俺の“個性”はオーラ   作:一文字

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続いた(今のところ)。
やはり短い。


父子の対面

俺が現実逃避を止めてから数日後の、おそらく朝である。俺はこの体の母と思しき女性に、胸のあたりをゆっくりとしたテンポで叩かれながら話しかけられていた。

 

「大気~、今日は要さん……じゃなかった、お父さんが来るからね~」

「うぅ-?」

 

 お父さんなんて居たんだ……。俺が産まれてからずっと顔を出さないから居ないんじゃないかと思ってた。

 あ、なんか足音が近づいてきた。またなんかの検査かな?赤ちゃんは免疫とかが弱いからしょうがないこととはいえ、こう何度もあるとうんざりしてくるぞ。

 

「あ!要さん!」

 

 おおう、びっくりした。母さんよ、こちとら体が小さい分だけ音が大きく感じるんだしちょっと気ぃ使ってくんない?

 で、何?要さん?

 

「……こんにちは」

「meeeeeewl!?(アメコミ風)」

 

 うぉぉっ!?ちょ、待てなんだお前!?いきなり顔出すなよ!しかも近ぇよでけぇよ!思わず悲鳴上げたじゃねえか!

 

「mewl!(アメコミ風)」

「あ……」

「……」

「よ、よ~しよしよし~。ちょっと驚いちゃったのかな~?ほ~ら大気~、パパさんですよ~?」

「me……おぁ~」

 

 お、おう。抱っこされたらさっきの要とやらが落ち込んでるっぽいの見えてちょっと落ち着いてきた……。いや、どんな姿かはぼやけて全然見えないんだけどな。なんかこう、雰囲気が伝わってくる感じ?

 

「あ、泣き止んだ!……ほら、要さん。この子が大気だよ~」

「……ああ」

 

 この人声低いなぁ。バイクかなんかのエンジン音みたいだ。というか、こいつが俺がくっついた赤ん坊の父親なんだよな?出産した妻を放ってどこに居やがったんだ。絶対ろくな奴じゃねえよこいつ。

 

「要さん、もう向こうは大丈夫なの?」

「ああ、もう救助は完了した。これから先は……他のヒーローの仕事だ」

「そう……」

「……大変なときに、そばに居てやれなくてすまない」

「いいのよ。それがヒーローの仕事でしょ?」

 

 ごめんなさい!(手のひら返し)この人は多分レスキューか何かの人だ、急に災害か何かが起こって、後ろ髪を引かれる思いで妻を置いて救助に向かったんだろう。それが今の声に全て表れていた。絶対この人いい人だよ(断言)。

 

「でも良かったわ。退院日に間に合って」

「ああ……」

「これから先はお父さんって呼ばなくちゃね?」

「ああ。だが……今は名前で呼びたい」

「……ふふっ。そうね、要さん?」

「ああ、美矢……」

 

 ちくしょう、口の中が甘いぜ……(遠い目)。

 実はさっき叫んだ拍子にちょっと漏らしちゃったんだけど、この雰囲気は邪魔できねえぜ。

 ……早くこっちに気づいておしめ替えてくれねえかな~。




 いつまで赤ちゃんやってるのか……(呆れ)
 次回があるなら次は時間が飛ぶな。
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