FAIRYTAIL SEVEN KNIGHTS   作:マーベルチョコ

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だいぶ間が空いちゃいました……。
また読んでいただけると嬉しいです。


第51話 聖なる光

時間は少し戻り、約1時間前に評議院ではエーテリオンの投下の採決が決まった。

 

「反対2に賛成8……よって楽園の塔にエーテリオンを投下することに決まりました」

 

最初は誰もが反対だったが、ジークレインがジェラールの真の目的、黒魔道士ゼレフの復活を他の評議員の前で言うとヤジマとナミーシャを除く全員がゼレフ復活を危惧し、賛成にしたのだ。

 

「ヤジマさん、ナミーシャさん……アンタ等の心配はわかるがこれも魔法界の秩序のためだ。わかってくれ」

 

「……ズ(ジ)ーク、責任は取れるんだろうな?」

 

「勿論、発射の責任は全て俺が……」

 

「その責任のことではない!!これから失われる命の責任を取れるのかと聞いておるんだ!!!」

 

ヤジマは険しい表情でジークレインを睨みつけた。

ジークレインはなんともないと言った表情をして淡々と告げる。

 

「答えは時期に出ますよ」

 

 

そのころハルトたちは上にいるジェラールのところを目指したいた。

 

「ちっくしょー!まさかグレイが勝っちまうとは……もう一度あの野郎と戦いてえぜ!!」

 

「仕方ねえだろ。今はそんなことより、エルザを連れ戻さなきゃな」

 

「そうだ。ショウはジェラールに復讐しようと上のほうに行ったはずだ。エルザはそのまま上に行ったはずだ」

 

シモンがそう言うと胸を抑えてうずくまった。

 

「ぐぅっ………!!」

 

「おい、大丈夫か?」

 

「くそ……2人に頼みがある。俺の代わりにエルザを連れ戻して来てくれないか?」

 

「嫌だ」

 

「なっ……!?」

 

シモンの頼みを一蹴してしまうナツにシモンは驚く。

 

「仲間なんだろ!?心配じゃないのか!!」

 

「エルザは止めるって言ってたんだろ?ならジェラールってやつを止めたら戻ってくるだろ?」

 

ナツの言葉にシモンは納得してしまった。ナツは仲間だからこそエルザの言葉を信じたのだ。しかし実際はそうじゃない。

 

「いいや、違う。エルザはジェラールを倒さない。いや、倒すことができないんだ。アイツは子供の頃からジェラールを大切に思っていた!!誰よりも!!そんなアイツがジェラールを倒すことなんてできるはずがない!!」

 

シモンの心からの叫びにハルトとナツは黙ってしまう。

 

「エルザはきっとジェラールと一緒に……」

 

「そんなこと……!」

 

「そんなこと絶対にさせない」

 

シモンがエルザがしようとしていることを予想して言おうとするがナツがそれに怒ってシモンの胸ぐらを掴むが、その時ハルトのハッキリとした声が響く。

 

「エルザが間違ったことをしようとしているなら殴ってでも止める。アイツが辛いことを背負っているなら俺たちが支えてやる。そういうもんだろ?仲間ってのは。………行くぞナツ!」

 

「おう!!」

 

シモンにそう言ったハルトはナツを呼び上に進んでいった。

ハルトの言葉を聞いたシモンは安心したように笑った。

 

「いい仲間を持ったな。エルザ……」

 

 

対峙するエルザとジェラール。

エルザは睨むが、ジェラールはフードを被って表情が見えないが口は挑発するような笑みを浮かべている。

 

「ハハッ、懐かしいなエルザ。こうやって対峙するのは……お前がここを離れた時以来か」

 

「………」

 

エルザはただきっと黙って、ジェラールを睨む。

 

「お前はまたあの時のように何もできずに終わるんだよ」

 

「……!!ジェラールゥゥゥ!!!!」

 

ジェラールの挑発に激昂したエルザは大剣を換装し、引きずりながらも凄まじい速さでジェラールに迫る。

ジェラールは手のひらをエルザに向け、邪悪な魔力を放つ。

エルザはその魔力を大剣で切り裂き、残りの魔力は跳躍してかわす。

かわしたエルザは双剣を換装し、ジェラールに斬りかかる。

 

「流星(ミーティア)!!」

 

しかしジェラールは体に光を纏い、流星のような速さでエルザが攻撃をする前に攻撃を仕掛けてくる。

 

「がはっ!」

 

「どうした?こんなものか?」

 

もろに食らってしまったエルザは苦しそうな声をあげ、ジェラールは邪悪な笑みを浮かべ挑発する。

ジェラールは高速移動したままエルザに攻撃しては離れるとそれを繰り返し、エルザを翻弄した。

 

「さっきまでの威勢はどうした?俺を止めるんじゃなかったのか!」

 

ジェラールがエルザの死角から攻撃しようとした瞬間、エルザはジェラールの方を振り向き、過ぎ去る瞬間、斬撃を当てる。

 

「なっ!?」(まさかここまで強く……!)

 

「もう逃がさないぞ」

 

エルザは立て続けに斬撃を繰り返し、ジェラールを逃がさない。

一気に不利になったジェラールは流星で上空に跳躍し、逃げた。

しかし、エルザは逃がさないとジェラールのすぐ後ろにまで迫る。

 

「これで終わりだァァァァッ!!!」

 

エルザは刀でジェラールに重い斬撃を脇腹に当て、ジェラールは地面に落ちて行った。

 

「ぐあああぁぁぁぁぁっ!!!」

 

地面に落ちたジェラールにすぐさまエルザは馬乗りになり、その首に刀の刃を当てる。

 

「終わりだ……ジェラール」

 

そのときジェラールはどこか安心したような笑みを浮かべた。

 

時間は少し遡りERAでは着々とエーテリオン発射準備が整ってきた。

それを眺めるジークレインにウルティアが話しかけてくる。

 

「もうすぐですわね。ジークレイン様」

 

「ああ……ようやく願いが達成される」

 

(願い……?)

 

ジークレインとウルティアの会話を魔法で隠れながら聞いていたヤジマの耳に気になる言葉が入ってきた。

 

「8年間我慢し続けたんだ……ここで失敗するわけにはいかない」

 

(8年間我慢し続けた?ズーク一体何を考えとる?)

 

そのときのジークレインの口は邪悪な笑みに歪んでいた。

 

 

ジェラールに馬乗りになり、刃を当てエルザはジェラールを睨む。

 

「くっ」

 

「お前の本当の目的は何だ?本当はRシステムなど完成していないのだろ?」

 

「!!」

 

エルザの言葉にひどく驚くジェラールだが、すぐに皮肉気な笑みを浮かべる。

 

「私とて8年間なにもしていなかったわけではない。Rシステムについて調べた。確かに構造や原理は当時の設計図通りで間違っていないだろう。しかし、完成には肝心なものが1つ足りていない」

 

「言ったはずだ……お前が生贄だと……」

 

「それ以前の問題だ。足りていないのは魔力。この大掛かりな魔法を成功させるには27億イデアというとてつもない魔力が必要となる。その量は大陸中の全魔導士を集めてやっと足りるかどうかというところだ。人間個人にも、そしてこの塔にもそれほどの魔力を蓄積できるはずがない」

 

「…………」

 

ジェラールはエルザの話を黙って聞く。

 

「その上お前は評議院からの攻撃を知ってながらも逃げようともしなかった。お前は何を考えているんだ……?」

 

「……エーテリオンまで、あと3分だ……」

 

「ジェラール!!お前の理想はとっくに終わっている!!!このまま死ぬのがお前の望みか!!!」

 

「うっ……くっ……」

 

エルザはジェラールの腕を強く掴み、叫ぶ。

それはまるでジェラールの考えがわからず、戸惑っているようにも見えた。

 

「ならば共に逝くのみだ!!私はこの手を最後の一瞬まで離さないぞ!!!」

 

エルザが自分の決心を言った瞬間、ジェラールはどこか自傷気味に笑みを浮かべた。

 

 

「あ……ああ……それも悪くない……俺の体はゼレフの亡霊に取り憑かれた……何も言うことを聞かないゼレフを蘇らすための操り人形になった………」

 

「とり憑かれた?」

 

ジェラールの告白にエルザは戸惑う。

 

「俺は俺を救えなかった……仲間も誰も、俺を救える者はいなかった。楽園など…自由などどこにもなかったんだよ……すべては始まる前に終わっていたんだ……」

 

すると、楽園の塔全体が揺れ始め、少しずつ空から光が降ってくる。

いよいよエーテリオンが放たれようとしているのだ。

 

「Rシステムなど完成するハズがないとわかっていた。しかし…ゼレフの亡霊はオレをやめさせなかった。もう……止まれないんだよ。オレは壊れた機関車なんだ。エルザ…お前の勝ちだ…オレを殺してくれ。その為に来たんだろ?」

 

ジェラールはそうエルザにそう言うが、

 

「私が手を下すまでもない…この地鳴り、すでに衛星魔法陣サテライトスクエアが塔の上空に展開されている。終わりだ、お前も、私もな」

 

「エルザ……」

 

エルザはジェラールの首に当てていた刀をはずし、ジェラールを抱きしめる。

 

「私も…お前を救えなかった罪を償おう」

 

「俺は…救われたよ……」

 

そして聖なる光が降り注がれる。

しかしそのときのジェラールの顔は邪悪な笑みを浮かべていた。

 

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