FAIRYTAIL SEVEN KNIGHTS   作:マーベルチョコ

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第115話 ハルトの実家

ルーシィを人攫いから救い出したあと、ハルトたちはハルトの実家に向かっていたが、進むにつれ、街並みは変わって来た。

さっきまでは商人が多くいており、商売で賑やかな通りだったが、今は魔力のネオンの光でも派手に照らされた酒場といかがわしい店、はだけた服装で男たちを誘う娼婦たちがあっちこっちで見かける別の意味で賑やかな通りを歩いていた。

 

「は、ハルト、こっちの通りであってるの?」

 

「ああ、こっちだ」

 

ハルトの上着を着たルーシィは初めて見るこういう店や女性に困惑しながら、ハルトに尋ねるがハルトは合っているという。

 

「なーんか変な匂いがめちゃくちゃするな。香水か?鼻がおかしくなっちまう」

 

「ナツの犬並みの鼻が無くても、匂いがキツイな」

 

「それにここら辺の通りに来てから、亜人の人たちを見かけるようになりましたね」

 

ウェンディが辺りを見ると、チラホラと獣の耳と尻尾を持った人間、翼が生えた人間など、獣の特徴を持った者達を見かけるようになった。

 

「ここらへんはラトゥータの奥の方だからな。亜人に偏見を持つ奴が少ないから、亜人はここら辺から住み始めてるんだ」

 

ハルトが説明しながら道を進んで行くと、建ち並ぶ建物の中でも一際大きな建物の前に着いた。

 

「着いた。ここが俺の実家だ」

 

赤と黒を基調とした店というよりは屋敷と言っていいほどの大きさの建物にはどこか気品溢れるデザインとなっており、看板には『amour(アムール)』と掲げられていた。

店の中に入ると中は薄暗いピンク色の光で怪しく照らされた広場があり、置かれたソファーには男と女が密接にくっついて、キスやカラダを触っている様子が見てとれた。

 

「あわわわわ…….」

 

「はわわわわ……」

 

レインとウェンディはそれを見た途端顔を真っ赤にしてしまう。

 

「いらっしゃいませ。本日はどのようなご予定で?」

 

「いや、ここにホブスがいると思うんだがいるか?」

 

「ホブス?はて?ここにはそのような遊女はおりませんが?」

 

「いや、遊女じゃなくてな……」

 

そこに接客でボーイがやってきて丁寧な口調で対応しているとルーシィ、ウェンディ、エルザ、レインの背後から手が伸びてきた、、

 

「っ!何をする貴様ら!!」

 

いち早く気づいたエルザはその手を払った。

背後には4人の男が嫌らしい目でルーシィを見ており、明らかに手を出そうとしているのがわかった。

 

「おいおい!なんだよその態度はよー?遊んでやるって言ってんだよ!!」

 

「ち、ちっちゃい子かわいいなぁ……」

 

「ひぃ!」

 

「ウェンディ!下がって!」

 

「俺はこっちの金髪の娘が……」

 

「もうまたぁ〜……?」

 

また狙われたルーシィは途端に疲れた表情になる。

 

「なんだテメーらは!!」

 

「おい。ウチの姫さん方に手を出さないでもらおうか」

 

そこにナツとグレイが4人を庇うように前に出て、一緒即発の空気になり、騒がしくなる。

すると、奥の部屋までその騒ぎが聞こえ始めた。

奥の部屋は事務所のようになっており、そこの一番豪華な机に座った顎髭を生やした男にまで聞こえた。

 

「何の騒ぎだ?」

 

男がそう呟くと、事務所に入ってきたボーイの1人が慌ててその男に報告しにきた。

「ボス。それが客と新しく来た客で騒ぎを起こしているみたいで」

 

「この店騒がれると困るんだがな……どんな奴らが騒いでんだ?」

 

「例の奴らと、女子供を連れた数人組です。恐らく身売りの奴らじゃないかと…….」

 

「例の奴らか……ちょうどいい。スジャータ」

 

男がその名前を呼ぶと天井からフードを被り、口元を隠した女性が現れた。

 

「俺が合図をしたら女子供を連れていない方を撃て」

 

「……」

 

スジャータと呼ばれた女は黙って頷き、また天井に戻った。

 

「よし、行くか」

 

男は腰を上げてロビーに出向いた。

ロビーではハルトたちとルーシィたちに絡んできた男とにらみ合っていた。

 

「お客様。どうなさいましたか?」

 

「なんだテメェ」

 

「当館支配人のホブスです。どうなさいましたか?」

 

「こいつらが俺たちと遊んでくれないんだよ」

 

ホブスはルーシィたちを見て、ハルトを見ると一瞬驚いた顔になるがすぐに戻した。

 

「この方たちは当館の遊女ではございません。他のお客様たちの迷惑となるのでお帰りください」

 

「なんだと!!?俺たちは客だぞ!!」

 

「お客様……お客様はよく我が娼館に来てくださいますが、遊女に暴力を振って金を払わずに帰るそうですね。合計で50万J払っていただけますか?そうでないとお客様といえど強行手段に出ないといけなくなります」

 

「なんだとテメェ!!!」

 

ホブスは少し威圧感を込めた声でそう宣言すると、男どもは少したじろぐがすぐさまホブスを黙らせようと男たちが全員がホブスに殴りかかる。

その瞬間、ホブスの背後から矢が4本飛んできて、男たちの腕に突き刺さった。

 

『ぐぁあああっ!!!』

 

「えっ!?なに!?」

 

突然のことに驚くハルトたちだが、ホブスは痛みで蹲る男たちに近づき、かたひざをついて俯いた男の顔を無理やり持ち上げて、睨む。

 

「次店で問題起こしてみろ。………腕だけじゃ済まさないぞ。たたき出せ」

 

男たちはボーイたちに店から叩き出され、ホブスがそれを見送ると呆然としている客たちに振り返り、頭を下げた。

 

「申し訳ありません。どうぞ夢の時間をお過ごしくださいませ」

 

ホブスのその一言に客は遊女とのまぐわいを楽しむのに戻った。

 

「付いて来い」

 

ホブスはハルトの横を通り過ぎる時に一言そう言って、奥に歩いて行き、ハルトたちもそれについて行った。

やがて、応接室に着くとホブスはハルトたちに振り返り、神妙な顔でハルトたちを見る。

ナツたちもさっきのホブスの容赦ない行動に警戒の色を見せるが……

 

「ハルトー!!おかえり!!いつ以来だ?」

 

「ああ、俺がボスコを出て行って以来だからな。もう7年前だ」

 

「そんなにか!すっかりいい男になっちまって!」

 

「それを言うならお前もだろ。顎髭なんか生やしてよ」

 

途端にフレンドリーになったホブスはハルトに抱きつき、喜んでいた。

ハルトも嬉しそうだ。

 

「ね、ねえハルト。この人は……?」

 

「ああ、こいつはホブス・マーキンリー。俺の幼馴染だ」

 

置いてけぼりにされているナツたちを代表してルーシィが尋ねた。

 

「よろしく。君はハルトの恋人かな?」

 

「こ、恋人!?」

 

「違う。同じギルドの仲間だ」

 

「……そうか。まぁ、積もる話もあるだろう!これから食事の準備をさせる。食事の席で話そう」

 

するとそこに天井から弓と矢を持ったスジャータが降りてきた。

 

「スジャータ!」

 

「……久しぶり」

 

口元を隠しているため表情がわかりにくいが笑顔のようで嬉しそうだ。

 

「こいつも幼馴染のスジャータだ。お前ここの用心棒してんのか!」

 

「……うん。ホブスが雇ってくれた」

 

「さあ、食事はこっちで用意してるから行こう」

 

 

「そうか!フィオーレではだいぶ派手にやらかしているんだな!」

 

「そうでごじゃる!ハルトが歩いた後ろには数々の敵の亡骸が転がっているでごじゃる!」

 

「話に変な尾ヒレつけんな!そんな大したことしてねぇよ」

 

「だがハルトは私たち妖精の尻尾には欠かせない存在だ」

 

「時々キビシーけどな!」

 

豪華な食事を食べながら、和気藹々とした会話をしていた。

最初は非常な面からいきなりフレンドリーな態度で接してきたので、全員が戸惑いを見せたが、ホブスと打ち明けたようだった。

 

「しかしお前がギルドに入るとわなぁ……昔は想像できなかったよ」

 

「あの!ハルトさんの昔ってどんなだったんですか!?」

 

レインが食い気味にホブスに質問した。

ハルトのファンであるレインとっては知りたいことだった。

 

「ハルトの昔かー……」

 

「いいだろ、別に……」

 

「いいじゃない。アタシも聞きたいし」

 

少し照れるハルトをルーシィが抑えて、ホブスを促す。

 

「ハルトがここにいた頃は、君たちが知っているハルトとあんまり変わらないかもな……」

 

 

今から10年前、ボスコは現在より荒れており、子供が生きていくには厳しかった。しかし、それでも子供たちは必死に生きていた。

商店街は現在と変わらず賑わっている中、1人の少年が人々を掻い潜りながら、走っており、その後ろでは人相が悪いゴロツキが追いかけていた。

 

「待てぇ!!ガキィッ!!!」

 

「俺らの金返せっ!!」

 

どうやら逃げている少年はゴロツキから金を盗み、追いかけられていた。

 

「へへっ!捕まえれるもんなら捕まえてみろ!!」

 

少年が後ろを振り向き、からかった瞬間石段に足を引っ掛けて転んでしまった。

 

「わぶっ!」

 

「ハァ…ハァ…追いついたぞガキ」

 

「オラっ!こっち来い!!」

 

ゴロツキは転んだ少年を掴み、路地裏に入り暴力を振るう。

 

「このっ!ガキ!舐めたことしやがって!!」

 

「こいつ、歓楽街のガキだぜ」

 

「なら殺しても誰も悲しまないよなぁ!!」

 

ラトゥータの多くの子供は娼婦たちが客との間にできたか、好きな男とできたとしても多くは生活が苦しいため捨てられていた。

そのため孤児の子が多く、何が起こっても問題なかった。

男が子供に足を振り下ろそうとした瞬間、男たちの背後から少年が走りながら、飛び出し、振り下ろそうとした男の後頭部に蹴りを放ち、男の頭を地面に踏みつけた。

 

「大丈夫?」

 

「ハルト!」

 

現れたのは当時9歳のハルト、小汚い格好をしており、服から覗く肌には汚れと無数の擦り傷があった。

ハルトを見た子供はボロボロになった顔でも嬉しそうな笑顔になる。

 

「て、てめぇ……このガキ……」

 

「また意識あった。よっと……」

 

「かぺっ……!」

 

「ガキィィィィッ!」

 

ハルトは軽い感じで男の頭をさらに踏みつけて気絶させた。

すると、連れの男は激昂してハルトに襲い掛かるがハルトは小さな背を利用して懐に潜り込み、顎にアッパーを浴びせた。

 

「ぐげぇっ……!!」

 

ハルトの拳は9歳の子供とは思えない威力で、男の顎を破壊し、気絶させた。

 

「危なかったな」

 

「ハルトがきてくれると思ったから!安心して盗みが出来るよ!だってハルトはこの街で最強だもん!」

 

「ハハッ!そうだな!オレは最強だもんな!」

 

ハルトたちはそう言いながら男たちの懐から金を取り出し、仲間が待つ住処に戻って行った。

 

 

「まあ、こんな昔話だけど、ハルトはオレたちがガキの頃は率先して大人と戦ってオレたちを守ってくれたんだよ。そうして大人からは恐れられて『ラトゥータの小鬼』なんて呼ばれたんだよ。おそらくラトゥータでこの名前を知らない奴なんていないと思うぞ」

 

「だからあの船乗りさん。ハルトさんのこと知ってたんですね」

 

「たぶんハルトさんと何らかの関わりがあったんだろうね」

 

「なんだよ。ハルトも昔はヤンチャだったんじゃねえか」

 

「意外だね。ギルドじゃいつも抑え役なのに」

 

ウェンディ、レイン、ハッピー、ナツがそれぞれ感想を言っていくとハルトは少し顔を赤くしていた。

 

「照れてるでごじゃるか?照れてるでごじゃるか??」

 

「うるせぇ!」

 

「それにしても先程の話といい。ラトゥータは治安が悪すぎないか?歩くだけで犯罪に出くわすとは……」

 

エルザが神妙な顔になり、そう呟く。

確かにスリまがいの子供たちに出会い、マタムネを攫われそうになり、ルーシィは乱暴されそうになった。

 

「この街どころじゃない。この国ボスコ自体が治安が悪いんだよ。フィオーレでも聞いたことあるだろう?犯罪大国ボスコってな。ハルトにも聞いたことがあると思うがこれがここでは普通なんだよ。逆にフィオーレが平和過ぎな気がするな」

 

ホブスが説明していると部屋の隅にいたスジャータが付け加えた。

 

「ボスコを作った初代国王は元奴隷上がり……。それにボスコは建国されてまだ100年も経ってない。この国自体が力でのし上がる国だから……」

 

スジャータの言葉通り、ボスコの初代国王、クルワルス・ボスコはどこかの国で剣奴をしており、隙を見つけて仲間と共に逃げ出し、ボスコと呼ばれる前の島に降り立ち、そこの原住民を力で押さえつけ、ボスコを建国したのだ。

それからまだ100年も経っておらず、国としてはまだ未熟。

さらに剣奴上がりの国王の家系は代々力で王政をしていることもボスコの治安の悪さに関与しているかもしれない。

 

「そのせいで私はこうなったしね……」

 

スジャータは口元を隠す布を下げると口元に大きな傷跡があり、痛ましいものだった。

 

「……ごめんなさい。見せるべきではなかったわね」

 

スジャータは申し訳なさそうにしながら口を隠した。

 

「……それで、ハルトたちは何でボスコに来たんだ?観光ってわけじゃないんだろう?」

 

ホブスが話題を変えると、ハルトが思い出したように話した。

 

「ホブス。追憶の谷って聞いたことあるか?俺はガキの頃に聞いたことがあるだけでどこにあるか知らないんだ」

 

「追憶の谷か……俺も聞いただけだな。スジャータお前は?」

 

ホブスがスジャータに聞くが、首を振って知らないと答える。

 

「オーガに聞けばわかるだろ?まだ行ってないのか?」

 

ホブスにそう言われたハルトは露骨に嫌な顔をした。

 

「嫌だ。行きたくない」

 

「なんでだ?お前の師匠だろう?」

 

それを聞いたハルト、ホブス、スジャータ以外の皆が驚きの表情になった。

 

「ハルトに師匠っていたの!?」

 

「そりゃあいるさ。最初から強かった訳じゃないしな」

 

「いや、オーガの下で修行する前でも強かったよ」

 

ハルトが当然だろ?、と言った表情で話すがホブスは苦笑いでそう言った。

 

「その人物に聞けばわかるのか?」

 

「ああ、あの人はこの国ができる前からいた人だからな。なんでも知ってる」

 

「どこに行けば会えんだよ?」

 

グレイにそう聞かれるとホブスは立ち上がり、本棚の中から何回か折られた紙を取り出し、テーブルの上に広げた。

 

「ラトゥータは3つの区画から成り立っている。まず海に面している商業街。そして今俺たちがいる歓楽街。オーガがいるところはラトゥータで最も危険なところ……喧嘩街だ」

 

ホブスが指差したところは内陸側にあり切り立った山に面している場所だ。

 

「そしてオーガはこの山に暮らしている。まぁ、行けばわかるさ。明日の朝に行けばいい」

 

「絶対に行きたくない」

 

ホブスが道を教えてくれるがハルトは頑なに行こうとしなかった。

 

「何で行きたくないの?」

 

いつものハルトらしくないと思ったルーシィが質問すると、ハルトは言いにくそうな表情になるが、ホブスが代わりに答えた。

 

「こいつが鍛えたもらった時にボコボコにされたんだよ」

 

「それだけじゃないって……」

 

ハルトはうんざりした表情になり、それ以上語ろうとしなかった。

 

「じゃあ、今日はもう疲れただろう。それぞれに部屋を用意したからゆっくり休んでくれ」

 

 

女性陣と男性陣はそれぞれ大きな部屋を与えられ、ゆっくりと過ごしていたが、

 

「な、なんか落ち着きませんね……」

 

「そ、そうね……」

 

分け与えられた部屋は娼婦たちが仕事をこなす部屋であるため、薄暗く、ピンク色の光で照らされている部屋である。

そのため、まだそういうのに耐性が無いウェンディとルーシィはソワソワしている。

 

「何だお前たち。落ち着かないのか?」

 

エルザは既に寝巻きに着替えて堂々と寛いでいた。

 

「エルザさんは全然動揺していませんね」

 

「流石ね……」

 

「単にそういうのに気づいていないだけじゃないの?」

 

「すぴー……」

 

ウェンディとルーシィは感心したように、自由に寛ぐエルザを見ていたが、シャルルはエルザの本質をズバリと当てており、呆れていた。

その横ではミントが鼻ちょうちんを膨らませながら、こちらも自由に寝ていた。

そして、その隣の部屋ではマタムネが壁に耳を押し当て、息を荒くしていた。

 

「ハァ……ハァ……全然聞こえないでごじゃる」

 

「マタムネー何してるの?」

 

怪しい動きをしているマタムネにハッピーが話しかけた。

 

「いま隣の部屋を盗み聞きしてるでごじゃる!恐らくとてもイイ事をしているに違いないでごじゃる!」

 

「なんでそう思うの?」

 

「ここは大人のお店でごじゃるよ!?いつもよりセクシーな雰囲気になっているはずでごじゃる!!」

 

「や、やめなよ。そういうのはいけないと思うよ」

 

「それより枕投げしようぜ!」

 

目を見開き力説するマタムネにレインが止めるように言い、ナツが枕を持ってそう言う。

どうやら男性陣はエルザ以上にそういうのに疎いらしく、部屋の雰囲気になんら影響がなかった。

するとマタムネは呆れたようにため息を吐いた。

 

「ハァ〜……これだからチ○リーは……いいでごじゃるか?ここは大人のお店、いわゆる風俗でごじゃる。しかもその風俗の中でもここはレベルが高い………」

 

マタムネはナツたちに向かって、説教じみたこと始めてしまった。

内容は恐ろしくどうでもいいことだが。

 

「お、おい。何やってんだよ?」

 

「ヤベ……マタムネの変なスイッチ入っちまった」

 

「たくよー…… ?そういやハルトはどこに行ったんだよ?」

 

「なんかホブスと2人っきりで話したいってどっかに行っちまった」

 

「俺もついていけばよかった……」

 

ナツに話しかけたグレイが少しゲンナリした顔でそう言った。

 

「聞いてるでごじゃるか!グレイ殿!!そもそもグレイ殿にはジュビア殿という素晴らしいおっぱいがいるのにもかかわらず……」

 

「俺にも振ってくんのかよ!?」

 

 

ナツたちがマタムネの有難くない説教を聞いている時にハルトとホブスはホブスの個室で2人で酒を飲んでいた。

 

「それであの娘とはどういった関係なんだ?」

 

ホブスがハルトのグラスに酒を注ぎながら、ハルトに尋ねた。

 

「誰だよ?」

 

「ルーシィだよ。あの娘、お前に完全に惚れてるじゃねぇか」

 

「勘違いだろ」

 

ハルトは誤魔化すように酒を一気に煽る。

 

「俺はこんな仕事をしてるから人の機敏に鋭いからわかるんだよ。あの娘は完全にお前に惚れてる。それに……お前もな」

 

「はぁ?どういうことだよ?」

 

「ハルト……あの娘のこと好きだろ?」

 

「………」

 

ホブスのその言葉にハルトは黙ってしまう。

 

「まぁ、お前はどこか遠慮しているように見えるけどな。そこは深く聞かねぇよ。だけどな、恋愛ごとには後悔の無いようにしろよ。ここを経営してみて改めてわかったよ。好きな奴と結ばれるってのはとても幸せなことなんだなってな」

 

「………そうか」

 

ハルトはそれだけ答えて、また酒を飲む。

 

(俺はルーシィのことを………)

 

そして夜は更けていった。

 




だいぶ時間がかかってしまって申し訳ないです。
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