H S DX2D   作:メラニン

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はい、サブタイ通りのお話です。

というわけでどうぞ!


不死鳥襲来!

 

 

――ルドガーside

 

 

「歯ぁ、食いしばれえぇぇぇ、イッセーーーー!!!」

 

 

「へ――げふうぅぅぅぅぅ!!?」

 

 

オカルト研究部なる部室に入るなり、俺は全身の筋力をフル活用し、コークスクリューを織り交ぜた、本気の腹パンを叩きこんだ。イッセーはそのまま俺が生み出した運動エネルギーのベクトルに従い、部室の壁へと吹き飛ぶ。

 

 

周囲は一瞬ポカンと呆気に取られていた。そうですよね、ごめんなさい、皆さん!けど、仕方ないんです!

 

 

「イ、イッセーさあぁぁん!!」

 

 

いち早く我に戻った、ブロンドロングヘアの少女がイッセーに駆け寄る。あ、この子さっき裸がどうのって言ってた子か。

 

 

「イ、イッセー君!?」

 

 

続いて、黒髪をポニーテールに纏めた少女もだ。ん?あの子って……

 

 

って、いやいや!今はそれよりも!!

 

 

「起きろ、イッセー!言いたいことが山ほどある!幼馴染が悪魔になったって情報貰って、心配で急いで帰国してみたら……してみたら……!イッセー、お前コノヤロー!!!」

 

 

「「「お、幼馴染ーー!!?」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐ……ぅ……ル、ルドガー、お前。超久しぶりに再会した幼馴染に…」

 

 

「こっちのセリフだ!!何で、ソニア師匠(せんせい)が話をはぐらかしたのか、今さっき分かったわ!そりゃ、はぐらかすだろうよ!」

 

 

俺は怒り心頭状態で、イッセーの座る向かいのソファに座る。因みに、会長さん方はお帰りになりました。なんか、すみません。後日菓子折り持って、お詫びに行くので、許してください!

 

 

それよりも、今はこいつだよ!!

 

 

「な、何でだよ!男なら、女の子の裸の一つや二つ興味あるだろう!?見たいと思うだろう!?」

 

 

「それでも、犯罪紛いの行為はしねえよ!!俺はお前が悪魔になったっていうから、心配で帰国してきたんだぞ!?お前の馬鹿さ加減の所為で心配が全部吹っ飛んだわ!!」

 

 

「だったら、良かったじゃねえか!!」

 

 

「良くねえよ!!俺の思い出ぶち壊しだよ!お前のイメージ部分だけ台無しだよ!!」

 

 

「そこは優しく包んでくれよ!」

 

 

「包めるか!!インパクト強すぎて、修正不可能だよ!思い出写真に醤油ぶっ掛けられた気分だよ!」

 

 

「何を!?日本の伝統調味料バカにすんな!」

 

 

「バカなのはお前だけだけど!?この性犯罪者予備軍が!!」

 

 

「そっちは枯れてるんじゃねえのかよ!?若白髪!!」

 

 

「これは地毛だっつてんだろ!!忘れたのか、色ボケ悪魔!!」

 

 

だぁぁぁ、くそ!!あんだけ本当に心配してた俺がバカみたいじゃねえか!!正直に言えば、イッセーが悪魔になったって聞いて、気が動転して、向こうで速攻日本行きの便を予約して、母さんたち説き伏せてきたのに!!

 

 

あの苦労は一体!!?

 

 

イッセーの隣に座る、紅色のロングヘアの少女が、入りにくそうにしてるが、ごめんなさい!これだけは譲れないんです!できれば、邪魔しないで!

 

 

って、熱!?火!?どっからだ、コノヤロー!!

 

 

「だーかーらー!!邪魔すんなっつってんだろ!!!」

 

 

俺は周囲に遍く存在している精霊を使役して、火元と思われる火柱に膨大な量の水流を叩きこむ!ケンカの邪魔をするなってんだ!!

 

 

そこから、俺とイッセーの舌戦は10分ほど継続した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「がはっ、げほっ!……な、何だ?何が起きた!?」

 

 

あ、目を覚ました。現在俺が水流を叩きこんだ場所にいた、男性をソファに寝かせていたのだが、ようやく目を覚ましたようだ。

 

 

因みに俺とイッセーは……

 

 

「し、痺れてきた…」

 

 

「情けないぞ、イッセー。だから、ソニア師匠の道場を辞めなければ良かったんだ」

 

 

正座させられて、それぞれが『僕はバカです』と書かれたプレートを首から提げさせられている。

 

 

「ほぼほぼ、破門状態だったんだよ…仕方ないだろ」

 

 

まぁ、そりゃなぁ……一応、あの家には娘が二人も居るんだし。それに、お世辞じゃなく、久々に会った彼女らは成長して、可愛らしくなっていた。親としては心配にもなるだろうな……

 

 

「お忘れですか、ライザー様?ライザー様は、転移した場所が悪かったのです。運悪く、先日お嬢様が購入なされた巨大水槽の中に転移してしまったのです。それで、簡易的とはいえ、水蒸気爆発を。私が、威力は相殺しましたが」

 

 

「水槽!?そんなバカな!」

 

 

「本当です。あちらを」

 

 

「んな!?」

 

 

ライザーと呼ばれた男性が視線を移せば、水槽の底板と僅かに残ったガラスの壁部分が無残な姿で鎮座していた。まぁ、本当の犯人は俺です。なんか、すみません。

 

 

トリックは簡単だ。銀髪のメイド――グレイフィアさんと言うらしいが、彼女が水槽を用意し、破壊してくれた。本当にご迷惑をかけてすみませんでした!ってか、あの水槽一体いくらしたんだろう……

 

 

「そ、そうだったのか。い、いや、しかし……」

 

 

「まだ、混乱しているのでしょう。朱乃様、ライザー様にお茶を淹れて頂いても、よろしいですか?」

 

 

「うふふ、ええ」

 

 

やけに嬉しそうな表情のポニーテールの少女が意気揚々とティーカップに、紅茶を注ぎ、ライザーの前に出す。

 

 

「あ、ありがたくいただこう。……う、うむ、美味い。……しかし、本当に?……確かにこの部屋の配置は覚えていた筈なのだが……」

 

 

「大丈夫ですか、ライザー様?いくら、再生能力を持つライザー様といえど、あれだけの大爆発に巻き込まれては、多少記憶に障害が出ても仕方がないでしょう。掛かり付けの医者の方をお呼びしましょうか?」

 

 

「だ、大丈夫だ、グレイフィア殿」

 

 

どこか全員が笑いを堪えている状態である。まぁ、全員でイタズラを隠してるようなもんだしな……

 

 

「…で、ライザー?用件は何かしら?」

 

 

「あぁ、そうだった。リアス、俺は――」

 

 

「ちょっと待って、ライザー。悪いんだけど、それ以上近付かないでくれるかしら?制服が濡れてしまうかもしれないわ」

 

 

「ぐ……」

 

 

うーーん、この人――って言うか、悪魔か。踏んだり蹴ったりだな。元凶である俺が言えた義理じゃないんですけどね…

 

 

「ま、まぁいい!とにかく、俺は君を迎えに来たんだ。いい加減、覚悟を決めないか、リアス?」

 

 

「はぁ、悪いけど、何度来ても答えは“No”よ。私はあなたとの結婚なんか認めない。私は自分の相手は自分で見つけるわ」

 

 

「け、結婚ーー!!?ぶ、部長、結婚ってどういう事ですか!?」

 

 

正座をしていたイッセーが立ち上がり、抗議する。まぁ、俺の予想が合ってんなら、多分無駄だと思うけど。

 

 

「落ち着いて下さい、一誠様。この方は上級悪魔であるライザー・フェニックス。お嬢様の婚約者です」

 

 

「はあぁぁぁ!!?」

 

 

イッセーの動転する様子に、ライザーという男は笑みを浮かべる。

 

 

「おいおい、リアス。自分の眷属に言って無かったのかよ?」

 

 

「必要が無いだけよ。あなたと結婚なんかしないもの」

 

 

「ははは、それは無理だ!なんたって、この縁談は俺や君の両親が――」

 

 

「条件付きで、両家が破談を認めると言ったら?」

 

 

その言葉に、明らかにライザーの表情が変わった。

 

 

「……なに?」

 

 

「だから、条件付きだけど破談を認めるそうよ?」

 

 

「な、何だと!!お、俺は聞いていないぞ!!」

 

 

「そうでしょうね。だって、両家の当主に認められたのは、ついさっきだもの。グレイフィアがここに居るのが、その証拠よ。彼女は私の言い分が通ったっていう報せを持ってきてくれたの」

 

 

「し、報せだと?」

 

 

「ええ。グレイフィア」

 

 

「はい」

 

 

オカルト研究部の部長であるリアスさんに呼ばれると、グレイフィアさんは前に出て、何やら羊皮紙を取り出してきた。それを広げて読み上げる。

 

 

「『此度のフェニックス、グレモリー両家の縁談は、両家現当主の承認により、一定の条件付きにて破談を認める』との事です」

 

 

「そんなバカな!!」

 

 

「本当です。こちらに、両家当主の署名もございます」

 

 

「な、なぜ……」

 

 

「簡単よ。この婚姻には確かに、メリットもあるわ。悪魔という種族自体の繁栄は起こり得るかもしれない。けど、デメリットもあるのよ」

 

 

「な、なんだと!?」

 

 

「可能性を潰してしまう事よ」

 

 

「可能性…?」

 

 

「そう、例えばもっと良い血筋との縁談だとか、強力な外部の力を持った者を迎えられる可能性よ。悪魔は長命だもの。時期尚早に取り決めてしまえば、後に現れるかもしれない可能性を潰してしまうかもしれない」

 

 

「そ、そんなのは、現れない可能性だって――」

 

 

「そうね。しかし、ゼロではないわ。それを互いに、早期の結婚で潰してしまうのは、逆に悪魔全体の損になるの。お分かり?その旨をお父様たちに伝えたわ」

 

 

うわぁー……ここまで嫌われるって、一体このライザーって悪魔、何をしたんだ?よっぽどだぞ、これ。

 

 

「き、詭弁だろ、それは……」

 

 

「詭弁を持ち出すほど、私はあなたが嫌いなのよ、ライザー。正直、私も大部分が賭けだったんだけどね。けど、通ったって事は考えるところが……というより、そういった考えに至る何かが有ったという事よね」

 

 

「そ、そんなバカな……そ、そうだ!条件!条件とはなんだ!!」

 

 

最後の藁にも縋る思いで、ライザーは条件を聞き出そうとする。

 

 

「レーティングゲームによる優劣の決着です」

 

 

「レーティングゲーム、だと?」

 

 

「えぇ、そうよ。とは言っても、成人していない私がゲームをするんだもの。当然アンオフィシャルの野試合よ。私があなたに勝てば、私の方が勝っているという事。当然私の言い分が通るわよね?」

 

 

「は、ははははは!!正気か、君は!?見たところ眷属もロクに揃って無い君が俺にレーティングゲームで勝てるわけないだろう!!」

 

 

「さっきも言ったでしょ?可能性はゼロじゃないの。それなのに、諦めるという事はしないわ、絶対に。それに、私の下僕をあまり舐めないでくれる?」

 

 

「ははははは!!本気か!?君のところでマトモなのは『雷の巫女』くらいだろう?」

 

 

「本当にそう思う?」

 

 

「いいだろう、それで君が満足するなら構わない。それに何より、君を屈服させて、俺の言う通りにする女にしてやるよ」

 

 

……うわぁ、発言がゲスいなぁ。これは、こんなのと結婚ってのは嫌がるわ。と、ライザーが一通り部室内を物色するように目線を泳がせる。と、やっぱり俺と目が合う。はぁ……

 

 

「おいおい、リアス。何で人間が混じってるんだ?」

 

 

「……客人よ。貴方には関係ないわ」

 

 

「ほぉ……だが、今の会話は聞いていた訳だよな?それにここに居る時点で普通では無いわけだ。リアス、君の眷属はただでさ数が居ないんだ。そこの人間くらいなら頭数に加えていいぞ?眷属に転生させるのもいい」

 

 

「お待ちください、ライ――」

 

 

停めようとしたグレイフィアさんをリアスさんが手で制止させる。

 

 

「ライザー、本気で言ってるの?」

 

 

「ああ、もちろん。あとで数が足りなかったと言って、話が拗れるのはお互い避けたいだろう?まぁ、人間を加えたところで、囮程度にしか役に立たんと思うがな」

 

 

あ、今の物言いにはカチンときた。こいつ典型的な悪魔至上主義か。上級悪魔ほど、悪魔こそ最も優れた種族だと言いたがる輩が多いらしいというのは聞いていた。こいつはその典型例みたいだ。

 

 

「そういう事なのだけれど、どうかしら?」

 

 

「えぇ、是非参加させて下さい。人間如き身ですが、()()()()()()なるでしょうから」

 

 

俺はニッコリ笑って返す。

 

 

「そう、ありがとう……そういう訳よ、ライザー。こちらは私を含めた7人で参加するわ」

 

 

「はははは、いいだろう!精々頑張ってくれ。で、グレイフィア殿、ゲームの日程は?」

 

 

「……明日より10日後と指定されています」

 

 

「はは、10日後が楽しみだなぁ、リアス?ゲームの準備よりも結婚の準備を進めた方が建設的なくらいだ。では、10日後にまたゲームで会おうじゃないか」

 

 

そう言うと、ライザーは転移魔方陣で転移した。そして、数瞬静まり返った室内の沈黙を破ったのはグレイフィアさんだった。

 

 

「……では、私は当人たちが了承したという旨を当主の方々にご報告に参ります」

 

 

「ええ、お願いね、グレイフィア♪」

 

 

「………後で知りませんよ、お嬢様」

 

 

そう言うと、今度はグレイフィアさんが転移魔方陣でジャンプした。それを確認したリアスさんが、俺の方を向く。

 

 

「ふふ、じゃあルドガー君、早速で悪いのだけれど、さっきイッセーに放った一撃から見て、あなたって相当な実力者だと思うのよね。そこで、イッセーと模擬戦をしてくれないかしら?」

 

 

俺はニィと笑う。はっはっは、いい機会を頂いたぞ?

 

 

「よし、じゃあイッセー。早速12年振りにヒーローごっこと行こうか?」

 

 

「………ちょっと、待ってくれ、ルドガー。落ち着こう。何で、指をバキバキ鳴らしてヤル気満々なのかの説明をだな……」

 

 

「ソニア師匠(せんせい)に代わってお前の性根を叩きなおしてくれる」

 

 

「嫌じゃーー!!」

 

 

イッセーは全力で逃げようと、扉を抜けて、出て行こうとする。だが、リアスさんが指をパチンと鳴らすと、小柄な少女と、金髪で整端な顔立ちの少年が、イッセーをガッチリとホールドする。

 

 

「な!?は、離せ、木場!それに小猫ちゃん!!」

 

 

「ごめんね、イッセー君。けど、僕としても彼の実力は気になるんだ」

 

 

「私も祐斗先輩に同意です」

 

 

「ぎゃーー!同期と後輩にドナドナされるーー!!」

 

 

「うふふ、私も是非ともイッセー君の頑張る姿が見たいですし、お願いします」

 

 

「あ、朱乃さんまで!?」

 

 

「さぁ、やろうか、イッセー?」

 

 

「嫌だあぁぁぁ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺達は旧校舎前の鬱蒼とした雑木林の前へと来ていた。俺の両手には、木刀を二本に折って、逆手持ちにした恰好で立つ。俺の前にはイッセーがだいぶヤル気になった様子で、張り切っている。理由はまぁ、簡単で……

 

 

「これに勝てば朱乃さんの………ぐふふふふふ」

 

 

………ぶっちゃけ、引きます。何でこうなった?

 

 

「さて、ではイッセーとルドガー君の模擬戦を始めるわ。ところで、ルドガー君は戦いの心得があるという事でいいのかしら?」

 

 

「えぇ、そう認識していただいて良いですよ。少なくとも今のイッセーに負けるつもりはありません」

 

 

さすがに、今の俺の発言にはカチンと来たのか、イッセーの表情がさっきの、だらしないモノからはマシなものに変わる。

 

 

「……言うじゃねーか、ルドガー。俺だって悪魔になって、毎日自主トレはしてるんだ。それに、身体能力も高くなってる。もう、12年前とは違うぞ?」

 

 

「いいや、今回も俺が勝たせてもらうぞ。さすがにさっきの不意打ちで、昔の一本を返したとは言いたくないしな」

 

 

「では、模擬戦を始めるわよ?改めて、言わせてもらうけど、お互い致命傷になるような攻撃は避ける事。それ以外であれば何を使ってもいいわ。イッセーも必要であれば、『籠手』を使いなさい。いいかしら?」

 

 

「ウオッス!」

「はい」

 

 

「じゃあ、朱乃。審判をお願いしていいかしら?」

 

 

「えぇ、承りましたわ、部長」

 

 

今迄リアスさんの後ろに控えていた、朱乃と呼ばれていた少女が俺とイッセーの丁度中間に立つ。

 

 

「では、両者ともよろしいですね?では………始め!」

 

 

開始の合図とともに、俺は一足飛びにイッセーの懐へと潜り込み、片方の木刀を振りぬく。

 

 

ゴッ!

 

 

という音と共にイッセーの脇腹へとめり込んだ。――ように見えた。

 

 

「っらぁ!!」

 

 

「っ!」

 

 

今度はイッセーが反撃する番だった。腕を振るって俺の側頭部あたりに拳を打ち込もうとしたんだろう。それを俺は後ろに飛んで躱す。

 

 

「くそ、外した!」

 

 

「……へぇ、身体能力が上がったって、体の耐久力も上がってたのか」

 

 

「へっへっ、伊達に堕天使の光を耐えてねえよ。それよりも、ルドガー。今の攻撃が全力か?」

 

 

「はは、笑わせるな。1%も力を出してねえよ。普通の人間なら今の一撃で、蹲るくらいはするから、それで十分かと思ったんだが………もうちょい強くて良さそうだな」

 

 

「じゃあ、全力を出させてやるよ。来い、『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』!!」

 

 

「っ!」

 

 

イッセーの左腕には、肘から下を覆うように、真っ赤な籠手が出現した。手の甲に当たる部分には、翡翠色の宝玉が填まっている。そうか、アレが二天龍の……

 

 

『Boost!』

 

 

「気を付けた方がいいぞ、ルドガー?今の俺はさっきの二倍は強いからな」

 

 

「十秒ごとに所有者の力を二倍にしていく神滅具(ロンギヌス)の一種、か……」

 

 

「…ルドガー、やっぱりお前は、知って――」

 

 

「けど、今のイッセーじゃ、それは使いこなせない」

 

 

「な――」

 

 

バキ……

 

 

俺は今度こそ、全力の踏込でイッセーへと接近し、その勢いのまま木刀を突き立てた。誰も反応が出来なかったようで、さらに、俺の持っていた木刀は、俺とイッセーの間で折れていた。

 

 

俺の一撃と、イッセーの頑強な肉体に挟まれて、木刀は中心から折れた。

 

 

「ぐ…お………」

 

 

「そこまで!!」

 

 

終了の合図がかかり、俺は折れた方の木刀を地面に捨てる。イッセーの腕からは『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』は消失していた。宿主のダメージが一定以上を超えると、神器(セイクリッド・ギア)は正常に機能しなく事がある。イッセーの場合、今の一撃でそれを超えたんだろう。

 

 

「イッセーさん!」

 

 

後ろの方で控えていたブロンドのロングヘアの子がイッセーへと駆け寄って、手元が淡く光り出した。両手の指には、指輪が現れていたから、この子も神器(セイクリッド・ギア)所有者なんだろう。

 

 

「……凄まじい、の一言ね。祐斗、あなたには彼の最後の攻撃は見えたかしら?」

 

 

「……正直言って、目ですら追えませんでした」

 

 

「小猫は?」

 

 

「私も同様です」

 

 

「や、さっきはどうも」

 

 

俺が手を振ると、ペコリとお辞儀をしてきた。まぁ、当り前だけど警戒されてるな……

 

 

「うぐ……いつつ……」

 

 

「悪いな、イッセー。少し本気を出させてもらった」

 

 

「あれで……百パーじゃないのかよ?お前、本当に人間か?」

 

 

「失礼な。本当に人間だ。………と、言いたいんだが、少し違うかな」

 

 

俺は改めて、周囲を見渡して、自己紹介する事にした。

 

 

「じゃあ、ここいらで自己紹介させてもらいます。俺はルドガー・ウィル・クルスニク。主神たる、オーディンの名代として派遣された北欧からの使者です」

 

 

 

 

 

 

 







フェニックス眷属一同「「「「「・・・・・・出番は?」」」」」

筆者「・・・・・・さーせん」



えーー・・・色々と詰め込み過ぎるとアレかなと思い・・・


レイヴェルファンの方には申し訳ないです!(原作ではあんなに活躍してる娘なんですけどね・・・)


焼き鳥の眷属一同には、ゲーム本番で登場してもらいます、はい。



では、今回はここまでということで。


また次回!
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