やはり俺達の試召戦争は間違っている   作:猛火

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UAが2000超えてました。こんな初心者の作品を読んでくださり本当にありがとうございます!

※注意
今回は結構ご都合主義的な話になります。
八幡が代表として認められるようにするために少し強引なところがあります。



やはり俺が代表になるのは難しい

「え、俺代表なんすか?」

少し声が裏返ってしまったが、それが気にならないほどの衝撃をうけた。

クラス代表は、試召戦争においてリーダーとしての責務を持つ。

そいつがやられれば自動的にそのクラスは敗北扱いとなるほど重大な役だ。

クラス代表のやることはクラス全員の成績から作戦を練り、周りに指示を出すのが主な仕事だ。

そしてそれはクラスの中で最も成績がいい者が就任する。

それを、俺が?

混乱する俺を余所に平塚先生は早く教壇に来るように促す。

 

「ああ、そうだ君だ。君が一番成績が良かったからな。」

「でも、俺いくつかの科目で点数がないんですが…。」

 

試験で0点をとると、点数がない扱いになる。それだともちろん戦争にも参加できない。

それなのに俺が一位とはこのクラスの学力はどうなっているのだろう。

 

「それに他に代表やりたい人とかいるんじゃないんですか?俺やる気ないし辞退したいんですが…。」

「比企谷、成績が最も優秀な奴がクラス代表なのは学校の規則だからそれは駄目だ。それに他にやりたい奴がいるとも思えん。」

「いやでもほら、代表経験をしてスキルアップにコネクトしたい人がいるかも知れないじゃないですか。」

「急に意識高い系になるんじゃない。そんなに言うなら一応聞いてやろう。比企谷以外でクラス代表になりたい奴はいるかー?」

 

 

シーン………。

 

 

「ほらな?」

「このクラスの奴らが何でここに来たかよく理解できました。」

驚くくらいに誰も手を挙げない。

どこぞの玉縄じゃないがもっと意識を高く持ってもいいと思う。

 

 

「いい加減に観念して代表として挨拶をしろ。後がつかえてるんだ。」

「くっ…分かりましたよ…。あー、三年Fクラス代表の役をたったいま押し付けられた比企谷八幡だ。以上。」

「もっと何か言えないのかお前は…まあいい、何か比企谷に質問とかある生徒は?」

おいおいそこまで一人に時間かけていいのかよ。さっき時間が迫ってるとか言ってなかったか?

まあ代表だからそこは仕方ないと受け入れるしかないか。代表をクラスメイトがよく知りませんだと連携が酷くなるからな。

誰も何も聞いてこないかと思いきや結構手が挙がる。ボッチの俺にそんなに聞きたいことがあるんだろうか。

 

「ふむ、じゃあそこのえーと、中村。」

「はい。そこの代表の奴って文化祭で相模さんにひどいこと言って泣かせたって事実なんですか?」

『あ、俺もそれ気になってたんだよ。』

『俺もだ!事と次第によっちゃそいつを代表と認めないぞ!』

『そうだそうだ!相模さんは軽そうだからもしかしたら将来俺の彼女になってるかも知れないんだぞ!』

『俺の未来の彼女を罵倒するとか許さんぞ!』

 

 

つっ…。

やっぱり聞かれるか…。

中には己の利己的な理由で言ってる奴もいるが大多数はやはり女子をボロクソ言う奴は許せないのだろう。

忘れていたわけではない。だが、俺の存在感的にもうそのネタが使われることはないだろうと思ってた分良い対応が思いつかない。

まずいな、ここの返答間違えると俺は完全にクラス代表として承認が得られないだろう。いや、別に得られなくても問題は無い。あれ、じゃあここはあっさり言ったって認めていいんじゃないだろうか。

 

…そういうわけには行かねぇだろうが。仮にもそれで俺が嫌われるだけで済むならまだいい。だがこのクラスには知り合いが二名いる。しかも両方とも数少ない女子だ。(材木座と戸部はカウントしていない。)

もし俺の知り合いという理由であの二人が酷い目にあったら?

俺一人が傷つくのはいい。だが俺が原因で誰かが傷つくのは看過できない。

なんとしてでもこの局面は穏便にやり過ごす必要がある。

考えろ、相模を傷つけたという噂を上手く誤魔化す方法を。

 

 

「それが何か問題でもあるのか?」

『ああっ!?』

『おい今言ったの誰だ!』

 

不意に誰かの声が聞こえた。

いや待てこの妙にかっこいい声は…。

 

「はぽん。言ったのは我だ。改めて言おう。それの何が問題だ?」

『問題に決まってるだろうが!女子を傷つけて平然としてる奴なんて許せねぇ!』

『てめぇそこのデブ!お前もそいつ側なのか!?ああっ!?』

 

材木座?お前何やってるんだ。目立つ事は嫌いなお前が、そんなことやるなんておかしいだろ。

見ろ、その一言でそこら中から顰蹙買ってるじゃねぇか。近くにいるやつに胸倉掴まれて苦しそうな顔になってるじゃねぇか。

なのに、なのに何でお前は謝らない?自分が大事なお前なら『いえ、何でもありません!我が間違ってました!』って言えばそれで済むだろ。

何でお前はそんなに苦しそうにしながら反抗してるんだ?

 

「八幡は、八幡は何の理由もなくおなごを傷つけるような奴ではない!」

『そんなのお前の主観だろうが!』

「なら貴様は何を知っている!?噂で聞いただけではないのか!?」

『うっ…それは…』

『でも泣かせた事にかわりは無いんだろ!じゃあそいつが悪いじゃねぇか!』

「だからその泣かせたことには理由があると言っているのだ!」

『てめぇ!』

 

材木座を締め上げてるやつが拳を振りかぶる。

やべぇ、完全にあいつ頭に血がのぼってやがる!

ここからじゃ間に入るには遠すぎる!くそ、このままじゃあいつが殴られる!

 

『オラァ!』

「ひぃっ!」

 

いくら怒っていても根は変わらないのか材木座が小さく悲鳴をあげる。

そしてそいつの拳が、材木座の顔に、突き刺ささる―

 

 

 

 

 

パシッ

「あんさー、そういうすぐ暴力に訴える奴ってさーどうかと思うわー」

『な、お前は葉山君の取り巻きの戸部!』

前に戸部が腕を掴んだ。

 

 

「俺さ、こういうチャラい見た目してっけど自分より力が弱い奴をいたぶる奴が大嫌いな熱血っぽいところもあるわけよ。だからちょっち見過ごせないっていうか?」

『で、でも!前のクラスで葉山君達と悪口を言い合ってたのはお前だろ!?それにお前の告白を邪魔したやつだぞヒキタニは!』

「まあそれ言われたら弱いけんど、でも俺はヒキタニ君を一人の男として認めてるんだよ。それに告白を邪魔したっていうけど情けない話俺一人じゃ告白する勇気なんて無かった。もし邪魔がなくても結局ビビッて告白なんか出来ない小心者だからさ。」

 

 

戸部、お前…そんな事を…。

何でお前まで俺を守るんだよ…?それに自分を卑下しているがお前はやるときはやる奴だって分かってる。

あそこで俺が邪魔しなければ普通に告白が出来ていたはずだ。

分からない。何故あいつらが俺のために声を上げるのかが。

それが何の得になる?寧ろ損にしかならないはずだ。

俺が奴らの未知の行動に戸惑っていると、また一人材木座とクラスメイトの間に立ちふさがった。

 

 

「あのさぁ、あんたさっきから比企谷を馬鹿にしてるけどさあんたはじゃあ何か誇れることをしたの?」

『えっと、川崎さんそれはどういう…』

「だからさそうやって比企谷を最低とか言ってるけどあんたはじゃあそんなにいいことをしたの?相模を慰めたのは葉山やあいつの取り巻きでしょ?あんたそんなに関係あるの相模に。」

『え、いや…それは…』

 

ただでさえ目つきが悪く、不良っぽい川崎に睨みつけられてクラスメイトAは言葉に詰まる。

だがまだ納得は言ってないらしく、剣呑な雰囲気は消えない。

 

 

そんな中意外な所から声が上がった。

 

「あの、俺何で比企谷が相模さんを罵倒したか知ってるよ。」

そう言って手を挙げたのは身長がそこそこ高めの男子生徒だった。

そいつにクラス中の視線が集まる。

俺もそいつを見つめるが少なくともこいつの存在は俺の記憶にはない。

それに俺が相模を罵倒した所は葉山と相模の取り巻きしかいなかったはずだ。

後は平塚先生や奉仕部の二人くらいしかこの話は知らない。

何だ、こいつは一体何を知っている?

 

『おい、城廻。それ本当か?』

『納得できる理由じゃないと承知しねぇぞ!』

そういってそいつの周りに集まるクラスメイト達。

てか城廻だと?その苗字には聞き覚えがある。

同じく聞き覚えがあるであろう由比ヶ浜の方を見ると奴も驚愕といった表情をしている。

 

 

「えーと、城廻ってやつ?あんた比企谷とそれほど親しくないでしょ?一応あいつの親友とか言ってる材木座も知らない理由を何であんたが知ってるの?」

「いや、実は俺の姉さんが元生徒会長の城廻めぐりなんだよ。何も知らなかった俺は比企谷の悪口ばっかり言ってたんだが、それを見かねて姉さんが事情を話したんだ。」

やはりか。どうやら俺の推測通りやつは城廻先輩の弟らしい。

城廻先輩なら平塚先生経由で話を聞いていてもおかしくはない。

 

「おい、城廻。その話はめぐりから他言禁止と言われなかったか?」

「言われましたけど、俺比企谷を尊敬してるんです!だから比企谷が悪く言われるのは納得いきません!」

おおう、何か知らんが俺尊敬されてるぞ。何これBLフラグ?どこぞの海老なんとかさんが興奮しすぎるからやめてくれませんかね…。

 

「というわけで俺文化祭の裏であったことを話します!」

というかこのままじゃ確実に相模が文化祭実行委員をサボっていたことがばらされちまう。

別に相模なんざどうだっていいが、俺がわざわざ悪人になってまで終了させた事件をそうペラペラ話されるのは困る。止めなくては。

 

 

「おい待て城廻とやら。人のプライバシーを勝手に暴露するなよ。」

「え、でもちゃんと理由を言わないと君が悪者扱いされちゃうじゃないか!」

「悪者扱いも何も俺は元々悪者だ。捻くれてて、ボッチで他人をなんとも思っちゃいない屑だ。」

「そんなことはない!俺は君のいいところを知ってる!」

「…お前如きが俺の何を知ってるって言うんだ?」

「うっ…。」

 

 

いつもの数倍濁った瞳で目の前の奴を睨みつける。

ふざけたことを抜かす野郎だ。

俺のことを知っている?ふざけるんじゃねぇよ。

俺や由比ヶ浜、雪ノ下の三人でやってた奉仕部はお互いの事を真に理解できず一度崩れかけた。

だが俺らはそこで妥協しなかった。お互いの事を理解するためにお互いの本音をぶつけあった。

そうしてようやく、『本物の関係』を手に入れたのだ。

俺達がそこまでしてようやく手に入れた関係に人伝に聞いたお前如きが入り込もうとするなんておこがましいと思わないのか。

こいつに俺のことを語る資格はない。

だから俺は城廻に近づきこう耳打ちした。

 

「そもそもお前俺が何で罵倒したか理由を知ってるなら何故ばらそうとする?お前が俺を尊敬してるだのなんだの言うなら俺の意思を蔑ろにする発言をしようとするなよ。」

「…。」

そう言うと城廻は顔色を悪くして気まずそうに顔を背ける。

これでいい。傍から見れば城廻を脅したみたいだが、そう思われようと何も思わん。

俺には今まで通り周りから蔑まれる生活が似合ってる。

 

 

 

 

「城廻君。言っていいよ。」

「え…由比ヶ浜さん?」

 

 

は?ちょっと待て由比ヶ浜。お前は何を言っている?

「おい由比ヶ浜。お前自分が何言ってるか分かってるのか?それに奉仕部でそれについては周りに他言しないよう約束をしたよな?まさか忘れたわけじゃないよな?」

「うん、知ってるよ。でもあたしもうこれ以上ヒッキーが悪者扱いされるの嫌なんだ。」

由比ヶ浜はそう言うとこちらに歩み寄ってくる。

 

「ヒッキーにさ、前言ったよね。あたしたちの気持ちをもっと考えてって。」

「それは、だが今は関係ないだろ。」

「関係あるよ!」

急に大声を上げる由比ヶ浜。

「あたしは、ヒッキーの良さをもっと皆に知ってもらいたい!噂だけで最低な人間って思って欲しくない!それに何でヒッキーがさがみんのために傷つかなくちゃいけないの!?あたしもうやだよ!」

そう叫び俯く由比ヶ浜。

俺は必死に反論の言葉を探していた。

だが、全く言葉が出てこない。どうした国語学年三位の頭脳。今は葉山を抜いたから二位か。

頭を捻って必死で言葉を紡ぎだす。

 

「…でも、それでも俺は…。」

「八幡。お主何か勘違いをしとらんか?」

「…なんだと?」

材木座、てめぇに何が分かる。

「お主が何故そこまで自分を悪者にしたいか当ててやろうか?」

「…言ってみろよ。下らない理由じゃないだろうな。」

「…お主は自分が全ての責任を被って回りから蔑まれるのに酔っているのではないか?」

「あぁ!?」

頭に急速に血が昇る。

気づけば俺は材木座の胸倉を締め上げていた。

何だ、何で俺はこんなにムカついている?材木座如きに馬鹿にされたからか?

…それとも図星と思うところがあるからか?

 

首を絞められているのにまるで意に介さず奴は続ける。

 

「お主は大馬鹿者だ。もう一度言おう。お主は自分一人だけが傷ついていると思い込んでいる。そしてその状況に酔っている。」

「そんなわけねぇだろ。万が一俺が自分だけ傷ついているって思っていてもお前には関係ないだろ。」

「それが既に馬鹿の考え方だ。いいか、さっき由比ヶ浜氏も言っておったであろう。お主が傷つく事で傷つくものがいると。」

そういうと材木座は一度深呼吸をする。

次の瞬間。

 

「お主は馬鹿だ!何度でも言ってやる!馬鹿だお前は、比企谷八幡!何故自分だけで背負おうとする!?お前が傷ついてその姿がいたたまれないと思う奴がいるのに何がボッチだ!自惚れるなよ、お前はボッチを名乗れるほどの人間ですらない!」

一喝。普段のこいつから想像できない程の大声で怒鳴られる。

 

「…大方お主はこう考えているのだろうな。『自分はボッチだから傷ついても誰も心配させないで済む』と。だがお前は本当にボッチか?もしそうなら由比ヶ浜氏や雪ノ下氏との絆は嘘っぱちの偽者だったのだな。」

「…!それは…」

「認めろ、比企谷八幡。自分はボッチでないと。お主を思ってくれる奴は沢山いる。同様にお主に傷ついてほしくない奴も沢山いる。」

 

そういって後ろを向く材木座。

代わるように川崎や由比ヶ浜、戸部が出てくる。

 

「何かザイモクザキ君に全部もってかれちゃった感あるけんど、俺もヒキタニ君は最低だけど周りから陰湿ないじめをされてほしいとは絶対思わないんだわ。恋のライバルが関係ないやつらに傷つけられるのは嫌だし?」

「戸部の言う事に賛同するのはしゃくだけど、あたしもそう思うよ。少なくとも大志の件であんたはあたしにとっての恩人だ。傷ついて欲しくないよ。」

 

「川崎、戸部…。」

 

「ヒッキー、沙希や戸部っちだけじゃないよ。きっとゆきのんもさいちゃんも同じように答えるよ。葉山君や優美子、姫菜それにいろはちゃんもそうだよ。皆ヒッキーの事大事に思ってるよ。だから、もう自分ひとりだけ傷つくのは止めて。」

「…由比ヶ浜。」

 

 

俺は今人生の岐路的なところに立たされている。

今までの自分一人で満足する生き方を取るか、それともこいつらを信じて皆で生きるか。

過去の俺なら鼻で笑って前者を取るだろう。去年の俺ならそれこそ後者の意見を葉山のお花畑思考とか馬鹿にしていただろう。

 

 

今の俺ならどうだ?目の前に立つこいつらを見てると、信じたいという気持ちがわいて来る。

だが、信じていいのか?幼い頃に諦めて、信じてる奴らを馬鹿にしてきた俺にその資格があるのか?

 

目の前に手が差し出される。

 

「ヒッキー、信じるのが怖いんでしょ?」

「…お前、こういう時は鋭いんだな。」

「まあずっとヒッキーを見てきたからね。」

「マジかよ。ストーカーかお前は。」

「あ、別にそういう意味じゃないし!ていうか話逸らさないの!」

「へいへい…。」

「へいは一回!」

「へいであることはいいのか…。」

「ゴホン!とにかく!」

 

 

「もしもヒッキーが信じきれなくて一歩が踏み出せないなら、あたし達から半歩近寄ってあげる。」

そう言って後ろを振り返り「ね?」と他の奴らにも確認を取る由比ヶ浜。

それに応じるかのように三人が近づいてくる。

 

「お前ら…。」

「ヒッキー、ほら。」

 

そういって再度手を差し伸べる由比ヶ浜。

目頭が熱い。自分で自分の感情が良く理解できない。俺は嬉しいのか?悲しいのか?

無意識に俺はその手を…。

 

 

取った。

 

 

「はー、説得するのにこんなに時間かかるって本当あんたって面倒だよね…。」

「うっせ、俺はナイーブなんだよ。」

「でも、結局最後は自分から来てくれたんだしいいじゃん!」

「それな!っべー!俺らなんか今すごい青春してる感あるわー!」

「モハハハ!これは小説のネタに使えるやも知れぬな…。」

 

 

 

 

『あのー、そろそろいい?』

『何か感動的な雰囲気だったから黙ってたけど、理由聞きたいんだけど』

 

「「「「「あ、忘れてた」」」」」

 

 

 

 

―――割愛―――

 

 

 

「それでさがみんを説得するのに時間が足りなかったからあえて怒らせたんだって!」

『じゃあ何で比企谷が悪口言ったとしか噂になってないの?』

「それは相模たちがサボってたのをばれないようにするのと、腹いせの両方の目的で噂を自ら流してたからだよ。」

『じゃあ比企谷は実はそんなに悪い奴じゃない…?』

「あ、でもこれ他のクラスにはばらさないでね!そうしちゃったらさがみんがいじめられちゃうかもだし…。」

 

由比ヶ浜と川崎がクラスの奴らに説明すると驚くほどあっさり受け入れられた。

ちなみに俺は二人が説明してる間に城廻に謝っておいた。

「その、何だ。さっきはきつく言いすぎてすまん。」

「気にしてないよ。確かにちょっと俺もおせっかいすぎたし。」

こちらも驚くほどあっさり許された。

 

数分後、材木座の胸倉を掴んでいたクラスメイトA(名前は大原というらしい。)を筆頭にクラスメイト達がきまずそうに謝罪してきた。

 

「その、すまん!俺達よく知りもせずに勘違いしてて…」

「いや、噂しか知らないなら無理もないだろ。気にすんな。」

『それでもだ!俺らひどいことしちまって…。』

許してもなお謝ろうとするクラスメイト達に苦笑しながら告げる。

「そう思うなら普通に接してくれ。変に気を使われるほうがやりにくい。」

『分かった!じゃあこれからよろしく頼むぜ代表!』

『俺たちも出来ることなら協力するぜ!』

「ああ、そうしてくれ。」

 

こうして無事クラスメイトとも和解出来た。

それに信頼できる人が増えた。

物語ならここでめでたしめでたしってところかね。

だが現実はそう甘くは無い。

 

 

 

ガラッ

『すいません平塚先生。今いいですか?』

「お、おおどうした?何か用件でもあるのか?ホームルームがまだあるから重要な事なら終わってから聞くが。」

いきなり他クラスの生徒と思われるやつが教室に入ってきて、ここまで空気と化していた平塚先生に話しかける。

すると近くにいた由比ヶ浜が

「あれ、麻紀ちゃんだ。どうしたんだろ?」

「知り合いか?」

「知り合いも何も去年同じクラスじゃん!」

「そうなのか?人の名前覚えるのは苦手でな。」

「もうヒッキーは…。せめて今年のクラスメイトは覚えてあげてよね。」

「善処する。それで何であいつここにいるんだ?遅れてきたクラスメイトか?」

「さー?今年Eクラスになっていうからそれは違うと思うけど。」

 

むう、違うか。ならあいつは本当に何の用で来たのだろうか?

濁った目で平塚先生と麻紀ちゃんとやらのやり取りを見つめる。

 

『いえ、すぐに済みます。それで少し教卓を使っていいですか?』

「構わんよ。おーい!小室が何か話があるそうだ。一度席に着け!」

 

はーいと野太い声をあげながら席に戻るクラスメイト達。

全員が戻ると小室麻紀という少女は教卓に立った。

そして一度クラスを汚いようなものを見る目でみるとこう告げた。

 

 

 

 

『私達Eクラスは、Fクラスに対して試召戦争を申し込みます!』

 

 

 

 

 




一応試召戦争メインなのにまだ召還すら出来てないのが現状ですので次回には戦争場面を書きたいです。
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