少し開けた場所に悪魔を放り投げる、手足が無い状態なのにまだ逃げようとするとはね。なに、死にはしないよ? 彼女は大事な材料なのだら、ちゃ〜んと止血もしている事だしね。しかしライトも無ければ実験台も無い、少し不便だがまぁ仕方がないね。フフフ、さぁお楽しみの時間がやって来たね。新鮮な材料だ……心が踊るよ。む? 少し煩いな、クソ!集中出来んではないか!黙るよう言ってみるか。
「Shut up fuckin' bitch(黙らないかクソ雌が)」
「……………!」
「何を言っているのか理解出来ないね、ちゃんとした言語を発したまえ。」
「……、…………!」
「あぁ、そうだったね。そう言えば私が喋らない様にしたんだったね。すまないね。ふむ、なら筆記はどうなのかね?」
「……………!!」
「あぁ!すまない!私としたことが、手も切り落としたんだったね!失敬失敬、HAHAHAHAHA!」
Gabrielは分かっていながらも鉛筆をわざと悪魔に渡そうとした。目を右手で覆いながら大笑いする。
悪魔は思った、あぁこいつはトンデモなく狂っていて、それでいてサディストのクソ野郎で自分よりも悪魔らしい人間なのだと。
その瞬間悪魔は喋る事を止め、死を覚悟した。これからどんな事をされるのか想像もつかない。きっと惨たらしく肉塊になるまでバラバラにされるのだろう、殺すならサッサと殺してくれと思った。
が、博士が次に発した言葉は意外な一言だつた。
「そうだ!君に一つの提案思いついたよ、はぐれ悪魔君。君がこの要求を呑めば材料になる事もなく、生かしてやっても良いがね。まぁYESと答えるだろうけど……聞くかい?」
悪魔は思った、こいつは何を言っているんだ……と、悪魔と取引するなど馬鹿のすることだ。
しかし、悪魔は歓喜した。自分にもまだ生きるチャンスが有るのだと。ならば考えるまでも無い、答えはYESだ。今ならばどんな要求にも答えよう!死ぬよりまだマシだ!
悪魔はそう思った、だから首を縦に振った。だが悪魔は勘違いしていた。この悪魔の取引は''自分''が''人間''で''奴''が''悪魔''なのだ。
「だと思ったよ、私からの要求は三つだ。
一つ、君が知っている情報を全て私に提供する事。悪魔や神器、堕天使など一般人共が知らないであろう情報全てだ。
二つ、もし裏切れば即座に君を始末させてもらう。なので君の体の中に爆弾を仕掛けさせてもらうよ? 拒否権は無いがね。
そして三つ、これが最優先事項なのだよ。君は今から……私の''助手''だ。」
最後の要求を聞いた悪魔は再び絶望した。このイカレポンチの側に居続けねばならないのかと。そして裏切れば死が待っている。それに私は既にYESと応えてしまっている。もう逃げられない、後戻りは出来ない。
悪魔は神に祈りたくなった。神よ、助けてくれ、と。
「沈黙は肯定とみなすよ? 結構!では今日!今から!君は記念すべきこの世界の私の助手第1号だ!感謝したまえ!HAHAHAHAHA!……おっと、すまないね。君は喋れないんだったね、どれ治してあげようじゃないか。」
彼はバッグからある物を取り出した。それは悪魔が先程見た''目を覆った猿の模型''だった。悪魔はそれを見て目を見開き恐怖するが彼が心配するな、と言うとすぐにバッグにしまった。彼が喋ってみろと言ってきたため疑いながらも喋ってみると再び通常通りに喋る事ができた。一体あれは何なのだ? と悪魔は思ったがロクな事にならないと感じた為心にしまっておく事にした。彼は、それでは知っている事を話してもらおうか、と言ってきたので悪魔は自分の知っている事全てを話した。
「ふむ、成る程。理解したよ、この世界は異常と混沌に満ち溢れる、娯楽と道楽だらけの素晴らしい世界なのだとね!天使? 悪魔? 堕天使? 神? 神器? 結構じゃないか!まるで初めて玩具で遊ぶ5歳児の様な気分だよ!これ程までにワクワクするのは初めてだ!」
「やっぱり、貴様は狂っている。」
「あぁ!狂っているとも!それが? それで? だからどうしたというのだね? それと、口には気を付けたまえよ? うっかりこの爆弾のスイッチを押してしまうかも知れないのでね。」
「ヒッ⁉︎ わ、分かった。」
「それと、自己紹介がまだ済んでいなかったね。私の名前はGabriel Vermilion世界最高の賢人だ、よろしく頼むよはぐれ悪魔君。君のクソ以下でちんけな脳にこの名をしっかり刻み込んでおきたまえ。」
「最後は余計よ……私はバイサー。知って通り悪魔よ。」
「事実を言ったまでだよ。ふむ、言葉遣いが変わった様だね。先程までのは見栄か? なら今後は止めておきたまえ。みっともないだけだからね。」
バイサーは彼の一言一言にイラついていた。しかし手足も無い武器も無い、さらには相手の手に命が懸かっていると自分に言い聞かせて我慢した。すると彼はバッグから何やら道具を出して何かを作ろうとしていた。バイサーは気になったので何をする気か聞くと彼は義手と義足を作ると言った。なぜそんな事をするのか聞くと彼は自分の為に作ってくれると言ってくれた。そしてこうも言った。
「私は助手には優しいのだよ」
と、どこがだよ。優しいなら爆弾を何とかしてくれよ、とツッコミたかったがロクな返事が返ってこないと思ったためやめた。
そして麻酔を打たれたバイサーは静かに眠っていった。
ふむ、どうやらうまくいった様だね、問題無く関節も可動もしているし見た目も人間の皮膚と何ら変わり無い。やはり私に不可能など無いのだよ。む? 彼女の姿かい? 安心したまえ、普通の人間と何ら変わらない様にしたよ。あの獣の様な下半身は私の好みでは無いのでね。服は……今は私の予備の白衣でも着せておくか。彼女の為に服を買わないとな、全くそんなくだらない事に金を使いたくはないのだがね。
さて、これから彼女にはたっぷり働いてもらうとしようか、私 の 為 に ね。
私は材料の変わりに助手を一人手に入れた……
今回登場したのはSCP-894 - Speak No, Hear No, See No (言わ猿、聞か猿、見猿)のような何かです!何かったら何かなんです!
恐らく次回にはイッセー君を出せると思いますのでもうしばらくお待ちください!
ではまたノシ