やはり俺が悪魔と契約するのは間違っている。   作:コアラッコ

7 / 9
※このエピソードには被虐のノエルのネタバレ要素が含まれておりません。やっとオリジナル展開です。過去編です。


Chapter 1, Episode 5 ~The Cursed one's Past~

ラプラス市南区・スラム街付近

 

{DAY2 2:47AM}

 

八幡「ハァ...ハァ......ここまでくれば、さすがに平気か、シビラも追ってきては来てないしな... この距離なら、家に帰るよりも隠れ家のが近いな。お願いだから持ちこたえてくれよ、チェルクェッティ!」

 

【ほう、隠れ家なる場所があるのか。ますます普通の少年とは思えんな。】

 

八幡「!!!」ギリッ

ちっ、まさか見つかるとはな、悪魔をちょっと舐めていたぜ...

 

【落ち着け、別に殺しに来た訳ではない、少しお前という存在が気になってな。】

 

八幡「.........そうか、じゃあほっといてくれ。俺は今忙しいんだ、チェルクェッティを、」

 

【助ける、か。しかしお前にその娘の傷は、治せるのか?】

 

八幡「......お前、何が言いたいんだ?」

 

【簡単なことだ、私が治すと言っているんだよ。】

 

八幡「一体どういう風の吹き回しだ?悪魔が、しかも大悪魔がタダでそんなことするとは思わないんだが...。」

 

 

 

カロン「......タダではない、これは大悪魔カロンが受けた、そこの小娘の二つ目の願い、だからな。」

 

八幡「たすけて、か。 ......まあ、ついてこい。続きは隠れ家に着いてからだ。」

 

カロン「いいだろう、さあ案内してくれ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

{DAY2 2:56AM}

ラプラス市南区・スラム街

 

八幡「さあ到着だ。この一軒家だ、使ってくれ。チェルクェッティの治療が終わったら、教えてくれ。俺は外で待ってるから。」ガチャ

 

カロン「分かったが、何故外で待つ必要がある?別に中でくつろいでいればよかろう?」

 

八幡「ばっかお前、傷の手当てって事はその......アレだしアレだろ?///」

 

カロン「ふむ...?結構初心なんだな、もし私が来なかったら、どうしていたんだ?」

 

 

八幡「うっせ、てかはやく始めろよ、大悪魔様さんよ。」ガチャッ バタン

 

 

 

 

 

 

 

{DAY2 4:17AM}

 

 

カロン「おい、少年。終わったから入ってこい。」

 

八幡「やっとかよ... いや、速かったのか?重傷だったし。あと、俺にはちゃんと名前がある、比企谷八幡だ。」ガチャ

 

カロン「では、八幡。単刀直入に聞こう、お前の過去を話せ。」

 

八幡「それ質問じゃなくて命令だろ......ま、隠し事するのは嫌いだからな、聞かれたからには話してやるよ、何故悪魔の契約について知っていたのかを、な。」

 

 

 

 

 

三年前に、

 

俺はラプラス一といわれる程の中学に、推薦で入学した。理由は二つ、この中学を卒業すればラプラス市立大への推薦がでる確率が上がるのと、スカラシップが貰えるからだ。

 

今思えば中学生としての三年間は、いままでの俺の人生の中で一番と言っても過言ではないほど、良い事と悪い事の連鎖が激しかった。

良かった事と言えば、知り合い(ボッチ?なので友人とは言わない)が増えた事、奉仕部に入れた事、そして俺の恩師、平塚先生に会えた事。

悪い事と言えば、一年生の時にトラブルに巻き込まれて死にそうになった事、悪魔という存在を知ってしまった事、そして.....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――平塚先生が、俺のせいで、死んでしまった事。

 

 

 

 

 

 

 

~三年前、ラプラス市立大学付属中学校三階・奉仕部~

 

いつも通り、俺と雪ノ下は読書、由比ヶ浜は携帯でゲームをしていた、すると、

 

 

平塚「お~い、比企谷は居るか~?」ガラッ

 

雪乃「先生、入る時はノックをと何度言えば......。」

 

平塚「いやっ~、すまんすまん。ちょっと急用でな、という訳で、ちょっと比企谷を借りてくぞ~」ガシッ

 

八幡「俺の意見は尊重してくれないんですね、わかりません。」ズルズル

 

 

 

という感じで平塚先生に、聖魔術研究棟の四階にある第三悪魔対策用チャンバーへと連行された。このラプラス市立大学付属中学校では、万が一悪魔に遭遇した時の為に聖魔術を教えている。流石はラプラス一の中学って感じだ。

 

平塚「さて比企谷、ここに来た理由は言わなくても、分かるな?」クルッ

そして平塚先生は先生であると同時に、祓魔師:エクソシスト、それもかなりの実力者だった。

 

八幡「また、ですか?」ハァ...

俺は厄介な体質を持っていた、その名も「超霊体媒集体質」。簡単に言えば、悪魔を呼び集めてしまう体質だ。おれがこの学校に推薦されたのも、この特異体質と平塚先生のおかげだ。学校内なら保護が楽だし、聖魔術の研究にも貢献できると思ったのだろう。結果的に、この体質自体は解明出来なかったが、悪魔のサンプル(と言う名の死体である。エクソシストって強えっ~!)を呼び集める点ではちゃんと貢献していた。

 

 

平塚「ああ、しかし今度はちょっとな......。」

 

八幡「......?何かあったんすか?」

 

平塚「いや、特に異変はない、研究棟内の結界はちゃんと作動している。ただ問題は、今回来るであろう悪魔なんだ。」

 

平塚「今までは下級か中級悪魔しか比企谷を狙ってこなかったが、今度の相手は【大悪魔、だ。】っ、誰だ!?」クルッ

 

【ごきげんよう、祓魔師様。それとそこの少年も。】

 

平塚「貴様は誰だ!?」

 

【おいおい、祓魔師相手に名乗る悪魔なんていねーよ。それにしても少年、お前すげー匂いがするな?本当に人間か?】

 

八幡「お、俺?ち、ちゃんとした人間だけど何か?」

 

【まじかよ、雑魚悪魔どもが噂するのもわかる気がするな......。人間から見れば何も感じられないかもしれんが、悪魔からして見れば、お前の匂いはまるで...『神』の様だ。素晴らしい、ここまで神聖さを感じた人間はお前が初めてだよ!】ペロッ

 

平塚「比企谷、下がっていろ! 私が此奴を倒す!」ザッ!

 

【成程ね、俺を倒す、か。言うね~祓魔師さんよぉ~!?大悪魔を倒せる祓魔師なんて殆どいねえんだぜ、ガッ!?】ドガッ!

 

平塚「そうか、残念だったな。私はその『殆ど』に含まれるのでな。」

 

【な、なんて奴だ......素手で大悪魔である俺にダメージを与えるなんて...。 ガハッ!】ポタ...ポタ...

 

平塚「勝負あったな。諦めろ......?」

 

【ケハッ、ケハハハッ、お前は重大な事を忘れている......大悪魔にはなあ、それぞれ能力があるんだよ!そして俺の能力は、『リターン』...】パチンッ!

 

 

平塚「グッ!?」

 

【受けた傷をそのまま対象に返す技だ!】ケハハハハ

 

【自分の傷を治せないのはちょっと不便だが、この能力の良い所は、傷を負った相手以外も対象に出来る事だ!ほら、後ろ見てみろよ!】ニタァ

 

 

 

八幡「......え?」ポタ...ポタ... バタッ

 

平塚「比、比企谷!しっかりしろ!」

 

【生きたまま捕らえたかったが、別に死んでも構わねえしな、むしろお前を倒しやすくなるし好都合だ!さあ、俺をもっと傷つけてみろ、一体あと何発耐えるかな、お前もその少年も!】

 

平塚「......貴様が能力を使うには、攻撃を受けた後に反応する必要があるのだろう?だったら、貴様を一撃で消し飛ばせばいいだけだ......。」

 

【ははっ、自信満々だなぁ!いくらお前でも俺を一撃では殺せまい!】

 

平塚「絶対に一撃で葬ってやる...。私の生徒を傷つけた事を後悔させてやる!」

 

 

 

平塚「衝撃のっ!ファーストブリットオォッ!!!」ガッ  ドガアアン!!!

 

 

 

 

 

 

 

―――大丈夫か、...比企谷?

 

悪魔からの一撃を受け、気絶していた俺が目を覚ました時にそこにいたのは、腹にでかい穴が開いた、満身創痍の平塚先生だった。

 

八幡「先生...?は、はやく手当を......。」

 

平塚「無駄だ、比企谷。こんなばかでかい怪我負ったんだ、もう助からない。だが驚いたな、その治癒力は。お前の傷は既に治ってるぞ?それも特異体質のせいか?」

 

八幡「え? ほ、本当だ、傷が治ってる...。」

 

平塚「......まあいい。ちょっとそこで待っていろ、今準備する。」

 

八幡「準備?準備って何のですか?」

 

平塚「今の状況でする事といったら一つだろう。.........【大悪魔の召喚だ。】」

 

八幡「ちょ、大悪魔の召喚って、犯罪じゃないすか!?それについさっき大悪魔に襲われたばっかでしょう!?」

 

平塚「安心しろ、召喚された大悪魔は契約上むやみに襲ってはこない。あと知っていたか、比企谷?死者は法律では罰せられないんだ。」カキカキッ

 

平塚「さっきの悪魔のおかげで結界は破られている......。問題なさそうだ。依代には、私の血を使えばいいだろう、こう見えて高位のエクソシストだからな、私は。」

 

八幡「な、なんで俺なんかの為に、先生が犠牲になんなきゃいけないんだ!?」

 

 

平塚「.........お前だからだよ、比企谷。お前みたいなのを、放っておけるはずが、無いじゃないか。どうせ私は死ぬんだ、最後に見栄位張らせてくれ。」スッ

 

 

ポタッ... バチバチバチッ!

 

 

 

 

 

【.....大悪魔シーザー、召喚に応じ参上した。さあ、汝の願いを言ってみよ、穢れた祓魔師よ。】

 

平塚「私の持つ全ての聖魔力を比企谷に移してくれ.....後、彼の、特異体質を......。超霊体媒集体質を、消してやってくれ......頼む......。」

 

【まさか悪魔に乞う祓魔師がいるとはな。面白い、良いだろう。汝の願い、叶えてやろう。】

パチンッ!

 

 

八幡「っ...!?がっ!?」バタッ!

 

平塚「比企谷!?」

 

【安心せよ祓魔師よ、まだ聖魔力に身体が適合出来ていないだけだ。いずれその力が覚醒するだろう。通常なら他人の聖魔力を取り入れるなど、自殺行為だ。が、しかし、その者は例外だ。異常な治癒能力を持っている、大丈夫だろう。さて、代償だが.........。】

 

平塚「ああ、構わない。だが一つ、先に聞いてもいいか?」

 

【......いいだろう、言ってみろ。】

 

平塚「比企谷の異常な治癒能力......それは一体?」

 

 

【簡単な事だ、彼は以前に......】

 

 

 

 

―――――そこで、俺の意識は途絶えた。

 

 

次に目が覚めたのは、三日後だった。どうやら大悪魔の件は、ただの悪魔の襲撃としてかたずけられたらしい。平塚先生は結局見つからず、死亡したと推定された。第三悪魔対策用チャンバーは崩壊しており、もう使い物にならなくなったそうだ。顧問がいなくなったことにより、ラプラス市立大学付属中学・奉仕部は、廃部となってしまった。

しかし、これが最後ではなかった。特異体質は消えたが、平塚先生から受け継いだ高い聖魔力のせいで悪魔は相変わらず俺を狙ってきた。でもまだ俺は聖魔術に覚醒していなかったし、平塚先生程の実力者は校内にはいなかった。そこで平塚先生の代わりに保護者としてやって来たのは、

 

 

 

 

 

 

 

―――雪ノ下陽乃、だった。

 

 

 

 

                              ーEpisode 5 Endー




※キャラクター情報に"平塚静"が追加されました
※キャラクター情報"比企谷八幡"、"雪ノ下陽乃"が更新されました

いつから過去編がChapter0の続きだと思っていた?残念、それは多分ずっと先の事だ、だって内容が全然思い浮かばないんだもん。


とある事情によりリアルが忙しくなってしまいましたので、投稿ペースを下げさせていただきます、申し訳ございません。できる限り急いで続きを投稿します。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。