IS 〈インフィニット・ストラトス〉 -造られた双子-   作:ark.knight

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今回から白をメインに動きます


第終章 修学旅行編
第88話


 

・・・ああいつものね、どうも更識楯無よ

 

最悪な気分よ、もうそれしか言いようが無いわね。昨日1年生の専用機持ちと捜索隊に捜索させたけど見つからなかったわ。そこにあったのはおびただしい量の血だけで・・・もう黒君は・・・

 

千冬は朝にSHRのために教室に入るといつもうるさ過ぎるほどのクラスだがお通夜ムードのクラスだった

 

「あー、これから朝のSHRを始めるがその前にだ、クロニクルが来てないようだがどうした?」

 

「体調を崩したみたいで今日は休むそうっす」

 

「そうか、双葉弟もあんな光景を見て辛いだろ」

 

「昔に比べると軽いっすよ」

 

「・・・もう何も言わん、さてSHRを始める」

 

何事もなくSHRが進んでいく。窓側の後ろの席が2つ空いてお通夜ムードを除けば・・・

 

 

 

そのままのムードで授業に入り真耶は終始涙目になりながらも授業が進んでいくと午前の授業が終わる。今日は昨日の事を調査するため授業は午前だけになっていた。白は授業を終えるとすぐさま教室から出ていき寮へと帰っていった

 

「・・・仕方ないと割り切るしかねぇよな。あの時は誰もが油断しきってたしましたや俺も油断してたからな」

 

白は寮に戻るとすぐにジャージに着替えベッドに寝転ぶと本音が部屋に入ってくる

 

「ただいま~しろぽん」

 

「おう、おかえり本音。今日は生徒会は無いんか?」

 

白はベッドの上に座り直しいつものようにふざけたような態度になる

 

「うん今日は無いんだ~」

 

「へぇ~」

 

「・・・しろぽんは悲しくないの?」

 

「あ?」

 

「急にくろぽんがいなくなってもしろぽんは悲しくないの?」

 

「教室でも言ったけどよ昔に比べたらそうでもないが悲しいと言ったら・・・そうなんだろうな」

 

「・・・急にごめんね。変なこと聞いて」

 

「いいんさ、さてとちょっくらクロエんとこ行ってくるけど一緒に行かねぇか?」

 

「うん、心配だし行く~」

 

「はいよとはいえ近いんだけどな」

 

2人はクロエのいる部屋の前に行くと扉が開いていた

 

「不用心やな、ノックしてもしもーし」

 

白が部屋の中に入るとクロエは自分のベッドで寝ておらず黒のベッドで涙を流した後を残し寝ていた

 

「・・・しゃーねぇよなクロエは何よりも兄貴のことが大切で好きだったんだからな」

 

「うん・・・あの時私もクーのことを慰めることしかできなかった・・・」

 

「ありがとな本音」

 

「ほえ?」

 

「少なからず支えにはなっただろうからな」

 

「そうかな?」

 

「たぶんそうだぜ」

 

「なら・・・いいんだけど」

 

「悪いけどしばらくクロエを見ててくれないか?ちと用事ができたからよ」

 

「うん、まっかせてよね~」

 

「おうよ」

 

白は部屋に本音を残して出ていくとすぐさま職員室に向かうと真耶が職員室から出てくる

 

「せんせー」

 

「白君じゃないですか。どうしましたか?」

 

「今暇っすか?」

 

「今は大丈夫ですよ」

 

「んじゃ少し話しませんか?」

 

「ええいいですよ」

 

「んじゃお言葉に甘えてっと、そうっすねクロエの事っす」

 

「クロエさんがどうしましたか?」

 

「兄貴があんな状態になっちまったしなんだかんだで1番傷ついてると思うんすよ」

 

「だと思います」

 

「んで今クロエは本音と一緒にいるんですがこのままだといろいろと危ないんですよ」

 

「危ない・・・ですか?」

 

真耶は首を傾げると白はやれやれと首を振る

 

「いつもそばにいた好きな人が急に大怪我負って死んだらどう思いますか?」

 

「・・・そ、それは」

 

「いや、普通こんな経験なんて早々に体験できるものじゃねぇんで考えにくいっすよ。でも本当に経験したことのある人間からいうと洒落になんないんすよ」

 

「そうですね・・・私達教師は黒君を犠牲にしてしまいました・・・ごめんなさい白君・・・」

 

真耶は責任を感じたのか俯いてしまったが白はお構いなしに話し始める

 

「せんせーだけが気負う必要はないんすよ。俺も兄貴も他の専用機持ちもそして教員もみんなが背負わなきゃいけないんすよ、だからせんせーだけに責任があるわけじゃないんですよ」

 

「で、でも!!」

 

「それに本当に兄貴が死んだかどうかなんて俺にだって知らないんすから」

 

「あの量の血では流石に・・・」

 

「なら兄貴の死体は見つかんなかったんすかね」

 

「そ、それは」

 

「考えられるのは2つ、単純に見つからなかったかまだ生きてるかかね?」

 

「ありえないですよ!!致死量ぐらいの血があったんですよ?」

 

「だとしてもっすよ。今は希望を持って頑張る方が賢明じゃないっすか?」

 

「・・・そうですね、白君励ましてくれてありがとうございます!!」

 

「いやいいんすよ、少し遠回りしたけど本題っす」

 

「本題ですか?」

 

「しばらくの間クロエを本音と同室にしてやってくれませんかね?」

 

「うーん、それはちょっと織斑先生に聞いてみないと・・・」

 

「私がなんだ山田先生」

 

職員室の方から千冬が歩いてくる

 

「織斑先生、終わったんですね」

 

「ああ、あの教員は女性権利団体の回し者だったらしくてな今はもうお縄についたところだろう。これで双葉兄に会えるというわけではないのだが」

 

「そっすね、ところで織斑先生1つ相談してもいいすか?」

 

「なんだ?」

 

「しばらくの間でいいっすけどクロエを本音と一緒の部屋にしてもらえないっすか?」

 

「とりあえず理由を聞こう」

 

「さっきも山田先生に言ったんすけど今一番辛いのはクロエだと思うんすよ」

 

「他の奴はどうなんだ?」

 

「ただ見てることしかできなかったのが嫌だと思うんすよ。まぁセシリアとラウラが辛いのも変わりはないっすけど」

 

「だろうな、それでどうして部屋替えになる?」

 

「クロエの同室だったのは兄貴でその相手はいない、その上1人で寂しく泣いてたんすよね兄貴のベッドで」

 

「・・・変更はしよう、だがなぜ貴様が相手にならないのだ?」

 

「そりゃ俺が男だからっすよ」

 

「クロエさんに何をするつもりですか!?」

 

真耶は何を取り違えたか白に迫る

 

「いや何もしないっすよ、ただ女性にしかわからない問題もあるじゃないっすか」

 

「あー、そういうことか」

 

「そ、それならしょうがないですね」

 

「ならお願いするっすよ」

 

「ああ任せておけ」

 

「んじゃ俺は本音に伝えとくんで」

 

白は千冬と真耶と別れ寮に向かう前に外にある自販機の向かうとひょっこりと束が現れるがいつものような元気がなく落ち込んでいた

 

「や、やぁはー君」

 

「おすおす束、珍しく元気ねぇな」

 

「ん、まぁね」

 

「だいたい想像はつくけどよ兄貴がいなくなってそうなったんだろ?」

 

「・・・うん」

 

「気負いすぎだっつーの」

 

白は束に近づくとそのまま束の頭に軽くチョップをかます

 

「そんなことは・・・無いと思う」

 

「だったらなんでそんなに落ち込んでるんだか」

 

「ねぇどうしてはー君はそこまで平然としていられるの?」

 

「あ?」

 

「くー君があんな目に遭ったんだよ!?どうしてそこまで平然としてられるのさ!!たった1人の本当の家族だっていってたよね!!」

 

束は涙目になりながらも白に疑問を投げつけると白は束の服の襟首を掴む

 

「ああ現状では兄貴がたった1人の本当の家族だよ!!でもな俺がいつまでも悲しんで兄貴が帰ってくんのかよ!!そりゃ俺だって悲しいさ、でもないつまでも悲しんでたらこの問題はどうにかなんのか!!」

 

「そ、それは・・・」

 

「悪いけどよ今の俺はだいぶ気が立ってていつも以上に暴力的なんだ。それを隠すのにも精一杯なんだよ」

 

白は手を放すと束の頭を雑に撫でる

 

「ううんこっちも悪かったよ。そうだよねこのことで本当に辛いのは白君だもんね」

 

「んー辛いかって言われると実はそんなことは無くてな、悲しいだけで辛くはないかね」

 

「なんか矛盾してる気がするけど」

 

「矛盾ならしてないがまぁ俺が落ち込むなんてことは無いだけだ」

 

「そっか」

 

「さてと束、俺は帰るぜ」

 

「うんまったね~」

 

いつもの元気な束に戻ると束はどこかに行ってしまう。束が完全に見えなくなると白は自販機でジュースを3本買い寮へと帰っていく

 

 

 

白がクロエと本音がいる部屋に戻るとクロエは起きていた

 

「おすおす本音ってクロエ起きてたか」

 

「・・・白様」

 

「ほれこれでも飲んで」

 

本音とクロエにジュースを渡すと本音は素直に受け取るがクロエはただただ茫然としていた

 

「おーいクロエさんや、これでも飲んで少し話そうや」

 

「さっきからね~いつもこんな感じだよ~」

 

「さいですか、まぁいいやクロエ話さなくてもいいから聞いてるなら頷いて」

 

クロエは少し頷くと白はそっと自分の胸を撫でおろした

 

「とりあえずは聞いてんだな。これからの事なんだがクロエはしばらくの間本音と生活することになった」

 

「ほえ!?」

 

「ダメだったか?」

 

「い、いやそんなことは無いけど~もしかしてそのために出ていったの~?」

 

「そうだが」

 

「はぁ・・・なんてお嬢様に言えばいいんだろ~」

 

「楯無か?なら俺も随伴で説明してやんよ」

 

「うん、ありがと?」

 

本音は首を傾げながらそう答えると再びクロエに視線を向ける

 

「さてと話はこれからで今のクロエの状態は正直に言うと精神的にも辛いのは知ってるが通常通りに授業に参加はできっか?」

 

クロエは何も頷かずにいる

 

「無理か・・・ならノートだけでも取ってきてやるからそれ写せよ?」

 

「私も手伝うからね~」

 

「あ、ありがとうございます・・・」

 

クロエがか細い声でそういうと白は少し笑みを浮かべた

 

「クロエが辛いのは知ってんだけどよ。お前だけじゃないことは覚えとけよ?」

 

「もうしろぽん!!そんなこと言っちゃ、めっ!!」

 

「おっとすまんすまん、それじゃ俺は帰るで」

 

「またねクー!!」

 

白と本音は部屋から出て自分の部屋に戻ると白は本音に怒られたのであった。いつもの口調で怒られているのでそんなに怒られている気がしなかったのは秘密である

 

 




今回もお読みいただきありがとうございます

またしても投稿が遅れてしまい申し訳ありません
これからも投稿はしますが遅れると思います
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