飲み落ち着く

 

「それを先に言ってよ~!!」

 

「色が濃いほど辛味が強いんだっけか?」

 

「鼻が凄いすーすーする」

 

「知ってたわ」

 

「ひっどーい!!」

 

「このご飯・・・美味しい」

 

「こりゃ鶏だしっすわ」

 

「どれも美味しいですね・・・どうやって再現しましょうか」

 

「黒様が急にやる気になりましたね」

 

「黒のレシピが増えるのか」

 

「さすがに俺はここまではできないな」

 

「再現できたら教えてくれよ兄貴」

 

「いいでしょう」

 

「また黒兄貴の手料理が食べれるのか!!」

 

「黒の料理・・・じゅるり」

 

「簪さん、涎が出てますわよ」

 

「おっと・・・恥ずかしい///」

 

「それだけ楽しみにしていただけるのはありがたいですね」

 

「白もできるのだろ?」

 

「できっけど面倒くせー」

 

「これは酷いわね」

 

「さて結構、箸が進んでしまいましたね。ご馳走様でした」

 

「せやな、ごっそさん」

 

黒と白は大宴会場から出ていく

 

「早いですわね」

 

「もう少し・・・話したかった」

 

「では早く食べて追いかけましょう」

 

 

 

大宴会場から出た黒と白は海辺に出ていた

 

「今日の飯、美味かったな」

 

「そうですね」

 

黒はタバコを取り出し火をつけ吹かす

 

「ふぅ~」

 

「俺も吸うか」

 

白もタバコを吸い始める

 

「はぁ~」

 

「弟よ」

 

「なんだ兄貴」

 

「明日以降は気を引き締めていきますよ」

 

「・・・さいで」

 

「ここ最近は事件が多いので、もしやと思いました」

 

「そうだな、女性権利団体だったか?」

 

「そうですね。最悪なのはIS委員会が手を組んだ場合です」

 

「たるいな」

 

「でもやるしかありませんよ」

 

「でもよ、その他の可能性はあんだよな?」

 

「ええ、確定ではないので要観察及び情報収集です」

 

「はいよ」

 

「・・・私は心配のし過ぎなのでしょうかね」

 

「いやそんなこったねえよ、兄貴の感は大抵当たるからな」

 

「私はレーダーか何かですか?」

 

「危険感知センサーかね」

 

「黒さん!!」

 

旅館の方からセシリア、クロエ、ラウラが歩いてくる

 

「おや」

 

「兄貴達はここにいたのか」

 

「すまんな一服してた」

 

「ここの景色が綺麗で眺めながら一服しておりました」

 

「そうですわね、満月が海に映し出され波の音が美しいですわね」

 

「世界中を旅してたけどよ、あまり海を見ることは少なかったからな」

 

「兄貴達は旅をしてたのか?」

 

「ええ、世界中をね」

 

「ここじゃあれだから、部屋に戻って話すか」

 

「そういえば黒様と白様の部屋ってどこなんでしょうか?」

 

「教員の部屋ですよ」

 

「そうなのですか」

 

「そいじゃ戻るか」

 

白たちは旅館へ戻っていった

 

 

 

白たちが部屋に戻ると箒、鈴、シャルロット、簪が織斑先生の部屋の前で聞き耳していた

 

「何してんだか」

 

「白・・・静かに」

 

「ここからやらしい声が聞こえるんだよ」

 

「さいで・・・ノックせずもしもーし」

 

白が引き戸を開くと雪崩のように4人が崩れ部屋に入る

 

「ん?貴様ら来てたのか」

 

「どうしたんだよ?」

 

織斑先生は一夏にマッサージを受けていた

 

「暇なんで来たっすよ」

 

「そうか、織斑に双葉兄弟温泉にでも入ってこい」

 

「・・・そうっすね、行こうぜ兄貴に一夏」

 

「おう」

 

白と黒、一夏は部屋を出ていく

 

「部屋の外にいる奴らも入ってこい」

 

「了解です!!」

 

ラウラが部屋に入る

 

「ラウラさん待ってくださいまし」

 

「仕方ないですよ、入りましょう」

 

「そうですわね」

 

クロエとセシリアも入り引き戸を閉める

 

「立ってないで座ったらどうだ?」

 

「は、はい」

 

全員が座ると飲み物を渡される

 

「ほれ」

 

「いいのですか?」

 

「良くなかったら渡さんよ」

 

「ありがとうございますわ」

 

簪とクロエ以外が飲み物を飲む

 

「どうした飲まんのか?」

 

「飲んだら・・・いけない気がする」

 

「そうですね簪さん」

 

「・・・ちっ、まぁいいだろう」

 

千冬は缶ビールを取り出し飲みだす

 

「織斑先生、何飲んでるんですか!?」

 

「別にかまわんだろう、私にもプライベートがあってもいいだろう」

 

「そういうこと・・・だったんですね」

 

「別にいいじゃないですか」

 

「そうか、では」

 

千冬は缶ビールを一気飲みする

 

「ぷはぁ・・・それで貴様らはあいつらの事が好きなのか?」

 

「な、なにを言ってるんですか!?」

 

「そうですよ!!あたしは一夏なんて・・・」

 

「私があげると言ったらどうする?」

 

「「くれるんですか!?」」

 

「やるか馬鹿者」

 

「そんなぁ」

 

「オルコットはどうなんだ?」

 

「わたくしは黒さん一筋ですわ」

 

「最初が酷かったのにか?」

 

「・・・それはそうですが、わたくしは今まで男性とは貧弱で弱弱しい者だと思っていました。ですがそれを覆してくれたのが黒さんですわ」

 

「双葉弟ではないのか?」

 

「白さんもお強かったですが誰も寄せ付けない圧倒的な強さを持った黒さんに惚れましたわ」

 

「そうかそうか、ではデュノアはどうなんだ?」

 

「そうですね、僕の場合は好きではあるんですけどそれは親友としての好きですね」

 

「親友か、それもいいだろうな。更識妹はどうなんだ?」

 

「私も同じ・・・黒にはお姉ちゃんとの復縁に手助けしてくれた・・・その後もISの開発を手伝ってくれた・・・何より親友になれてよかったと思う」

 

「僕と同じだね。どうせ黒は『助けない、あなたが勝手に助かるだけ』とか言ったんでしょ?」

 

「・・・そんなかっこいいセリフは言われてない・・・ただ助言されただけ」

 

「そうなんだ・・・あのセリフそんなにかっこいいかな?」

 

「かっこいいよ!!助けないとか言いつつ裏で助けてくれたり手助けしてくれるんだよ!!」

 

「そ、そうなんだ。そういえばそうだったな、あんなことを言ったのにも関わらずなんだかんだ助けてくれたね」

 

「でしょ・・・ってことは<物語>シリーズ知ってるのかな?」

 

「初めて内気な更識妹が熱くなるところを見たな」

 

「すみません」

 

「謝るな、熱くなれるのはいいことだ。ラウラはどうなのだ?」

 

「私は空っぽだった私に中身をくれた黒兄貴が好きなのだ!!」

 

「ラウラ、なら白はどうなのよ?」

 

「白兄貴は私をサポートするように私に当たってくれておちゃらけているように見えるがきちんと良し悪しを教えてくれる兄貴だ」

 

「キチンと人を見ているのだな。最後はクロニクルだぞ」

 

「わ、私は最初は互いが互いの命の恩人という立場でした。ですが私はいつも傍でいろんな事を教えてくれたり過ごしている内に自然と黒様を好きになりました」

 

「その時に姉さんを助けてくれたのだったな」

 

「そうですよ」

 

「命の恩人とはなんなのだ?」

 

「話してもいいのでしょうか?」

 

「いいと思うぞクロニクル」

 

「では、黒様と白様は今年の2月頃に遭難したのです」

 

「遭難?」

 

「はい、倒れていた所を助けた後にISに襲撃されました」

 

「ISの襲撃ですって!?」

 

「その時に黒様と白様はISを・・・倒して私と束様の命を救ってくれたことです」

 

「その頃から既に単身でISを倒せてたのね」

 

「・・・そうですね」

 

「何か・・・言い淀んでるけど・・・どうしたの?」

 

「・・・倒した、で済めばよかったのですけど」

 

「正確には違うのか?」

 

「ええ」

 

「倒したではなく殺したか?」

 

「・・・・・・」

 

クロエは目を誰にも合わせずに天井を見つめた

 

「そ、そんな黒達が」

 

「いや、その通りだと思うぞ」

 

「なんで・・・言い切れる?」

 

「鈴さん、シャルロットさん、簪さん、ラウラさんには悪いですがここにいる皆さんは全て聞かされましたわ」

 

「全て?」

 

「そこまでだオルコット、本人のいないところで話していい内容ではない」

 

「そうですわね。聞きたいのでしたら本人から聞いてくださいまし」

 

「その際は黒様と白様を失望なさらないように」

 

「なんでよ、聞いてみないとわからないじゃない」

 

「この話は黒と白の本当の全て、生き方でもあり生き様でもある」

 

「私は黒兄貴から聞いているぞ」

 

「そうなのラウラ?」

 

「ああ多分私が軍人である事を理由に言われたのだろう」

 

「わたくしたちの場合は襲撃にあったのでその際に聞きましたわ」

 

「そうなんだ」

 

「暗い話はここまでだ。酒がまずくなる」

 

「酒ですか」

 

「それはともあれ双葉兄弟は気遣いがうまいし料理もできるこういっちゃ悪いだろうが一夏よりハイスペックだとは思うぞ」

 

「黒兄貴は凄いのだぞ!!」

 

「ラウラが自慢することじゃないでしょ」

 

「いいではないか」

 

「さてそろそろあいつらが戻ってくるだろう今日は解散だ」

 

「そうですね」

 

全員が部屋から出ていく

 

「さて私は寝るか、明日から専用機持ちの訓練だからな」

 

千冬は布団を敷き、そのまま布団に入り眠っていった

 

 




今回もお読みいただきありがとうございます

次回・・・とても不安です
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