七色の魔法使いの日常   作:yourphone

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これが二日目

朝だ。

 

 

別段夢なんかは見なかった…気がする。

 

 

 

 

見たような気もする。

 

 

 

 

 

覚えてないんだからどっちでも一緒か。

 

 

~○~○~○~○~○~

 

着替えを終える。何となく外を見る。昨日と同じく、晴れ渡っている。

さて、今日は……妖怪寺に行くんだったか。

残り物でおかずを作り、カレーを食べきる。

 

ふと違和感に襲われる。

 

「何!?攻撃!?」

 

周りを見渡すが家の中には誰も居ない。

人形に外を徘徊させるが生き物一つ居やしない。

 

「……気のせい…?」

 

違和感は消えないが、気のせい…に、しておこう。

朝食を片付け、人形を六体連れて外へ行く。

 

いつもなら七体を連れて行くのだが、何故かお気に入りの一つが動かなかった。

錯乱しかけたが、よくよく調べると間接部分が割れていた。

 

いつ壊れたのかしら。

 

私が離れると人形たちは動かないので自動修理も出来ず、帰ってきたら直すことにした。

 

妖怪寺こと、命蓮寺はそれぐらい遠いのだ。

 

~○~○~○~○~○~

 

「ぎゃーてーぎゃーてー♪」

 

前に一度来たきりだったけど、あの山彦はやっぱり元気ね。

 

「あ、おはよーございます!」

「はい、おはよう」

「声が小さいです!」

「そうかしら、貴女の声が大きすぎるだけだと思うわ」

「そーでも無いです!」

 

あぁ、悪気は無いのは分かっているけど耳がいたい。

 

「それで、おねぇさんは何しに来たんですか!?」

「人形作成に手間取っててね。あなたたちを題材にすれば何か閃くんじゃないかなと思ったのよ」

「そうなんですかー!」

「そうなのよ」

 

あ、頭が痛くなってきたかも。速めにこの子から離れないと辛い。

 

「一応住職さんにも挨拶してくるわ」

「聖なら今は多分お寺の中で経でも読んでるはずです!」

「そう、ありがとう」

 

早足にこの場を離れる。

 

「私の人形も作ってくださいねー!」

 

後ろから声が飛んでくる。無視するのも悪いから、軽く手を振っておいた。

 

~○~○~○~○~○~

 

寺に土足なのはどうかと思うので靴を脱いで中に入る。

と、部屋からネズミの妖怪が出てきた。

 

「お邪魔するわ」

「ん、君は…人形遣いの」

「どうもネズミさん。チーズは持ってないわよ」

「ネズミにチーズなんて遅れてるね。時代は鹿肉だよ」

「…ネズミが鹿を狩るの?」

「私には御主人という立派な狩猟要員(と ら)が居る」

「自分の主人を道具扱いって…どうなの?」

 

そう言うとネズミ妖怪は思いっきり顔をしかめる。

 

「私を道具(ダウジング)扱いする御主人は道具扱いでちょうど良いんだよ」

「あら…訳ありかしら。私で良ければ愚痴を聴くわよ?」

「……良いのかい?自分で言うのもなんだけど、私の愚痴は延々と続くよ?」

「ならむしろちょうど良いわ。人形作成が滞ってて暇してたのよ」

「そうか…なら聴いてくれるかい」

 

~○~○~○~○~○~

 

グチグチグチグチ…

 

「・・・と言うわけなんだよ…と、済まない、もうこんな時間だ」

「あぁ…夜ね…」

 

本当に延々と続くとは。と言うか途中からのろけ話になってたような気がする。

…ふむ、愛、か。愛人形…背徳的な人形ね、却下。

そもそも魔理沙が恋符を持っているから愛なんて使った日には何を言われるか分かったもんじゃ無い。

 

「どうだ、夕飯ぐらい食べていかないか?」

「食べなくても良いのだけど…ええ、頂いていくわ」

「そうかそうか!だったら腕によりをかけさせて貰うよ!あ、その前に聖と愉快な船長たちに話してこないといけないか」

 

と、障子が開き、カラフルな髪をした女性が入ってくる。

 

「あらあらまあまあ、ナズーリン、お客様ですか?」

「あ、聖」

「まったく、お客様が居るのならちゃんと言ってもらわないと」

「いや、聖の読経を邪魔する訳にはいかないだろう?」

「…あぁ、そういう。それなら仕方無いですね」

「あ、お邪魔してます。アリス・マーガトロイドです」

「これはこれはご丁寧にどうも。私は聖 白蓮。ここの住職をさせてもらっています」

 

お互いにペコペコお辞儀する。

それにしてもこの住職…魔法の()()()がするわね。

 

「ええと、失礼ですが貴女の能力は…?」

「そこまでかしこまらなくて良いのですよ?私の能力は『魔法を使う程度の能力』です。まあ、主に身体を強化する事に使っていますが」

「成る程、同業者だったのね。…タメ口で良いのよね?」

「ええ、大丈夫ですよ。それで、同業者?ということは」

「私は純粋な魔法使いよ。まあ、能力は『人形を扱う程度の能力』だけど」

 

そう簡単に程度の能力をバラすなんて、それだけ自らの能力を信じているのか、或いは何も考えていないのか。

 

「聖、このお客様に夕飯をご馳走させてあげたいんだが」

「あらあら、なら今日は豪勢にしましょうか」

「え、そんなにしなくても…」

「いいのよ、遠慮しなくても」

「そうじゃなくて…」

「ナズーリン、今すぐ用意してちょうだい?」

「分かってるよ、聖」

 

一緒に夕飯を食べたのは住職の聖 白蓮、ネズミ妖怪のナズーリン、船幽霊の村紗 水蜜(みなみつ)の三人だった。他の妖怪たちは何やら私用が有るらしく居ないそうだ。

 

・・・この量、食べきれるかしら?

 

~○~○~○~○~○~

 

うぅ、食べ過ぎた。外も真っ暗だし、無事に家まで辿り着けるだろうか…。

 

「御免なさい、そろそろ家に帰らせてもらうわ」

「おや、こんな時間か。魔法使いとはいえ流石に一人では危ない時間帯だな」

人形(この子)たちが居るから大丈夫よ」

「んーねぇ聖、ナズ、この人泊めてあげない?」

「何を言ってるんだ船長…と言いたいが。正直私もそれが良いと思う」

「え」

「あら、そうね…部屋は星の所で良いかしら」

「あ、いや、大丈夫よ?」

 

必死に遠慮したが数の暴力で押しきられた。あふん。

 




あら、続いたのか。…最後力尽きてるな。
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