やはり俺が悪魔と契約するのは間違っている。   作:コアラッコ

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※このエピソードには被虐のノエルのネタバレ要素が含まれております。


Chapter 1, Episode 2 ~そして、少女は希望と言う名の絶望を知る~

ラプラス市北部・上層区

 

{DAY1 5:03PM}

 

八幡「はぁ...はぁ...くそっ、チェルクェッティは一体どこまでいったんだ...?そんなに遠くには行ってないとすると、やっぱり上層区内にはいると思うんだが...」

 

やべぇ、リットナーにかっこつけて「俺が代わりにいってきてやる キリッ」とか言わなきゃよかった~!まさか見つからないだなんて思ってもいなかったぜ... ん?そういえばこの辺は来た事あったな...確か夕日が見えて、更に俺のソウルドリンク・マックスコーヒーが売ってる自販機がある所じゃねぇか!よし、まずはマッカン飲んで落ち着くとするか... スタスタスタ ピタッ

 

...さすが俺の狂運、こんなタイミングでチェルクェッティを見つけちまうとは... それにバロウズ市長?何故こんな所にいるんだ?よし、こうなったら盗ちょ、ゲフンゲフン ちょ、調査をせねば! 秘儀、ステルスヒッキー!コソコソ

 

 

バロウズ「ノエル・チェルクェッティ君。私は演奏家ではないがキミの気持ち、わからなくもない」

 

バロウズ「家名の誇りや、友との競争心......。かかえるものは、軽くはないだろうね。」

 

八幡「...。」

こいつがチェルクェッティを利用しようとしているのはすぐ解ったが...肝心の動機がさっぱり判らない。何故チェルクェッティを狙った?上層区出身だから、プライドが傷ついた今は狙いやすいからか...?

 

ノエル「............。」

 

バロウズ「結果を悔しいと思うかい?」

 

バロウズ、奴はきっと市長権限を使って結果を変えたんだろうな...

 

ノエル「......もちろんですわ。わたくしはあの子には負けたくなかったし、式典奏者にもなりたかった。」

 

バロウズ「ジリアン君とは、だいぶ親しいのかい?」

 

ノエル「ピアノ教室で知り合ってから、ずいぶんたちますから。」

このやり取りの意味は何だ?情報を聞き出し"餌の材料を確保する"といったところだろうか...

 

バロウズ「......なるほど。ライバルであり、親友というわけだ。くやしいのは、なおさらだろうね。」

 

バロウズ「だが、キミの演奏もジリアン君に負けないくらい評価を集めていたようだよ。」

 

これはチェルクェッティを揺さぶってんのか...今のセリフ、普通に捉えればただ慰めているだけに聞こえるが、これはチェルクェッティに劣等感をあたえて、どんなにチェルクェッティが高評価であろうとリットナーには敵わないと思わせる......

 

バロウズ「今年はダメでも、来年の式典奏者にならなれるんじゃないかな?」

おいおい、チェルクェッティの気持ち本当に理解してるのかよ...いや、解ってるからこそ言ってるのか。名門家であるチェルクェッティには、恐らく二度目のチャンスなどない、ましてやプライドの塊のノエル・チェルクェッティだぞ、そこにいるのは...

 

ノエル「わたくしが欲しかったのは、誰よりも......もちろんジリアンよりもすごいという証。それだけですの。」

 

ノエル「二番目にすごかろうと、評価されようと......。今、一番でないのなら意味がありませんわ。」

 

ノエル「だってわたくしは、つねに、いつも......一番でなければならないんですもの......。」

 

ノエル「そうやって生きてきたんですもの......。」

 

バロウズ「......そうか。」

ここで多分、いや絶対に、バロウズはチェルクェッティに伝えるだろう。

 

 

ノエル「............。」クルッ スタスタスタ

 

 

バロウズ「......もしも、本当にあきらめきれないのならば。」

”確実に式典奏者になれる方法を”

 

 

ノエル「......え?」

”絶対に彼女が一番になれる手段を”

 

 

バロウズ「今年の式典奏者の座を心の底から欲しいと思うのならば......。」

たとえその方法が、

 

 

バロウズ「なにがなんでもジリアン君の先を歩みたいのならば......。」

いかなる代償を必要としても...

 

 

 

バロウズ「......今夜午前2時。ひとりで港のそばの廃ビルに来ると良い。」

 

 

 

 

 

彼女はその条件をのんでしまうだろう。(亡者はその罠に喰らいつくだろう。)

 

 

ノエル「............?い、いったいどういうことですの......?」

 

バロウズ「じつは今年のコンクールでは、とある理由でその順位に大きな変更があったんだが......」

さらにバロウズはチェルクェッティに、

 

 

バロウズ「......いや、ここから先はキミが来れたら教えてあげよう。本当に知りたいかどうか、ひとりでよく考えてみてくれたまえ。」

好奇心という名の餌を見せつけてから、

 

 

バロウズ「だが、ひょうっとしたら......今夜キミの人生が大きく変わるかもしれないよ。」スタスタスタ

檻の中へと投げ込んだ。

 

 

 

ノエル「わたくしの......人生が......?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

{DAY1 5:37PM}

 

 

ノエル「...。」

 

八幡「...。」

どうしよう、話しかけるタイミングを逃しちまったー!もうバロウズ市長が去ってから30分は経ったのに、なんで動こうとしないんだよ!

 

八幡「............。」

今夜午前2時。港のそばの廃ビル。もしノエルが廃ビルに行くのなら、いっそのことノエルとバロウズが来ると想定して、待ち伏せた方が得策か...?

もし今俺がチェルクェッティに話しかけたとして、何ができる? 多分何もできない、むしろ誰かに話を聞かれたと思われ、事態は悪化するだろう...

 

よし、ならばやるべきことは一つ。

 

八幡「小町のスマホ、借りてくっか...」

 

 

 

 

 

 

 

{DAY1 7:20PM}

 

八幡「小町ーたでーまー」ガチャ

 

小町「あ、お兄ちゃん帰ってくるの遅ーい!一人で帰っちゃたと思って待ちくたびれて先に帰ってきちゃったよ~」

 

八幡「あ、ああすまんかった」

やべー小町や鬼畜兵器ゆきのんや魔王閣下の事、すっかり忘れてた...特に魔王閣下に忘れてましたなんて言ってみろ、地獄に突き落とされるぞ...まああの人なら言わなくても地獄生きにされるけどね☆

......とりあえず真剣にならなくては!

 

八幡「ところで小町よ、お前今スマホ持ってる?」

 

小町「え?持ってるけど、何に使うの? はっ、ま、まさか小町の部屋に仕掛けて盗撮する気!?」

 

八幡「それも捨てがたいな...でも今回はマジで必要なんだ、頼む小町」

 

小町「あ、あのシスコンごみいちゃんが小町よりも大事な事があるって!?そ、そんなことって...お兄ちゃんも成長したんだね...」グスッ

 

八幡「お前が俺の事どう思っているかヨークワカッタヨ」チクショー

 

小町「あ、そ、それでスマホだっけ?貸してもいいけど、ちゃんと明日返してよ?」

 

八幡「ああ、もちろんだ、約束する。じゃ、ちょっくら行ってくるわ。遅くなるからちゃんと戸締りして寝ろよ?」

 

小町「うん、お兄ちゃんも気を付けてね?」

 

八幡「分かってるって、じゃ、行ってきまーす」ガチャ

よし、スマホ(妹)確保、これで後は廃ビルでチェルクェッティ達を待つのみだ...

 

 

 

 

 

 

 

{DAY2 2:02AM}

 

スマホの設定は完璧だ、これならうまくいくだろう。俺の作戦はこうだ。

いくら俺が隠密行動のエキスパートでも、隠れるものがない屋上ではすぐ見つかるだろう。そこで、スマホ(兄)とスマホ(妹)が大活躍する。まずは2つのスマホを同期させる。あらやだ兄妹で同期するとかちょっと卑wゴホッゴホッ...ふう、そして、小さいスマホ兄を、屋上にばれないように設置しておく。そして俺は廃ビルの一階で隠れつつ、スマホで屋上の状況を確認する。完璧な作戦すぎる、絶対に成功するだろこれ。 スタスタスタスタスタ ...お?

 

ノエル「......。」スタスタスタスタスタ

 

やっぱし来たか...まああんな露骨な誘い受けちまったら、断る事なんてできないだろうしな~ スタスタスタスタ...

 

 

 

 

さて、屋上の様子でも観てみるか。いやー驚いたな、まさかわざわざヘリを飛ばしてくるとは...ん?なんだ、接続が悪いな、ヘリのせいか?ま、別に動画が数秒位途切れても大丈夫だろう。

 

 

さて、と。こっから長くなりそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

{DAY2 2:04AM}

 

 

 

 

                              ―Episode 2 End―




次回、Chapter 1, Episode 3 ~そして、彼女は禁忌を犯す~
ついに、悪魔が召喚されます。


今更ですが、一体どうやってこの小説が発見されたんだ?被虐のノエルなんて、タグすら存在しなかったというのに...
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