先んじた奇襲。
それは抗いの意思。
故に女神は暴食の獣へ鉄槌を下す。
星座の戦士と共に。
前回、崩壊が進むアル・ワースでエクスクロスと合流したハスミ。
彼女の提示した打開策と共に準備を進める中…
エンデは新西暦の世界へ侵攻。
先んじて行動していたノードゥス艦隊と接触し戦闘を開始。
彼らと合流していた『天駆』のメンバーを先頭に…
ネバンリンナの救出作戦を実行された。
だが、エンデの次元力を応用した魔術と科学が織りなす結界によって…
一行の戦いは苦戦を強いられるのだった。
******
新西暦世界へ転移中の道中にて。
「…先走り過ぎ。」
ハスミが搭乗しているAMを先頭にエクスクロス艦隊の道案内を行っていた。
更にZEXISとも合流し、連携出来る様に艦隊同士で話し合いを進めて貰っており…
移動中のクロスゲートを抜ければ、そこはエンデとの決戦の場。
だが、グレン団を筆頭としたグレンラガンのドリル突撃にて早期突撃を行ってしまっていた。
それに続いて残りのZEXISとエクスクロスの部隊も後追いの形でゲートを抜けて行ったのである。
「ま、時間稼ぎして貰いますかね。」
ハスミは全員の転移を確認した後、別で天鳥船島へと転移した。
~ZEXIS&エクスクロス戦闘乱入から数時間経過~
エンデの結界を何度も破りながらダメージを与えていたノードゥスの連合艦隊。
しかし、エンデは秘匿していた負念集合体を呼び出し吸収。
結界はより強固となって破壊不可能に陥っていた。
「マスター、エンデの結界が!」
「そんな…」
「これ以上は…!」
ゼルガードからエンデの変異を確認するホープとアマネ、イオリ。
更なる負念を由来とする次元力を行使したエンデの結界を敗れる存在が居ない限り…
エンデは再び、再生を開始しようとしたが…
「ガっ!?」
勝ち誇るエンデの顔面を貫いたのは、機械仕掛けの拳。
それは奴の近くに出現したゲートから放たれた。
接触と同時に吹っ飛ばされるエンデの巨体。
生半可な威力ではない事は確かである。
「ナニモノダ…!」
「ケダモノ風情が、戯言を言わないで貰えます?」
エンデに対して侮蔑と悪辣な応対をする者の声。
その声を知る者は察した。
彼女が帰って来たのだと…
「条件を満たした相手であれば、動かす事は出来る。」
エンデと言うバアルが境界を越えて侵攻して来た。
これにより、ハスミはアシュラヤー・ガンエデンを起動させる条件を満たした。
制約に縛られている事もあり、公に使う事は出来ないが…
今回ばかりは違う。
侵攻者が世界を滅ぼす相手である以上、銀河の守護神として動かなければならない。
「此方側に来訪された事を不運と思ってくださっても結構ですよ?」
新西暦世界に潜み、影より人類を見守り守護を行って来た存在。
四体の機械仕掛けの守護神が一体、アシュラヤー・ガンエデンと共にハスミは現れた。
「ハスミ!?」
「リュウセイ、少しばかり遅れて悪かったわね。」
「いや、それはいいんだけどよ…何をしたんだ?」
「言ったでしょ。策があるって?」
「まさか、ガンエデンで殴り込みするとは思わなかったけどよ。」
「それなりの相手なら手は抜けない…」
天駆と共に出撃していた鋼龍戦隊のリュウセイ。
ハスミから事前に手はあると聞いていたが、詳しい方法は開示されていなかった。
最悪のパターンを考えて、ガンエデンの使用はありえるとだけは説明をされている。
だが、最初の最初から既にガンエデンを使っている事から何かあると察していた。
「エンデは今まで取り込んだ負念の力でバージョンアップしている。」
「それでガンエデンを使う必要があったって事か。」
「でも、ガンエデンだけじゃ…」
「だから、質量に更なる質量を上乗せした。」
「上乗せ?」
「ダメージを与えると同時にスフィアで奴を取り巻く結界を解析して、構築出来ない様に細工したって訳。」
リュウセイの会話に入るマイとアヤ。
戦闘中である以上はシンプルに答えを告げた。
「なら、奴は!」
「結界を失った以上、防御値ゼロで攻撃し放題の素っ裸って事よ。」
ハスミの肉体を通してアシュラヤー・ガンエデンは宣言する。
“己の未来、他者の未来、可能性の明日を目指すのなら…抗いなさい。”
“真理を会得し明日を目指す者達よ。未来の子達よ。戦いなさい。”
“諦めず生きる為に。それは何よりも生きる意志の象徴。”
“私達もまた力を貸しましょう。最後の終焉から明日を守る為に。”
“行きなさい。世界が認めし希望達よ!”
アシュラヤー・ガンエデンの言葉と共に出現するナシム・ガンエデン。
“楽園は与えられるのではなく、自ら探し見つけるもの。”
“限りある命の輝きを忘れないで。それは貴方達を強くする。”
“守りなさい。貴方達の大切な人々を!”
二体のガンエデンより齎される正念の力。
それはエンデの負念を弾き飛ばし、負念の眷属達へダメージを与えた。
「俺達も抗う…世界を救う為に!!」
ヒビキのジェニオン・レイを筆頭に準備を整えたイグジスタンス。
彼らも集結しエンデへの攻撃を開始。
「…抗いの果てに。」
別の空間からソルの眷属達とバアルの戦いを見学するナルーダ。
「エンデは滅びる…だが、バアルは滅びんよ。」
=続=
告げられたカウントダウン。
終焉を齎す崩壊の銀河の果て。
時の牢獄でもなく天の牢獄でもない。
連なる牢獄の先にある可能性の事象。
それでも抗うしかない。
次回、幻影のエトランゼ・第百二十三話『暴獣《エンデ》後編』