原作知らないけど私に係わらないで!!   作:白だるま

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更新が早めに出来ました…

今回もオリジナル回となっています

今回は前回の月華の秘密の公開と月華の裏事情の事が中心です

ホントごめんなさい…一部修正しました

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誤字報告を使用しました


エピソード9「特典の辻褄を合わせって必要だったの?」

事後処理中の特機部二(とっきぶつ)では、少し混乱が起きていた。

 

デュランダルの移送計画が無くなり、再び本部の最下層にあるアビスでの保管が決定された。

その為特機部二(とっきぶつ)の施設強化案が特別議会に可決されたが、そこには人員の移動は無かった。

 

今回の事で広木防衛大臣は今回の襲撃がまた起こる事を予想した為、反対派を説得し可決させたのだ。

 

後はグラムの事だった。

 

緒川の報告で彼女が無事に逃走出来た事はわかったが、問題は彼女の両手の事だった……。

 

彼が応急手当をした際に、グラムの両手は重度障害が残る大怪我をしていたことを緒川の報告で知ったのだ……。

最低でも握力の低下は免れない大怪我で、病院での治療が必須だったが、その後病院でそのような怪我をした女性は現れなかった。

この事から、協力者の存在がいる線が濃厚だったが……あえて治療が出来ずに大怪我に耐えてる可能性もあった。

弦十郎は、今度グラムに会った時に、改めてこの作戦の礼をしたいと思った。

 

それは今回の件で、弦十郎は緒川に、彼女への謝罪と伝言を頼んだのだが、グラムからの返答に……感謝するしかなかったからだ……。

 

「私はやるべきことをやり遂げました……この先の対応は大人のあなた方に任せます。私の事を信じてくれた事…感謝します。あなたを信じて良かった……」

 

緒川は、辛そうな声だったが…バイザーで隠された顔は笑顔で言ってくれたのではないかと言ってくれた。しかし弦十郎は、自身がそんな笑顔や感謝の言葉を言われるような立場ではないと思っていた。

 

それは、内閣情報官である八紘の情報である事が分かったからだ。

 

バルムンクは公式では紛失となっていたが事実は違った……。

ある研究者の手によって盗難されていて、その研究者も謎の死を遂げていたのだ。

 

その研究者は純粋にノイズ被害を無くすための研究をしていたが、兵器としての運用に替えた事でその研究者は逃亡したのだ…妻を連れて……。

その夫婦は潜伏先のホテルの謎の火災で亡くなっていた。

 

気になる点は、バルムンクの適合者についてだ。本来バルムンクと適合したのはその研究者の妻だったが、適合と判断された後に謎の失踪を遂げ、数か月後に戻ってきたのだが、その時の彼女は適合できなかったのだ……。

 

その事実から考えられたのは……その失踪の間にバルムンクに適合した女児を出産し、誰かに託したということだ。

 

そしてその後、バルムンクのコンバーターのペンダントをその誰かに渡した後、事故で死亡したのだ……。

 

グラムはその研究者の娘で間違いは無かったが…その研究者の名は…

 

____________________________________________

 

 

神様は本当に残酷な事をする……。

 

それは神様が言った、この世界での私の設定についてだった。

 

「すまないが君はDランク…特典とペナルティが一つ付く。それと申し訳ないが転生先の家庭状況はランダムに設定される…実はAからCまでは特典に関係なく家庭状況を選択できるのだが…DからFは運任せとなる…。

それと転生して始まる歳は4歳からだ。特典はきっかけが来れば使えるようにするので、それまでは普通の生活を楽しんでほしい」

 

これは納得はできた……。

それに前世の両親は、私に関しては「無関心」と「自分が出世するための道具」としか思っておらず、彼らと別れられた事は私にとっては後悔はない。

幼い頃に「出来そこないの欠陥したこんな子供を娘として認められない」と父が言った。

離婚して出て行った母には「こんな気味の悪い子供を産んだのが人生最大の汚点よ!!」と母が言った。

 

しかしそんな中でも味方もいた…それは歳がかなり離れていた私の実兄のはじめ兄さんだ……。

 

この私の名前も兄さんが付けてくれたのだ。

 

兄は両親の喧嘩を見たくなかったのと、家の事に関わりたくなかった為、早い内に独立して働いていたが、私が生まれた事を知って実家に帰った時に、私の事で両親がもめていたらしい。

それは家の跡継ぎ問題で、生まれたのが男では無かった事…そして障害が発見された事で、両親は互いを罵り合っていた…兄は私の名前が決まっていない事に気がついたらしく両親に無理を言って私に「月華」と名付けてくれたのだ。

 

私の生まれつきの障害は、先天性アルビノで髪が銀髪で眼の虹彩の色が赤だった事と、肌が普通の人よりかなり弱い事だった。

母は私が小学生の時に、父に押し付け逃げるように去って行った。

そんな父は新たな女性と結婚したが、私の事が邪魔だったので、その世話を兄に押し付けたのだ……。

それが中学生で一人暮らしを始めた理由だったが、私にとっては家で勉強をしているか趣味の歌を歌っているかしかしなかったので、あの緊張で張りつめた家での生活が無くなると思ったら嬉しく感じたぐらいだ。

 

兄さんは最後まで私の事を心配してくれた…幼馴染が殺された事件の後も大親友との決別した後も、毎日のように来てくれた…優しく頼りにしていた初めて信じ続けられた大人の1人だ。

 

兄さんは私の名前についてはこう話してくれた。

 

「あの時は満月が綺麗に見えた夜だったよ。その時に近くで雪が降っていたのかもしれないが風花が舞ったのだが…その風花が月の光で綺麗に輝いていてまるで光の花びらが舞っているみたいだった……。月の花弁が舞う…ここから私の考えた名前は『月華』になったんだ…」

 

兄さんには本当に迷惑をかけてしまった……。私の最期を看取ってくれた時に、今までの事で迷惑をかけた事と今までのお礼を言ったら、涙を流しながらも「礼を言うなんて月華らしくない……。私は意地っ張りで素直じゃない月華の方が好きなのだがな……。私も月華に会えて良かった」と震える声で言ってくれた事を嬉しく思う……。私は一人では無かったのだ。

 

最後のあの二人への遺言は伝えてくれただろうか?それが唯一の心配だ……。

 

これが前世での家族だ……。

 

転生後の家族は本当に優しく、こんな性格の私でも深く愛してくれた。

 

宝飾品のデザイナーの母と貴金属の加工職人の父は私にとても優しく、前の両親とは比べ物にならない程大切にしたい両親だった。

二人はよく私にシルバーアクセサリーの作り方やデザインの仕方を、丁寧に教えてくれた。高価な趣味となってしまったが、今でもアクセサリー作りはやっている。

まだ響ちゃんとも仲が良かった時に誕生日にプレゼントした事もあったけど、凄く喜んでくれた事を覚えている。

 

ジークとヒルデのブレスレットの制作も両親がしてくれた。『出所不明の宝石』を加工した事になっているけど…この世界にこんなもの(インテリジェンスデバイス)無いしね……。見た目はジークが赤、ヒルデが青の宝石だから会話が出来るなんて思わないだろう。

 

 

しかし、あのライブの事件ですべてが狂ってしまった。

 

私は、響ちゃんの誹謗中傷のとばっちりを避けるために転校したと思っていたが…事実は違った。

 

両親は私の特殊な力について知っていたからだ。

転校の理由は、私がバルムンクの装者だと知られない為だったのだ。

 

バルムンクの事も魔法の事も、すべて知っていて私の事を娘として育ててくれた両親には、本当に感謝しかなかったが…転校後に一枚の写真を出されこの写真に写る夫婦が、本当の両親だと告白された。

 

私はその日に本当の両親について聞いたが…その両親に捨てられたのだ…私を守るために……。

 

本当の父の名は「大神 四浪」(おおがみ しろう)。聖遺物関連の解析のスペシャリストだった。

母も同じく、聖遺物関連の解析のスペシャリストの「竜胆 叶」(りんどう かなえ)。

 

二人は同じノイズ災害を無くす事に情熱を燃やし、()()()()()()に所属し研究していた時に二人は恋仲となり結ばれた。

後にバルムンクが母に適合したので、本格的な実験に入ろうとした時に二人は失踪したのだ……。

 

その両親の失踪中に生まれたのが…私だ……。

その後、私を匿名で児童養護施設に預け、二人は古い友人であった今の両親に連絡を取り引き取ってくれるように頼んだのだ。

 

なぜこんな事になったのは…私の為だった。

 

実の両親の研究はノイズ災害を無くすためだったが…その後は戦争の道具として使われるのが決定していたからだ。私はバルムンクの適合者だ…実の母は私を妊娠した為に適合してしまったのだ……。

 

その事に気がついた実の両親は、私に普通の生活を送って欲しい願いを込めて…母は出産後に自らにその研究機関に出頭したのだ……。

その後、実の両親は研究中の事故で亡くなったとなっている。

 

ジークとヒルデに協力してもらい、実の両親の死の真相を調べた。結果は…実の両親はある聖遺物を持って海外に亡命しようとした事で公安捜査官に追い詰められ…自殺したのだ……バルムンクのコンバーターのペンダントと写真を今の両親に送った後に私の幸せを祈りながら……。

 

今思えば、バルムンクのコンバーターのペンダントは、私が小学校高学年の時に誕生日のプレゼントとしてもらっていたが…実の両親の形見とは思わなかった……。

 

実の両親に恨まれているかと思ったが、コンバーターのペンダントと一緒に送られてきた写真と共にに書かれていた手紙で…私は救われた。

 

「私たちは、君の誕生を喜んだ……。しかし私たちでは幸せに出来なかった……。月華…名前と送ったペンダントしか残せなかった私たちを許してほしい……」

 

この後に両親に私の名前の由来を聞いたが…前世のはじめ兄さんと同じような形でこの名前が付けられた居たのだ……。

 

その話をされた後でも、私は今の両親の事は嫌いになんてならなかった……。

むしろ私のせいで迷惑をかけてしまった……。

 

その話をした数か月後に、育ての両親も亡くなった。

 

結婚記念日の日に海外に旅行に行った時に、ノイズ災害に遭い行方不明となった……。

 

実の両親の形見、バルムンクのコンバーターのペンダント…

 

育ての両親の形見のジークとヒルデのブレスレット…

 

二組の両親は、私に戦う力と、私の事を大切にしてくれた思い出を残してくれた。

私は何を返せただろうか…それを見つけるのが二組の両親への供養となると思っている……。

 

「神様…特典の辻褄を合わせって必要だったの?」

 

今度会ったら文句が言いたい……。

 

私はそう思っていたが…この後大事件が起こるとは思わなかった。

 

 

____________________________________________

 

神はあわてていた。

 

「ふざけてんのか!あの××野郎!!」と雑な上層部の対応に怒りが収まらない。

 

原因は、自分の担当している転生者のランクが、間違えていた事だ。

 

事の発端は本来のペナルティとは、異なるペナルティに変更した自分の処罰が決定した事だったが…

 

転生課での不祥事調査の結果は、最悪なものだった。

 

月華の担当の神は、転生させた後に月華の死亡理由やそれに至った経緯を調べたが、どう考えてもDランクではなかった。

悪く言えばDランクからFランクは軽犯罪から重犯罪者か、あまりに身勝手な自殺者などが対象となっていた。もう一つの比較対象は、良くいえば報われていた生活をしていて事故や病気で死亡し、後悔や未練がない者も対象となっていた(大体は転生を断るので転生者するのは珍しい為ペナルティも軽いものにされている)。

 

月華は始めは「幼馴染に会いたいため自殺した為Dランクとなった」と書類には書かれていたが…

 

真実は違い、自殺するために車に轢かれたのではなく、あることが原因で寝不足となってしまった為、事故にあっただけだったのだ。

 

そして書類のミスのはなぜ起こったか……。

 

上層部からの回答は「面白くする為ランクを下げた」とふざけた回答だったのだ。

 

本当にくだらない理由だ……。

 

どうやら同じような転生者はかなりいたらしく、月華の担当の神は処分はされなかった。

 

それから、今まで不祥事調査の対応で忙しく月華に詳しく説明できなかった。

 

「彼女には本当に申し訳ない事をしてしまった……。すぐに対応したかったのだが、鬼のように報告書を仕上げなければいけなくて出来なかった……。だが、なんでメールが届いていないんだ?」

 

実は、月華に対して謝罪と特典のアップデートをするため連絡をしてほしい事をメールで送ったのだが、返信が無いのだ。

不審に思い調べた結果、何者かが連絡先を変更したのが原因だったが、犯人が分からないのだ。

本来なら、転生課の上司の爺さんと先輩二人を頼りたかったが……

 

三人とも自分の転生者の対応で忙しかった。

 

理由は違反転生者によって他の世界に飛ばされた事が原因だった。

 

先輩の片方の女神が担当した女の子の方は自力で戻ったらしく、男の子の方は発見し、その世界での厄介事が済み次第戻る予定だった。

 

問題は、もう一人の神の担当していた転生者が、行方不明だった事だ。

 

爺さんの方の転生者は違反転生者を捕まえる組織「キーパーズ」に所属しており、各世界を転々としていた。中には神自身が介入していた事もあり、爺さんがフルボッコモードで捕まえていた(爺さんは本来は上層部の役職に就く予定だったが『可愛い娘がいない』の一言で断った強者だ…)。

 

仕方がないので自力で連絡しようとしたが、もう[戦姫絶唱シンフォギアの一期]が始まっている所まで対応が遅れてしまった。

 

「違反者が彼女と接触していないのは良い事だが…」

 

安心はしていたが……

 

「もう…お詫びってレベルじゃないよね……。何この設定!! 重っ!! なんでこんな設定になってるの?僕が確認した時はこんな始まり方じゃなかったのに……」

 

実は本当の転生のスタートは第二期に当たる「戦姫絶唱シンフォギアG」でF.I.Sに所属からのスタートだったのだが、何故か一期からのスタートで響と未来の幼馴染になっていたのだ……。

神もF.I.Sに所属からのスタートは厳しいと思ったが…Dランクだった為に承認した。だが、何者かに操作された可能性が高い……。

 

「本当にどうお詫びすればいいだろう……。なんで連絡が取れないんだ?」

 

仕事の合間を使い、月華に連絡を出来るように自力で頑張ってメールをしているが、未だに連絡はない……。

 

 

その理由は簡単なことだった……。

 

現在ジークとヒルデが、自己修復モードでメッセージが聞けなかったのも理由だが……

ジークとヒルデが、神からのメッセージを迷惑メールだと認識して削除していたのが原因だった事を月華も神も知らない……。

 

月華がこの件で激怒するのはかなり後の話……。

 

 




次回 エピソード10「肝心な時に私は…」
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