第五話 虎の宿借り、ムカデの名乗り
8月下旬とはいえ、まだまだ強い日差しがプールサイドに注ぐ。
学園艦外周部に近い所に造られた大型プールには潮風がそよぎ、広大な海を眺めつつ泳ぎを楽しむ事が出来るようになっている。サンダース大付属の潤沢な資金によって設備は万全に備えられており、マッサージ施設や様々な露店まで用意されている。
「……オオアライ?」
そのプールサイドでデッキチェアに横になり、濡れた金髪を乾かす長身の少女。
布地の少ない星条旗柄のビキニに包まれたその身体は同世代の少女の平均的なそれと比べる事が暴力的と思える程に豊満であり、同時に引き締まっている。
普段ハンバーガーとポップコーンとフライドポテトしか食べていないのに、どうやってこのプロポーションを維持しているのだろう。家ではグラノーラなのだろうか。
そんな事を考えつつ、パンツァージャケット姿のサンダース大付属戦車道副隊長・アリサは眼前の水着姿の隊長・ケイに報告を続けた。
「はい。大洗女子学園ですが、二学期を待たず8月末での廃校が決定したそうです」
「オオアライって……前の大会で優勝したところじゃない。何で?」
ケイの顔に疑問が浮かぶ。アリサは額の汗を拭わずに答えた。
「情報部の報告によると、もともと廃校の話が決まっていたところを全国大会の優勝を条件として保留にして貰っていたようです。それが結局通らなかったようで……」
「Oops! 酷い話ね」
ケイは不快そうに顔を歪めると、チェアの横のテーブルに置かれたバケツサイズの容器に盛られたポップコーンを掴み、それを頬張った。
「……ふぁふぁはっへみははっはわね」
「『戦ってみたかったわね』で、いいんですよね?」
念のため尋ねる。頷きつつケイはポップコーン横の、やはりバケツサイズのコーラを手に取ってポップコーンを流し込んだ。
「プハッ……それで、そのオオアライの娘たちはどうなってるの?」
そのケイの質問に、アリサは判断に困るような表情で答えた。
「はい、それが、その……」
一枚の写真を取り出し、テーブルに置く。
ローマを思わせる歴史を感じさせるイタリア式建築の建物が並ぶ中、P40を背にして並ぶ大洗戦車道のメンバーと西住みほ。白シャツ、ネクタイ、白タイツが特徴的なアンツィオの制服を全員が着込んでいる。
「……全員、アンツィオ高校に転校しました」
劇場版 カタクチイワシは虎と踊る 第五話 虎の宿借り、ムカデの名乗り
「はーい、いいッスかー? このレシピは極秘だから、外に漏らしちゃ駄目ッスよー」
アンツィオ高校戦車道ガレージ内、大きなホワイトボードひとつと、幾つもの机と椅子が並んでいる。
純白の調理服姿のペパロニは教鞭を手にホワイトボードを示した。そこには「アンツィオ名物・鉄板ナポリタンレシピ」と書かれている。
「……ちょっと」
最前列の椅子に座っていた逸見エリカが席を立ち手を挙げた。
「何スか、エリカ?」
「何で『アンツィオ流戦車道の座学』で、ナポリタンの作り方の講習が始まってるの?」
「……普通、アタシの格好で気付きそうなモンっスけどね」
そう返し、ペパロニは腕まくりをすると拳を握った。
「『何時如何なる時でも食に感謝せよ、妥協するなかれ』……これがアンツィオの流儀ッス! 戦車道の試合を全力で行った後は、試合相手もスタッフも、全てに感謝して食を振る舞う。それが出来なきゃアンツィオ戦車道は語れない」
「アンタ、私達が短期転校だって分かってるわよね?」
エリカの言葉に、ペパロニはあっさりと頷いた。
「勿論分かってるッスよ? でも、ウチにいる間はアンツィオの仲間。最低でも鉄板ナポリタンとペペロンチーノ、特製リゾットを作れる程度にはなって貰うッス」
「………」
「まあまあ逸見殿、郷に入りては郷に従えと言いますし……」
まだ何か言いたそうなエリカに横に座っていた優花里が声をかける。同意するペパロニ。
「その通り! それに、あり合わせの食材でささっとイタリア料理を作れるようになったらモテるッスよ? 女子力大幅アップは保証するッス」
「それ本当!?」
更にその横の沙織が食いついた。
「本当ッス。何だかんだ言っても、男子ってのは生活力ある女子に弱いッスからねー」
どこまで本人の経験からなのかは分からないが、謎の自信でペパロニは答えた。
「エリカ、頑張って覚えようよ!」
ペパロニ側についた沙織に、エリカはため息をひとつ残してそのまま席に戻った。釈然としない表情のままだが、手元のテキストを広げる。
「分かったわよ……やるからには、頑張って作りましょうか」
「その意気ッス! それじゃ基本のパスタの茹で方から……」
場が落ち着いたのを見計らってペパロニが授業を始める。
「………」
エリカは後ろを振り向いた。後方の席で、自分と同様にアンツィオの制服を着て座る西住みほ。先ほどまでのエリカの様子を見て微笑んでいたのを気付かれたと思ったのか、照れ笑いしつつ小さく手を振る。
その様子を見つつ、エリカは何故こんな状況になったのかを思い出していた。
大洗女子学園・学園艦、資材搬入口。
戦車8両──もとい、何処からか鹵獲してきたT-34を含めた9両──を回収した継続高校の砕氷船は既に夜の闇に出航していった。残っているのは大洗のメンバーとアンチョビ、ペパロニのみである。
「……杏、ちょっと聞きたいんだが」
直前にペパロニが勢いで言った「アンツィオへの戦車道メンバーの転校」についてアンチョビは何か思う所があったのか、腕を組みつつ杏に尋ねた。
「何?」
「その陸地の生徒の預かり先って、戦車道の演習ができそうな場所か?」
そう言われ、杏は少し考え込んだ。
「そうだねえ……予定地は何ヵ所あるけど、流石に戦車を乗り回す程の余裕は無いかな。学園艦と違って好き勝手にドッカンドッカンとはいかないからねえ」
「そうか……」
アンチョビはそれを聞くと、改めて一同に言った。
「それなら、本当に戦車道メンバーをアンツィオに転校させてみないか?」
「あ、安斎!?」
先ほどのペパロニの発言とは異なり、ちゃんと推敲した上での提案に桃が驚く。慌ててアンチョビはフォローを入れた。
「いやいや、もちろん本当の転校でなくて短期転校だ。『戦車が紛失したため、転校先を探す間だけ戦車道の演習場としてアンツィオで世話になる事になった』とかで通るだろう」
「どういうつもり?」
突然の提案にエリカが尋ねる。アンチョビは指を三つ立てた。
「理由は三つ。まず一つは、戦車道の練習の継続だ。アンツィオ学園艦なら転校先を決めるまでの間でも演習を続ける事ができる」
「……この状況で戦車道を続けるって事?」
エリカの疑問は当然ではあった。大洗が無くなる現状、戦車道の練習の意味があるのか。
その質問はアンチョビにとっては意外だったようだ。少しの驚きを浮かべてエリカに言う。
「おいおい……どうした、逸見エリカ? 随分と諦めが早いじゃないか」
「え?」
「さっき言っただろう? 『まだ打てる手はある』……そしてそこには、絶対にウチの戦車道が必要になるはずだ」
そう言うとアンチョビは口元に不敵な笑みを浮かべた。
「二つ目は個人的な事情だが……私がその預かり先に常駐できないって事だ。アンツィオ学園艦と陸地を往復するのは流石にキツい」
「あー、確かに。優勝記念杯前に姐さんにずっといなくなられるのはマズいッスね」
ペパロニが初めて気づいたように言った。呆れつつアンチョビが聞く。
「お前……それを分かっててさっきのを言ったんじゃなかったのか?」
「いやー。大洗から何処かに行くってのならアンツィオが早いかと思っただけなんスけどね」
「まあ、確かにこっちも無茶はしてほしくないしねー」
杏も同意する。それに納得しつつも、エリカは更に尋ねた。
「それで、三つ目は?」
「……んー」
アンチョビは周囲を見回した。
「こっちに交換訓練で来てると聞いていたが、西住みほは?」
「彼女には黒森峰に戻る準備をしてもらっているよ。次はプラウダらしいけど、流石にこっちに付き合ってもらう訳にもいかないからね」
「そうか……」
杏の説明にアンチョビは頷くと、少し言いづらそうに言った。
「……それが三つ目だ。西住みほ、彼女をこちらに置いておきたい」
「彼女を手元に残しておく……って事?」
怪訝な顔をするエリカ。アンチョビは頭を掻きつつ説明を続けた。
「できれば利用せずに済むのが一番だが……彼女には黒森峰との繋がりや西住家の次女という立場があるのも事実だ。万一の時、それが役立つかもしれない」
「随分とはっきりと言うわね……」
エリカの声には不服の響きがあった。自分の友を利用するために手元に置くという話は正直なところ、歓迎できるものではない。
それを知ってはいるのだろう。アンチョビはエリカと向き合って言った。
「彼女には私が直接お願いするよ。それで断られたら仕方ない」
「……了解」
少しの沈黙の後、エリカは頷いた。
「他の皆はどうだ?」
アンチョビは周囲を見回した。異議を唱える者はいない。
「よし、それなら……」
「……って訳で、ここからは実習に移るッスよ。露店と同じ設備を用意したから、まずは一度作ってみる事。明日は久々に東京湾に就航して露店も出すから、そこで手伝える程度にはなってほしいッスね」
『はーい』
その間に、ペパロニの講義はひと段落ついたようだった。席を立つ少女たち。
東京か、杏達はやはり文科省に行くのだろうか。エリカがそんな事を考えていると、背後から声をかけられた。
「あ、あの、逸見さん」
振り向くと、テキストを持ったままのみほがいた。
「どうしたの、西住さん?」
「その、私、あんまり料理が得意じゃなくて……冷泉さんが、『逸見さんは料理が上手い』って言ってたから、一緒に作るの手伝ってもらえないかと、思って」
こういう事を言いなれていないのだろう。もじもじとみほは言った。その姿から、高校戦車道で最強を誇る姉妹の妹として容赦なく戦う戦車乗りと分かる者はいないだろう。
また、そう言われる側のエリカも言われ慣れている訳ではない。
「……仕方ないわね、じゃ、行きましょうか」
少し照れているのか、目線を逸らしながらエリカは答えた。
「───で、どうする?」
「東京に着き次第、まずは文科省の学園艦管理局にもう一回直訴……まあ、これは正直期待してない。宣戦布告と、チョビ子にもあいつと顔を合わせといてほしいってだけ。本命はその後かな」
「教導隊の蝶野亜美一等陸尉とのアポイント、取れています」
「高校戦車道の生きる伝説にして、戦車道連盟役員……その、いきなり頼んで大丈夫なのか?」
「だいじょーぶなんじゃない? ラジオ番組の『蝶野が斬る!』聞いてると、結構豪快でさっぱりした人みたいだし」
アンツィオ高校の会議室のひとつを借り、四人の少女が顔を突き合わせて小さな、しかし重要な会議を行っていた。
「その、蝶野さんと会って?」
アンチョビが尋ねる。杏は頷く。
「私達にとって『戦車道全国大会で優勝』ってのが唯一切れるカードだからね。そこから戦車道連盟の方に働きかけてもらって、何とか文科省を動かす」
「上手くいくでしょうか……?」
「会長、何か他に私達に出来る事はありませんか?」
不安そうな柚子と、同じく不安を抱えつつもそれを抑えようとする桃。彼女らの言葉に、杏はあえて笑って答えた。
「考えてもしょーがないよ。結局やるしかないし、それで負けたらそれまでなんだから。小山はみんなのケアに回ってあげて。河嶋は明日の運転よろしく」
厳しい勝負である。例え戦車道連盟との繋がりが取れたとしても、それで素直に撤回してくれる文科省では無いだろう。目的である廃校撤回までは、更に幾つもの障害があるはずだ。杏はそれを思い、自身の体温が下がるのを感じた。
「みんなの様子はどう?」
「今日はペパロニがパスタの作り方を教えてるよ。まだ戦車も到着していないし、折角ならアンツィオの流儀を教えようと思ってな」
杏の問いにアンチョビが答えた。落ち着かなさそうに桃が言う。
「全く、継続高校はまだ到着しないのか?」
「電報は送ったけど、あいつらの拠点は石川県だからな……」
あの時に砕氷船、ひいては継続高校の学園艦が太平洋側を進んでいた事は大洗にとって幸いであった。しかしながら、学園艦の進路を選択科目ひとつのために変える事はなかなかに難しい。
結果、彼女らの学園艦は大洗のメンバーが転校の手続きを進めている内に日本海側に回り込んでしまった。砕氷船で単独でこちらに向かってはきているが、到着まではあと数日かかるとの事だった。
「まあ、それまではウチの豆戦車に乗ってもらうなり、料理を覚えてもらうなりで経験を積んでもらおうじゃないか」
そう言うアンチョビに、桃は疑惑の視線を向けた。
「……安斎、もしかして我々を転校させたのは、露店の手伝いが欲しかっただけじゃないだろうな?」
「………」
「……何故黙る」
「ま、無いものねだりしてもね。まずは出来る事からやっていこうよ」
桃を受け流すように杏はそう言うと手を叩き、席を立った。
翌日の朝、アンツィオ学園艦は予定通り東京湾に就航した。残暑の日差しは明け方にしてなお強く、熱帯夜で温いままの路面を熱してゆく。
学園艦から掛けられた橋、そこから一両の軍用ジープ・フォードGPWが走り出る。運転席に座るのは桃、その横に座るのはアンチョビ、後ろで寝転がりながら干し芋を齧っているのが杏である。
「……ん?」
港に就航している船を何となく眺めていたアンチョビは、やや離れた所に就航している学園艦があるのに気付いた。小さく見える艦上の街並みはどこか時代的で、普通の学園艦とはまた違う雰囲気を漂わせている。
「杏、他にも泊まってる学園艦があるな」
「あー、あれは楯無高校だね」
既に把握していたのだろう。寝転がり、そちらを見るまでも無く杏が答えた。
「楯無高校?」
「甲信地方を拠点とする、武田信玄由来の弓道や馬術が盛んな学校だよ。戦車道は一時はやってたけど、とっくの昔に廃止されてる」
「そうか……」
アンチョビは暫くその学園艦を眺めていたが、やがて目線を正面に向けた。戦車道を廃止した学校であれば、少なくとも今の自分たちに関係あるものではない。
そう考えるのは当然。
しかし、それ故に彼女は見逃してしまった。その学園艦から一両の豆戦車が降りてきた事に。
───百足が描かれた、赤い九七式装甲車。通称テケ車に。
「しずか姫、本当に行くの?」
肩口まで金髪を伸ばした、左右の髪の跳ねが特徴的な少女。
彼女、松風鈴は今更ながら車長席に座る──否、ほぼ直立で立っている──少女に尋ねた。
「こうしてアンツィオ艦と時を同じく就航できたのは天祐だ。例え門前払いを食らうとしても、無意味ではなかろう」
「せめて一本、電話くらい入れてから……」
「不要。道場破りは古来より問答無用で時を選ばず押しかけるもの」
澄んだ少女の声と、それに似つかわしくない武人を思わせる口調。
それが鈴にとっては心地よく、そして同時に彼女を振り回す要因だった。
「……分かった。行くね」
こう言い出すと彼女は絶対に聞かない。それを知っている鈴はあっさりと引き下がり操縦桿を握った。
「大洗を優勝に導いた名将の流儀、どの程度のものか……」
そう呟く彼女の表情はとても楽しそうで、そして同時に不敵なまでの戦意に満ちている。
鶴姫しずか。通称”姫”と呼ばれるその少女は、攻撃的なまでの笑みを浮かべた。
「……見せてもらうとしよう」
「ペパロニ姐さん、チーズ届きましたー!」
「OK! 1kg分はクーラーボックスに入れて、残りは貯蔵庫に入れておけ!」
「パスタの用意完了です!」
「了解! ウサギチーム、茹で担当頼むッスよ!」
「わ、分かりました!」
「露店の設営遅れてます!」
「それなら私達が行くよ」
「レオポン、お願いするッス!」
「ペパロニ姐さん、トマト10ケース来ました!」
「持って行くのは待っとけ、今品定めする!」
アンツィオ高校戦車道のガレージ内は、戦車道の時以上の熱気に包まれていた。矢継ぎ早に来る報告に調理服姿のペパロニは素早く反応し、的確な指示を飛ばしてゆく。
「凄い物量と、機動力……」
その光景を見ながら、エプロン姿のみほは感心しつつ呟いた。
「……この指揮力と士気の高さを戦車道に持ってこられていたら、準決勝で大洗は負けていたかもしれないわね」
同じくエプロン姿のエリカも同意する。彼女らは露店の設営が終わり、準備が整ってから調理の下ごしらえを行うグループで今は待機中だ。
生徒の自主性を重視するアンツィオ高校において各団体が独自で露店を出して営業するのは認められており、むしろ積極的に推奨されている。特に何もない平時でも艦内で露店が軒を並べる程だ。
そして、艦内や艦上で採られた新鮮な素材を利用したイタリア料理の数々はプロ顔負けのクオリティと廉価を両立させている事から学園艦外でも評判が高く、こうして陸地に就航した時にはグルメ目的での乗船者が多数乗船してくる。
彼ら、彼女らは貧しいアンツィオ戦車道にとって重要な資金源でもあるのだ。
まあ当然、食に対しての妥協なきこだわりが有るのも事実なのだが。
「………?」
喧噪の中、エリカの耳が僅かに何かの音を捉えた。聞き慣れた音、戦車の履帯音。
「あれ?」
同様にみほも気付いたようだ。しかし、アンツィオの戦車道メンバーは現在総動員で露店の準備に追われており戦車を乗り回している者はいない。では、
「──頼もう! 天下一の豆戦車乗り、アンチョビ殿はおられるか!?」
その時、喧噪を貫く程の大きさの声が響いた。
「な、何だ?」
トマトの品定めをしていたペパロニは思わずその手を止め、声の方に向かった。ガレージの外に何かが停まっている。
「頼もう! 天下一の豆戦車乗り、アンチョビ殿はおられるか!?」
再度の声。ガレージを出たペパロニはその声の主を見た。
一言で言えば「赤」が映える少女であった。
艶やかな黒髪に結ばれた大きな赤いリボンに、胸元に小さく結ばれた赤い水玉のリボン。登場しているテケ車もこれまた赤く、側面には百足のマーキングが施されている。
だが、ペパロニの目を引いたのは彼女の瞳だった。
別に赤いという訳でもない、普通の黒い瞳だ。
だが、その瞳の奥には炎めいた熱意があった。戦いを求める、熱狂めいた熱意が。
「……何スか、アンタ?」
「……む、ここはガレージでなく料理場だったか?」
微妙に噛み合わない会話を、両者は交わした。
劇場版カタクチイワシは虎と踊る 第五話 終わり
次回「イワシと眼鏡、サラミとムカデ」に続く