FAIRYTAIL SEVEN KNIGHTS   作:マーベルチョコ

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第62話 コーサー

突然現れアルバスを襲ったコーサーと対峙するエルザは冷や汗をかいていた。

今まで多くの者と戦ってきたが今対峙しているコーサーからはその今までの経験とはまったく違う気配を感じていた。

 

(なんだ……?この…まるで人形を相手にしている感覚は……)

 

「戦闘開始」

 

そう言うや否やコーサーは凄まじい速さでエルザに向かって走りだし、向かってくる。

エルザも剣を換装し身構える。

コーサーが殴りかかり、エルザはそれをかわしカウンターで斬るがアルバス同様刃が欠けてしまった。

 

「ぐっ!こいつもか!!」

 

エルザは悪態をつくが、コーサーはそんなものは知らないとばかりにさらに攻撃をしてくる。

しかもだんだんとスピードが速くなりエルザが捌けなくなってきた。

 

「換装!」

 

エルザは一旦距離を取り、雷帝の鎧に換装し槍から電撃を放つ。

 

「ハアッ!!」

 

エルザが放った電撃はコーサーに直撃し、凄まじい閃光を放つがコーサーは平然とし、エルザに近づく。

 

「ッ!?……くっ!」

 

それに焦ったエルザはさらに強い電撃を放つがコーサーには全く効いた様子もなくとうとう槍を掴める距離になり、コーサーは槍を掴むとそのまま握りつぶしてしまった。

 

「これなら……!」

 

エルザは逃げもせず双剣と黒羽の鎧に換装し、斬るがそれも掴まれてしまうがエルザは即座に双剣を手放し、大剣で顔に重い一撃を与えた。

流石に効いたのかコーサーは顔をうつむかせ、固まった。

 

「やったか……?」

 

エルザがそう言った瞬間コーサーは顔を上げ、それを見たエルザは驚愕した。

サングラスが吹き飛ばされたためコーサーの目が露わになったがなんとその目は人間のものではなく、青い光った目であり、エルザがつけた斬撃の跡はアルバスのように血と肉が見えるようなものではなく、傷の部分が金属が抉れたようになっており、絶えずそこの部分が波打つように動いていた。

エルザは今まで見たこともないものを見て驚き、後ろに退がってしまう。

やがて傷の部分は粒子のようなものが波打ち、治ってしまった。

コーサーは再びエルザに目を向け、動こうとした瞬間、コーサーの背後からアルバスがコーサーを羽交い締めにした。

 

「今だ!!こいつに電撃を直接流し込め!!!」

 

しかしコーサーはエルザが動くよりも早くアルバスの顔を掴み、体から引き離し地面に叩きつけた。

 

「がっ……!!」

 

「アルバス!!」

 

エルザが叫び、再びコーサーに斬りかかろうとするがコーサーはエルザの剣をいとも簡単に掴み、腹に拳を放った。

 

「かはっ……!!」

 

たった一撃でエルザの動きを止め、さらにそこからラッシュで拳を放ってくる。

鎧は全て砕け、殴られたところからは骨が折れるが響く。

コーサーはエルザの首を掴み持ち上げ、胸の部分をみるとスキャンし、心臓の動きを見る。

そしてその心臓の動きに合わせ、心臓に目掛けて拳を放った。

 

「あっ………!」

 

心臓の動きと合わせて放たれた拳はエルザの心臓の鼓動を止めた。

コーサーはエルザの心臓が止まったことを確認し、気絶したアルバスを肩に担いで森の中に消えていった。

 

 

ナツとグレイは大きな電撃を見て、エルザがアルバスを見つけたと思い2人でエルザの方に向かっていた。

 

「たくっ……なんでナツと同じ考えなんだよ」

 

「アァッ!?それは俺のセリフだっつーの!!」

 

相変わらずのケンカ腰の2人だが、開けた場所に出た。

 

「ここらへんだよな?」

 

「エルザとあの機械野郎と強い電気の匂いがすんな」

 

「なんだよ電気の匂いって……」

 

「エルザの匂いはこっちからするぞ!」

 

ナツが向かう先にはエルザが倒れていた。

 

「エルザ!?」

 

「あのエルザが負けたのかよ……!?」

 

ナツとグレイがエルザが倒れていることに酷く驚くが、とりあえずエルザを抱き起こした。

 

「おい!エルザ!!しっかりしろ!!」

 

「なんか、やけにエルザの体冷たくないか?」

 

それに気づいたグレイは慌ててエルザの胸に耳を当てる。

 

「どうしたんだよ?」

 

「………る」

 

「あ?なんだって?」

 

「………止まってんだよ」

 

「何が止まって……!?」

 

ナツはグレイが涙を流していることに驚いた。

 

「エルザの心臓が止まってんだよ………」

 

一瞬、その場の空気が止まったかのように感じた。

 

「お、おい……何冗談言ってんだよ……そんなわけねえだろうが!!!」

 

「なら聞いてみろよ!!!」

 

ナツがグレイをどかし、耳を当てるが鼓動が聞こえてこない。

 

「息もしてねえ……」

 

「嘘だろ……」

 

ナツとグレイは呆然として座り込んでしまう。

すると周りの茂みからあの蜘蛛の化け物が現れた。

 

「テメーらか……」

 

ナツはゆっくり立ち上がり、一層低い声が放たれる。

 

「エルザを殺したのはテメえらかって聞いてんだ……」

 

化け物たちの砲門が一斉にナツたちに向けられる。

 

「答えろオォォォォォッ!!!!!!」

 

ナツから怒りの爆炎が放たれた。

 

 

その頃ハルトは無数に湧き出る化け物たちを相手にしていた。

 

「はあ……!キリがねえ!何体倒しても湧き出てきやがる!!」

 

ハルトはあれからずっと化け物を相手にしているが減る気配がない。

 

「アタシも手伝いたいけど魔力が……」

 

ルーシィの魔力はタウロスに続いて、レオを召喚して魔力がもう底を尽きかけていた。

 

「あわわわ……うじゃうじゃいて気持ち悪いでごじゃる」

 

「マタムネ虫苦手だもんね」

 

マタムネとハッピーがどうでもいい話をしているとカルバートの口がわずかに動いた。

 

「何か言ってるでごじゃる!」

 

「……ク……イーンを……倒……せ」

 

「クイーン?それを倒せば終わるのね!?ハルト!!クイーンを倒せばいいんだって!!」

 

「クイーン?んなもんどこにいんだよ」

 

ハルトは周りを見るがそれらしいものはいない。

 

「せっしゃたちが空から見てくるでごじゃる!」

 

マタムネとハッピーは飛び立ち、それに合わせて化け物たちは砲門をマタムネたちに合わせるがハルトがそれを止める。

 

「どこにいるでがじゃろう?」

 

「あ!あれ!」

 

ハッピーが指差した先には蜘蛛の腹部分が異様に大きい蜘蛛の化け物が2体いた。

 

「あれじゃない!?」

 

「ハルトー!あっちにそれらしいのがいたでごじゃる!」

 

「わかった!こっちだな……」

 

ハルトはマタムネが指差した方向を向き、魔力を貯める。

 

「覇竜の……咆哮ォ!!!!」

 

金色のブレスは蜘蛛の化け物を蹴散らしながらまっすぐ進み、奥に隠れていた2体のクイーンを破壊した。

 

「これで後はこいつらだけだな」

 

ハルトは両手に魔力を貯め、拳を作り構える。

 

「いくぞ!!」

 

 

ナツとグレイはエルザが死んでしまったことで理性が飛び、暴れ回っていた。

周りには多くの化け物たちの残骸が落ちていてその中心にナツとグレイは息を荒くして立っていた。

 

「ハア……ハア……」

 

「ハア……ハア……」

 

しかし無限に出てくる化け物たちにナツたちの体と魔力に限界が来ていた。

それでも2人は止まらなかった。

 

「火竜の咆哮ォッ!!!」

 

「アイスメイク!ハンマー!!」

 

ナツたちは攻撃するが、それを逃れた何体かがナツに向かって魔力弾を放ち、体力がなくなったナツにはそれをかわすことも防ぐこともできずに食らってしまう

 

「ぐはっ!!」

 

「ナツ!……アイスメイク!シールド!!」

 

打たれたナツは跪き、グレイがその間に入ってシールドを作り、続けて放たれる攻撃を防ぐ。

 

「ナツ!しっかりしろ!!」

 

「……わかってる!ぐっ……!?」

 

グレイが叱咤するが当たりどころが悪かったのか、体力の限界なのか立ち上がれない。

 

「ナツ!くそっ!!」

 

次第に攻撃は苛烈になって、とうとうグレイのシールドは破壊され、攻撃を魔力弾から爆弾ラクリマに変えて、グレイは爆発に巻き込まれてしまう。

 

「ぐああぁぁぁっ!!!」

 

「グレイ!!」

 

囲まれてしまったナツとグレイは魔力も体力もなくなってしまい、化け物たちを睨むが化け物たちは無慈悲に砲門をナツとグレイに向ける。

まさに絶対絶命のその時……

 

「こんな雑魚に何やってんのよ」

 

その言葉とともにナツたちを囲んでいた化け物たちは一斉に上から押しつぶされたかのようにペチャンコになって潰れてしまった。

突然のことに固まってしまうナツとグレイの耳にさっきの声が聞こえてくる。

 

「妖精の尻尾も案外たいしたことないわね」

 

ナツたちがその声がするほうを向くとナツたちの頭上に白髪の巻き髪の10代の少女が浮いていた。

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