模型戦士GPフレンズ ちょっと変わった、僕らのトモダチ   作:来迎 秋良

7 / 7
いやー、ホントお久しぶりです!

ビルドファイターズ・トライときて、ガンブレ3やってようやく復帰します!
といっても、書き溜めと修正の投下になるんであいかわらず不定期更新ですけどねー

書き溜めはあと一話なので、それ以降はどうなることやら・・・


07 転校生

次皿を助けてから数日。僕と麗流、勝の三人は普通に学校で話していた。

さすがにツバサも一緒に来るとは言わなくなり家に居るから、

久しぶりに感じる僕ら三人での会話だ。

 

「なぁ、うちのクラスに転入生が来るって聞いたか?」

「あー、あの駆け落ちして退学したカップルの代わりでしょ。

 いっぺんに欠員が二人出た分を埋めるって事なのかなー」

「……僕としては、駆け落ちだなんだを知ってる麗流にビックリだよ」

「私の情報網を甘く見ちゃダメだよ~?

 この学校で起きた変わったことはたいてい知ってるからねー」

 

耳を済ませてみると、クラス内でもそのうわさで持ちきりだったらしく

あちこちから転校生について話す声が聞こえてきた。

そしてホームルームの時間になり、先生が教壇に立ちいつものように長話。

 

「……えー、であるからして、俺としてはだな。朝食ってのはのんびりと……」

「センセー、ンな事は良いからさっさと本題を話してくれよー。

 転校生が来るってマジなの?」

クラスメイトのチャラ男が茶化し、まわりのみんなもここぞとばかりに便乗する。

もちろん、僕も長話が嫌だったから便乗したけどね。

 

「ん、すまんすまん。紹介してなかったな。二人とも、教室に入ってくれ」

先生の言葉通り、転校生は二人。一人はかなり背の高い男子で、

もう一人は逆に小柄な女子だった。

僕らは最初カップルかと思ったけれど、自己紹介を聞いてさらに驚く。

 

「よっ、俺は『帆村 剣(ほむら つるぎ)』ってんだ。気軽に『ツルギ』でいいぜ」

そう言う男子のほう、ツルギは180cmくらいある長身で体格もよく、

スポーツが得意そうな感じの活き活きとした人。

 

「えっと、ツルギお兄ちゃんの双子の妹で、

 『帆村 火音(ほむら かのん)』っていいます。

 お兄ちゃんともども、これからよろしくお願いします」

妹のカノンさんのほうは155cmくらいの背の低い女子で、

中学生くらいにしか見えない、少し気弱そうな女の子だった。

 

聞くところ彼らは二卵性の双子で、丁度欠員が二人あったうちのクラスに

一緒に転入してくることになったらしく、クラスのみんなは大騒ぎしていた。

で、みんなが騒ぐのを先生がようやく止めるころにはホームルームが

終わってしまい、一時間目の授業に突入した。

 

 

午前中の授業に参加して、帆村兄妹は早速クラスに溶け込んでいた。

彼ら二人の様子を見てみるに、二人はかなり対照的だった。

 

お兄さんのツルギくんは座学が苦手と言って退屈そうにしているけど、運動が得意らしく

先生が休んでドッジボールになった体育では、避けて当てるの大活躍だった。

 

対してカノンさんは運動は苦手らしくすぐ当てられて外野に出ていたけど、

座学は得意みたいで真面目に受けていたし先生からの質問にもすぐ答えていた。

 

こんな対照的な人たちだけれど、ツルギくんはかなりさわやかな好青年で

カノンさんも素直さと守ってあげたい感じからすぐ皆に受け入れられていた。

 

 

お昼休みになり、麗流はさっそく帆村兄妹のところに行っていた。

 

「ねえねえ、一緒にごはん食べていい?」

「ああ、いいぜ。カノンもそれでいいよな?」

「はい。えっと、すみません、あなたは……」

「羽崎麗流だよ~。レイルって呼んで!」

麗流は女子同士という親密さと元来の明るさで早速話し始める。

それで、僕も勝を連れて便乗させてもらうことにした。

 

「僕らもご一緒して良いかな、カンデローロさん」

「ん、別にいいよ。アンタは?」

「僕はレイルの友達で神田睦月。それとこっちのゴツいのが本郷勝だよ」

「ゴツいのってなんだよゴツいのって。あと自分で紹介させろよな

 てなわけで本郷勝だ。これからよろしくな」

そんなやりとりをする僕らを品定めするように見た後、ツルギくんは笑う。

 

「ああ、よろしくな。麗流に睦月、勝」

「う、うん。よろしくおねがいします。よければ、食べますか?」

カノンさんが差し出してきたのは、弁当の中にいっぱいあった

うさぎ型に切った林檎だった。

 

「ありがとうカノンさん、じゃあ一個だけもらうよ。

 もしかしてこれ、カノンさんが作ったの? 上手だね」

「ありがとうございます。 お兄ちゃんに食べてもらおうと思って、

 いっぱい練習しましたから」

そう言って微笑む彼女の様子に、僕らは彼女が本当にお兄さんが好きなんだなと思い

おもわずほっこり。

と、それに照れたのか、ツルギくんが少し顔を赤くしつつ僕に話しかけてくる。

 

「そ、それはともかく。ムツキ、手が黒くなってるけどちゃんと手、洗ったのか?」

「あー、うん。コレ、ガンプラの塗料なんだけど、昨日部品の色を塗ってたら

 ついて取れなくなっちゃって。しっかり手は洗ってるから安心して」

そういう僕にツルギくんは目を光らせる。

 

「へぇ、アンタもガンプラモデラーなんだ。実は俺もガンプラは好きでさ、

 塗料ってことはアンタもけっこう改造するんだ?」

「まあ、まだ未熟だけどね。ツルギくんは最近どんなキット組んだの?」

「俺ってか、カノンと一緒にフェニーチェを組んで改造したよ。

 けどそのガンプラ、ちょっと困ったことになっててさ……」

彼は困ってるような、面白そうな表情になる。

そんな彼を僕はちょっとからかってみることにした。

 

「へぇ、もしかして、ガンプラが人間になって一緒に暮らすことになったとか?」

冗談のつもりで言った僕だったけれど、帆村兄妹の表情がさっと変わる。

そして、真顔になったツルギくんは、僕のほうを睨んでくる。

 

「オイ、なんでそれを知ってる。まさかアンタの仕業か?」

「……マジ? じゃあツルギくんたちのガンプラも?」

「『も』ってことは、お前もか?」

冗談のつもりで言ったことが本当だったらしく、僕と麗流、勝の三人は顔を見合わせる。

その時予鈴が鳴り僕らは慌ててお昼を食べ、

詳しい話は放課後に、ということになったのだった。

 

 

放課後、僕らいつもの三人と帆村兄妹は僕の家に集合していた。

そこには僕ら学生五人と僕らのガンプラ三人がすでにいた。

僕の家に集まった理由はそれなりの広さがあるのと家族がすでに知っていること、

そして帆村兄妹の家が僕の家の近所らしいからだ。

 

「なるほど、アンタらのガンプラも人間になってたってワケか。

 俺たちだけじゃ無かったのはちょっと気が楽かもな」

「うん……ねえ、お兄ちゃん。そろそろ出してあげようよ。

 二人とも苦しいと思うし」

「そうだな。それじゃ、アタシたちのガンプラも見せるぜ」

そう言って二人はかばんの中からガンプラをそれぞれ取り出す。

 

「俺のがフェニーチェブレード」

「私のガンプラがフェニーチェガンナーだよ」

二人のガンプラはそれぞれウイングガンダムフェニーチェの改造機。

互いにパーツを交換しあって特化させた形らしく、

ツルギくんのフェニーチェブレードのほうは四つのウイングを持ち、

ビームレイピアを二刀流にしてシールドも持っている。

対してカノンちゃんのガンナーの方はバスターライフル二挺という

とてつもない大火力装備にビームマント二枚という極端なタイプだった。

 

そして僕らの前でその二つのガンプラが光に包まれたと思うと、

あっというまにそのガンプラたちは人間になっていた。

 

「ツルギ、何もガンプラ状態で来ることはなかったではないか。

 私もGPヒューマンとしての姿で来れば楽だったのだが」

「お前のそのカッコは目立ちすぎるんだよ、いい加減自覚してくれ……」

ツルギさんの台詞どおり、人間の姿になったブレードの衣装は派手。

顔だけなら長い緑髪の、女騎士みたいで中性的な美人って印象ではあるのだけれど

手足が軽装甲なぶん肩や足の露出がけっこうあり、トリコローレのマントを

背中につけている彼女は恐ろしく目立っていた。

 

「ごめんねオオヅツさん、狭かった?」

「僕は、大丈夫。それより、彼らは、信用できる?」

オオヅツと呼ばれたガンナーの人間状態はブレードとよく似た顔の男性で、

短い髪の一部に黄色のメッシュが入っていた。

衣装は胴体こそブレードと同じだけれど長袖になるなど露出は控えめになっていて、

今はバスターライフルを一挺ずつ両手に持って僕らに突きつけてきていた。

思わず武器を取るツバサとヨイチ、ヒカリさんを僕は止めて、ガンナーさんに話しかける。

 

「大丈夫、僕らはに戦う意思はないよ。というか大体敵対するなら、

 僕の家を教えたりしないって。ほら、ツバサも戦闘モードを解除して」

「でも、ムツキさん!」

「いいから。それとせめてバスターライフルはやめてくれないかな。

 もし発射されたら家どころかご近所数件吹き飛んじゃうよ」

僕の口調に渋々といった感じで人間状態に戻るツバサと、

それを確認してバスターライフルをしまうオオヅツさん。

 

「まあ、こんな感じでな。俺たちも驚いてたんだ。

 いままでこんな事があるなんて思っても見なかったから

 誰に相談もできなかったんだけどな」

「あー、まあ、そりゃそうだ。そういえば、ブレードさんに名前はあるの?」

僕の発言に帆村兄妹とそのガンプラはそろって首をかしげる。

 

「名前ならガンプラのがあるじゃないか」

「いや、そうじゃなくて人としての名前みたいな。

 僕のガンプラのAGE-2GPはツバサ、麗流のクォーターΖはヨイチ、

 勝のシャイニングGはヒカリ、みたいにさ」

その言葉に答えたのは、今まで静かだったオオヅツさんだった。

 

「僕は、オオヅツ。そういう感じ?」

「あ、そうだね。私は大砲持ってるみたいだから、オオヅツって名前をつけたけど」

「そういえば、私にはそういった名は無いな。……ツルギ、私にも名をくれないか?」

唐突に言われてしばし考え込み、顔を上げたツルギくんは言う。

 

「んじゃ、ヤイバ。剣を使うアンタのスタイルにはちょうどいいだろ?」

「ふむ、成る程。では、私はこれから『ヤイバ』と名乗ろう」

案外あっさり決まってしまったらしい。

 

「で、これからどうしようか。またガンプラが増えちゃったわけだけども」

「そんなことは決まっている。ガンプラ同士が出会えば、バトル以外に無いだろう」

「そうですマスター! 私もバトルしてみたいです!」

僕の問いにヤイバさんとツバサが一斉に言ってくる。

まあ、こうなる気はしてたけど……。

 

「でも、この人数でバトルするにしてもなあ……」

僕が悩んでいると、部屋の中に『コノシュンカンヲマッテイタンダー!』という台詞が流れた。

 

「あ、ごめん。私のケータイだ」

ツッコミどころのある着メロはともかく、電話を取った麗流はしばらく相槌を打つと

「わかった、すぐ戻るね」と言って電話を切り、こっちに話してくる。

 

「バトルはバトルでも、別のバトルができそうだよ!

 みんな、ウチのお店に来て!」

それだけ言うとレイルはヨイチを連れて僕の家を飛び出していく。

一瞬呆然としていた僕らだけど、慌てて準備をして彼女の後を追った。

 

続く。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。