FAIRYTAIL SEVEN KNIGHTS   作:マーベルチョコ

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始まり
第1話 冒険の始まり


ここは永世中立国フィオーレ王国。

そこは魔法の世界。そこでは魔法を駆使し生業とする者達が居る。人々は彼らを「魔導士」と呼んだ。

彼らは様々なギルドに属し、仕事に応じる。

そして、あるところにあるギルドがある。かつて…いや、後々に至るまで数々の伝説を残したギルドがある。これはそのギルドに属する魔導士達の物語である。

 

 

フィオーレ王国、ハルジオンの街。その街の駅内のある列車で駅員が困っていた。

 

「あの…お客様、大丈夫ですか?」

 

駅員が見る先には明らかに気持ち悪そうにしている桜髪のツンツン頭に銀色の鱗のようなマフラーをしている少年、ナツと、その少年に肩を貸している若干オレンジ色がかかっている短い髪の青年、ハルト。その傍で心配そうにしている白と黒の毛色の模様があり、腰に帯をし木製のオモチャのような刀を差している猫、マタムネ。

駅員に事情を説明している青毛の猫、ハッピーがいる。

 

「おうぅぅぅ…」

 

「おい、大丈夫か?」

 

「しっかりするでごじゃる」

 

「あい、いつものことなので」

 

 

四人(?)は駅を後にし、街を歩いていた。

 

「もう、ぜってぇ列車には乗らねぇ…」

 

「毎回乗る度にそれを言うよな、それよりお前ら今回はなんで俺たちの仕事に着いてきたんだ?」

 

ハルトがナツにそう問いかけると先程まで気持ち悪そうにしていたナツは目を輝かせ言う。

 

「この街に火竜(サラマンダー)がいるって、聞いたんだ! 絶対にイグニールに違いねぇ!!」

 

「あい! 火竜(サラマンダー)って言ったらイグニールしかありえないよね」

 

「そうでごじゃるか。よかったでごじゃるな〜」

 

ナツ、ハッピー、マタムネは嬉しそうに話をしているが、ハルトは一人苦笑いをしていた。

それもそのはずだ。ナツが探している火竜(サラマンダー)は本物のドラゴンなのだ。

街にいるはずがない。

ハルトはナツにそれを言おうとしたが、すぐ近くから女性達の声が響き、ハルトの言葉を遮る。

 

「キャーッ!! 火竜様よ〜!!!」

「噂をすればなんたらだ! おーい! イグニール〜!!」

 

「あっ、おい! 待てよ、ナツ‼︎」

 

ハルト達は女性達のほうに向かった。

 

 

(な…なに…? この胸のドキドキは⁉︎)

 

彼女は旅の魔導士、ルーシィ。

今はここ、ハルジオンの街に訪れていた。彼女は魔法屋で値切るのを失敗し、ふてくされているところに

火竜がいると聞き来てみたが、突然火竜と名乗る男を見ると胸が高鳴り出したのだ。

ルーシィはそのままふらふらと火竜に近づく。

だんだんと目の光がなくなりだし、まるで催眠にかかったようになってしまった。

すると、突然…。

 

「イグニール! イグニール‼︎」

 

桜髪の少年、ナツが女性達の群れの中を掻き分けて出てきたのだ。

その瞬間、ルーシィが目には光が戻り、正気に戻った。

一方のナツは火竜を見ると怪訝そうな顔をし、その男に話掛けた。

 

「誰だ? お前…?」

 

「フッ…、火竜(サラマンダー)と言えばわかるかい?」

 

男がそう言ったときにはナツはハルトのところに戻っていた。

 

「おっ、戻ってきた。どうだった?」

 

「ダメだ。ニセモノだった…。」

 

気落ちしてるナツにハルトが話かけていると、火竜?の取り巻きの女性達がナツと何故かハルトまでも引っ捕まえて火竜?の前に投げ出した。

 

「ちょっと! 火竜様はすごい魔導士なのよ!!」

 

「まぁまぁ、君たち彼らも悪気はなかったんだろう。」

 

「あ〜ん、やさし〜♡」

 

女性達は男がかっこよく振る舞うのを目をハートにして見ているが、その中でもルーシィは男を睨んでいた。

男は懐からペンと色紙を取り出して、ハルト達に人数分渡した。

 

「ほら、僕のサインだよ。 友達に自慢したまえ。」

 

「キャー♡ いいなー♡」

 

「いらん」

 

それをいらないと色紙をはたき落としたナツに女性達は猛火如く怒り、ナツと何故かまたハルトまで巻き込みボコボコにした。

 

「いてててててっ!」

 

「なんで、俺まで⁉︎」

 

2人は女性達の輪から投げ飛ばされ、男は女性達に今日、船上パーティーがあることを告げて、足元から紫の炎を出し空に浮かび、船がある港に向かった。

 

「いったい何だったんだ?」

 

「なんで俺まで巻き添えに…」

 

「ほんと、いけ好かないわよね。」

 

ハルト達は声がするほうに顔を向けるとルーシィが立っていた。

「さっきはありがとね。」

 

ルーシィが礼を言うとナツとハッピーは訳がわからないという顔をし、ハルトとマタムネは信じられないという顔をした。

すると、突然ハルトはルーシィの肩を掴み、叫んだ。

 

「エミリアッ!!?」

 

ハルト達はハルジオンにあるとあるレストランで、ルーシィのお礼で料理を奢ってもらっていた。

 

「あんふぁいいひほがぶぁ」

 

「うんうん」

 

「あはは…、ナツとハッピーにハルトさんとマタムネだっけ? わかったからゆっくり食べなって」

 

「悪いな奢ってもらって。 あと、ハルトでいいぞ」

 

「そう? じゃあ、そう呼ばせてもらうわね。それにいいのよ、こっちも助けてもらったし、それよりそんなにあたしって似てるのかしら。 その…、エミリアって人に?」

 

「あぁ…、まぁな。」

 

そのとき返事をするアルトの表情は悲しそうな顔をしていた。

ルーシィはそれ以上聞いたらまずいと思いそれ以上聞くのをやめた。

 

「む〜、確かに顔はにているでごじゃるが、おっぱいはルーシィ殿のほうが大きいでごじゃる」

 

この会話をしている間、マタムネはルーシィの膝の上に座って頭でルーシィの胸の感触を感じていた。

エロ猫である。

 

「おいっ! マタムネ降りろ‼︎」

 

「あはは…、いいわよ。 それよりも、あの火竜《サラマンダー》って男、魅了《チャーム》っていう魔法を使ってたの。人々の心を引き付ける魔法なのね。何年か前に発売が禁止されてるんだけど…。やらしい奴よね。」

 

「やけに魔法に詳しいんだな。」

 

ハルトはさっきのことを話すルーシィに聞くと、得意そうな顔をし嬉そうに話した。

 

「こー見えて、あたし一応魔導士なんだー。まだギルドには入ってないんだけどね」

 

「ほぼぉ」

 

「あっ、ギルドってのはね。 魔導士たちの集まる組合で魔導士たちに仕事や情報を仲介してくれる所なの、魔導士ってギルドで働かないと一人前って言えないものなのよ」

 

「ふが…」

 

「でもね‼︎ でもね‼︎ ギルドってのは世界中にいっぱいあってやっぱり人気あるギルドはそれなりに入るのはキビしいらしいのね。あたしの入りたいトコはね! もうすっごい魔導士がたくさん集まる所で、ああ…、どーしよ‼︎ 入りたいけどキビしいんだろーなぁ…」

 

「いや、そういう訳では…」

 

「あー、ごめんね〜。魔導士の話をしてもわからないよね!」

 

「そ、そうか…」

 

「ふが…」

 

「よく喋るね」

 

「ごじゃるな」

 

ルーシィのあまりの熱弁にハルト達は少し圧倒された。

 

「そーいえば、あんた達は何しにここにきたの?」

 

「あい、イグニールを探しに来たんだ」

 

「俺とマタムネは仕事でナツ達はついてきたんだ」

 

「はぁ…、だけどあの男イグニールじゃなかったな…」

 

「あい、火竜《サラマンダー》って姿じゃなかったもんね」

 

「火竜の姿って、人間としてどうなのよ…」

 

ナツとハッピーの会話に引き気味にコメントを言うルーシィにナツは不思議そうな顔をした。

 

「何言ってんだ? イグニールは本物のドラゴンだぞ?」

 

その言葉にルーシィは仰天してすかさずツッコミを入れた。

 

「本物のドラゴンがこんな街にいるわけないでしょ!!」

 

「…っは‼︎」

 

「オイィ! 今気づいたって顔すんなー!」

 

ツッコミを入れるルーシィの横ではハルトがやっぱりな、みたいな顔をしていた。

 

「って、おい! ハルト、お前知ってたのか⁉︎ なんで言わなかったんだよ‼︎」

 

「言ったら、お前怒るだろ」

 

「怒らねぇよ‼︎」

 

「怒ってんじゃねぇか… てか、マタムネお前気づかなかったのか?」

 

「気づかなかったでごじゃる…」

 

「あはは…、あたしはそろそろ行くけど… ゆっくり食べなよね」

 

ルーシィはマタムネをハルトに渡し料理の料金を置いた。

それを見てナツとハッピーは涙を流しルーシィに土下座した。

 

「ごちそう様でしたッ!!!」

 

「でした‼︎」

 

「おい! やめろって! 店の中だぞ⁉︎」

 

「キャー! やめて恥ずかしい!」

 

時刻は夜となり、ハルト達は海を一望できる公園にいた。

 

「ふぅー、食った食ったー」

 

「あい、いっぱい食べたね」

 

ナツとハッピーが満足そうにしてる横でハルトはルーシィのことを思い出しており、マタムネは心配そうに話しかけた。

 

「ハルト…大丈夫でごじゃるか?」

 

ハルトは心配をかけたなと思い、マタムネの頭を撫でた。

 

「大丈夫、ちょっとビックリしただけだ」

 

ハルトは撫で終わると海のほうを向いた。

すると海に船が一隻だけ出航しているのに気づいたナツは、

 

「あ〜、そういえばあの船で偽物のイグニールがパーティをやってんだな。 うぷっ、気持ち悪くなってきた…」

 

「想像しただけで気持ち悪くなるなよ…」

 

そう言いながらハルトは船を見据えていた。

すると、横で話をしていた女の子達の話が聞こえてきた。

 

「あれでしょ⁉︎ あれ! あの船で妖精の尻尾の火竜様がパーティをやっているんでしょ!」

 

「あ〜ん♡ 行きたかったな〜」

 

その話を聞いたハルト達は船を睨んだ。

 

「妖精の尻尾が…?」

 

「うっぷ…」

 

「だから、気持ち悪くなるなって」

 

ルーシィは船上パーティが行われている船の一室でピンチに陥っていた。

ハル達と別れた後、公園で魔導士雑誌である週刊ソーサラーで憧れる妖精の尻尾について読んでいると、突然火竜が現れ、妖精の尻尾に入れてあげる代わりに船上パーティに来てくれと言われきたのだが、なんとその船はフィオーレ王国の隣国、ボスコへ行く奴隷船だったのだ。

そして、ルーシィは火竜の手下に捕まってしまったのだ。

 

「ちょっと! 離しなさいよ‼︎」

 

「ふんっ。 威勢のいい小娘だ。…なんだ、お前星霊魔導士だったのか、しかし、これはいらないな。 契約を結んだ主(オーナー)しか使えないんだ、つまり僕には必要ないってことさ」

 

火竜はルーシィの腰にあった星霊の鍵を見つけ、船の窓から海に捨てた。

 

(これが妖精の尻尾の魔導士か‼︎!)

 

ルーシィは今まで憧れた魔導士がこんな最低な奴だと知り、悔し涙を流す。

 

「最低の魔導士じゃない…」

 

バキッ!!!

 

突然船の天井が破れ何者かが現れた。

 

「昼間のガキ⁉︎」

 

「ナツ⁉︎」

 

「おぷ、駄目だ。 気持ち悪い」

 

「えー⁉︎ かっこわるー‼︎」

 

天井からかっこよく現れたのはナツだったが、船に酔ってしまった。

 

「何やってんだよ、ナツ…」

 

声がしたほうを向くと翼が生えたマタムネとハッピー、そしてマタムネに抱えられているハルトがいた。

 

「ルーシィ無事か?」

 

「う、うん… あたし妖精の尻尾に入れてくれるって騙されて…」

 

「そうか…、まっ、細かい話は後だな」

 

ハルトは音をたてずに船の中に降りた。

 

「ほら、これ。 大事な物だろ?」

 

ハルトがルーシィに渡したのはさっき捨てられた星霊の鍵だった。

 

「あっ! これ! ありがとう‼︎」

 

「どういたしまして、マタムネ! ハッピー! ルーシィを連れて逃げろ‼︎」

 

「ぎょい!」

 

「あいさー!」

 

ハッピーがルーシィを掴み、マタムネは手下達を翻弄しながら船から離れた。

 

それを見届けたハルトは火竜とその手下達に顔を向けた。

 

「さてと、お前が妖精の尻尾の魔導士か…」

 

その顔は少し怒りをにじませていた。

 

船から離れたルーシィ達は空から船をうかがう。

 

(あんなのが妖精の尻尾の魔導士だったなんて…、いや、まずは船の中にいる女の子達をなんとかしないと…)

 

「ハッピー! 海に近づいて!」

 

「え? なんで?」

 

「いいから! 早く!」

 

海に近づいたルーシィはガキのホルダーから1本の鍵を取り出し、海につけた。

 

「開け! 宝瓶宮の扉! アクエリアス‼︎」

 

まばゆい光があたりを包み、なくなるとそこには下半身が魚である美女、星霊アクエリアスが現れた。

 

「アクエリアス! あの船をなんとかしたいの! お願い‼︎」

 

「チッ」

 

「ちょっと! 今舌打ちした!?」

 

「今そんなこと気にしてる場合じゃないでごじゃる!」

 

すると、アクエリアスは不機嫌そうな顔をし、ルーシィを睨む。

 

「おい小娘、今度私を落としてみろ…、殺すぞ?」

 

あまりにもドスがきいた口調で言うので、ルーシィは首を縦にカクカクと動かした。

ついでにマタムネとハッピーもビビっていた。

アクエリアスは自身の脇に抱えていた壺を海に降りおろと、壺の中から大量の水が出て、波になり、船を一気にハルジオンの港に押し戻した。

 

「あたしまで巻き込んでどうすんのよー‼︎」

 

「しまった… 船もついでに流してしまった 」

 

「あたしを狙ったの!?」

 

ルーシィはツッコミをするも、船の中にいるハルト達が気になり走った。

 

「ハルト! ナツ! 大丈… っ!?」

 

心配して入ってきたはいいがハルトが男達を睨む迫力に一瞬、言葉を失ってしまう。

 

「お前、妖精の尻尾の魔導士なんだよな?」

 

「じゃあ、妖精の覇王って知ってるか?」

 

ハルトは上着を脱ぎ捨て、質問しながら火竜に近づく。火竜は若干慌てながら答えた。

 

「あ、あぁ…、知っているとも! なんせ彼とは友人だからね!」

 

「そうか…… 悪いがお前なんて知らない。俺は妖精の尻尾の魔導士、ハルトだ!!!」

 

ハルトは右腕を前にいる火竜とその部下に見せるように前に出す。

そこには妖精の尻尾の紋章があった。

そのことに驚くルーシィと男たち、しかし、火竜は少し焦りながらハルトに怒鳴った。

 

「ハルトが妖精の尻尾の魔導士!?」

 

「フェ、妖精の尻尾の紋章があるからって、は、覇王ってわけじゃないだろ‼︎ やれお前ら!!」

 

「あっ、危ない!ハルト!!」

 

火竜は部下たちにハルトを襲うように命令し、部下たちはハルトに向かっていく、ルーシィはハルトに危険を伝えるが、ハルトはゆっくりと構えをとった。

向かってくる部下の1人がハルトに殴りかかるがその瞬間!

両腕に黄金色の魔力を纏わせ相手を殴った!殴られた相手は吹っ飛んでいき、他の敵を巻き込んでいき船の壁を突き抜けて海岸の壁にぶつかり、気絶した。

殴った威力が余りにも強いのか地面は少し抉れていた。

その様子を見て火竜の部下は足を止めたが、火竜は部下たちに叱咤する。

 

「なっ、何してんだ、お前ら!? 大勢かかっちまえばどうってことねぇ!!!」

 

それを聞いて部下は大勢で襲いかかるが、ハルトは躱し、捌く。

そして殴る、蹴る。

その様はドラゴンか蹂躙しているようだった。

唖然としている部下の1人がハッとし、口を恐る恐る開けた。

 

「ま…間違いねぇ… 黄金色の魔力にあの荒々しい闘いかた… あ、あいつは…」

 

「覇王…」

 

ルーシィの口からその言葉が漏れた。

マタムネは呆然としているルーシィの横にくるとハルトを自慢気に見ながら口を開いた。

 

「ハルトの魔法は太古の魔法《エンシェントスペル》、滅竜魔法でごじゃる。」

 

「め、滅竜魔法って、ドラゴンを倒すための魔法ってこと!?」

 

「そうでごじゃる。それに加えてハルトは武術の達人でごじゃる。荒々しく闘うその姿はまさに一騎当千。その様子から名付けられた二つ名が『妖精の覇王』でごじゃる。」

 

「そ、そうなんだ… って、ということは仕事についてきてたナツも…」

 

「妖精の尻尾の魔導士でごじゃる。」

 

ちなみにハッピーは船に酔って倒れているナツを起こしに行っていた。

 

「ど、どうすんだよ!? ボラさん!?」

 

「バッ、バカッ! その名前で呼ぶな!!」

 

「ボラ? 確か、巨人の鼻に所属してたよな?」

 

「ギルドの金を使って追放されたらしいでごじゃる。二つ名は紫炎のボラだったはずでごじゃる」

 

「紫炎ってことは火か…、つーことは…」

「はっ!! 覇王って言っても近接戦しかできないんだろう!!!

これでもくらえぇぇぇぇ!!!!」

 

火竜、いやボラは手から紫色の炎をハルトに向けて放った。ハルトは迫ってくる火を見ながら口を開く。

 

「…ナツ、出番だぞ」

 

その瞬間、今まで船酔いで倒れていたナツがハルトの前にに躍り出てボラの炎を食べてしまった。

ハルトたち以外はその光景を見て口をあんぐりと開けて驚く。

 

「ちょっ、ちょっと! どういうことよ!? ナツ、ひ、火を食べちゃったわよ!!?」

 

それはルーシィも例外ではなく驚いていた。するとハッピーが、

 

「あいっ! 滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)は自分と同じ属性の魔法は食べれるんだよ」

 

「お、同じ属性? って、ことは…」

 

「そうだ、ナツこそが妖精の尻尾の『火竜』なんだ」

 

全ての炎を食べきったナツは不満そうな顔をしていた。

 

「お前本当に火の魔導士か? こんなマズイ火初めてくったぞ…」

 

「ぐっ…、くそっ!!」

 

悪態をつくボラにハルトが右腕に魔力を纏わせながら近づく。

 

「俺はいなくなった女性たちの行方を探すのともし誘拐ならその主犯を捕まえるのが仕事だったんだ。だけどよ…まさか妖精の尻尾の名前を使って犯罪をしてるとは思わなかったぜ…」

 

ハルトはボラを睨みつける。

 

「それは絶対に許さねぇ…」

 

ハルトは一瞬でボラの懐に入り込み、腕を振るう!

 

「覇竜の剛拳!」

 

殴られたボラは風を巻き上げ、壁に激突し、気絶した。

 

「…すごい…これが妖精の尻尾の魔導士…」

 

ルーシィは驚きながらも、感動していた。ハルトはボラが気絶しているのを確認して身柄を確保してから、ルーシィのもとに行った。

 

「ルーシィ、ケガないか?」

 

「う…うん、大丈夫…」

 

「そっか…、よかった」

 

ハルトが安心して笑顔を見ると、ルーシィは若干頬を赤らめた。

 

「でぇきてぇるぅ」

 

「うっさい!!」

 

マタムネがルーシィを茶化す。ハルトはナツのほうを見るが…

 

「げっ!?」

 

「? どうしたの? ハル… えっ!?」

 

「オラァァァァァッ!!!!!」

 

ルーシィも後ろを見ると、ナツがボラの部下と戦い、港が見るも無惨な状態になっていた。

ハルトとルーシィは顔を引き攣らせてた。

 

「オイィィィ! 何やってんだよ! ナツ!!」

 

「何って敵を倒してんだろーが!!」

 

「やりすぎだ!! バカッ!!!」

 

ハルトはナツに詰め寄り、頭をはたく。

すると後ろのほうで大勢の足音が聞こえてきた。フィオーレ王国の軍隊がやってきた。

 

「これは何事かねー!!!」

 

「やっべ…! 逃げるぞ!!」

 

ハルトたちは大慌てで逃げた。その時、ハルトはルーシィの手を掴んだ。

「え…、えっ! な、なにっ!?」

 

「入りたいんだろ? 妖精の尻尾に?」

 

その言葉にルーシィは一瞬呆然とするが、嬉しそうに笑った。

 

「うんっ!」

 

ここから妖精の物語が始まる。

 

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