FAIRYTAIL SEVEN KNIGHTS   作:マーベルチョコ

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今回は短めです。


第6話 立ち上がった者たち

ハルト達はランチアと共にデュラガを倒し、爆発寸前の工場から栽培されていたクロソ草を手に入れ、クロソ村へと続く道に進んでいた。

ルーシィ達にはランチアの事情を話してある。

 

「いやー今回は初仕事にしては結構ハードだったな」

 

「ふん!おい貴様ら! 今すぐ私を解放しろ!」

 

「そうだったけど、これで自信がついたわ!」

 

「ふん!今解放すれば許してやるぞ!!」

 

「ルーシィ殿には良い経験になったでごじゃるなー」

 

「ふん!おい聞いているのか!!?」

 

「そういえばランチア…さん?」

 

「ランチアで良い」

 

「そっか、じゃあランチアはこれから…「ふん!そうだ!貴様らに私の財産を…」うるせー!!」

 

「ぶぺっ!?」

 

今まで無視し続けてきたが、とうとう我慢の限界がきれ、ハルトはアソットを殴って黙らしてしまった。

アソットはハルトに殴られた反動で地面をバウンドして山を転がって行ってしまった。

 

「ひどいでごじゃるな」

 

「当然の報いよ」

 

「それでどうしたんだ?ハルト君?」

 

「デュラガに人質にされたアンタの家族や仲間はどうするのかなって思って」

 

「あぁそれなら安心してくれ。

デュラガは案外神経質な奴なんだ。

相手の弱みは必ず自分の手元に置いておくんだ。

だから、ほら、これを」

 

ランチアの手には黒い玉があった。

 

「これは相手を捕らえる呪具だ。

恐らくどこからか盗んで来たんだろうな。

あとは解術士(ディスペラー)にまかせればなんとかなるはずだ」

 

ランチアの顔はさっき戦ったときとは別人と思えるほど穏やかだった。

ハルトもそれを見て嬉しい気持ちになった。

 

 

ハルト達がクロソ村に着こうとしたとき、村の入り口では大勢の村人が集まっていた。

 

「おぉ!! 魔導士さん達が帰ってきたぞ!!」

 

村人の1人がハルト達に気づき、声を上げると全員、ハルト達に集まっていった。

ルーシィがカバンからクロソ草をとりだし、みんなにみんなに見えるように掲げる。

 

「じゃーん! クロソ草の採取完了しました!!」

 

それを見て村人たちは歓声を上げる。

ハルトとルーシィのところにシスカがやってくる。

 

「ハルトさん! ルーシィさん! 本当にありがとうございます!

これで、またエール作りができます!」

 

「礼を言うならルーシィに言ってくれ。

1人で危険なところからクロソ草を取ってきたんだ」

 

「そんなことないよ

ハルトが戦ってくれたおかげでできたんだし…」

 

「今回の仕事はルーシィの仕事だ。

もっと胸を張っていいんだぞ?」

 

それを聞いた村人はみんなルーシィにお礼を言っていった。

 

「えへへっ、そっか…」

 

それにルーシィは少し恥ずかしながらもとても嬉しそうににしていた。

すると、横から邪魔な笑い声が聞こえてきた。

 

「ふふふふふふんっ! クロソ草を取ってきたとしても無駄だ…

どの道この土地では栽培できないんだからなっ!

土には毒が染み込んでいる!

だから、お前たちは私を頼るしかないんだ!

ほれ! 何をしているお前たち!

早く私を解放しろ!!」

 

「お待ちくだされ!」

 

奥から村長のホックが現れた。

 

「もうアソット商会からの援助は必要ありません」

 

「ふん!? 何ぃ!!?」

 

「シスカがハルト殿から言われたのです…

諦めてる奴らが何をしてもダメだと、確かにワシらは諦めていたのかもしれません。

今まで生活の全てを頼ってきたものがなくなってしまったからでしょう。

あなたの援助にも甘えてしまった…

その結果村の者たちには辛い思いをさせてしまった…

全ては諦めてしまったワシらに責任がある。

だから、ここから復興していくのもワシらの責任です!

ワシらやるべきことなのです!!」

 

その顔には初めてあったときにはなかった覚悟が見えた。

アソットは少し狼狽えたが、それでもこちらが有利だと考え笑みを浮かべる。

 

「ふ、ふん! そうだとしても土地の汚染はどうするんだ!!?

畑が無ければ何も出来ないだろう!?」

 

「それには心配入りません」

 

「ふん!?」

 

「新しい畑をを耕したのです」

 

よく見ると村長、シスカや村人全員が土で汚れていた。

 

「ふん…くそぅ…」

 

ウオオォォォォォ!!!!

 

アソットはもうなす術がないのか、顔を俯かせて悔しそうに声を出した。

それと同時にクロソ村の人々は歓声を上げた。

人々は自分たちの手で立ち上がったのだ。

 

 

その後はとんとん拍子にことが進んでいった。

アソット商会はクロソ村以外にも不正を働いており、それを調査していた商業ギルドに見つかり、商会はつぶれ、逮捕された。

傭兵ギルド、鋼鉄の人形はギルドマスターであったデュラガの身柄が評議院に確保されたことに解散、そのことで一悶着があった。

それは評議院がランチアの身柄も確保しようとしたのだ。

確かにランチアは一時鋼鉄の人形に身を置いていたが、ランチアも被害者なので情状酌量の余地があるはずだとハルトは訴えたが、ランチアは自ら出頭したのだ。

何故なら、ランチアはクロソ村の事件以外にも犯罪を犯していた。

家族や仲間を救うためとは言え、犯罪に手を染めたのは悪いことだと言い、こんなことでは家族に合わせる顔がないと言ったのだ。

そのときランチアはハルトに伝言を頼んだ。

 

『もし解放された家族が俺の居場所を聞かれたらこう伝えてくれ…

仕事で遠くにいると、終わり次第すぐに家に帰るとな』

 

その顔は付き物が落ちたように晴れやかになっていた。

連行されるときハルトの方を向き、礼を言った。

 

『君に会えて良かった。

立ち向かう勇気を思い出させてくれたんだ。

ありがとう… また会おう…』

 

その後、クロソ村ではアソット商会から解放されたこととクロソ草の復活を祝って、宴が催された。

村人は全員、飲めや歌えのドンチャン騒ぎを起こした。

今までの苦しみからやっと解放されたのがよっぽど嬉しいのだ。

そんな光景をハルトたちは少し離れたところから見ていた。

ルーシィは嬉しそうだったが少し浮かない顔をしていた。

 

「どうしたんだルーシィ、嬉しくないのか?

全部終わったし、初依頼も無事達成できたんだ」

 

「うん…そうだけど…

ランチアさんがかわいそうで…」

 

「あぁ…そのことか

それなら心配いらないだろうさ。

評議院に知り合いがいるから便宜を図ってくれるように頼むよ。

それにランチアには家族や仲間がいるんだ。

その人たちも放って置かないだろうさ」

 

「そうだよね…」

 

「なにをしているでごじゃるー!

こっちで踊るでごじゃる!」

 

「ハルトさーん! ルーシィさーん!

踊りましょーう!!」

 

みんなと一緒に踊っていたマタムネがハルトたちに気づき声をかけると、ハルトは立ち上がりルーシィに手を差し出す。

 

「行くか!ルーシィ!!」

 

「うん!!」

 

ルーシィは手を取り一緒にみんながいるほうに走った。

その夜はずっと笑い声が絶えなかった。

 

 




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