Fate/Scramble   作:DF946

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暴食フラストレーション

 もう暗くなっていた。

 

 俺とアルトリアは店の外に出ると、クロノスたちと一緒に帰ることにした。

 

 

「クロノス、俺明日からどうすればいいのかな?」

 

「何がだい?」

 

 隣を歩くクロノスに問いかける。

 

「学校に敵がいるんですよ? そのまま通ってて大丈夫かなって」

 

「それは……、うぅん……」

 

 答えに困っている。

 

「それにアルトリアはもう、指名手配されるでしょうから連れていけません」

 

「それなら……」

 

 クロノスは提案した。

 

「私のセイバーと一緒にいればいい」

 

「えっ、私ですか」

 

 突然の話にセイバーがびっくりする。

 

「ああ。私たちはアサシンを倒すまでしばらく、大学周辺の調査をするつもりだからね。アサシンのマスターもきっと、私達の動向をうかがいたくて学校には通うはずだ」

 

「そうですか。……それならいいですけど」

 

「じゃあ、明日学校で8時半に正門で会おう。そこでセイバーを君の護衛に付けて、私は単独行動にするよ」

 

 いいんですか? とセイバーがクロノスに問いかける。

 

「そのかわり……」

と、クロノスが続ける。

 

「君のバーサーカーを貸してもらいたい」

 

「えっ……」

 

「私の護衛についてもらうだけだ。学校内で人目につくうごきはしないよ」

 

「制御できるならいいですけど……」

 

「じゃあ明日。そうしてもらおう」

 

 その様子を見ていた俺は、セイバーと目があった。そのまま止まる。

 

「……よ、よろしく」

 

「よ……よろしくお願いします」

 

 

 

 

 

 挨拶を交わすと、俺とアルトリアはクロノスたちと別れて、帰路に着いた。

 

 

 

 途中でスーパーマーケットに寄り食材を買い足しに行く。

 

 今日のアルトリアはいつになく荒れている。

 おとなしくしている時でも、常に不機嫌そうに歯ぎしりして凄くブサイクな表情になっていた。

 

 食パンを買おうとしたらアルトリアに勝手に、買い物かごの中に菓子パンを詰め込まれた。

 

 他のコーナーでもそうだ。

 勝手に野菜コーナーでトマト食べようとしたり、生肉や鮮魚でさえかじり付こうとする。

 

 結局「わかったよ買ってやるから!」でやり過ごしていたら、とてつもない量のお菓子を買わされて帰っていた。

 

 

 

 帰り道にアルトリアは買った菓子パンの半分くらいを食べると、夜ご飯もちゃんと食いやがり、買ったお菓子の半分くらいを食べまくった後にやっと寝てくれた。

 

 

 

 

 

 

 

-ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 警察と救急が到着した。

 

 公園内に人が倒れていると通報が入り、夜の公園に人が押しかけていた。

 

 

 

 その様子を野次馬に混ざりながら、シンジと緋咲が見つめている。

 

 

「帰らないんですか?」

 

「まだ近くにマスターがいるかもしれないのよ……。もしかしたら、この野次馬の中にも」

 

 緋咲がシンジにささやき声でいう。

 

 だがもうその可能性も低そうだ。ただ緋咲は現場を見ながら、考え事をしたかっただけだった。

 

 何かがおかしいのはわかる。それが何なのか理解できない。

 

 まず緋咲は、この場からライダークラスの霊力を感じた。

 

 あの消滅したサーヴァントがライダーである可能性は非常に高い。

 

 だが、それ以外の魔法が感じられなかった。

 

 魔法を使わずにあのサーヴァントを殺したのなら理解できる。だが、〝誰が〟サーヴァントを殺したのか。

 魔力を使わずにサーヴァントを殺すほどの力。

 ……〝何が〟の方が正しいのか。

 

 それともう一つ、〝触媒〟の気配を感じた。

 

 触媒はサーヴァントを召喚する時に使うものだ。

 それを概念化してある何かがあの場所に散らばっていた。

 

 なぜそんなものがあそこに……

 

 

「行くわよ」

 

「え、あ、はい」

 

 シンジを連れて歩きだす。

 

 緋咲はその場から離れながら考えた

 

 

 

 ……この聖杯戦争自体が、何かおかしい。

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