プラマイ!   作:梨味

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再来篇最終話。お楽しみください!


I believe my power

4月26日

 

Side前山

 

「どうしてあんな強いの!?」

「スゲーカッコよかったー!!」

「い、いやー……」

先輩に絶賛通行止め中☆…………じゃねぇや。早く美術室行かねぇと。

「先輩、そろそろよろしいですか?」

「あぁ、もう4時間目かぁ。しゃーない、また後でねー」

「どうもー……」

やっと解放された……………カッコいいと言われるのはまんざらな気分でもないけど、どうしてこうなったとも聞かれても僕にだって分からない。気付いたらああなってた、としか言えない。分かるのは、突然目覚めた能力で、覚醒したいときにできて、強さの調節ができる、くらいだろうか。

「…………………………美術、行くか」

 

 

ガリガリ

「・・・・・・・・・」

彫刻刀使ってるんだけど、彫刻刀使ってるときって静かになると思うのは僕だけだろうか?もちろん不良という例外はいるけど大概の人が静かになると思う。

「おい前山」

「なんだ…」

彫刻刀が飛んできた。だけど、頭で考える前にあの能力で避けていた。ダサい避け方だったけど。

どうやら、コイツは他の小学校から来たヤツみたいだ。噂によると、ボス的存在だったらしい。

「やめなさい!うぐっ!…………」

先生が一派の1人に腹パンされたようだ。この場は僕が収めるようしかないようだ。

「「前ちゃん!」」「前山!」

青村や赤坂、小島が叫ぶ。だが、ちゃんと答えてる暇はない。

「みんな、ちょっと先生を呼んできてくれ。早く」

「わ、わかった…………」

足早にみんなが去っていく。美術室は割と色んなところから離れてるからどこから行くにも不便だ。だけど、今の僕にとっては好都合だ。

「 何が不満なんだ」

「お前のその力が気に入らない。それで調子に乗られるのも気に入らない」

睨みつけてそう言った。だが……

「僕だって自分の力が気に入らない。だけど、調子に乗るつもりなんてない」

「自分でも気に入らないだぁ?寝言は寝て言え。そういうことを言うヤツほど自分に自信を持ったヤツなんだよぉ!」

「………………」

「何だよ、ダンマリかぁ!?」

「………………確かに、持ってるよ」

「あぁ!?」

「確かに、自信は持ってるさ。じゃなかったら昨日だってあんなことしようなんて思わなかったよ」

「それが気にいら「だがな」」

「絶対に必要以上に使わない。これは僕がこの能力に目覚めたときからの誓いだ。これは、今までもこれからも曲げない。それに、チヤホヤされて調子に乗るなんてこともしない」

「……………………」

「?」

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

「……」バシュ ドカン!

「うぐっ………」

いつ以来だろう、こんなにうまく背負い投げが決まったのは。というか、ここ数年はしてねぇか。

「クソッ!……」

「……………………なぁ」

「何だよ…………」

「偉そうなことは言えないが、立ち止まるんじゃない」

「は?」

「いや、何でもない・・・」

そのあとは、まぁいろいろ大変だった。アイツらがスゲーどやされたり、いろいろお話(ヤグザみたいなやつ)があったりした。でも、また背後から襲われることがないといいな。

 

Side青村

 

同日

 

「是非剣道部に…」「いや!テニス部に!」

「あ、あはは……」

何?ちょっとした人助けしただけでこんなにスカウトが来るの?こりゃ嬉しい♪という言うとでも思ったかコノヤロー。

「テニスに…」「剣道に…」「卓球に…」「バレーに…」

「あの!先輩!」

『はい?』

「1つ言いたいことがあるんですがいいですか?」

『は、はい』

キョトンとした目で返事をされた。かわいい。

「私は、どの部活に入っても、あの力を使うつもりはありませんよ?」

『えっ……」

やっぱりね。予想通りの反応をされた。だけど…

「私は、この力を手にしたときからこれを無闇やたらに絶対に使わないって決めたんです。この力は神が与えたのか、何かが作用したことによって手に入れたことができたのか。未だに分かりません。だけど、確かなのは自分の努力で手にしたものじゃないということです」

『というと?」

「私は、昔から努力なしで何かしたりするのが嫌いなんです。逆に言えば、自分の努力によるものだったら迷いなく色んなことをします。つまり、みなさんが私のこの力を目当てにしているのなら………もうお判りですよね?」

「!!」

やり過ぎたかな?まぁ、先輩に対して今の態度はどうかなと思ったけど。

「あのー?先輩?ちょっと。いや、かなり生意気なこと言ってすみません…でも、私はその考えを曲げるつもりはないこと。ご理解頂けませんでしょうか?」

「い、いや。こっちこそごめんね」

「無理させてしまったみたいで…」

「悪かったね…」

「先輩……」

どうやら理解してもらえたみたい。先輩がいい人なのかもしれないが。

『ところで、部活は何に?』

「今のところはまだ…」

「そっか。まぁ、早めに決めるといいよ」

「はい」

実を言うと、もう決まってる。でも、とてもじゃないけど言えない。うん。

 

 

天地獣襲来のあと、さらに一悶着あった前山たち。しかし、これは終わりじゃない、始まりだ。これから何があるなんて、誰もわからない。だけど、それがまたおもしろい………

 

〜再来篇・完〜




〜篇はまた近い内にやりますよ!………多分

次回は!夜ふかし!
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