前後編ですが前編で7割は終わってます。
後編分まで作っていたら余計に時間かかったし……
城ノ内克也といえば遊戯王という物語の中では比較的異色な存在であると言えると思う。
なにせ遊戯王という物語自体が色々とオカルトに満ち溢れている物語だ。ペンギン(のぬいぐるみ)を持った某高校生雀士がいたのなら間違いなく『そんなオカルトありえません』と突っ込んできそうな勢いでオカルト要素が量産されている物語の中でライバルと戦い、成長して悪を倒していくという少年漫画の主人公としての特質を備えている。というかもう城ノ内が主人公じゃね? というエピソードも多々ある。具体的にはバトルロイヤルのときとか。
そんな彼を支えているのが友情。そもそも遊戯王のテーマは友情であることは明言されているように彼のデュエルはとにかくそういう側面が強く、宿命やらなんやらを抱える王様や社長のデュエルよりもある意味清々しいのが彼のデュエルだと思う。個人的にだけど。
『さぁチャレンジャーの紹介だー! デュエルアカデミア本校に在籍している一年生、七海昴!』
司会の人に呼ばれたのでステージに向かうが……すげぇ人だな。伝説の一角がデュエルするってこともあるんだろうけどやはり世界が違う。
『そしてこれを迎え撃つのはデュエルキング武藤遊戯の親友にしてバトルシティベスト4、炎のデュエリスト城ノ内克也!』
反対側の入り口から城ノ内が入ってくると観客席から一斉にこれでもかというぐらいの歓声が上がった。そして観客席の最前列には城ノ内の仲間の姿も見える。遊戯や杏子はいないみたいだけど。
「がんばって、お兄ちゃん!」
「城ノ内! 静香ちゃんのためにも負けんじゃねーぞ!」
あっれー何にもしてないのに負けフラグがビンビンする。妹や本田、御伽のほかにもよく見るとサングラスで変装している孔雀舞の姿も見える。とりあえず変装になってないとだけはいわせてもらおう。周りがざわついてるぞ。
「お前が対戦相手か?」
「はい。胸を借りるつもりで行かせてもらいます」
「おう俺も静香のカードのためにも負けるつもりはないぜ!」
妹のカードを手に入れるために来ているのか? まぁ原作から年月は経っているし心境の変化ってやつなんだろう。
『いよいよデュエルの時間だー!デュエルディスク、セーットアーップ!』
今まで気づいてなかったけどこの人5D'sに登場するMCじゃねーか。アニメで見るより若くて気付かなかったけどさっきの言い回しでわかった。昔からあんな感じの実況してたんだね。でも一番最後の言い回しはやめて置いた方がいいと思う。世界が違うから。
「「デュエル!」」
○
「先攻は俺がもらうぜ。俺のターン! 俺はワイバーンの戦士を攻撃表示で召喚するぜ!」
ワイバーンの戦士 通常モンスター
星4/地属性/獣族/攻1500/守1200
「リバースカードを1枚伏せてターンエンドだ」
TURN1
城ノ内 LP4000 手札4枚
場 ワイバーンの戦士(攻)、伏せ1枚
昴 LP4000 手札5枚
場 なし
トカゲなんだかドラゴンなんだかよくわからない城ノ内のデッキの切り込み隊長が登場した。
「俺のターン!」
(伏せカード1枚か……といってもこの手札じゃ攻めようがないしな)
伏せカードが気になった昴であったが攻め手がないからかとりあえずは気にしないことにしたようだ。
「俺はモンスターをセットしてターン終了です」
TURN2
城ノ内 LP4000 手札4枚
場 ワイバーンの戦士(攻)、伏せ1枚
昴 LP4000 手札5枚
場 伏せ1体
「俺のターン! ……ここは攻めるぜ! アックス・レイダーを攻撃表示で召喚だ!」
斧を持った戦士が現れた。城ノ内がすることを分かっているのか即座に攻撃態勢に入る。
アックス・レイダー 通常モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1700/守1150
「バトルだ! アックス・レイダーで裏守備モンスターを攻撃!」
「セットモンスターはシャインエンジェルです」
アックス・レイダー ATK1700
VS
シャインエンジェル DEF800
「ここでシャインエンジェルの効果を発動! デッキから2体目のシャインエンジェルを特殊召喚します!」
「ならそいつをワイバーンの戦士で攻撃だ!」
ワイバーンの戦士 ATK1500
VS
シャインエンジェル ATK1400
昴 LP4000→3900
「シャインエンジェルの効果によりデッキより異次元の女戦士を特殊召喚します」
『先制したのは城ノ内克也だー! しかし場にはやっかいなモンスターが残ってしまったぞー!』
「俺はこれでターン終了だ」
TURN3
城ノ内 LP4000 手札4枚
場 ワイバーンの戦士(攻)、アックス・レイダー(攻)、伏せ1枚
昴 LP3900 手札5枚
場 異次元の女戦士(攻)
「あの……舞さん。あの女戦士さんはどんな効果を持っているんですか?」
「異次元の女戦士は戦闘を行った時に戦闘を行った相手モンスターと自分自身を除外することができるのよ」
異次元の女戦士 効果モンスター
星4/光属性/戦士族/攻1500/守1600
このカードが相手モンスターと戦闘を行った時、そのモンスターとこのカードをゲームから除外できる。
「なんだ、自分も除外するなら大したことはないだろ」
「いいや。あのモンスターと戦闘を行ったモンスターは問答無用で除外されてしまう。たとえそれがレッドアイズやサイコショッカーであってもだ」
「それめちゃくちゃヤバいじゃねーか!」
「対処としては自分のターンに出来る限り損をしないモンスターに攻撃させて効果を使わせるか戦闘以外の方法で破壊するしかないんだけど……今は相手のターンだしどう出るか見ましょう」
(なんか向こうで言っているみたいだけど思った以上に聞こえないもんだな)
昴はアニメで見たような状況で解説聞こえているんじゃないかと思っていたのだが想像以上に聞こえない事を知り、そういうもんなんだなと理解をした。
「おい、どうした? お前のターンだぞ」
「え? ああ、すいません」
向こうで話しているのが気になって手が止まってしまっていたのを昴は謝り、デッキトップに手をかけた。
「俺のターン、ドロー! 魔導戦士ブレイカーを攻撃表示で召喚します!」
魔導戦士 ブレイカー 効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻1600/守1000
このカードが召喚に成功した時、このカードに魔力カウンターを1つ置く(最大1つまで)。このカードに乗っている魔力カウンター1つにつき、このカードの攻撃力は300ポイントアップする。また、自分のメインフェイズ時にこのカードに乗っている魔力カウンターを1つ取り除く事で、フィールド上の魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。
「召喚時に魔力カウンターを一つ置きます。これによりブレイカ―の攻撃力は300ポイントアップします!」
魔導戦士 ブレイカー ATK1600→1900
(さて……ブレイカーの効果を使うか使わないか……。あんまり早く切り札を切りたくはないんだけど温存しすぎて負けるなんてこともあったし使っちゃうか)
「魔導戦士 ブレイカーの効果発動! 魔力カウンターを一つ使い城ノ内さんの伏せカードを破壊します!」
「くっ……モンスターBOXが……」
(危ない……ギャンブル関係のカードは高確率で成功させる城ノ内のモンスターBOXなんて勘弁してほしいよほんと。このまま攻めてたら1500ダメージは確定だったな)
破壊したモンスターボックスを墓地に送る城ノ内を見ながら昴は胸をなでおろした。
「効果を使用し魔力カウンターがなくなったためブレイカーの攻撃力は300ポイントダウンします」
魔導戦士 ブレイカー ATK1900→1600
「バトルです! 魔導戦士 ブレイカーでワイバーンの戦士を攻撃!」
魔導戦士 ブレイカー ATK1600
VS
ワイバーンの戦士 ATK1500
城ノ内 LP4000→3900
「続けて異次元の女戦士でアックス・レイダーを攻撃!」
『おーっと攻撃力の低い異次元の女戦士で攻撃を仕掛けたぞー! 何を狙っているんだー!』
「あいつ攻撃力の低いモンスターで攻撃を仕掛けてるぜ! やけになったんじゃ」
「あんたさっきの話聞いてなかったの!?」
「なに!?」
「異次元の女戦士の効果は自身が攻撃しても発動するんだ」
「ということは……お兄ちゃんのアックス・レイダーを除外するために?」
「ええ……そうね。(アックス・レイダーがいなくなれば城ノ内のフィールドにはモンスターがいなくなるる。このままアックス・レイダーを残すより多少のダメージは覚悟で除外することを選んだのね)」
(なんて思ってるんだろうけど……それは違う)
「迎え討て、アックス・レイダー!」
異次元の女戦士の剣とアックス・レイダーの斧が振りかざされ相手に迫る。そのタイミングで昴は城ノ内にある言葉をかけた。
「城ノ内さん」
「なんだ?」
それは遊戯王をやっているものなら一度は聞いたことがあるであろうあの言葉。
「ダメージステップ、入ってもいいですか?」
「え? あ、ああ……いいけど」
「じゃ……手札からオネストを捨てて効果を発動します」
オネスト 効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1100/守1900
自分のメインフェイズ時に、フィールド上に表側表示で存在するこのカードを手札に戻す事ができる。また、自分フィールド上の光属性モンスターが戦闘を行うダメージステップ時にこのカードを手札から墓地へ送る事で、エンドフェイズ時までそのモンスターの攻撃力は、戦闘を行う相手モンスターの攻撃力の数値分アップする。
「これにより光属性である異次元の女戦士の攻撃力は戦闘を行うアックスレイダーの攻撃力分アップします!」
「何!?」
異次元の女戦士 ATK1500→3200
VS
アックス・レイダー ATK1700
城ノ内 LP3900→2400
「うおっ……」
『オネストによって強化された女戦士の攻撃がアックス・レイダーを切り裂いたー! これによりライフは一気に1500も削られてしまったぞー!』
実況であるMCの声が会場に響くと観客も沸きあがった。城ノ内を応援する声が多数だがわずかに昴を応援しているものもいる。もっともそれは昴自身には聞こえていなかったりするのだが。
「カードを1枚伏せてターンを終了します」
TURN4
城ノ内 LP2400 手札4枚
場 なし
昴 LP3900 手札4枚
場 異次元の女戦士(攻)、魔導戦士 ブレイカー、伏せ1枚
「やるじゃねーか! 俺のターン!」
(異次元の女戦士……あいつは確か戦闘した相手を除外できる効果を持つカード……守備表示でモンスターを出しても戦闘が行われれば俺のモンスターは除外されてしまう……なんとかしねぇと)
「強欲な壺を発動! カードを2枚ドローするぜ!」
(よし! これならいけるかもしれねぇ!)
「俺はベビードラゴンを守備表示で召喚! カードを2枚伏せてターンエンドだ」
ベビードラゴン 通常モンスター
星3/風属性/ドラゴン族/攻1200/守 700
TURN5
城ノ内 LP2400 手札3枚
場 ベビードラゴン(守)、伏せ2枚
昴 LP3900 手札4枚
場 異次元の女戦士(攻)、魔導戦士 ブレイカー(攻)、伏せ1枚
「俺のターン!」
「この瞬間、罠カード発動だ!」
「!?」
「罠カード、バトルマニア!」
(よりによって面倒なのが来た……)
バトルマニア 通常罠
相手ターンのスタンバイフェイズ時に発動する事ができる。相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターは全て攻撃表示になり、このターン表示形式を変更する事はできない。また、このターン攻撃可能な相手モンスターは攻撃しなければならない。
(しかしこのカード使ってミスった奴を見たような……発動時にしか強制攻撃の効果は発動しないのに)
……恐らく気のせいではないのだろう。主にどこかの誰かさんのせいで。
(それはともかく、バトルマニアの効果を回避するには効果を受けたモンスターをフィールドから離さなくてはならない。レベル4が2体いる以上エクシーズモンスターを出せば簡単に回避できるんだが……こんな大勢の人がいる前で使おうものなら面倒なことになるのは目に見えてる。というか今入れてないし)
「バトル! 異次元の女戦士でベビードラゴンを攻撃!」
「罠カード発動! マジックアーム・シールド!」
マジックアーム・シールド 通常罠
自分フィールド上にモンスターが存在する場合、相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
相手フィールド上に表側表示で存在する攻撃モンスター以外のモンスター1体のコントロールをバトルフェイズ終了時まで得て、そのモンスターに攻撃を受けさせる。
「このカードの効果でお前のフィールドの魔導戦士 ブレイカ―のコントロールを得るぜ!」
「(強制攻撃をさせたのはこのためか!)……異次元の女戦士の効果は使いません」
異次元の女戦士 ATK1500
VS
魔導戦士 ブレイカー ATK1600
昴 LP3900→3800
『城ノ内克也! マジックアーム・シールドの効果を使って同士打ちさせることによって厄介な異次元の女戦士を処理したぞー!』
会場はさらなる盛り上がりを見せる。昴のような異世界人には実感しずらいことだがデュエリストとして伝説の一角にあたる彼とのデュエルはこの世界の一般人からすれば夢のような話なのである。もっともこれは当の城ノ内本人も自覚はしていないようではあるが。
「……バトルフェイズは終了します」
マジックアーム・シールドの効果が切れたため魔導戦士ブレイカーが昴のフィールドに戻ってきた。
「リバースカードを1枚セット。そして永続魔法強欲なカケラを発動してターンを終了します」
強欲なカケラ 永続魔法
自分のドローフェイズ時に通常のドローをする度に、このカードに強欲カウンターを1つ置く。強欲カウンターが2つ以上乗っているこのカードを墓地へ送る事で、自分のデッキからカードを2枚ドローする。
TURN7
城ノ内 LP2400 手札3枚
場 ベビードラゴン(守)
昴 LP3800 手札3枚
場 魔導戦士 ブレイカー(攻)、強欲なカケラ(0)、伏せ2枚
「俺のターン! 鉄の騎士 ギア・フリード召喚、攻撃表示!」
鉄の騎士 ギア・フリード 効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1800/守1600
このカードに装備カードが装備された時、その装備カードを破壊する。
「そして魔法カード、拘束解除を発動!」
拘束解除 通常魔法
自分フィールド上の「鉄の騎士 ギア・フリード」1体を生け贄に捧げる事で、自分の手札またはデッキから「剣聖-ネイキッド・ギア・フリード」1体を特殊召喚する。
「拘束具の枷を脱ぎ捨てて、現れよ! ソードマスター、ネイキッド・ギア・フリード!」
鉄の騎士の拘束が砕け、中から古のソードマスターが姿を現した。
『なんと! 鉄の騎士の真の姿は古のソードマスター! 枷を外したことにより本来の力を取り戻したぞー!』
剣聖-ネイキッド・ギア・フリード 効果モンスター
星7/光属性/戦士族/攻2600/守2200
このカードは通常召喚できない。このカードは「拘束解除」の効果でのみ特殊召喚する事ができる。このカードが装備カードを装備した時、相手フィールド上モンスター1体を破壊する。
「そして手札から装備魔法、神剣-フェニックスブレードを発動! ネイキッド・ギア・フリードに装備!」
神剣-フェニックスブレード 装備魔法
戦士族モンスターにのみ装備可能。装備モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。自分のメインフェイズ時、自分の墓地に存在する戦士族モンスター2体をゲームから除外する事で、このカードを自分の墓地から手札に加える。
剣聖-ネイキッド・ギア・フリード ATK2600→2900
(フェニックス・ブレード……)
昴にとってはある意味で思い出深い一枚だった。まだプレイングも未熟だった彼が初めて大会に出た際にぶつかったのがドグマブレードと呼ばれるワンキルデッキだった。元の世界では関連カードは規制され今では組むことは不可能になっているが、このデッキとぶつかりあっさりと敗れたことで一時期デュエルから離れていた事もあった。
「ネイキッド・ギア・フリードの効果により、魔導戦士ブレイカーを破壊するぜ! そしてベビードラゴンを攻撃表示に変更!」
昴が過去の事を思い出している間もデュエルは進む。一瞬ブレイカーがいなくなっていることに驚いたが効果を思い出し納得する。
「いくぜ! ネイキッド・ギアフリードでダイレクトアタックだ!」
「永続罠、強制終了を発動します!」
強制終了 永続罠
自分フィールド上に存在するこのカード以外のカード1枚を墓地へ送る事で、このターンのバトルフェイズを終了する。この効果はバトルフェイズ時にのみ発動する事ができる。
「効果によりセットされていたハーフ・カウンターを墓地に送ることでバトルフェイズを強制終了させます!」
「くそっ、攻撃を止められちまったか……俺はリバースカードを1枚セットしてターン終了だ」
TURN8
城ノ内 LP2400 手札0枚
場 剣聖-ネイキッド・ギア・フリード(攻)、ベビードラゴン(攻)、神剣-フェニックスブレード(ネイキッド・ギアフリード)、伏せ1枚
昴 LP3800 手札3枚
場 強欲なカケラ(0)、強制終了
「俺のターン! ドローしたことにより強欲なカケラにカウンターが1つ乗ります」
強欲カウンター 0→1
(しかし……なんか今日はえらく回りが悪いような気がする。まるでデッキの中から攻撃力の低いやつだけ集めたみたいな……)
「モンスターをセットしてターンを終了します」
『七海昴、防戦一方だー! 城ノ内克也はどう動くのか!』
TURN9
城ノ内 LP2400 手札0枚
場 剣聖-ネイキッド・ギア・フリード(攻)、ベビードラゴン(攻)、神剣-フェニックスブレード(ネイキッド・ギアフリード)、伏せ1枚
昴 LP3800 手札3枚
場 伏せ1体、強欲なカケラ(1)、強制終了
「俺のターン! (伏せモンスターが何か気になるが……攻撃しなきゃ始まらねぇ!)」
そう考え城ノ内はバトルフェイズへと移行した。
「バトルだ! ネイキッド・ギアフリードで伏せモンスターを攻撃!」
「セットモンスターは異次元の戦士です」
「げっ!」
異次元の戦士 効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1200/守1000
このカードがモンスターと戦闘を行った時、そのモンスターとこのカードをゲームから除外する。
「この効果により異次元の戦士と戦闘を行ったネイキッド・ギアフリードをゲームから除外します」
「城ノ内何やってんのよ! 異次元の女戦士が入ってるんだからセットで入っていることぐらいわかるでしょうが! 何のためにアンタのためにわざわざ特訓の場を用意してあげたと思ってんのよ!」
「舞さん落ち着いてください!」
「城ノ内君がまだ負けたわけじゃないんですから!」
(……舞ってツンデレだったっけ?)
最前列にいた舞から文句が飛んできた。そしてそれを静香と御伽が止めるという光景が繰り広げられていた。どうやらDM本編から多少関係は進展しているのかわざわざ特訓の場を設けるほどではあるらしい。ただそれだけでは実際の状況は完全に把握することはできないが。
そんな中、昴だけは割とどうでもいいことを考えていたりする。
「だが、まだ俺のモンスターは残っているぜ! ベビードラゴンでダイレクトアタックだ!」
昴 LP3800→2600
「俺のターンはこれで終了だ」
TURN10
城ノ内 LP2400 手札1枚
場 ベビードラゴン(攻)、伏せ1枚
昴 LP2600 手札3枚
場 強欲なカケラ(1)、強制終了
「俺のターン! ドローしたことで強欲なカケラにカウンターを一つ乗せます。そして強欲なカケラの効果でこのカードを墓地に送りカードを2枚ドローします! さらにマジック・プランターを発動! 強制終了を墓地に送ってカードを2枚ドロー!」
(ここまで低攻撃力モンスターばかり来るとさすがに悪意を感じる……)
「次元合成師を召喚!」
次元合成師 効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1300/守 200
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に発動できる。デッキの一番上のカードを表側表示でゲームから除外し、このカードの攻撃力をエンドフェイズ時まで500ポイントアップする。また、自分フィールド上のこのカードが破壊され墓地へ送られた時、ゲームから除外されている自分のモンスター1体を選択し、手札に加える事ができる。
「次元合成師の効果でデッキの一番上のカードをゲームから除外しエンドフェイズまで攻撃力を500ポイントアップします(除外したのはカオスソーサラーか……1枚早ければなぁ……)」
次元合成師 ATK1300→1800
「バトル! 次元合成師でベビードラゴンを攻撃!」
次元合成師 ATK1800
VS
ベビードラゴン ATK1200
城ノ内 LP2400→1800
「くっ……」
「リバースカードを3枚伏せてターンを終了します」
TURN11
城ノ内 LP1800 手札1枚
場 伏せ1枚
昴 LP2600 手札3枚
場 次元合成師、伏せ3枚
「まだまだこれからだぜ! 俺のターン! 魔法カード、運命の宝札を発動! さらに伏せカードオープン! チェーンして発動した運命の宝札を墓地に送り、非常食を発動だ!」
運命の宝札 通常魔法(アニメオリカ)
サイコロを1回振る。出た目の数だけデッキからカードをドローする。その後、同じ数だけデッキの1番上からカードをゲームから除外する。
非常食 速攻魔法
このカード以外の自分フィールド上に存在する魔法・罠カードを任意の枚数墓地へ送って発動する。墓地へ送ったカード1枚につき、自分は1000ライフポイント回復する。
「非常食の効果でライフを1000回復、そしてダイスを振る!」
城ノ内 LP1800→2800
昴も城ノ内も固唾をのんでサイコロが転がるのを見守る。
「出た目は6だ! よってカードを6枚ドローし、その後6枚取り除く」
(なんつーチートカード……)
昴としてはそう思わざるを得なかったが未来のカードを使っている時点ですでにチートである。
除外されたカード
リトルウィンガード
ランドスターの剣士
1ドル銀貨
漆黒の豹戦士パンサーウォリアー
稲妻の剣
ロケット戦士
「ライフを2000払って手札から次元融合を発動! 除外されたモンスターを可能な限り特殊召喚するぜ!」
「……俺の除外されたモンスターの中に召喚できるモンスターはいません」
城ノ内 LP2800→800
次元融合 通常魔法
2000ライフポイントを払う。お互いに除外されたモンスターをそれぞれのフィールド上に可能な限り特殊召喚する。
カオスソーサラーは正規の召喚を行っていないため、ネイキッド・ギアフリードは拘束解除の効果でしか特殊召喚できないため次元融合の効果では特殊召喚することはできない。
「そして俺はリトルウィンガード、パンサーウォーリアー、ロケット戦士の3体を生け贄にしてギルフォード・ザ・ライトニングを召喚!」
ギルフォード・ザ・ライトニング 効果モンスター
星8/光属性/戦士族/攻2800/守1400
このカードは生け贄3体を捧げて召喚する事ができる。この方法で召喚に成功した時、相手フィールド上に存在するモンスターを全て破壊する。
「なんでランドスターの剣士を残したんだ?」
「さぁ……」
「城ノ内は偶に直感で手を打つことがあるのよ。あんまりうまく行ってないことの方が多かったけどね……」
「3体の生け贄を捧げて召喚したギルフォード・ザ・ライトニングの効果で相手フィールドのモンスターをすべて破壊する。ライトニング・サンダー!」
ギルフォード・ザ・ライトニングの電撃が次元合成師を直撃して爆散した。
「永続罠、ソウルオブ・スタチューを発動します! 効果によってこのカードをモンスターカードゾーンに攻撃表示で特殊召喚します!」
ソウル・オブ・スタチュー 永続罠
このカードは発動後モンスターカード(岩石族・光・星4・攻1000/守1800)となり、自分のモンスターカードゾーンに特殊召喚する。このカードがフィールド上にモンスター扱いとして存在する限り、このカード以外のモンスター扱いとした罠カードが相手によって破壊され自分の墓地へ送られる場合、墓地へ送らず魔法&罠カードゾーンにセットする事ができる。このカードは罠カードとしても扱う。
「そんなんじゃ攻撃は止められないぜ! ギルフォード・ザ・ライトニングの攻撃! ライトニング・クラッシュ・ソード!」
「罠カード、フェイク・フェザーを発動します! 手札のBF-精鋭のゼピュロスを墓地に送り城ノ内さんの墓地にあるマジックアーム・シールドを選択して効果を発動!」
フェイク・フェザー 通常罠
手札から「BF」と名のついたモンスター1体を墓地へ送り、相手の墓地の通常罠カード1枚を選択して発動できる。このカードの効果は、選択した通常罠カードの効果と同じになる。
「この効果でランドスターの剣士のコントロールを得て攻撃を受けさせます!」
「だが、ダメージを受けるのはお前だぜ?」
「だからこのカードを使います。罠カードディメンション・ウォール!」
ディメンション・ウォール 通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。この戦闘によって自分が受ける戦闘ダメージは、かわりに相手が受ける。
「マジかよ!? なら速攻魔法、天使のサイコロ!」
天使のサイコロ 速攻魔法 (アニメ効果)
フィールド上に存在する攻撃力500以下のモンスター1体を選択して発動する。サイコロを1回振る。選択したモンスターの攻撃力を出た目の数だけ倍化する。
「ランドスターの剣士じゃなきゃもう勝負はついていたわね」
「どう言うことだ?」
「もしさっきランドスターの剣士以外のモンスターを残していたらディメンション・ウォールの反射ダメージで城ノ内君のライフは0になっていたんだ」
御伽が本田に今の部分の説明を入れた。
「でも……厳しいことには変わりないわね。城ノ内のライフは800ポイント。ライフを守るのとギルフォード・ザ・ライトニングをフィールドに残すには5以外の数字は出せない」
「1~4だとお兄ちゃんのライフがなくなっちゃうし、6だとギルフォード・ザ・ライトニングが破壊されてしまう……」
「そう。だから城ノ内には5しか出すことは許されないのよ……それにしても本田と違って静香ちゃんはちゃんと理解しているみたいだけど」
「今のは俺でもわかるぞ!」
それは暗に自分がバカだと言っているようなものなのだが……
「いくぜ! ダイスロール!」
天使を模した物体からサイコロが放たれた。心なしかゆっくり回転しているように見える。
そして回転を続け出した数字は……
「5だ! ランドスターの剣士の攻撃力は2500になる!」
ランドスターの剣士 ATK500→2500
ギルフォード・ザ・ライトニング ATK2800
VS
ランドスターの剣士 ATK2500
城ノ内 LP800→500
「っ……なんとか踏ん張ったぜ!」
『何と城ノ内克也! 6分の1の確立を成功させてライフと主力モンスターを守りきった!』
城ノ内が耐えきったことに観客からは歓声が上がる。
(たかが800、されど800か……天馬夜行の気持ちが少しわかった気がするな)
昴は100にも満たないライフを王様から削ることができなかった夜行と今の自分とを重ね合わせていた。
「俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ」
(王様は別格だとしてもまだ勝負はついていない。なんとかしてライフを削りきる!)
そして決意を新たに昴は城ノ内に向き合った。
TURN12
城ノ内 LP500 手札2枚
場 ギルフォード・ザ・ライトニング(攻)、伏せ2枚
昴 LP2600 手札2枚
場 ソウル・オブ・スタチュー(攻)
後編に続きます。といってもさっさと終わらせます。
……間違い……ないよね? たぶん、おそらく。
ちなみにタイトルの意味は昴から見ての意味です
過去(MC)、現在(昴)、未来(城ノ内など初代メンバー)