{DAY2 11:54AM}
ラプラス市南区・スラム街
八幡「…………暇だな」
さて、俺の過去の話をカロンに語ったのはいいが、あいつが「少しこの付近を偵察に行ってくる」とか言ったと思ったら出て行ったきり帰ってこないし、チェルクェッティは何時までたっても起きる気配はないし、俺のも小町のスマホもなぜかぶっ壊れたから暇つぶしもできない。家に帰りたくても多分俺はもう死んだ事になってるだろうし、いくらスラム街だからって迂闊に外を徘徊できない。俺ってなんかゾンビみたいだな、あながち間違ってないな、泣けるぜ。もう暇すぎて暇すぎて、つい手がピアノに伸びてしまった…………。ピアノが弾けるのかって?もちろんさ、猫踏んじゃったの最初の部分だけだがな(ドヤァ
ノエル「…………。」
ノエルside
助けて……
死ぬのはイヤ……苦しいのはイヤ……
シビラ「ノエル様は悪魔と契約した人殺しですので。 ご自分のやったことを考えれば、その苦しみもまた当然。」
ただ式典奏者になりたかっただけで……
あなたもステラステージの社長は悪い人間だからって……
カロン「ああ、素晴らしい。 そんな理由で人殺しを願うとはな。 どうせ殺しの代償はお前の魂だというのに……!」
そんな代償があるなんて、聞いてませんわ……
バロウズ「人を殺しておいて、いいわけかい? キミは自分のことしか考えていないんだね、ノエル君。」
……それは……
ジリアン「そんなに式典奏者になりたいの? そうやって次はボクを殺して、式典奏者になりかわるつもりなんでしょ?」
そんなことしませんわ……
わたくしは……ただ助けてほしいんですの……
こんな痛いのはイヤ……
助けて……助けて……
……誰か……
八幡「…………。」
……あな、た、は………。
八幡side
ノエル「ーーっ!?」
八幡「!? おっ、やっと起きたかチェルクェッティ?」
ノエル「ハァ……ハァ……。 ゆ、夢……?」 「?」
ノエル「……こ、ここは……?」 「あ、あれ?」
ノエル「わ、わたくしは……いったい……。」 「お、おーい? 聞こえてるか〜?」
ノエル「…………!! う、腕が……ない……!?」 「…………。」
ノエル「ど、どうして……!?」 「ホントどうしてだろうな、俺の事に気付いてくれよ……。」
ノエル「…………。」 「俺の存在無視しちゃってるの?俺がいること忘れちゃったの?」
ノエル「……いえ、おぼえてますわ……。」 「お、おう……ならそんな態度しないでくれよ……。」
ノエル「わたくしはたしか、廃ビルで悪魔と契約して…… それで両手両足を……。」 「ひ、独り言かよ……。俺の期待を返せコノヤロー」
ノエル「……あれ? それじゃあ、この足は……?」チラッ 「泣くよ? 俺泣いちゃうよ? ……ん?」チラッ
「……………………………。」
ノエル「きゃああああああああああっ!?」ドサッ 八幡「うおぉいっ!?」ビクッ
ノエル「い、痛いですわね……。な、なぜあなたがここに?」
八幡「ま、まあそれを話すと長くなるが……。とりあえず、生きててよかったな、チェルクェッティ。」
ノエル「え、ええ……。ところで……なぜか足はありますけど、かなり違和感が……。これはまさか、義足……? だとしたら、いったいなぜ……? よく見れば、ドレスもきれいなものになってますし……。そもそも、わたくしはどうしてこんな場所に……?」
八幡「質問が多いな……。とりあえず、起き上がれよ。ほら、手貸してやるから。」スッ
ノエル「ハァ、助かりましたわ……。転ぶたびに、こんな風に…… 他人の手を借りなければなりませんの?」
八幡「まあ、しょうがないな……。契約で失ったものを元に治すのは無理だろ、さすがに両手も治すのは無理だったんだろ。 そしてここはスラム街にある俺の隠れ家だ。」
ノエル「ス、スラム……? そんな場所、教科書でしか知りませんわ……。」
八幡「そりゃそうだろうな、スラムなんて犯罪者か貧困層しかいない場所だ、こんな状況じゃなきゃ俺達には縁もない場所だ。」
ノエル「どうしてそんな場所にわたくしたちが……?」
八幡「俺とお前は死んだ存在か、犯罪者扱いだからな、そのまま街に帰ってみろ、今度こそ死ぬぞ?」
ノエル「…………。 で、でも、なぜあなたまで……?」
八幡「時間もたっぷりあるし、暇つぶしに話すとするか、悪魔の契約と、お前に何があったのかを…………。」
{DAY2 12:02PM}
八幡「……さて。今の状況は把握できたか、チェルクェッティ?」
ノエル「……え、ええ……。でも、まだ少し聞きたい事が……。」
ガチャ 「!」
カロン「……そうか、好都合だったな。今帰ったぞ。」
ノエル「……ひっ! あ、あなたは……!!」
カロン「まあ、落ち着くがよい。大悪魔はむやみに人を襲うようなマネはしない。」
ノエル「……っ! お、覚えてますわよ! わたくしはあなたに両手足を……! よ、よくも、よくも……!!」
八幡「よせ、チェルクェッティ。さっき契約について話しただろ?契約に代償は付き物だ、しょうがない事だ。」
ノエル「っ! で、でも……。」チラゥ
カロン「……やはりそういう反応になるか。はあ……。」
ノエル「……契約の件についてはもういいですわ、何を言っても無駄でしょうし。 でも、あなたがなぜ今、ここにいるんですの? もう契約は終わったはず……。」
カロン「ああ、終わった。ステラステージの社長を殺せという第一の契約はな。」
カロン「お前は願っただろう、もうひとつ。『助けて』、と。」
ノエル「……あ……。」
カロン「それが第二の契約、ふたつめの契約だと判断した。お前を救ったのはそこにいる八幡だがな、私は傷をふさいだだけだ。」
カロン「その義足も、さすがに両手足がないとなにもできないだろうと思って足だけサービスしてやったんだ。感謝しろ。」
ノエル「…………。」
カロン「感謝しろと言っている。ほれ。」
ノエル「……え、あ、ありがとうございます……?」
カロン「うむ。」
八幡「…………お、俺は?」
ノエル「…………。そ、そういえば、な、なんだかわたくしの服が新しくなっているように見えるんですけど……。」
カロン「ああ、それもサービスだ。なるべく似た衣装を探してきたんだ。」
八幡「前着てたのはて足の部分は破れてたし、血まみれだったしな。」
ノエル「そ、そ、それはつまり…… み、見たということですの……!?」
「見た?」
ノエル「いえ、着替えさせたということは…… それだけじゃなく……さ、触って……!?」
ノエル「ヘ、ヘンタイですわ!! 乙女の純潔をどうしてくれますの!?」
八幡「えっ、え〜……。俺が着替えさせた訳じゃないから見てもないし触ってもないんだが……。」
カロン「安心しろ、悪魔は人間の裸体になどこれっぽっちも興味はない。」
カロン「まして、お前のようなガキが気にすることでもないだろう。100年早いとはよく言ったもんだ。」
ノエル「……うううう……! まるで悪魔ですわ……!」
「まあ悪魔だからな。」
ーEpisode 6 Endー
投稿が物凄く遅れてしまい申し訳ありませんでした。色々と忙しかった上に、頑張ってChapter2まで書き溜めていざ投稿しようと思った前日にPCがお亡くなりになって、保存してたメモが消えました\(^o^)/ さらにまるで追い打ちの様にリア友と彼女と夏休み最後の旅行に行かねばならなくなり………。と言い訳タイムはここまでにしておきます、投稿速度は前に比べたら落ちてしまうと思います(多分週一か二くらいになります)が、どうか気長に待っていてくださると嬉しいです、放置だけはしませんので。