リアスside
おかしい、情報によれば此処にはぐれ悪魔のバイサーが居るはずなのに見てみれば人っ子一人居ないもぬけの殻。それに、やけに綺麗……まるで誰かが掃除に来たみたいに。はぐれ悪魔がわざわざ掃除をするなんて事あるのかしら? それともバイサーが潔癖症だったとか? ……いや、無いわね。
「部長、どうしますか? 見た所誰も居ないようですが。」
私の眷属である祐斗が問いかけてくる。そうね、此処に居ても仕方がないし取り敢えずは解散にしましょうと言い、皆んなと別れる。
でもやっぱり引っかかるわね、一度お兄様に話して見ましょうか。
Dr.side
ふむ、やはり移動して正解だったようだね。監視用ドローンを飛ばしてみればビンゴだ。
さて、新しい拠点を探すのは良いが何処にしようか……やはり少し離れた場所の方が良いか? いや、それだと移動と材料の運搬が面倒だ。しかし近くても見つかってしまった場合には厄介な事になるな。う〜む、どうしたものか、此処はバイサー君の意見も聞いてみるとしよう。私は振り向き問いかけた。
「どう思うかね、バイサー君。」
「その前に……なんで私が……荷物を持っているのかしら……。」
そこには背中に2〜3mのリュックを背負い、肩で息をするバイサーの姿があった。
どうやら拠点にあった荷物を全てリュックに詰め込んでそれをバイサーに押し付けているようてあった。
額には汗が浮かんでおりかなり疲れた様子が伺える。
「なんだそんな事か、簡単な話だ。私は人間君は悪魔、私は博士で君は助手、つまり人間である私より身体能力の高い君に押し付けるのは当然であろう? そして最も重要な事が、私の方が立場が上なんだよ。さて、質問は終わりかな? それではこちらの質問に答えて貰おうか。どう思うかね、バイサー君?」
さも当たり前の様にガブリエルは言い退ける。やはりこの男は何処かおかしい、完全にイカレているとしか思えないバイサーであった、ガブリエルの質問に対してどっちでも良いと素っ気ない態度を取ってしったのも無理はないだろう。
そしてガブリエルはふむ、と顎に手を当て考えるそぶりを見せるとこう言った。
「うむ、決めたぞ。バイサー君この辺りに教会はあるかな?」
「教会? 確か此処から少し歩いた場所に廃墟になった教会があるはずだけど、それがどうかした?」
ハァ……全く、この悪魔には本当に知性が無いのか? 少し考えれば分かるだろうに。
いや……無駄だな。なんの考えもなしに主人を殺した悪魔にそんな事を思っても意味が無い。この私と共に行動していくんだ、少しは成長して欲しいものだがね。
「良いかねバイサー君、君は悪魔なんだ。普通悪魔が教会に入り浸るか? それに廃墟になった教会に他の者が出入りしているとも思えない。仮にいたとしてもどうせその辺のチンピラやゴロツキであろう。そんな奴らは少しお仕置きしてやればすぐに居なくなると言うものだ。理解出来たかね?」
成る程、確かに理に適っているわね。でも大丈夫なのかしら博士が言った様に私は悪魔、教会なんて住もうものなら文字通りの意味で、飛んで火に入る夏の虫よ。いや、この男の事だからきっと考えがあるわね、わざわざ脅しまでかけて私を引き込んだもの、みすみす手放すとは思えないわ。
「さて、ではその教会に行こうではないかバイサー君!案内と荷物持ち、引き続きよろしく頼むよ!」
「はいはい、分かったわよ……ハァ。」
?side
「ハァ……全く、この私が悪魔如きに遅れをとるなんて。」
腹立たしい、でも心の中のイラつきを何とか沈めて次の計画に進まなくちゃね。
そう思い私は考えを纏めて居た時、ドアをノックする音が聞こえてくる。せっかく考えていたのに何処の誰だと思っていると外から声が聞こえてくる。
「夜分遅くに失礼しますレイナーレ様。入ってもよろしいですか?」
「あぁ、アーシアね。良いわよ、どうしたの? 」
ドアを開け申し訳無さそうに部屋に入って来たのは金色の髪を腰まで伸ばした少女、アーシア・アルジェント。この少女も神器と呼ばれる物を身に付けておりその力は他者を癒す能力を持っており、更に悪魔や堕天使なども含まれる為、魔女として追放されてしまった。
「その、少しお話ししたい事があるのですが。」
「構わないわ、話して見なさい。」
「はい、実は……」
そんな時再びドアをノックされる。全く今度は誰なのよと思い呼びかけると私の部下であるカラワーナであった。彼女は失礼しますと言うと部屋に入り私にこう告げた。
「レイナーレ様先程この教会に客が来たのですが。」
「それがどうかした?」
「その相手が人間と……悪魔です。」
「……何ですって?」
人間と悪魔? どうして悪魔が教会なんかに来るのかしら、それに人間と一緒って事は何かしらの契約をしてるって事よね。もしかして此処が私の拠点としって襲撃でもかけに来たのかしら、だとすれば愚かね。たった二人で何が出来るのかしら。カラワーナを見ると戦う気満々って感じね。
「アーシア、ちょっと席を外して貰える? これから大事な話があるから。」
「はい、分かりました。」
アーシアが出て行くのを見届けると笑顔の表情をかえ冷酷な顔になる。どうやらこちらが彼女の本性であり正体の様だ。カラワーナが表情の変わった彼女を見るとニヤリと笑いこう言った。
「レイナーレ様、どうするつもりで?」
「そうね……カラワーナ悪魔の位はどの位? 」
「見た所下級の様です。」
「そう……なら二人とも殺しなさい。」
「かしこまりました。」
笑みを浮かべたままカラワーナが出て行く。悪魔がノコノコこんな所にくるのが悪いのよ、人間は……まぁ悪魔と契約してる様な屑だし殺しちゃっても問題ないでしょう。
さて、次の計画に移らないと……
Dr.side
「ふむ、此処がその教会か……確かに寂れていて如何にも廃墟という感じだね。」
「ハァ〜……疲れた。それで? どうするの?」
「決まっているだろう……此処を拠点とする!人っ子一人居ないのが何とも良い雰囲気ではないか!さぁ、入るぞバイサー君!」
「何でこんなにテンションが高いのかしら……ん? 待って、おかしいわね中から気配がするわ。」
「何?」
どういう事だ? やはりチンピラ共がたむろしているのか? 全くけしからんね。これから此処はこの私の拠点となるのに、その様な輩はさっさとご退場願おうか。そう思い扉を勢いよく開ける。バイサー君が何やら危険だ何だと騒いでいるが関係ない。どうせ相手はチンピラだ……と思っていた私がいたのだが。
「何故神父共が武器を構えているのかね? オマケに何だ、あの黒い羽が生えている人外共は。」
「堕天使共よ、だから危険だって言ったのに本当博士は話を聞かないんだから!」
あぁ成る程、確かにあの羽には見覚えがある。確か主人公君を殺そうとした女もあの様な羽が生えていたね。相手の数はざっと見て……30か、まぁ余裕だね。
私はバイサー君のバックに手を突っ込んで
ある物を出す。ふむ、こいつの試し撃ちにはもってこいの相手だね。
「さて、どれほどの威力か楽しみなものだね。」
レイナーレside
カラワーナが来てから数十分が過ぎた。もっと早く終わって報告に来ると思ってたけどちょっと苦戦してるのかしら? まぁ下級の悪魔と人間程度に負ける事は無いわね。次の計画の準備を進めていた頃部屋の外から誰かが走ってくる音がする、そして勢い良く私の部屋の扉が開くと部下のミッテルトが息を切らして入ってきた。さっきから随分客が多いわね騒がしいったらないわ。一体なんだって言うの?
「レイナーレ様、逃げて下さい!」
そう言うと彼女はいきなり、まるで地面に縫い付けられたかの様に倒れ伏した。何⁉︎ どうなってるの⁉︎ そう思っていると足音が聞こえてきて再び私の部屋に白衣を着て右手には銃の様な物を、左手は腰に回した人間が入って来るとニヤリと笑いこう言った。
「御機嫌よう堕天使君、お邪魔するよ?」
お久しぶりです。
大変遅くなってしまい申し訳有りません、言い訳をするならリアルが忙しくてが付けられず……徹夜は悪い文明……。
愚痴はやめておきましょう!
ではまた次回!ノシ