ラブライブ!サンシャイン!! Another 輝きの縁 作:伊崎ハヤテ
俺「果南の誕生日回とバレンタイン回を連続で書いてればガス欠もしますわな」
ダイヤ「本音は?」
俺「ガンダムブレイカー3のDLCが楽しすぎた」
ダイヤ「貴方、去年もそんな感じで投稿遅れまくってたのではなくて!?」
すいません。あまりに楽しすぎて……。大分落ち着いたのでまた元のペースで書いていきますね。
「ほらルビィちゃん、もう少し!」
「ぴ、ぴぎっ、ひぃー!」
プールサイドに足を運べば曜とルビィちゃんの声が聞こえてきた。靴と靴下を脱ぎ、ざらっとしたタイルを歩いてプールに足をつける曜に近づく。ひと泳ぎしたのか彼女の髪や肢体は濡れていて、いつもとは違って色気を放っていた。そんな気を振り払い、曜の背中に声をかける。
「よう、どんな塩梅よ?」
「櫂、どうしてここに?」
「千歌に教えてもらったんだよ。どうせ曜のことだから昼飯も忘れてやってるんじゃないかと思ってさーー」
後ろに隠してたレジ袋を見せる。
「お昼ご飯を買ってきてやったぞ」
それを見た途端、曜の腹の音が聞こえたような気がした。
「わぁ、ありがと櫂! おーいルビィちゃん! お昼にしよー!」
プールの対岸にようやくたどり着いたルビィちゃんに声をかける。それを聞いたルビィちゃんはビート板を持ってこちらに近づいてきた。
「やっとお昼だよぉ……。ピギッ、かい先輩?」
おれの存在に気づくと手に持っていたビート板で身体を隠す。
「ん? どうかしたのルビィちゃん?」
おれが近づくとまた小さくぴっ、と鳴くと後ろに引いた。
「もぉ、女心がわからないんだから櫂は。ルビィちゃんは自分の水着姿が恥ずかしいんだよね?」
曜が近づくとその背中に隠れてしまうルビィちゃん。どうやらそうらしいな。
「大丈夫だよルビィちゃん。恥ずかしがることないって。水着も十分似合うよ」
「先輩……。ぴぎぃ……」
ルビィちゃんは顔を赤らめると更に曜の背中に隠れてしまった。
「もう、櫂ったら。そんなに見たいなら曜ちゃんの水着を見せてしんぜよう! どう、どう?」
それっぽくポーズをとる曜。曜の奴、出るところは出てるからな。その、胸とか。なんてこと言えるはずもなく。
「お前のスクール水着姿なんて飽きるほど見てるっての。どうもなにもねえって」
「櫂のばかーっ!」
拗ねた曜の怒号が青空に響いた。
「というかルビィちゃんって泳げなかったんだね」
屋根付きのベンチに腰を下ろし、サンドイッチを口に運ぶ。おれと曜に挟まれてルビィちゃんは俯いている。
「はい……、ルビィあんまり体力には自信なくて・・・」
「あんなにダンスは得意なのに?」
向かい側の曜の問いかけにルビィちゃんが頷いた。練習をよく見てたけど確かにルビィちゃんってダンスは上手かったよな。要領がよくて、振り付けとか考えてるダイヤさんや鞠莉さんにも驚かれてたもんな。
「確かに水泳は体力勝負なところあるからな。んで、曜に頼んでみたって訳か」
「ふふ、この曜先生に頼むとはお目が高い。ビシバシとルビィちゃんを鍛えていくよー!」
「ぴ、ぴぎっ、お手柔らかに、ね……?」
やる気満々な曜に対して少し怖じ気付くルビィちゃん。正直人選ミスだと思う。曜の奴は飛び込みで日本代表になれる程の実力者だ。厳しい練習にも耐えてその実力を身につけてきた。が、人に教えるのとそれはまた違うだろう。多分、教えられてきたように厳しめな練習をルビィちゃんにさせるんじゃないだろうか?
「曜、程々にしとけよ?」
「わかってるよー! あ、腹ごなしに泳ごっか!」
「ぴぎぃ・・・」
意気揚々と立ち上がる曜に従うようにルビィちゃんは立ち上がった。程々にするって言ってたから少し様子を見たら校舎に戻ろうかな。
「さぁルビィちゃん! もう一往復!」
「ぴ、ピギィー!」
なんてそう簡単にことは上手くいくはずもなく。曜の練習は厳しかった。もう軽く200メートルは泳いでいるんじゃないか?
「お、おい曜、流石にこれはやりすぎじゃないか?」
おれの問いに曜はきょとんとしていた。
「え? これくらいはふつーでしょ?」
「お前の程々に期待してたおれがバカだったよ!」
遠目から見ても息も絶え絶えなルビィちゃん。そんな彼女を見たらいてもたってもいられなくて、思わず声をかけた。
「ルビィちゃん! もうそこで立っていいから!」
が、おれの声も届いていないのかそのままばしゃばしゃとゆっくりと進むルビィちゃん。そんな彼女の限界は、すぐに訪れた。
「ぴぎっ・・・」
力を無くしたように後ろのばた足が徐々に弱まっていく。浮力のバランスが崩れ、後ろからどんどん沈んでいく。そして、ビート板を掴んでいた手が離れた。
「ルビィちゃん!」
曜の叫び声を聞くや否や、おれはプールめがけて走り出し、着の身着のまま飛び込んだ。
●●
「・・・、ぅゆ?」
ふと眼をあけると四角いタイルが張られた天井が見えた。ここは、保健室かな?
「ルビィちゃん、気がついた?」
「かい、先輩?」
ルビィを見つめるかい先輩がほっと息をついた。
「あれ、ルビィは・・・」
「覚えてない? あまりのハードな水泳の練習に、ルビィちゃん溺れちゃったんだけど」
「あ・・・」
意識が途切れる瞬間の感触が蘇った。プールに沈んだルビィを抱えようとするがっしりとした、曜さんとは違う、男の人の腕だ。
「かい先輩が、助けてくれたんですか?」
「ああ、うん、まぁね」
ルビィの問いに少し恥ずかしそうに顔を背ける先輩。どうしたんだろう?
「先輩?」
「いや、人工呼吸の為には、マッサージが必要だろ? それで、さ……。ルビィちゃんの、胸、触っちゃったから……」
その言葉を聞いた瞬間、体温がちょっと上がっちゃった。
「いや、ホントにごめんっ。ルビィちゃんを助けようとして必死で後になってことの重大さに気づいたっていうか……」
「もう、かい先輩。それだけ必死に言ってると逆効果ですよ?」
「そ、そうかな?」
「でも、それだけ必死にルビィのこと心配してくれたんですね」
嬉しさに身体がぽかぽかする。かい先輩は本当にお兄ちゃんみたいな人だ。
「前にも言ったかもしれないけど、ルビィちゃんは妹みたいなもんだからね。可愛い妹の為には必死になるさ」
「可愛い、いもうと……」
今、ルビィの顔、すっごい赤いんだろうな。すっごい顔が熱いもん。いっつも先輩はこうやってルビィをドキドキさせるんだ。だから仕返ししちゃうんだ。
「ありがとね、おにいちゃん♪」
「っ!?」
その言葉を聞いた瞬間、先輩の顔が耳まで赤くなった。ふふ、効果は抜群だね。
「ルビィちゃん、それ、禁止。色々な意味で」
「先輩だってルビィのこと可愛い妹って言ったじゃないですか。これで、おあいこですっ」
「まいったな……」
先輩ったら、まだ顔が赤い。ちょっと可愛いかも。互いに照れてるのか言葉が続かない。窓からは夕焼けの色が差し込んできていて、ちょっといいムード。こ、このままルビィの気持ち、言っても――
「あの、せんぱ――」
「ルビィちゃーん!」
突然響く声。同時に保健室の戸が開かれて曜さんが入ってきた。
「ルビィちゃん、良かったぁ……」
「曜さん、ごめんなさい。ルビィが体力無さすぎて……」
「ルビィちゃんは悪くないよ!! 悪いのはルビィちゃんの体力面を考えてなかった私のほうだよぉ」
「そうだぞ曜。おれは程々にって言っただろうが」
「ホントにごめん……」
かい先輩の指摘にしゅんとする曜さん。
「大丈夫ですっ。曜さんのお陰で少しは泳げるようになりましたっ。これからはルビィだけで頑張ってみます」
「ルビィちゃん――ッ!?」
曜さんがほっとしたのも束の間、さっと顔が真っ青になった。あれ、曜さんの肩に手が?
「ルビィがプールで溺れたと聞いたのですが?」
「ダ、ダイヤさん……?」
曜さんが震えてる。かい先輩も青い顔をしてお姉ちゃんを見ている。
「曜さん、紫堂さん。説明――、して下さいますわね?」
『はい……』
そのあと、二人はお姉ちゃんにたっぷりお説教されてました。
ごめんね、かい先輩。でも、必死に助けてくれてありがとうです。この気持ちを、ルビィの大好きって気持ちをいつか伝えられるといいなぁ。
察しの良い方はもう解ってるかもしれませんが、今回もファンブックの一枚絵からのネタです。現在、サンシャインのモチベはこの本と皆様からの応援のメッセージのみになっております。ですので感想を頂けると喜んで踊りながら書きます。どうか応援の程、よろしくお願いしますね。
それと、はようファンブック2の発売はよ。