相変わらずの描写下手ですがなんとか頑張っていきます。
一言コメントを下さった方ありがとうございます。最近になって気付いたもので……申し訳ありません。
ただ今回デュエル無しです。しかも若干短め。
なおこの回をもちまして改稿中の文字は消去する予定です
「他の奴が遊戯さんのデッキを!?」
「そ。だからそれを盗んだ犯人を探してたんだけど……知らなかったことを見るに関係ないな」
「す、すいません……」
そもそも誰が盗んだか知っている時点で疑う必要もないのだけど。
「……ところで聞いておきたいんだけどデッキを手に入れてどうするつもりだったんだ?」
さっき『ちゃんと返す』と言っていたことが正直頭に引っかかっていたので聞いてみた。
「遊戯さんの格好をして状況を再現してセリフを入れるということをしようと思って……」
そういって工藤は事前にやったのであろう王様のコスプレの写真を見せてきた。……うん、確かにヒトデ形の髪形も再現できてる。比較的良くできたコスプレと言えるだろう。
……向こうはデッキを使って最強になるとか言っていたけどこっちの野望は案外小さかったな……
「さてと……じゃあ行くか」
「ど、どこに?」
突き出されると思ったのか若干恐る恐るといった感じで聞いてくる武内。
「盗んだデッキで走りだしちゃったやつのところだよ」
○
レッド寮の近くにある橋を越えた岩場。十代と神楽坂はここでデュエルをしていると三沢からPDAにメールが入っていたので2人とそこに向かった。着いたのはその岩場を見下ろせる台地だ。よく見ると対戦している十代、神楽坂と観戦している翔、隼人、三沢以外にも岩場にイエローやレッドの学生の姿がちらほら見られる。
「あれってイエローの神楽坂!?」
「場に出ているのは伝説のカードの一体、混沌の黒魔術師じゃないか!」
まー混沌さんは確かもうすぐ禁止入りのはず。ちなみにそのせいで魔法使い族のデッキはしばらく切り札を失うことになってしまったんだがそれは別の話。
さて、話を戻すが現在の戦況はこんな感じ
十代 LP1300 手札3枚
E・HERO バーストレディ(守備表示 守備力800)
伏せカード1枚
神楽坂 LP4000 手札2枚
混沌の黒魔術師(攻撃表示 攻撃力2800)
「それで……なんでここに?」
「神楽坂の噂ぐらいは知っていると思うけど?」
「確か……コピーデッキを使うから穴が多いとか……」
あ、クリボー同士が撃ちあいした。
「そんな奴が遊戯さんのデッキを使ったらどうなると思う?」
「「あっ!」」
「他人のコピーができるってことはその決闘者になりきれるってこと……っと」
十代が摩天楼-スカイスクレイパーを発動したようで地響きとともにビル群が突出してきた。
(ま、実際のところ別に神楽坂のプレイングを見せにきたわけじゃない。カイザーと十代の言葉の方が重要なんだけど)
増殖を使ってクリボーが増殖しているところを見ながら俺はそんなことを考えていた。
その後デュエルは続いていきBMGやカオス・ソルジャーの登場に工藤と武内は歓喜の声を上げていた。が、十代にはだいぶ堪えていたようで十代にしては珍しくあきらめかけているようだった。しかし虚空(たぶんハネクリボー)と会話して復活。フレイム・ウィングマンの攻撃を決めて勝利した。
「遊戯さんのデッキが……負けた?」
まぁ遊戯デッキ同好会としては驚きだろう。最強の決闘者のデッキが負けたことになるし。と思っていると隠れていた(俺からは見えていたが)カイザーや明日香達が出てきた。
「ここにいてもしょうがないし俺らも下に行こうか」
ここからじゃ一番伝えたいことが聞こえないだろうし2人と共に岩場に向かう。三沢や翔達にどこに行っていたと聞かれたので簡単に事情説明。その間に十代がデッキを信じる気持ちが足りないことを神楽坂に説いたり、カイザーが労力をかけたデッキだからこそ心からそのデッキを信じその信念が気迫となり、相手にプレッシャーを与えるということを教えます。あの二人にもいい影響があればいいんだけど。
……カイザーがヘル化した場合、カイザーのセリフそっくりそのままお返しした方がいいよな絶対。
さて、この件については当然処分があったわけだが生徒の嘆願のおかげか反省文の記入と希望者と遊戯デッキとのデュエルをすることになった。そして遊戯デッキ同好会の2人も協力したようで遊戯デッキ対戦日の当日現れた神楽坂は恰好もほぼ王様そのものだった。……元々似てなくもなかったし完成度が高くなったようだ。
……余談だがこの遊戯デッキとの対戦、レッド、イエロー、ブルー合わせて100人ほどが挑戦したそうだが勝つことができたのはカイザーと十代(二回目)だけだった。デッキ力の違いというところかどうなのか……
え? 俺? お察しの通り負けましたとも。いくら本人ではないといっても真似をしているおかげで技術が高くなっているのは変わってないから正直分が悪い。ほとんど完敗と言っても差し支えないデュエルだった。
○
さて、このデュエルアカデミアは太平洋上のとある島にある。こんな場所になったのは三幻魔が埋まっているから故だが、周りは見渡す限り海しかないので仮に事件でもあろうものなら孤島の殺人事件とかいうタイトルがつきそうなぐらいだ。
俺にも学校の授業があるし本土に戻るにも半日かかるので少なくとも二日三日は学園を空けなくてはいけない。それに外出届を出すにはそれなりの理由がないと許可が下りない。まさか『ラスボスと話し合いしてきます』なんて書くことはできないので影丸理事長と面会できる状態になってもまだ事態は進展していなかった。
その間にもレイが来ていたり(十代に聞いただけだが)、十代対三沢のデュエルが行われ、帰ってきたサンダーと十代がデュエルしたりと原作通りに進んでいるようだ。(たぶん闇のデュエルも経験したんだろう)
二月の終わり頃になるとテストも終わり、ようやく落ち着いたので理由をつけてなんとか外出届を受理してもらえたのだが……
「外はすごい雨っスね……」
不幸なことに二月としては比較的低気圧が発達したうえに本土に戻るためのフェリーが欠航してしまったのだ。これでは帰りようがない。そのため外出を撤回し普通に授業を受けて昼休みに会話をするという普通の生活を送っていた。
……先ほどの言い回しに疑問を感じた人がいるかもしれないので補足するとフェリーの欠航理由は悪天候ではなく別のところにあった(半分くらいは起因しているけど)
どうやらその低気圧の発達で海が少々荒れ気味になっていた。しかし荒れ気味なだけで台風とかではなかったので運航にそこまで支障はなかった。しかし実際はその海の荒れ具合とレーダーの故障の影響で動物(クジラ)との衝突がありそれに動揺した船員のミスも重なってフェリーが転覆。乗員乗客に被害はなかったものの当分の間フェリーは運航見合わせになるそうだ。
「とんだ災難だよまったく……」
「そういえば昴は今日本土に戻る予定だったな」
「ああ……でも当分は無理だな」
最終確認もしてないから正直早めに行っておきたかったんだけどなぁ……
「でも困ったことにそれだけじゃないみたいよ」
「お、明日香!」
「それだけじゃないというと?」
「あのフェリー今度発売されるパックも載せていたみたいなの。でも転覆で一部は海に出てしまったみたいよ」
「マジッすか!? 今度のパック欲しいカードあったのに……」
……なんか大変そうだな。この世界でデュエルはは生命線みたいなものだし強化できないのは少しきついのかもしれない。
○
さて、そんな感じで思いっきりタイミングを逃してしまいフェリーも再開したのが事故の二週間後。ちなみに流れ出たパックの一部はアカデミアにも漂着していたらしい。結構な量があったらしくなんか争奪戦になっていたそうだ。
拾ったものは交番へというけどここ交番はないし、それにそのことに関してはなぜかやってきていた会長が許容したらしいので問題にはなっていない。(なんでも本当にカードを信じていればそれ相応の結果が得られれるとか何とか。まぁそもそもそれ以前に生徒の心情の問題もあるんだろうけど)
そんな感じで理事長に会いに行くのは春休みまで延期になってしまった
「ん? どうしたハネクリボー」
不意に十代がハネクリボーに話しかけた。ハネクリボーが精霊であることはそういえばあんまり知られていないんだよな……実際ほとんどの人間には見えない以上当然といえば当然だけどここのところこういったことが多い気がする。
「どうかしたのか十代?」
「いや……ハネクリボーが最近何かを気にすることが多くて……」
「そうなのか……他に精霊でもいたんじゃないのか?」
「うーん……」
GXのアニメとて十代たちの日常すべてを映しているわけじゃないから必ず空白地帯みたいなものがあるはず。時系列がしっかり定まっていたりすれば話は別なんだろうけど……これは原作外のイベントのフラグなんだろうか?
「むしろとんとん拍子に行く方が怖いか……」
「??」
○
春休み。ようやく本土に戻ることになった俺は再び面会の約束を取り付け、戻った数日後病院に行く準備をしていた。
「一応デッキも持っていくか……何かあるといけないし帰りがけに寄るところもあるし」
この話し合いの意味はセブンスターズのフラグ折りだけでなく別の目的もある。一つは大徳寺先生ことアムナエルがどう動くか、そしてもう一つは天上院吹雪の情報を得るためだ。
……はっきり言ってダークネスのイベントはどうなるかよくわからない。この前のあいつが突然出てきた並に急に出てくるから。一応一期からダークネスの名前は出ていたけど。それによく考えたら藤原は消失時に記憶を操作したと思われるのでとりあえず吹雪の方を優先して解決していこうと思う。
「来たか……」
「お久しぶりです」
○
「ワシがあの程度であきらめると思ったか?」
「できれば早急にあきらめてほしいんですけどね。約束もありますし」
まぁいくら約束があるとはいえさすがにあのデュエルだけでは翻意させるのはできなかったようだ……でもだからといってはいそうですかと引きさがるわけにはいかない。
「それにしても理事長は一世紀も生きられるというのはすごいですね」
「長生きしたところで若い頃が悪ければ何の意味もない」
「……俺も長生きしたかったですよ」
「したかった?」
少々面倒になるかもしれないがカミングアウトしてでもこのフラグを折らせてもらう。それくらいしても罰は当たらない……はず。
「ええ、したかったです」
「……まさか」
「そうです。俺は一度死んでます。あなたの言う青年時代の間に」
「!?」
そりゃ驚くよな。ホラー嫌いだとこの後に『幽霊なのか!?』と聞かれそうだが。
「でもどういうわけだかこの世界にやってきたんです」
「……転生ということか」
「俺も前の世界では眉唾ものだと思っていたんですけどね。実際に起きてしまっては信じるしかないですよ」
さすがの理事長も驚いたようだがその後何かを考えている。こっちにとって都合のいいことであればいいが……
「……七海昴、君はこう言いたいんだろう。不死など無意味だと」
「あと世界にしがみつくような行動が見苦しいということです。自分の欲望のために生徒を使うとか考えられません」
「…………」
「俺の世界ではこの世界の事は物語になっているんです。そのおかげでこの世界の事を知っていますが、あいにくこの世界の主人公はあなたではないんです」
これで駄目だったら……進めるしかないだろうな。
「お主……死ぬ前は何をしていた?」
「普通に高校に通って、友達と他愛もない話をして、ときどきカードゲームをして……そんなありふれたものです」
「輪廻転生……死者の魂は巡り巡るものか…………いいだろう。勝負に負けたのはワシだ。ここは潔く引こう」
「ありがとうございます」
つぶやきながら理事長が目を閉じ少し沈黙が走った後影丸理事長は再び目を開けて言った。一瞬ガッツポーズをしそうになったのを抑えてお礼を言う。
「……だがワシはともかく他の連中はそう簡単には引き下がらないだろう。皆それぞれに目的をもったものだからな」
あー……確かに。他の連中の場合はダークネスとタイタンは闇に飲み込まれていたのを引っ張り出して協力させていたんだろうし、カミューラは一族の復活、タニヤの場合は婿探し、アビドスに至っては成仏できないから。あと盗掘団はズッコケだし、アムナエルは寿命間近で後継者探しをしていたみたいだいし。カミューラを消したのもその邪魔をされるのを嫌がったが故だと思う。
……結局のところ本気で幻魔復活させたかったのは影丸本人だけだったということなんだよな。他に危ないのはカミューラぐらいか?
「……そういえばセブンスターズって七人そろっているんですか?」
「…………」
目をそらされた……揃ってなかったんだな恐らく。俺がなっていた可能性もあったのだろうが。
「まぁそれはいいとして……正直そのまま学園襲撃なんてことが起きても困りますし出来る限りの説得はお願いしたんですが……」
「……いいだろう。だが先ほども言ったが期待はするなよ?」
「……わかりました」
正直言うと俺もうまくいくとは思っていない。翻意するとしたら理事長を止めようとしていたアムナエルぐらいだろう。
「ところでお主、この世界が物語になっているといったが……これから先まだ何か起こるのか?」
「ええそうです。それもとびっきりの世界の危機が」
この後理事長と今後の展望について話したりしたのだが相当に長かったこともあるし、すぐには対処できない案件も多々あったので今後も継続して連絡を取り合うことで一致した……ってこれなんて会談? まぁ一言だけいわせてもらうとすれば……
使えるものは老人でも使えってことだ。大事なのはコネだよ。
○
「おー賑わってんな」
理事長との面会を終えた俺はとある場所……海馬ドームに来ていた。
「……しっかし屋台で売ってんのもブルーアイズばっかだな。レッドアイズじゃ100パーセント許可下りないだろこれ」
今日はプロリーグの試合が行われる日だったのでドームの周辺はお祭りのようになっていた。先ほども言ったように屋台も立ち並んでいるんだけど……ブルーアイズお好み焼きとかブルーアイズわたあめってなんぞ? と思ってみてみたけど……お好み焼きの方は形がブルーアイズ型になっていただけだったし、わたあめの方は持つところにブルーアイズのイラストが描かれていただけだったりする。
(ほんと大丈夫かKC社……)
本当に見渡す限りブルーアイズ○○というのぼりが目につく。もちろん他のモンスターをモデルにしたもの(ブラマジとかガールとかその他諸々)もあるんだけどどう見ても半分くらいはブルーアイズという名前が付いている。
「……なんだかんだで世界の頂点なんだよなKC社って。その割に不祥事多いとかいうのはご法度かな」
壁に耳あり障子にメアリー……じゃなかった目ありか。
ちなみにこの日はプロリーグの大会の開会式と初戦が行われる予定で、対戦カードは孔雀舞対タイタンという完全原作キャラ同士の対戦だったりするんだが、別にそれを見に来たわけじゃない。
「スペシャルパックのところ、めちゃくちゃ人が並んでいるな……」
この会場でのみインダストリアル・イルージョン社から限定販売されるスペシャルパック。これがほしくて病院の帰りに足をのばしてやってきた。ちなみに中身に関してだがレアカードのみ十枚というこの世界にしてはえらく太っ腹な仕様になっている。ただそのせいで値段が一パック五万円なんだが。元の世界ならかなりきついがこっちなら適当に上級モンスターを数枚さばけば普通に捻出できる額なのでたいして苦労はしていなかったり。
普通ならこういったパックは早い者勝ちというのが当たり前なのだがどういうわけかこのパックに関しては10000人の中から抽選で1000人に購入権が与えられる。どこかのVRMMOと同じ原理……なのか?
ただその抽選権を手に入れるために並ばないといけないのだが長い時間並ぶわけでもないしそれは良しとしよう。
二列に並んで進む列の先頭ではコピー・ラビット型の発券機が抽選の券を吐き出している。社長が切れないか非常に不安だ。
そして俺の番が回ってきて券が出てきたのだが……
「B?」
なぜか数字ではなくアルファベットが書かれていた。
「あのすいません、数字じゃないのが出たんですけど……」
エラーなのかと思い近くにいた係員に出てきた紙を見せて声をかけた。しかし係員は
「ああ、それですね。ではこちらへどうぞ」
と、なぜか俺をバックヤードへと連れて行った。
「あの……一体何でここに?」
「まだ対戦相手が決まっていないので。こちらでしばらくお待ちください」
「対戦相手?」
「ペガサス会長の思いつきでBの紙が出たデュエリスト同士がデュエルをするという事をしているんです。ちなみに勝てばプレミアムパックがタダでもらえます」
「タダで!?」
「はい。そうです」
会長の思いつきとか何考えてんだとか思ったけど五万円がタダになるのは大きい。絶対に勝てる保証はないがなんとか勝ちを狙いたいところだ。
十分ほど待っただろうか。再び係員が姿を見せ、相手が決まったと教えてくれた
「紹介とかあるんで名前と学校名教えていただけますか?」
「七海昴、デュエルアカデミア本校の一年です」
「アカデミアの生徒さんでしたか……これは面白いことになりそうですね……」
「面白いことというと?」
そんなに面白いか? 俺はラーイエローだしめちゃくちゃ強いってわけでもないし。
「対戦相手は誰なんでしょうか?」
至って普通にそう聞いた。だがその返事は俺にとって予想外……いや、ある意味では想定の範囲内だったのだろうが原作外の事とあって意識からすっぽり抜けていたのだろう。
「伝説のデュエリスト、城ノ内克也です!」
まさかの遭遇戦が始まろうとしていた。
改稿に至った理由に当たるのが今回の回になります。
セブンスターズ編の速攻解決はいくらなんでも無茶でした。
前回と違いあれやこれやと伏線は張っているつもりなのでそれを消費したりまた伏線入れたりなんてことをしながら頑張ります。
……描写の勉強もがんばりますんで今後もよろしくお願いいたします
次回は引きの通り凡骨こと城ノ内とのデュエルです。