ラブライブ!サンシャイン!! Another 輝きの縁   作:伊崎ハヤテ

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ダイヤ「また投稿が遅かったですわね。理由を聞きましょうか」
俺「職場の休み時間が30分と短縮で全然書けないのです……」
ダイヤ「本音は?」
俺「ぐだぐだ本能寺周回中で書いてる暇ない」
ダイヤ「三千世界に屍を晒しますか?」

 念願のノッブを手に入れたぞ!


58話 花丸先生の女性の扱い方講座

「あぶないずらーっ!」

 二階への階段の踊り場にて頭上から声が響いてきた。声の方へ視線を向ければ栗毛色の髪をした女の子が本を抱えながらこちらへと落ちてきた。

「うぉっとっ!」

 おれは彼女に駆け寄り、受け止めた。思った以上に衝撃が強く、おれは壁に叩きつけられ、彼女が持っていた本は踊り場に散らばってしまった。

「つつ……、怪我はない? 花丸ちゃん」

「だ、大丈夫ずら……」

 おれの胸元でにこりと笑う花丸ちゃん。ふにゃりとした笑顔が可愛らしい。それはそうと胸にふにゃりと柔らかいものを感じるんだが。

「図書委員の仕事?」

「うん、ちょっとムリしすぎちゃったずら……」

 周囲に散らばる本の量は一人で抱えるには明らかに多すぎる。

「これくらい、言ってくれれば手伝うよ」

「えっ、でもせんぱいに悪いずら。Aqoursとは関係ないのに……」

 そんな彼女の頭にぽんと頭を乗せて撫でてやる。

「関係わけないだろ。一応おれは花丸ちゃんの先輩なんだから」

「ありがとうずら……。それとせんぱい――」

 嬉しそうな表情を解いてジト目でおれを睨む。

「いつまでくっついたままずら?」

「っと! ごめんな!」

 ついついその柔らかさを堪能してしまった。そんなおれを彼女はジト目で見つめてきた。

「やっぱりせんぱいはえっちずら。そんなにまるの身体は抱き心地がいいの?」

「そりゃもちろん」

「即答ずら?!」

 そりゃあなた、低めの身長で出る所は出てるんだ。ふわふわとしていてぎゅっとしてたくなる。なんてことまでは言えるはずもなく。話題を変えることにした。

「ほ、ほら、散らばった本を拾って図書室に急ぐよ?」

「ず、ずらっ……」

 それから花丸ちゃんは図書館に着くまで自分の身体を隠すように本を抱えたのだった。

 

「ここが図書室ずら」

 花丸ちゃんのあとを着いてきてたどり着いたのは図書室。その名の通り、ずらりと本が並んである。

「へぇ、内浦の図書館にも負けないくらいあるな」

「スクールアイドルとして活動する前はここがまるの活動場所だったずら。本に囲まれてると落ち着くんだぁ」

 少し懐かしそうに本棚を見つめる花丸ちゃん。彼女の見せる年相応とは違った雰囲気に少しドキリとした。

「じゃあ前の方が良かった?」

 おれの問いに彼女は首を横に振った

「そんなことないずら。ルビィちゃんや善子ちゃん、皆のお陰で本しかなかったまるの世界は広がったずら。もちろんせんぱいも、ずら」

「おれは何もしてないよ。やると決めたのは花丸ちゃん自身だ」

「でもせんぱいがいるからまるはーー」

 そこまで言って花丸ちゃんは顔を紅くして固まってしまった。そして何かを振り払うかのように背を向けて本を抱えた。

「と、こんな話をしてる場合じゃないずら。本を戻さないと……っ!」

「手伝うけど?」

「だ、大丈夫ずら! せんぱいはもう戻ってもいいずら!」

 たたた、と駆けて本棚へと行ってしまう花丸ちゃん。んー、何か余計なこと言ったかな。

 あのままじゃ放っておけないと思ったおれは、彼女の消えていった本棚へと脚を向けた。

 

 

●●

「どうしてあんなこと言っちゃったんだろう……」

 一人本棚でまるは呟いた。最初はルビィちゃんから誘われたスクールアイドル。せんぱいは関係ないはずなのに。なのに、どうして最近はせんぱいのこと考えちゃうんだろう? 

「まる自身のことまでわからなくさせる……、紫堂せんぱいはやっぱり不思議な人ずら……」

 恋愛の曲を作る時もせんぱいの顔が浮かんだ。これってもしかしてまるはせんぱいのことを意識してるってことなのかな? そう思うとぽっと顔が熱くなった。

 いけない、今は図書委員としての仕事をしなきゃ。返本処理の終えた本を棚へと戻していく。すると一冊の本がまるの目に飛び込んできた。

「あっ、あれは!」

 ずっと読みたいと思ってた本。読もうとしたら誰かに貸し出されていたから今まで読めなかった本がある。それを読みたいとまるは手を伸ばす。けど、背の低いまるじゃそれは届かなくって。

「んーっ! ずらーっ!」

 気合いの入った声を出しても届く筈もなく、現実の残酷さを思い知った。こんなことなら苦手な牛乳さんを飲んでおけばよかったかなぁ。

 しかたないと、諦めて昇降台を探そうと辺りを見渡した時だった。

「欲しい本はこれ?」

 さっきまで話してた声が後ろから聞こえてきたかと思うと、その人の影はまるの背中に影を落とした。

「ずらっ!?」

「おれでもちょっと高いか。よっっと」

 声の主は驚くまるを余所に、密着して本を本棚から抜き出す。わわ、近い、せんぱいの身体が・・・。背中に男の人の身体の感触が伝わってくる。さっき抱き留めてもらった時の感触が蘇る。意外とがっしりした、紫堂せんぱいの身体だ。

「はい、花丸ちゃん」

 せんぱいはにこりと笑って本を差し出した。まるはそれを受け取ると即座に身体を離した。

「えっちずら」

「なんでだよ!」

 自覚がないのかショックを受けるせんぱい。そーゆー自覚がない所がますます質が悪いずら。

「女の子の後ろにいきなり立つのは失礼ずら。おらじゃなくてルビィちゃんだったら大声出してたかもしれないよ?」

「た、確かに……。ごめんな……」

 申し訳なさそうな表情をするせんぱい。う、そんな表情されるとまるまで申し訳なってくるよ……。あっ、そうだ。

「これからはまるがせんぱいに、女性に対しての扱い方とかを教えてあげるずら!」

「えっ、いいよ。別にーー」

「今日のこと、他の皆に言ってもいいずら?」

 まるがじっと睨むと、せんぱいが苦虫を潰したような顔をする。ちょっと脅してるみたいで気が引けるずら。

「よ、よろしくお願いします……」

「じゃあ今日のこととか色々、交換日記に書いておくずら! 覚悟しておいて欲しいずらー!」

 せんぱいは苦笑いしながら「よろしくね」と言ってくれた。これでもっと近くからせんぱいを観察出来る口実にもなるし、交換日記の書くことが増える、一石二鳥だね。えへへ、渡すのが楽しみずら……!

 

 

◇◇

「まさか年下の子に教えを請うことになるとは……」

 図書室の机に座っておれは呟いた。花丸ちゃんは図書委員の仕事として準備室に入っている。手伝おうかと言ってみたが、「ここからは関係者以外立ち入り禁止ずら!」と断られてしまった。彼女に何かあるといけないのでこうやって仕事が終わるのを待っているのだ。

「おれ、女の子との距離が近すぎたのかねぇ」

 そこまでじゃないと思ったんだけどな。曜や千歌と一緒にいたことが多いからそこから辺の距離感がわかりにくいのかもな。反省。せっかくのいい機会だし、本とか読んでて詳しい花丸ちゃんに色々教わるとしよう。

「せんぱい、お待たせしましたずらー!」

 なんて考えていると、花丸ちゃんが準備室から出てきた。

「お、お疲れ様。仕事はもういいの?」

「仕事は殆ど終わってたずら。大半はーー」

 そう言うと花丸ちゃんは一冊のノートを取り出した。それはあの時の合宿の時に使ってたノートだ。おれの観察日誌だったが、今ではおれと彼女の交換日記だ。

「これを書いてたずら。女の子への扱い方をまるが知る限りびっしり書き込んだずら」

「へぇー、さすが花丸ちゃん」

 おれがノートを開けようとする手をぴし、と鉛筆で叩く花丸ちゃん。ジト目でおれを睨んできた。

「せんぱいー? 交換先の女の子がいる前で交換日記を開くなんてマナー違反ずら!」

 おっとそうだったか。早速教えられちゃったな。おれは彼女に頭を下げた。

「これからのご教授、よろしくおねがいします、先生」

「ずら! よろしくされたずら!」

 嬉しそうに胸をはる花丸ちゃんがとっても可愛らしかったのだった。これからが、ちょっと楽しみだな。

 

 

「授業料は一回いちのっぽパンを所望するずら!」

「随分やっすい先生だな」

「何か言ったずら?」

「いーえなんでもないですよ先生」





 花丸回でした。本を取ろうとするけど身長的に届かなくて彼女の後ろから本を取ってあげるって話にしたかったんだ……。気がつきゃ花丸ちゃんともフラグが薄い気がしてきた今日このごろ。全員分のルート書くと名言したので一人一人のフラグの薄さが目に見えてきた気がする。何の、個別ルートで濃くしてみせましょう! 今回で何となーく花丸ちゃんとのルートの方向性が見えてきた気がしますし。

さて、内浦聖杯戦争も一人一人の鯖の構成が完了しました。あとは書くだけなんだけど、ホントに需要あるかなぁ? FGOでシリーズ初めて触れた人間だし、FGOのイベント並にキャラ崩壊の危険性があるんだけど。まぁ是非もないよね。


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