悠久雨模様 〜 What a lovely day 作:くれなゐ
「『この世には説明できない力が存在しており、全てを魔力で統一出来る世界やその逆の世界、色々混在している世界も存在する』だって」
「パラレルワールドとかそんな感じよね?」
「そうそう。多元宇宙論だったかな、ってメリーはもう見たことあるじゃない、別のブレーン」
多元宇宙論。複数の宇宙の集合を仮定した仮説。
多元宇宙論で語られることが多い仮説はバブルユニバース、メンブレーン、メニーワールドの3つがある。
「それを学会で提唱した人がいるってほんとなの?」
「そうよ。失笑を買い、相手にもされなかったらしいわよ。魔力とか言わなかったらもう少し話は聞いてもらえたんじゃない? 余程のオカルトマニアみたいだけど」
「まぁ想像力の死滅したこの情報化社会では仕方のない事なのかもね」
「で、その理論を提唱したのが大学の教授らしいのよ。一度会いに行ってみない?」
「賛成よ、色々と話は聞いてみたいし」
「よし、そうと決まれば早速予定を決めよう!」
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非統一魔法世界論。
その理論を提唱した教授はそれを実証するため、研究を進めていた。
もしこの理論が証明されたなら、魔力というものが認められることになる。それは実にオカルト的で宗教的なものにもなってくるのだ。
今でもSFの世界で度々でてくるパラレルワールドや異世界なんてもの所詮は小説や映画の話だと思う人が多いだろう、しかし実際に存在するかもしれない。
他世界解釈の考えでは私達の住む世界は数多く存在する並行宇宙の1つといえる。
固定された粒子だと思われてきた1個の原子が実はそんなものではなく、ここにあるかもあっちにあるかもという可能性が重なり合った波のような存在であるというコペンハーゲン解釈が正しいのなら、人間も含めてすべての物質も「あらゆる可能性が重なり合った波のような存在」と考えることができる。
つまり、宇宙とは波のように漂う「巨大な可能性の塊」
そうすると、宇宙におけるあらゆる可能性は今ここに重なり合って存在していることになる。
パラレルワールドとはそれなのだ。
そして今その教授は別の世界。
つまりは、異世界に行こうとしている。
さらにその教授が作ろうとしている可能性空間移動船は核融合反応を利用したエネルギーなんていう超絶危ないものを動力源にしようとしている。
「えぇと、先日連絡をした宇佐見蓮子です」
「お、お初にお目に掛かります。マエリベリー・ハーンです」
「素敵ね、でもそんなに固まらなくていいのよ? 歓迎するわ」