薬研がクリプターとなる外伝はいつか書く予定です。
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どうも、カルデアの医療部門に所属している少し魔術薬の調合が得意な事以外特に特徴の無い平々凡々な医療スタッフ、薬研征彦です。
オルガマリー所長が無事(?)に復帰してから数日後。新たな特異点が観測されました。……別に観測されなくてもいいのに。
新たに観測された特異点は原作と同じ古代ローマ。そう、永続狂気帝国セプテムである。
永続狂気帝国セプテムといえばまだサーヴァントになる前の赤セイバーことネロ陛下と旅をしたり、エリザベートやタマモキャットも参加していた
そんな特異点に相変わらず一医療スタッフに過ぎない私は「私はマスターではない!」という
そろそろ私のBGMは「ドナドナ」か、○ラクエⅤのどこか寂しげなフィールドの曲にしてもいいかもしれない。私が一番好きなのはアニメのFate/zero(第一期)のエンディングテーマなのだが、そんなものをBGMにしたらまた単なる医療スタッフに過ぎない私を人理を救う一団の一人に勘違いする者が現れるかもしれないので、慎んで辞退させてもらう。
まあ、それはとにかく、そんな感じで第二の特異点である古代ローマにレイシフトさせられてしまい、今日でもう八日目になる。そして私は……。
第二特異点では登場しない……というか登場するのはこれからもっと先のイベントのはずのサーヴァントと契約をして、
上半身が「ビッグ・ディッパー・ナックル」の拳四郎みたいに裸のムキムキマッチョになって、
レフ・ライノールを顔の原型がなくなるくらいボコボコに殴り飛ばしていた。
『『……………』』
あまりの超展開に久世君やマシュ、そして私達と契約をしているサーヴァント達も茫然とした顔となって固まっている。だがこれは仕方がないだろう。
私もレフ・ライノールに拳の連打を叩き込んで殴り飛ばし「アリーヴェデルチ」と決め台詞を言った後で正気に戻ったが、その時正直「やってしまった」と後悔した。
「………」
「………」
そこ、沖田さんとノッブ。私の後ろで○ョジョ立ちは止めてくれません? なんというか微妙に似合っていてカッコいい分イラッとくるから。
そして私が何故このような奇妙な展開の中心にいるのかと言うと、始まりはこの特異点にレイシフトした時にまで遡る。