IS 〈インフィニット・ストラトス〉 -造られた双子- 作:ark.knight
どうも双葉黒です
・・・どうも今日は嫌な予感がします
私の中の本能がそう囁いてきて、気持ち悪いほどに警報が鳴り響く・・・そんな感じです
この日はISの訓練の日である。専用機持ちと箒は隠れの岩場に整列して集合していた
「本日は専用機持ちの特別訓練を行う」
「せんせー、箒は専用機無いっすよね」
「そうだな、だがとある人物の要望でこっちに来てもらった」
「そうですか」
「ち~ちゃ~ん!!」
整列してた後方から束の声がし織斑先生に飛びつく
「私と愛をはぐくぉ!!」
織斑先生は飛びついてきた束にアイアンクローをかけ止める
「訓練の邪魔だ!!」
「いだだだだぁ!!はーなーしーてー」
「それで、できたのか?」
「できたけどまず離して!!」
織斑先生は手を放すと束はそのまま落下していき尻餅をつく
「いったいな~」
「あんな登場するからだ、馬鹿者」
「姉さん」
「なんだい箒ちゃん?」
「とある人物の要望ってもしかして姉さんなのか?」
「そうだよ~箒ちゃんの為に専用機を用意したのだ~」
「本当か!?」
「ほんとだよ~」
「ようやくだな箒!!」
「ああ!!」
「箒、あんま浮かれんなよ」
浮かれる一夏と箒に助言を入れる白
「どうしたのだ白?」
「いやただの確認っすよ」
「そうか」
白の助言とは裏腹に少しにやけている箒
「さてさて箒ちゃんの専用機は、いっ君のISである白式と姉妹機なんだよね。白に並び立つは紅、登場してもらうよ!!」
束が懐からスイッチを出し押すとコンテナが降ってくる
「これが箒ちゃんの専用機<紅椿>だよ!!」
コンテナが開くと赤色の機体が現れる
「これが私の専用機か」
「そうだよ、これはね世界初の第4世代機なんだよ」
「第4世代!?どこも第3世代機すらまともにトライアル段階なのですわよ!?」
「天災を舐めないでほしいね!!」
「束、やりすぎるなと言っただろう」
織斑先生は束に出席簿を頭に直撃させる
「いったぁぁい!!ちーちゃん、私の頭が2つに割れたらどうするのさ!!」
「その分2つ考えることができるだろう」
「ちーちゃん、あったまいい!!」
白・黒・簪(((いや、その理屈はおかしい)))
「それじゃあ箒ちゃん、初期化と最適化をするから紅椿に乗ってちょーだい」
「ああ!!」
箒は紅椿に乗ると束は初期化と最適化を始める
「凄い、これが紅椿か」
「むふふ~どうだい箒ちゃん」
「ああ私の体に馴染むようだ」
「そうかそうか」
(これで、これで一夏と一緒に戦える!!)
「箒ちゃん、紅椿には468個目のISコアが使用されてるんだ」
束が驚愕の事実を言うと織斑先生が束に近づく
「おい束どういうことだ」
「言った通りだよ、紅椿には468個目のISコアが使用されてる。だからね箒ちゃん、この紅椿を奪われるなんてことにならないようにしてね」
「ああ分かったぞ」
「もし奪われた場合この紅椿と一緒に奪われたところに行くことになるから」
「なぜだ?」
「紅椿には箒ちゃんの生体情報を元にセキュリティが組まれてるのね。だから要するにこの紅椿は本当の意味で箒ちゃんにしか乗れない機体なんだよ」
「そうなのか、私はこの紅椿を奪われないようにする」
「うん、私は必ず紅椿を奪われないようにしよう」
「はぁ・・・」
「よし!!終わったよ」
束が初期化と最適化を終了させると箒は空に飛び立つ
「随分と早いな」
「箒ちゃん、今から武装の説明するから聞いてね~。まず
箒は雨月を展開する
「雨月は刺突攻撃でレーザー攻撃を放つからやってみて~」
展開した雨月を雲めがけて刺突すると1本のレーザーが発射される
「大丈夫だね、それじゃあ次は
「ああ」
雨月を量子化して空裂を展開する
「空裂は斬撃をエネルギー状にして飛ばすことができるよ。要は鎌鼬みたいなものだね」
箒は海めがけて空裂を数回振ると振った回数に合わせてエネルギー刃が海を切り裂く
「こんな感じだね。箒ちゃん降りてきていいよ~」
「分かった」
箒が紅椿から降りると同時に山田先生が走ってくる
「織斑先生!!緊急事態です!!」
「そうか。山田先生、他の生徒に声掛けを」
「はい!!」
「専用機持ちは私に着いてこい」
織斑先生を先頭にし専用機持ちは民宿に戻っていく
民宿に緊急で設置された作戦室に専用機持ちは入れられた
「それでは現状を説明する」
中央のディスプレイを囲むように専用機持ちは集まる
「2時間ほど前にハワイ沖で試験運用中だったアメリカ・イスラエル共同開発の第三世代型軍用実験IS
黒(今回も嫌な予感が当たってしまいましたね)
「衛星による追跡の結果、福音が2キロ先の空域を通過するのが判明した。時間にして1時間後だそうだ。学園上層部からの通達により教員で周辺海域の封鎖を行い、専用機持ちで福音の撃墜する。意見はあるか?」
「・・・これは依頼っすか?」
「そう受け取ってもらっても構わない」
「なら変な話っすけど、報酬はあるんすか?」
「分からん」
「・・・はぁ、くだんね」
「双葉弟、どういう意味だ?」
織斑先生がこめかみに青筋を立てながら白に問いただした
「下らない、そう言いました。そもそも馬鹿なんすかね上層部も」
「私も同意見だが、なぜ報酬の話がでた?」
「依頼というリスクに合う見返りがない。ハイリスクノーリターン。こればかりは見逃せないっすよ」
「そちらは交渉してもらえるようにしよう」
「さいで」
「<銀の福音>の詳細スペックデータが欲しいですわ」
「わかった。ただし、これらは2か国の最重要軍事機密だ。決して口外はするな。情報漏洩が発覚した場合、諸君には査問委員会による裁判と最低でも2年の監視がつけられる」
「了解ですわ」
ディスプレイに福音のスペックデータが表示される
「高火力に高機動の機体・・・甲龍のスペックを軽く上回っているわね」
「こっちは高耐久のリヴァイブ用防御パッケージがあるけど、このスペックじゃ受け続けることは厳しいね」
「・・・」
「黒は・・・何かない?」
「簡単に考えると作戦は2つは思いつきますよ」
「では言ってみろ双葉兄」
「まず1つ目は私達兄弟だけで行きます。この場合のメリットは解決するのに時間はそこまで要しないでしょうね」
「では、それで」
黒は織斑先生の言葉を遮るように言い放つ
「デメリットは私たちの生死は問わないこと」
「せやな兄貴」
「ふざけるな!!」
「デメリットを聞かずに言いそうになったのはそちらです」
「・・・すまない」
「2つ目は一夏の白式の単一使用能力である零落白夜による一撃必殺」
「俺の白式の単一使用能力でか」
「メリットはこちらもあまり時間を要しないこと。デメリットは初撃で当てられなかった場合はそのまま戦闘に入ること、そして白式のSEを移動で消費してしまい零落白夜が打てなくなることですね」
「2つ目の移動でしたらわたくしの高機動パッケージで解決できますわ」
「まず一夏がこの作戦に参加する前提だけどな」
「そうですね、一夏あなたはどうしますか?」
「織斑、これは訓練ではない実戦だ。覚悟がないなら無理強いはしない」
「・・・分かりました。俺がやります、やらせてください!!」
「ところでセシリア嬢」
「なんですの黒さん?」
「高機動パッケージはもう装備されてるのでしょうか?」
「いえ、まだですわね」
「ではどれくらいでできますか?」
「30分あればできますわ」
「遅い、遅すぎるよ!!」
天井の一角から束が現れる
「んふふ~話は聞かせてもらったよ!!ここは断然、紅椿の出番なのだよ~」
「却下だ、部外者を巻き込むわけにいかん」
「まぁ聞くだけならいいっしょ~なんと紅椿は全身が展開装甲になっているからパッケージ無しで即時対応可能なのだよ~」
「机上の空論だったろそれは・・・束、貴様はやりすぎだ」
「やっちゃったんだぜ!!」
「はぁ・・・それで篠ノ之できるか?」
「はい!!」
「私は反対です」
黒は手を上げ賛成の意を放つ
「なぜだ黒」
「なぜも何もこれは実戦なのですよ?分かっていってますか?」
「分かって言ってるぞ」
「その言葉に偽りはないですね」
「ああ無いな」
「・・・織斑先生、急案ですが最適解を思いつきました」
「なんだ双葉兄」
「束さんがいるのですから福音のISコアを緊急停止したらいいのではないでしょうか?」
「そうじゃんかよ、さすが兄貴!!」
「いや部外者はだめだ」
黒は目を瞑りため息をつく
「・・・分かりました、それで出撃メンバーはどうしますか?」
「織斑に篠ノ之、それと双葉兄だ」
「なして俺は外れたんすか?」
「数が多すぎても感知されるだけだから、ここは冷静でいられる双葉兄にした」
「さいで、了解っす」
「それでは織斑、篠ノ之、双葉兄の3名による目標の追跡及び撃墜とする。作戦開始は40分後だ。しっかりと準備をしろ、解散!!」
それぞれ作戦室をでていき最後に黒が出ていく
「・・・見損ないましたよ」
作戦室の扉を少し強く閉める黒
「さてまずは自分の部屋でやることしますか」
黒は自室に戻っていく
この頃、白は束に会っていた
「なぁ束1つ聞いていいか?」
「何かな白君」
「今回の暴走って束、お前の仕業じゃないよな?」
「私は絶対そんなことしない、私はねISを自分の娘・息子のようだと思ってるの」
「そうか、悪いな疑っちまって」
「いやいいんだよ、実際くー君の言うこともわかる。でもこれは実戦、要は命の取り合いなんだ」
「・・・なんでそこまで分かってて箒を推薦したんだ?」
「戦闘は効率的に動いた方がいいからね」
「・・・俺は何も言わんよ」
「はー君?」
「・・・俺には馬鹿な推薦にしか聞こえなかったぞ」
白は立ち上がり、民宿へと歩き始め残された束
「どういう・・・」
時間が過ぎ黒は待機場所である浜辺でタバコを吸っていた
「・・・どうしろっていうんですかね?」
「よっす兄貴」
白が黒に近づく
「・・・貧乏くじを引かされた気分ですよ」
「気分じゃなくて、引かされただよ」
「・・・もし私の身に何かあった場合これを織斑先生に渡してください」
黒は白に手紙を渡す
「これは?」
「ある種の嘆願書だと思ってください」
「そうかい」
「・・・兄弟たちよ、どうか見守っててください」
「おいおい、どうしたよ本当に」
「どうやら私には同じタイプの兄弟の守護霊が憑いてるみたいです」
「・・・そんなオカルトありえませんぞ」
「最初はそう思いましたが聞こえてしまったので仕方ありませんよ」
「さいで」
「そろそろ弟も戻りなさい」
「はいよ、そこで見させてもらうぜ」
「ええ」
白は作戦室の方に戻っていく
「今回はRGが使えないのでTSですね・・・よし」
「もういたんだな黒」
黒に近づいてくる一夏と箒
「少し考え事をしてましたよ」
「そうか」
「一夏、箒さん」
「なんだ黒?」
「どうか死なないでくださいね」
「この程度で死なんよ、そうだろ一夏」
「・・・俺は不安だ」
「どうしてだ?」
「分からない、分からないが不安なんだ」
「一夏、今までの事を思い出せ。お前はどんなことがあってもめげずに頑張ってきただろう」
「分かってる、分かってるさ!!」
「一夏!!」
箒は一夏にビンタをする
「どうした織斑一夏!!貴様はその程度なのか!!作戦室の威勢はどこにいった!!」
「そうだなありがとう箒、おかげで目が覚めたよ」
「それでこそ一夏だ」
(糞の役に立たない茶番ですね・・・不安がってくれていた方が安心できましたのに)
箒や一夏とは正反対の事を考えていた黒であった
『そろそろ作戦時間だ、準備はできているな』
ISのオープン回線に通信を入れてきた織斑先生
「・・・はい完了しています」
「大丈夫です織斑先生」
「いつでもいけるぜ」
『そうかではISを展開しろ』
各々ISを展開すると黒に個人秘匿通信回線で織斑先生につながる
『双葉兄、貴様に現場の指揮を頼む。作戦が続行不能となったらどんな手を使ってでもいいから連れ戻せ』
「・・・了解」
『緊張しているのか?』
「・・・呆れているだけですよ」
『なにがあったのか知らんが生きて戻ってこい』
「・・・」
黒は通信を切る
「黒、大丈夫か?」
「私は何時も通りですよ。あなたはあなたの心配をしていなさい」
「大丈夫だ一夏には私がついているのだからな」
「そうですか、では行きますよ」
「おう!!」
箒と黒は一斉に飛び立ち福音の元へ向かった
『もうすぐ、アプローチ地点だ3人とも頼んだぞ』
「・・・了解」
「分かってます織斑先生」
「やってやるぜ!!」
「一夏と箒さん、チャンスは一度きりです。失敗したら戦闘態勢に入ってください。そろそろカウントダウンを始めます、雪片弐型の展開を」
「ああ!!」
(チャンスは一度・・・絶対に決める!!)
「カウントダウン・5,4,3,2,1」
『敵機確認』
一夏は零落白夜を発動し接近する福音に斬りかかるも回避される
「くそ、回避された!!」
「このままいくぞ!!」
『攻撃行動開始』
「やめなさい箒さん、福音は攻撃態勢ですよ!!」
黒はネヴァンで蝙蝠を召喚し光弾と相殺させていた。箒は一夏を乗せたまま空裂を構え、福音からの光弾を悉く斬り再接近する
「次は!!」
一夏は再接近した福音に零落白夜で一撃を入れるも撃墜はしなかった
「まだか!?」
「もう一度行くぞ!!」
「話を聞け!!こちらも手一杯なんですよ!!突撃ばかりするな!!」
箒は三度一夏を乗せたまま福音に接近する。その中黒はネヴァンで蝙蝠を召喚し光弾と相殺していたが光弾の数が多く相殺しきれずに幾らか被弾していた
「いっけぇぇ一夏ぁ!!」
「これで終わりだぁ!!」
福音に零落白夜を当て遂に撃墜した一夏と箒
「よし!!」
「やったな一夏!!」
「・・・」
撃墜された福音は海に落ち水柱をあげる
『よくやった3人とも、福音を回収しろ』
「はい」
「よし行くか」
一夏と箒は福音を撃墜したことで気が緩んでいた。その時、水中が光り先ほど撃墜した福音が形を変え再び現れた
「何!?」
「
福音は姿を変え翼を携え現れ、その翼からは光弾の量が先ほどより多く発射されていた
「くっ!!なんて数の光弾だ!!」
「一夏隙をみて攻撃しろ!!」
(その隙を作ってるのはわたしなのですがね)
『織斑、篠ノ之、双葉兄一旦撤退しろ!!』
「かしこまりました」
「ここで撤退できるかよ!!」
「そうだ!!」
織斑先生の命令を無視し福音に攻撃を仕掛けようとする2人
『馬鹿者!!危険だから作戦の練り直しだ!!』
「うるさい!!」
「もう少しでいけるんです!!」
一夏と箒は回線を切断し戦闘を続行する
『双葉兄、2人を連れて戻ってこい!!』
「やれるだけやってみますよ!!」
黒は先ほども光弾を7、8割先制して相殺していたのにも関わらず更に物量が増えた為被弾も多くなっていた
「こうなったら!!」
「一夏!?」
「馬鹿者!!」
一夏は突撃し零落白夜を発動して斬りかかるも単調過ぎた為振り下ろした腕を福音に掴まれ阻まれてしまう
『ーLa♪』
「間に合え!!」
一夏を翼で包みこもうとする福音を止めることができず黒が一夏の身代わりとなり福音の翼に包みこまれ無数の光弾を零距離で被弾しISが強制解除され血を吹き出しながら海に落ちていく
「黒ぉぉぉぉ!!」
「一夏危ない!!」
黒が撃墜され停止している一夏ところに無数の光弾が押し寄せ被弾し一夏も撃墜される
『篠ノ之、作戦は中止だ。撤退しろ!!』
「くそっ!!」
篠ノ之は命令を受け入れ撤退した
今回もお読みいただきありがとうございます
このSSで一番な福音戦・・・かなりの難産でした