世界最強の人類になっていた件について   作:矢野優斗

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咎神の方舟Ⅲ

 監月 視日

 

 

 ナラクヴェーラを片っ端から奪い続ければ何れ神々が何らかの介入を計ってくるとは俺もカインも想定していた。でも選りに選って監視者を、それも吸血鬼の少女を送り込んでくるとは思わなんだ。しかも俺が把握している限り三人しかいない真祖の四人目とか、面倒事の匂いがプンプンするんですが。

 

 そもそも何だってこんな回りくどい真似をするんだ。危険だと判断したなら実力行使なり何なりすればいいだろうに、まどろっこしい。それと監視するなら自分で来い。こんな幼気な少女に全部押し付けて高みの見物か巫山戯るなよ。

 

 っはぁ〜……、まあ臆病な引き篭もりの事は忘れよう。それよりも問題はこの少女の扱いだ。

 

 皆さまご存知我らがカインは生粋のお人好し。たとえ相手が己の監視として送られてきた吸血鬼であっても、カインが無下に扱うなんて事は有り得ない。むしろこれを機に神々へ害意を持っていないことを知ってもらおうと積極的に話しかけている始末。まあカインらしいっちゃらしいよな。それに放っておけない気持ちも分かる。

 

 監視者として送られてきた第四真祖の少女。何と生まれたばかりだった為に常識は愚か名前すら与えられていなかったのだ。これを知った時にはカインの制止も振り切って神々の元へカチコミ掛けようかと本気で思った。あと一歩の所で踏み留まったけど。

 

 神々への誅罰はまた後日だ。一発殴る事は決定事項だけど、今はあんな連中よりも目の前の女の子だ。

 

 神々と三人真祖たちによって創り上げられた人造の吸血鬼。果たすべき命令だけ与えられて放り出された彼女は、謂わば生まれたばかりの子供だ。

 

 ならばまず必要なものは名前だ。名前があるのとないのとでは子供の成長に大きな影響を与える。名は体を表すとも言うし、女の子らしい可愛い名前を付けてあげたい。

 

 と言うわけで俺とカインであれこれ悩んだ末に決めました。

 

 彼女のオーロラのように色を変える金髪から取って────アヴローラ、曙の女神だ。色気のない男二人で捻り出したにしては結構クオリティの高い名前だと思う。

 

 第四真祖も俺たちが与えた名前を気に入ってくれたので、今日から彼女はアヴローラと呼ぶ。まあ思うところは多々あるが、宜しく出来るといいなぁ。可愛い女の子だしね。

 

 

 

 吸月 血日

 

 

 早速特大の問題が発生した。

 

 まず説明しよう。この世界の吸血鬼は俺の元いた世界の伝説に存在する吸血鬼よりも全体的にハイスペックである。日光浴びても灰にならんし、血を飲まなければ死ぬなんてこともない。流水も得意ではないが問題なく、 大蒜も十字架も銀の弾丸も効かない。これ本当に吸血鬼か?

 

 だがそんな吸血鬼にも弱点というか、問題がある。それは吸血衝動。

 

 この世界の吸血鬼は性的興奮を覚えると途轍もない吸血衝動に襲われる。それも理性で抑えられる限界を超える場合もあり、中にはその衝動に負けて身を滅ぼす吸血鬼もいるのだとか。ちなみにここまでカインからの知識です。

 

 性的興奮……つまり他人に対して欲情するということだが、別に欲情してなくても血は吸える。純粋な魔力補給とか嗜好品として飲む為に。

 

 そう、性的興奮がなくても吸血鬼は血を吸うことができる。ここ重要な。

 

 俺とカインはナラクヴェーラを掻っ攫う為に彼方此方の戦場を飛び回っているのだが、そうなると必然的にアヴローラも俺たちについてくることになる。

 

 戦場とは即ち血沸き肉踊る地獄の具現。言うまでもなく、血が飛び散る至る所に血溜まりが生まれる。そんな所へまだ常識も知らない吸血鬼であるアヴローラを連れて行けばどうなるか……答えは言わずと知れている。

 

 問答無用、血を吸わんが為に戦場に飛び込んでいった。

 

 これには俺もカインも度肝を抜かれ、大慌てで連れ戻した。吸血鬼って力強いのね。こんな小柄な身体の何処からあんな力が出るのか。カインが投げられた時は目を剥いたぞ。幾ら身体能力は人間の範疇に収まっているとはいえ大の男を投げ飛ばすか、普通。

 

 まあ俺がきちんと確保して事なきを得たが、問題は何一つ解決出来ちゃいない。如何にして所構わず吸血してはいけない事を説くか、俺とカインは頭を悩ませた。何せ俺もカインも吸血鬼じゃないので気持ちが全く分からないのだ。

 

 如何したものかと頭を捻ること暫し。ちょっと強引だけど一つの解決策を弾き出した。

 

 血を吸いたがるのなら、いっそ吸わせてあげればいいじゃない。

 

 現状のアヴローラは性的興奮を覚えて吸血行為に走っている訳じゃない。ただ本能のまま血を見たら飛び掛かっているだけなのだ。なら吸わせて、それと同時に躾けていけばいい。

 

 ということで、アヴローラに血を吸わせるのだが……まあ俺の役目ですよね、はい。カインは元神々だから血を吸ったアヴローラにどんな影響が出るか分かったもんじゃない。必然的に吸血される役は俺に定まる。

 

 血を吸われる……初めての体験であるが、優しくしてね?

 

 結論から言おう。躾をする前にアヴローラが倒れた。え? どゆこと?

 

 

 

 酩月 酊日

 

 

 俺の血を吸って打っ倒れたアヴローラだが、翌日無事に目を覚ました。いや、無事とは言い難いか。何せ起きたアヴローラはまるで酒を呑んだかのように酔っ払っていたのだから。

 

 何が原因か? 論ずるまでもない、俺が原因だ。厳密には俺の血か。

 

 酔いが醒めたアヴローラ曰く、俺の血は凄く美味しいけど一滴啜っただけで頭がぐわんぐわんするらしい。それでアヴローラは倒れてしまったそうだ。

 

 俺の血はスピリタスか。まあ神秘溢れる仙境で育ったから、強ち間違ってはいないのかもしれないけども。あれってそのままで飲むような代物ではないらしいからね。つまり俺の血も薄めれば飲めるように……。まあそのあたりの事は置いておいて。

 

 生まれたばかりの吸血鬼であるアヴローラに俺の血は刺激が強すぎたらしく、良いのか悪いのか戦場に立っても脇目も振らず突撃することはなくなった。むしろ一歩引いているレベル。

 

 吸血鬼としては将来が心配になること間違いないが、一時の躾としては結果オーライなのではないだろうか。だからカインよ、その何か言いたげなジト目は止めろ。俺が悪かったから。

 

 

 

 

 

 疑月 問日

 

 

 何時ものように戦場を回ってナラクヴェーラの奪取作業をしていた時だ。不意にアヴローラが、何故こんな事をしているのかと訊いてきた。

 

 それに答えたのはカイン。争いのない平和な世界を作る為だと衒いなく答えた。

 

 するとアヴローラは更に疑問を重ねる。今度は、何故人間は争っているのか、だ。

 

 君の創造主が娯楽の為に争わせているから。

 

 とは流石に言えなかった。見た目少女でも中身は五歳児以下の子供にそんな事言えるはずもないし、理解できるものでもない。だからその場ではお茶を濁すような解答を出した。

 

 アヴローラは俺たちの与えた答えにあまり納得してはいなかった。そんな彼女の様子を見て、何やらカインが企んでいる。あいつまた碌でもない事仕出かしそうだな……。

 

 

 

 

 

 

 友月 達日

 

 

 友人が知らない子供を誘拐してきた件について。取り敢えず自首を勧めるべきか。警察組織とかあったっけ?

 

 冗談はそこまでにして、真面目に書こう。

 

 カインが幼気な女の子を連れて来た。すわアヴローラに続く監視者かと思いきや違った。何でもカインが己の知識と魔術の粋を集めて創り上げた龍族(ドラゴン)、それが女の子の正体らしい。

 

 創り上げたって……そんな小学生の図工みたいなノリで生命創造とかするなよお馬鹿。その子が可哀想だろう。

 

 ただカインも酔狂でその子を創り上げた訳ではないらしい。曰く、アヴローラに同年代のお友達を創ってあげたかったそうだ。それで元々創る予定だったその女の子を前倒しに生み出した。

 

 まあ良いんじゃないの? 面倒を見るのはカインだし、アヴローラに友達が出来るというのは俺も全面的に賛成する。同年代の存在というのは子供の情操教育にも大きな影響を及ぼすからな。悪くない考えだとは思う。アヴローラも心なしか嬉しそうだし。

 

 ちなみに女の子の名前はグレンダ。鋼色の髪を持つ十代前半くらいの少女で、何とドラゴンに変身出来るそうだ。最早何も言うまい……。

 

 

 

 

 

 表月 情日

 

 

 グレンダは良くも悪くも無邪気で元気だ。それはもう俺とカインが彼方此方引っ張り回されて夜になったらぐったりする羽目になるくらいには元気に満ち満ちている。若い子にゃあついてけんよ、おじさんは……。

 

 そんなグレンダに感化されてか、アヴローラの乏しい表情に変化が生まれた。具体的にはぎこちないながらも歳相応に笑うようになった。

 

 子供には笑顔が一番似合っている。至言だと思うね。常時ムッとしているような無表情より百倍良いよ。でもお願いだからグレンダの真似はしないで。こっちの身が保たない。

 

 

 

 

 

 

 知月 欲日

 

 

 ここ最近、アヴローラが事ある毎にあれは何か、これは何だと尋ねてくるようになった。その度に俺とカインは四苦八苦しながら彼女の疑問に答えている訳だが、これが中々に大変だ。

 

 アヴローラは見た目少女で中身は赤子。だから興味関心を引かれたものに疑問を抱くのは当然だ。ただ疑問を抱く対象が哲学的というか、人は何故生きるのかとかこの感情は何なのかとか、非常に即答し辛いものばかりで困る。世のお母さんも同じ苦労を背負っていらっしゃるのだろうか。

 

 子供特有の知りたがり、とはちょっと違うような気がする。知りたいと言うよりは理解したいという感じか。カインに言わせるとこれも成長の一つだそう。お前子育ての経験とかあるの?

 

 まあ問題がある訳でもない。疑問に答えるのに苦労はするがそれもアヴローラの為と思えば苦ではない。

 

 

 

 

 

 平月 穏日

 

 

 着々と進んでいく“方舟”の建造作業。それに合わせている訳ではないだろうが、徐々に世界各地で勃発する戦争の数も減ってきている。それは偏に俺とカインの働き、特にカインの尽力のおかげだろう。

 

 俺には起きた戦争を力尽くで終結させることは出来ても、起こり得る新たな戦争を未然に防ぐことは出来ない。人々の狂気を払ってはやれない。

 

 対してカインは戦争を終わらせつつ言葉を以って人々の狂気を取り除き、その地で第二第三の紛争が起こる種を潰す。それだけに飽き足らず今も尚大勢の人々の支持を集めている。この前なんて小国ながらも国の首領と協力関係を結んでいたし。個人が二ヶ国と盟友関係ってとんでもないよな……。

 

 それに比べて俺は悲しいかな、脳筋一辺倒。他人の心に響く言葉なんて吐けないし、出来ることと言えばタクシー宜しくカインを運ぶことと戦闘のみ。不甲斐なさで情けない思いであります。

 

 なんて軽く落ち込んでいたらグレンダに励まされた。あぁ〜心が軽くなるぜよー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 京矢とカインは日々、この世から理不尽な争いがなくなる事を目指して邁進している。“方舟”の建造に未だなくならない戦争の仲裁、そして狂気に取り憑かれた人々の説得等々。二人とその監視者の毎日は非常に忙しない事この上ない。

 

 しかしだからと言って彼らに安息日がない訳ではない。京矢もカインも人間離れしていたり人の身でなかったりするが、それでも疲弊はする。特に精神的な疲労はどうしようもない。

 

 故に彼らもきちんと休みを取る。これはそんな休息日のとある一幕。

 

 

「やっぱり大陸がでかいと戦争の規模も段違いだな」

 

「諸島とか小国同士の紛争なら十日もあれば平定出来るんだけどね」

 

「それも可笑しな話だけどな」

 

 ここは京矢とカインが利用しているセーフハウスの一つ。木製のテーブルに広げた世界地図を囲み、二人は現在の世界情勢について意見を交わしていた。但しあくまで休息日であり、本格的な話し合いではない。精々が雑談程度である。

 

 この二人、俗に言う仕事が忙しすぎてプライベートが疎かになるタイプである。その為休息日を設けていても基本的にやる事はなく、セーフハウスでだらだらと過ごすか駄弁るの二択しかない。

 

 そんな色も花もない男二人の空間に、二人の闖入者が飛び込んできた。監視対象に動きがない為暇になっていたアヴローラと無邪気御転婆の権化たるグレンダだ。

 

「かいんー、きょうやー、ただいま!」

 

「只今、帰った……」

 

「お、お前ら……」

 

「あはは、お帰り二人とも」

 

 二人共何処で遊んできたのやら泥だらけ土まみれ。砂場にでも飛び込んできたのかと物申したくなる有様に京矢は目を剥き、カインは呆れ混じりの苦笑を漏らす。

 

「ちょっ、待てグレンダ! その格好で走り回るな! まず風呂に入ってこいって!」

 

「やーやーっ!」

 

 泥塗れのままハウス内を走り回るなと注意する京矢。しかしグレンダは知らぬとばかりにあっちこっち駆け回る。それでも最終的には風呂へ飛び込んでいくあたり一応言う事は聞くのだろう。ハウス内はどろで汚れてしまった後だが。

 

「あぁ、掃除が面倒だ……」

 

「僕も手伝うからそんな嫌そうな顔をしてはいけないよ」

 

「元を正せばお前がきちんと面倒見てればこうはならなかっただろ」

 

 他人事みたいに言うグレンダの生みの親に非難を込めた視線を送る。しかしカインはどこ吹く風、いけしゃあしゃあと言ってのける。

 

「最終的には京矢も同意したのだから、面倒は二人で見るべきだよ。違うかい?」

 

「こんにゃろう……」

 

 カインの遠慮ない物言いに軽く青筋を立てる京矢。しかし同意したのも事実である為、それ以上言い返す事はなかった。不服気ではあったが。

 

「出会った頃のカインはもっと聖人君子だったのになぁ……。一体どうしてこんな腹黒に」

 

「僕の素は最初からこれだよ」

 

 数々の戦争を止めて民衆や国家をも導くカインだが、案外腹黒い所があったり人を驚かせるのが好きだったりするお茶目な部分もある。しょっちゅう度肝を抜かれる京矢が声高に証明してくれるだろう。

 

 良くも悪くも京矢とカインの間に遠慮はない。彼此十年近い付き合いだ。二人の関係を一言で表すならば、気の置けない関係だろう。

 

 そんな二人のやり取りを眺めていたアヴローラがポツリと漏らす。

 

「汝らは互いを好き合っているのか?」

 

「ぶふぉ!?」

 

「…………」

 

 脈絡もなく投下された爆弾に京矢が噴き出し、カインが頬を引き攣らせて硬直する。そんな二人の反応にアヴローラは自覚なしで小首を傾げた。

 

「いきなりなんてこと訊くんだお前は。鳥肌立っただろ!」

 

「む、違うのか? 其方らは互いの事を好き合っている故、共に在るのではないのか?」

 

「うーん、間違ってないけど間違ってるというか……」

 

 返答に困ったようにカインは頬を掻く。そも何故アヴローラは唐突にそんな事を尋ねてきたのか。

 

「急にどうしてそんな事を?」

 

「グレンダが汝らに常日頃より宣っていた。人間も、男が女に、女が男に同様の言葉を掛けていた。その理由は何だ?」

 

「ああ、そういうことね」

 

 得心がいったとばかりにカインが頷く。京矢も質問の真意を理解したが、理解したが為に余計答えるのが億劫になっていた。

 

「なんて説明したらいいかな。そもそもグレンダの好きと男女の好きはちょっと違うからね」

 

「何が違うのか?」

 

「グレンダの好きは一緒にいると楽しいとか、そんな感じかな」

 

「なれば男女の好きとは何ぞ?」

 

「それは……」

 

 その問いには流石のカインも即答出来なかった。何せ男同士の友情はあっても悲しいことに異性との付き合いは無いに等しい。男女間の複雑な関係を語るには経験が皆無だった。

 

 そんな友人の有様を見かねて京矢が口を開く。

 

「男女間の好き嫌いなんざ人によって千差万別だ。これ、と定義出来るようなものでもなければ、明確な解答があるわけでもない。そのあたりは他人に訊くんじゃなくて、自分で見つけていくんだよ」

 

 そう語る京矢の脳裏に浮かぶのは母親であり師父である女性。大きく分類すれば師父と京矢の関係も男女の枠組みにカテゴライズされるだろう。但しそれは親子愛であり師弟愛の範囲に留まるが。

 

 京矢の答えとも言えない答えにアヴローラは暫し思案顔を浮かべる。やがて思考が纏まったのか顔を上げると、

 

「ならば、汝らは我を好きか?」

 

 そう問いを投げたアヴローラの瞳はやけに真摯で、それでいて歳相応の幼な子のように不安に揺れていた。

 

 問われた京矢とカインは互いに顔を見合わせると破顔。何を言うまでもなくアヴローラに歩み寄ると京矢は泥だらけの頭をぐしゃりと撫で、カインは目と目を合わせて優しく微笑む。

 

「当然、僕はアヴローラのことが好きだよ。大切な友人の一人だ」

 

「今更分かり切ったことを訊くなっての。小っ恥ずかしい」

 

 京矢とカインにとってアヴローラは神々が遣わせた監視者だ。極端に言えばスパイである。かなり間抜けな所があったりポンコツだが。

 

 そんな彼女に思う所がない訳ではない。何せ京矢は出会った当時こそお人好しな友人の代わりにアヴローラに全力の警戒を払っていたのだから。

 

 しかしそれも今ではない。今の彼らにとってアヴローラは監視者である第四真祖ではなく、手の掛かる吸血鬼の少女でしかないのだ。

 

 故に京矢とカインがそう答えるのは必然であり、その言葉を受けたアヴローラは暫し惚けたのち満面の笑顔を浮かべた。

 

「あーっ、あうろーらズルい!」

 

 そんな甘く優しい空間に飛び込む空気読めない子筆頭グレンダ。大きめのタオルだけを巻いた状態でアヴローラに突撃をかます。

 

「って、グレンダ! 折角風呂入ったのにアヴローラに抱きついたらまた泥がぁ!?」

 

「やーっ!」

 

「あはは、元気な事は良いことだよ」

 

「……ふふっ」

 

 

 これは地球の何処かにあるとあるセーフハウスの平穏な日常。甘く優しい、陽だまりの中の世界。そんな一幕。

 

 

 

 

 




友人というより娘みたいになってるなぁ……。
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