FAIRYTAIL SEVEN KNIGHTS 作:マーベルチョコ
エルザからの頼みでハルト、ナツ、グレイは一緒について行くことになった。それで、マグノリアの駅で待ち合わせをすることになったのだが、先にナツ、ハッピー、グレイが集まっていた。
「なんでエルザみたいな化け物が助けなんかいるんだよ」
「知るかよ、つーか」
「「助けなら俺とハルトで十分だっての!!」」
見事にハモってしまい、端から見ると仲が良い様に見えるが当の本人たちは嫌だったのか険しい顔をして、掴み合いになってしまった。
「真似してんじゃねぇよ!」
「お前がしたんだろうが!」
ハッピーはやれやれと言った表情をしていて止める気は無いらしいが、周りの人達も止めたら巻き込まれるとわかっているのか近づかない。
するとそこに止めに入る人がいた。
「ちょっとあんたたち!周りの人の迷惑になるからやめなさい!」
ルーシィが止めに入ると二人はピタッとケンカを止めたがルーシィをジーっと見ていた。
ルーシィはその視線に少したじろいでしまう。
「な、何よ」
「本当に来たんだな、ルーシィ」
ナツがこう言うのは訳があった。
○
ギルドでエルザがハルトたちに頼むとルーシィが突然、手を挙げた。
「私も行くわ!」
ルーシィがそう言うと周りは止める様に説得しだした。
あのエルザが助けを求めるくらいなのだ、仕事が慣れだした今のルーシィには危険だと思ったのだ。
しかし、ルーシィにはそんな危険よりもハルトとエルザの関係が気になることと、ハルトに自分を見て欲しいという思いがあった。
「君は新入りか?」
「はい! 新人のルーシィです!」
「危険な仕事だが、大丈夫か?」
エルザはルーシィに少し威圧をかける様に言った。
ルーシィは声色で本当に危険だということが分かったが、自分の思いは本気だと示したかった。
「はい! お願いします!」
「……」
エルザはルーシィの目をじっと見て、口元を緩ませた。
「そうか、なら君の力も借りようとしよう。明日の朝、駅に集合だ。頼んだぞ」
エルザはそう言うとギルドから出て行った。
ルーシィは緊張したのか、よろよろと椅子に戻った。
するとハルトが心配した顔で話しかけてきた。
「なんで一緒に行くなんて言ったんだ? 」
「だって…」
ルーシィには言えなかった。
ハルトのことが気になるから行きたいなんて、本人に言えるはずがない。
そんな時、マタムネが助け船を出してくれた。
「まぁまぁいいではごじゃらんか、やる気があるのはいいことでごじゃる」
「そうかもしれないけど…」
「いざという時はせっしゃがルーシィ殿を守るでごじゃる」
マタムネの説得にハルトはしぶしぶと言った顔したが、真剣な顔をしてルーシィに言った。
「わかった。でも、なるべく俺から離れるなよ? 俺がルーシィを守る」
○
「えへへっ、ハルトにあんなこと言われちゃった〜」
ルーシィは昨日のことを思い出したのか、顔が緩みまくっていた。
周りの人も気味悪がって、遠退いた。
「なぁ、なんでルーシィはうれしそうなんだよ?」
「はぁ、だからお前はバカ炎なんだよ」
「んだとコラァーー!!」
「やんのかテメェ!!」
「青春だね」
ルーシィは自分の世界に入ってしまい、それをハッピーが見て感想を言ったり、ナツとグレイのケンカが再発してしまい、誰も止める人がいなくなってしまった。
そこに救世主が現れた。
「なんだこの状況…」
「カオスでごじゃる」
ハルトとマタムネだ。
「あっ! 二人ともおはよー」
「おはようハッピー」
「おはようでごじゃる」
いち早く二人に気づいたハッピーは挨拶した。
「えっ! ハルト!?」
ハルトの声に気付いたルーシィは自分の世界からやっと帰ってきた。
「あ、あのあの、は、ハルト!お、おはよう!」
昨日のことを思い出していたからか、恥ずかしくてどもりながら挨拶をしてしまう。
「なんで顔が赤いんだ?」
「えっ!? いやそれは…」
顔を俯かせて、誤魔化すルーシィにハルトは、まぁいいかと思い、ケンカしている二人に挨拶した。
「おはよう。ナツ、グレイ」
「「よお、ハルト!」」
「相変わらず仲がいいな、お前ら」
「「どこがだ!」」
しかし、そのままケンカを続ける二人。
「相変わらずだなこいつら」
そこにやっと整理がついたのかルーシィも来た。
「どうにかならないのかしら…」
すると、ルーシィは何か思いついた顔をして、大声で後ろを向いた。
「あ!!エルザさん!!」
ビクッ
「俺たち今日も仲良くやってるぜー」
「あいさー」
「あはははっ! これ面白いかも!」
「見事に騙されたな」
「「テメー!」」
そんなこんなで、エルザを待ってると巨大な影が見えてきた。
「待たせたな…少々荷造りに手間取った」
「荷物多っ!」
山の様に積まれた荷物を荷台に乗せてエルザがやってきた。
エルザはルーシィのほうを向く。
「君はルーシィだったな。今回は頼んだぞ」
「はい、お願いします」
「敬語なんて使わなくていい。同じギルドに所属しているのだからな」
ルーシィはそう言われ敬語を止める様にするが内心では気を抜けなかった。
もしかしたら自分の恋敵になるかもしれないからだ。
するとそこにナツが割り込んでくる。
「おいエルザ、何をするか知らねぇが今回は条件付きで付き合ってやる」
「なんだ?言ってみろ」
「帰ったら俺と勝負しやがれ!」
「お、おい!死にてえのか、お前は!?」
グレイはナツにやめるように言うが、ナツの真剣な眼差しを見て了承した。
「そうだな。…私はいささか自信がないが、受けてたとう」
「おっしゃあ!燃えてきたぁ!!」
「グレイはどうする?……そうか」
グレイにも決闘に誘ってみるが、激しく首を振り断った。
「ハルトはどうする?」
「俺はパスするわ」
「そうか、わかった」
ナツがやる気を爆発させながら声を高らかに上げる。
「よし! んじゃ、さっさっと仕事終わらせるぞ!!!」
こうしてハルトたちは勢い良く出発した。
○
「うぼぁ……」
さっきの勢いはどこにに行ったのか、ナツは列車の乗り物酔いでダウンしていた。
「たくっ! うっとしい… 乗り物くらいで情けねぇ、いっそのこと走れよ」
「グレイ、その言葉は俺にも突き刺さるから、やめてくれ」
ナツを見て悪態を付くグレイだが、その言葉に若干のダメージを受けてしまうハルト。
ハルトたちは列車で目的地を目指しており、ナツ、ハッピー、グレイ
エルザが同じ座席に座り、通路を挟んで、ハルト、マタムネ、ルーシィが座っている。
「まったく世話が焼けるな」
エルザが仕方がないといった顔をし、ナツの隣に移動した。
気持ち悪そうなナツの顔を慈愛の顔で見つめていたが…
ドスッ
「ぐふっ!」
『!!』
躊躇なくナツの腹に拳を叩き込み、沈めた。
「これで少し楽になるだろう」
「殴る必要があったのかしら?」
「メチャクチャでごじゃる」
「さて、どこまで話したか?」
「話続けるんだな…」
周りが唖然とするなかエルザは関係ないとばかりに話を続ける。
「確か鉄の森(アイゼンヴァルト)とかいう闇ギルドがどうしたとかの話だったな」
エルザが話した内容はエルザが仕事帰りに酒場でスイーツを食べている近くのテーブル席で数人の男達が声を荒げて暴れていたのだ。
話の内容が『ララバイ』、『封印』など物騒な言葉が飛び交っていたらしい。
「だが、それだけじゃ怪しいって限らないだろ? 仕事の依頼かもしれねぇしよ」
「あぁ、私もその時はなんとも思っていなかったんだ… エリゴールという名を思い出すまではな」
エリゴールは魔導士ギルド、鉄の森のエース。
二つ名は死神のエリゴール、暗殺系の依頼ばかりをこなしてついた名だ。
本来、暗殺依頼は評議会の意向で禁止されているが鉄の森は金を選んだことにより、6年前に魔導士ギルド連盟を追放され、現在は闇ギルド
にカテゴライズされている。
「ねぇ、闇ギルドって何なの?」
ルーシィがハルトにわからない単語が出てきたので質問した。
「まずギルドは地方ごとの連盟に所属していて、それを管理するのが評議会なんだ。だが、評議会が定めた決まりを破って殺しなどの依頼を受ける違法なことばかりするギルドもいるんだ。それが闇ギルドだ。今回の鉄の森も暗殺系の依頼ばかり受けているいたから闇ギルドになっちまったんだよ」
「それって、とっても危ない奴らじゃない!」
「だからこそ、そんな奴らを放っては置けん」
エルザの眼差しがより真剣になる。
「つまり俺たちが今回やることは…」
「鉄の森に乗り込みぞ」
グレイがエルザに聞くと、エルザは決心したように言った。
ハルトとグレイはそれを聞き好戦的な笑みを浮かべる。
「やってやろうじゃねぇか」
「面白くなってきやがったな」
しかし、そんな中、今すぐにでも頭を抱えたい人物がいた。
(来るんじゃなかったー!)
ルーシィだった。
いくら、恋ためとは言え命がいくらあっても足りない。
駅に着き、列車を降りるがルーシィは未だに後悔に苛まれていた。
そんな時ハッピーがルーシィの足を引っ張る。
「ねぇねぇ」
「ちょっと今は話しかけないで…」
「ナツ、列車に置いてきちゃったよ?」
それを聞いた全員が列車のほうを向くが、既に遠くに行っていた。
○
列車に取り残されたナツは再び乗り物酔いの苦しみを味っていた。
そんな中、ある男が話しかけてきた。
「いいなー正規ギルドかー」
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