黒髪と氷剣と吸血鬼   作:Night

6 / 12
6弾 みんな良い度胸してるよね

 

都内某所、物物しい雰囲気の会議室に端正な顔立ちの少年が立っていた

 

「この一件はすべて君に任せる」

「了解しました」

 

少年はこの雰囲気にもかかわらずにこりと微笑む

 

「それでは僕は失礼させてもらいます」

 

美しい所作でお辞儀をし部屋から退出する

少年が退出した後一人の厳格そうな男性がボソリと呟く

 

「君には期待しているんだよ____

 

 

 

 

 

 

 

 

星伽縷依くん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんな事任せんなよな、めんど」

 

でもまぁ、私を巻き込んだ罪は思いからな

この一連の事件ほとんどが繋がりかけている、でもなんかハッキリしないんだよな。最後のピースを完成させるには彼女と面会するしかない

 

「武偵殺しで捕まった神崎かなえさんと面会したい」

 

新宿警察の面会手続きをしに受付に行くと男が作業の手を止め、趣旨を述べると不審気に見てくる

 

「武偵殺しは家族と警察の方しか面会できません」

 

そう言い放って自分の仕事に戻る

めっちゃくちゃムカつくんですけど…

職権濫用しますか

 

「ねーねー、殺しのライセンスを持ってる職業って知ってる?

例えば__

 

 

 

 

公安0課とかさ」

 

ぴくりと反応をしたが無視を決め込んだらしい

 

良い度胸してんじゃん

 

「そういう人達って任務遂行のために“仕方なく”殺めんだよねー」

 

にこりと笑いガバメントを取り出し額に突き付ける。途端に真っ青になる

 

「俺、星伽縷依。データベースでも検索すれば?ヒットするから」

銃をしまうと座り込んでワナワナと震える

 

ちっと、やり過ぎたか

またクソ上司がうるさいんだろうな

ぼやきながら神崎かなえさんに会いに行く

そういえば神崎ってアリアと同じ名字だな、なんか関係あるのか

 

まぁ、早く会ってこんなろくでもない事件終わらせなきゃな

 

面会室の前に立つと話し声が聞こえる

家族も来てるらしい

ついでだから家族の意見も聞きたい

 

 

「失礼します」

 

「「縷依!?」」

 

ドアを開けると見知った顔がいた

「アリア、キンジ」

 

あら?

まさか私の予想ビンゴですか

 

アクリル板越しに綺麗な女性が何事かと驚いている

 

「初めまして神崎かなえさん、星伽縷依です」

 

自己紹介をするとかなえさんも立ち上がって紹介してくれる

 

「縷依!あたしの事無視しないでよ!!」

 

無視したつもりはないんだが

まぁ、スルーしよう

 

「かなえさん、武偵殺しについての情報を下さい」

 

「武偵を殺す人としか」

 

この人でさえこの程度か

武偵殺しの情報については厳重に守られているから簡単に見つからないのは分かる

だけど情報が少なすぎるだろ!

 

お礼を言い部屋から出ようとするとキンジに止められる

 

「お前何も__「止めろ!ママに乱暴するな!!」

 

急いで振り返ると男二人に羽交い締めにされつれてかれそうなかなえさんにアクリル板を力いっぱい叩き激昂するアリア

 

「おい、逮捕されているからって乱暴にしていいのか?お前ら上に知られたら減給ものだぞ」

 

私の忠告を聞き入れずそのまま連れていく。痛そうに顔を歪めるかなえさん

 

かなえさんは罪を犯していない

そんな人がこんな仕打ちを受けて言い訳がないんだ

 

 

アリアとキンジに別れを告げ警察署を後にした

途中で雨が降り出したのでタクシーを拾いぼんやりと窓の外を眺めていたが突然携帯を取り出し何処かにかける

 

「僕です、実は____」

 

掛け終わるとそっとため息をつく

まったく忠告してやったのに…

お灸をすえる必要があるみたいだね

 

窓に映る縷依の顔は悲しそうなそんな表情をしていた

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。