悠久雨模様 〜 What a lovely day 作:くれなゐ
「ねぇ蓮子、魔女狩りって知ってる?」
「少しだけなら、と言ってもかじった程度よ」
魔女狩り。
主にヨーロッパで15世紀から18世紀に発生した社会現象のこと。
この概念は中世伝承の魔法使いとは異なっている。
魔女とは悪魔と契約した人間のことを指していた。
「で、それが少し興味深いのよ」
「確かに気にはなるけど、でもあれって大規模な集団ヒステリーとかモラルパニックの類でしょ?」
「それが、そうとは限らないかもしれないわよ」
「…どういう意味?」
マエリベリー・ハーンは苦い表情を見せた。
「見えたのよ、空で笑っている天使達の姿が」
―――薄暗い不気味な空、朝なのか夜なのかも分からない。
周りでは嘆いている者や喘いでいる者、神に祈りを捧げている者もいる。
そんな状況の中、天使達は悪魔のような笑みを浮かべていた。
魔女や魔法使いを例外なく悪魔の使いと見做している彼らは、それらを打滅ぼすことが最良の行為であると考えているのだ。中にはそれを娯楽と感じている天使もいるようだが。
「メリーは魔女狩りの原因が、その天使のせいだと思っているの?」
「そうよ、あれは恐らく天使達が暗躍してたんだわ」
「それはまた随分とオカルトな考え方ね」
「何を今更、いつもの事じゃない」
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ヨーロッパの拷問や死刑方法は数多くある。
その中でも魔女を殺す方法として行われたのが火刑だ。それは身動きのできない人を生きたまま燃やすという処刑方法だった。
因みに知らない人はいないであろうあのジャンヌ・ダルクも火刑よって処刑された。
魔女かどうかを区別するための拷問で中々に悲惨なものと言えばある拷問が思い浮かぶ。
それは、水責めという方法だった。
魔女と疑われる人物を紐で縛り上げ、水に入れて浮かべば有罪、沈めば無罪とする方法である。
しかし、有罪ならばもちろん死刑、無罪となっても溺死する事が多かったのだ。
拷問は本当に恐ろしい。
斬ったり剥がしたり潰したり千切ったり折ったり埋めたり沈めたり刺したり舐めたり殴ったり犯したり絞めたり擽ったり燃やしたり落としたり吊るしたり打ち付けたり閉じ込めたり。
日本は平和ボケしすぎているのかも知れない。
今だって拷問は世界の何処かで平然と行われているだろう。まぁ、もしかすると日本でも密かに行われているかも知れないが。
「メリー、その手に持ってるの何?」
「見ればわかるでしょ、ステッキ」
「向日葵の?」
「夢で拾ってきたのよ、これで私も魔法少女の仲間入りね。なんちゃって」
「私も欲しいかも……」
「……え」