ドレイク軍との国境防衛戦でオーラ力の暴走を起こした地獄公務員どもが飛ばされた隔離空間『嵐の玉』(原因件巻き添えはバーン・バニングスとトッド・ギネス)。
もちろん平然と奴らは帰ってきた……
カイザーのコクピットで戦闘見学させられたせいで顔色真っ青にしたシーラ・ラパーナ女王を連れてな!
「も、問題ありませゲフゥ お二人のおかげで助かりゴフゥ シュンジ王にも感謝をオボロロロ」
ヤメテェ! ロボットアニメ史上に残る美少女が、それにあるまじき音声を発しないでぇ!
「すんませんすんませんすんませんすんませんすんませんウチのアホ二人が本当に申し訳ありません」
「んだよ、シュンジだって王様なんだからヘーコラしなくていいだろうが」
「あの程度の機動でその様とは鍛え方が足りんな」
「お前らみたいなダイナミック系戦闘バカと深窓の令嬢を同一に考えんなド阿呆!」
「あれ……ここ、ワーラー・カーレーンじゃないの……アタシ、生きてる……?」
「『信頼』! 『信頼』! 大丈夫だよ! 生きてるからねエル・フィノ!」
見ろ! さっきからフィナが回復精神コマンドかけまくりっぱなしにしなきゃ同乗してたエル・フィノは逝ってたかもしれないんだぞ!
「シュンジ王には重ねて感謝をゲボハァ」
「シーラ女王ーっ!? フィナ、こっちにも『信頼』追加ぁ!」
「はいぃ!」
*****
「……ってわけで、ナの国までのシーラ女王の護衛、お願いしますガラリアさん」
「ああ……その、何だ、大変だなシュンジは……あと、私は今はヴァルキリアと名乗って」
「ここ俺達しかいないでしょ。スパイが居たらフィナが気付くし」
「です! 誰も隠れてません!」
「ま、まあそうなんだが……」
俺と一緒に地上に翔んだのは原作アニメ及びゲーム通りガラリア・ニャムヒーさん。元ドレイク軍の彼女にはメットで顔を隠して味方の各国と繋ぎ役をやってもらっている……声と雰囲気でバレバレな気がするが。
バーンもそうだけど、バイストン・ウェルの騎士やそれに憧れる人たちは中二病っぽいと言うか……そういうのが好きらしい。
「何か不快なことを考えなかったか?」
「気のせいってことにして下さい」
「ふん……まあ、お前にはオーラバトラーを用意してもらったり、地上の美味いものを食わせてもらった恩もあるしな」
スポーツドリンクに顔をしかめるガラリアさんなんかいません。
あと、彼女に用意したのリの国製作の『サーバイン』。遠距離攻撃が出来ない? 『飛ぶ斬撃的オーラ斬り』がありますが何か?
「じゃあ、敵国の牽制に地獄コンビをナの国に送りますんで、一緒によろしく」
「なあっ!? わ、私にあのガロウ・ラン擬きどもの手綱を握れと!? それに、奴らが行くなら私は別の任務に……!」
「アレに説明してこいとか無理でしょ。ウチの騎士団は動かせないし、ガラリアさんしか適役いません」
「奴らがリの国所属なのは各国が知って……!」
「シラぁ切ればいいんです」
「私には無理だー! まだ奴らに撃墜された時の恐怖が消えてないんだー!」
きーこーえーまーせーん。
*****
リの国の外れにある特設工場。そこでは巨大戦艦『オーラバトルシップ・ヨルムーンガント』の最終調整が行われている。俺は間近に迫った地上界浮上に向けて視察に来ていた。
「ザン団長、お疲れ」
「これはシュンジ王! 何かありましたかい?」
「ちょっと進捗の確認を。問題なさそうですか?」
「ええ、ご要望通りウチュウ?でも戦闘可能にしてあります。兵士の鎧にもウチュウ服を。武装や食料生産プラントも……しかし、本当にここまでやる必要があるんですかい?」
俺は無言で頷く。
残念ながら必要はある。むしろ足りないかも知れない。
ヨルムーンガントの機密フロアに積みこんだ『落下物』からして、俺の知るUX・BX以上の激戦になることは確定している。
「まあ、シュンジ王がそこまで言うなら間違いはないんでしょうな」
「国内の引き継ぎも済ませています。ナ、ラウ、ホウジョウ……そしてリ。地上に転移したら四ヶ国による一斉攻撃でアのドレイク、クのビショットを討ち、他の敵に備えねば」
「そりゃあ……なんとも壮大な話ですなぁ。小国だったリが三大国を従え、二大国を討つなんざ、ちょっと前には夢物語でしたよ」
だよなぁ……個人的にはオーラマシン非開発ルートで地上の事は知らんぷりしてても良かったのに……なんでこうなったのやら。
感想を書いてくれた皆さんに感謝を。
返信は書くと本編が止まりそうなので……ご理解下さい。