FAIRYTAIL SEVEN KNIGHTS   作:マーベルチョコ

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第77話 バトルオブフェアリーテイル

ルーシィがナツと戦い、ハルトに自宅に運ばれ、そのまま朝まで寝て、起きると激しい後悔に襲われた。

 

「しまったーー!!!仕事ーーー!!!」

 

ナツを仕事に誘うつもりが1日を無駄に使ってしまったのだ。

 

「なんでナツと戦ったちゃったのよ〜!あたしのバカー!!」

 

家賃を払うための金が不足しているため仕事を急遽探しているのに時間だけが過ぎていく。

 

「まぁ、でも……ハルトにあんなこと言われたからいいかな……」

 

転じて顔がニヤけて怪しい笑いをしだすルーシィ。

側から見ると気持ち悪い。

 

「ルーシィ〜そのニヤケ顔やめたほうがいいよ?」

 

「ハルトが見ると幻滅しちゃうでごじゃる」

 

「わ、わかってるわよ!ハルトの前じゃこんな顔する訳……って!なんでアンタたちがいんのよ!!」

 

背後の声に自然に返すがすかさず突っ込むルーシィの後ろにはお菓子を食べて、床を汚しまくるハッピーとマタムネがいた。

 

「せっしゃたちはハルトに様子を見てくるように頼まれたでごじゃる」

 

「本当に?」

 

「……本当でごじゃる」

 

ルーシィはマタムネの頭を両手で掴んで持ち上げ、逆さにして足を持って上下に揺らすとどこからともなくブラやパンツが落ちてくる。

それは全てルーシィのものだ。

 

「る、ルーシィ殿?」

 

「取り敢えずトイレに流すわ」

 

「ぎゃあぁぁぁっ!!ごめんでごじゃる!!ルーシィどのぉ!!!」

 

 

「それで何しに来たのよ?」

 

「だからハルトに頼まれて様子を見に来たでごじゃる」

 

「嘘ね」

 

怒りながらルーシィは水で濡れたマタムネに説明を求めるが嘘だとわかってしまう。

 

「オイラはルーシィがお金に困ってるって言ってたからこれを見せに来たんだ」

 

そう言ってハッピーは風呂敷から一枚のビラを見せる。

 

「何これ?収穫祭のチラシ?これがどうしたの?」

 

「下のほうを見てよ」

 

そこにはミスフェアリーテイル コンテストの告知が書いてあった。

 

「ミスフェアリーテイルコンテスト?こんなのやるんだぁ……って優勝賞金が50万J!!?うそっ!!家賃7ヶ月分じゃない!!」

 

「もしよかったらこれなんてどうかなぁ?って思って」

 

今金がないルーシィには大金が舞い込んでくるまたとないチャンスだ。

 

「これならアタシでも!!」

 

「でもエルザ殿やミラ殿は勿論、女性陣はみんな出場するでごじゃる」

 

「うぐっ……!やっぱりそうよね……でもやってやるわ!!賞金はアタシの物よ!!」

 

ルーシィの目にメラメラと炎が灯る。

 

「あっ!ついでにミスコン前にハルトとデートもするでごじゃる!!」

 

「ええっ!!?」

 

収穫祭まであと数日……

 

 

収穫祭当日。

マグノリアには近隣の町からも観光客で溢れ、いつも以上の賑わいを見せていた。

 

「す、すごい人ね!」

 

「まぁマグノリアの収穫祭は有名だけど、一番大きいのは俺らのファンタジアだろうな」

 

ルーシィはマタムネの計らいでハルトとミスコンの前にデートすることができた。

ミスコンの緊張よりハルトとデートをすることの方が緊張していた。

 

(ど、どうしよう……!仕事ならいっぱい一緒にいるのにデートってなると緊張しちゃう!)

 

「? なぁルーシィ」

 

「ひゃい!」

 

「どうした?顔赤いぞ?」

 

「な、なんでもないわよ?」

 

挙動不審なルーシィハルトは微笑ましそうに見ると屋台のおっちゃんが声をかけて来た。

 

「おう!ハルト!かわいい彼女とデートか!!?」

 

「か、彼女!?」

 

「あれ?前もこんなのなかったか?」

 

前のデートでもこんなやり取りがあったような気がしたがハルトは頭の隅に追いやった。

 

「ちげぇよ。ルーシィは仲間だって」

 

「まぁまぁいいじゃねえか!ほらこれはいつも世話になってる礼だ。持って行きな!」

 

屋台の親父は食べ物を無料で渡してくれた。

 

「おっ!ラッキー。あんがとな」

 

「おう!ファンタジア楽しみにしてるからな!!」

 

ハルトは再び歩き出そうとしたがルーシィがいつものごとくフリーズして動かない。

はるとは仕方がないな、と思い、ルーシィの手を握る。

 

「あっ」

 

「行くぞ」

 

ハルトはルーシィの手を引き、進み出す。

ルーシィはハルトに手を握られ、胸がドキドキしているがそれと同時に心はとても暖かくなった。

 

(ハルトの手って、大きいんだなぁ……それにとっても暖かい)

 

ルーシィはハルトの手の温もりを忘れないように少し強く握る。

 

「ん?どうした?」

 

「ううん!なんでもない!あっちの屋台に行ってみましょ♪」

 

「おう」

 

ハルトとルーシィは手を繋いだままお祭りデートを楽しんだ。

その途中、今まで女性の影が見えなかったハルトがルーシィと一緒にいるからか、よく町の人にからかわれて、その度にルーシィは顔を赤くしていた。

 

「ふぅ〜結構見て回ったわね。やっぱりいつも以上に賑わっていて楽しい!」

 

「だな。たぶん今年は例年以上だぞ」

 

「へぇ、そうなんだ。……それにしていっぱいもらっちゃったわね」

 

ルーシィは苦笑いして、ハルトの横にある大荷物を見る。

街の人たちがハルトに声をかけてくれるたびに何かを渡してくれるのだ。

 

「ハルトって人気者なんだね」

 

「人気者っていうか、ナツたちの後始末とか喧嘩を治める時に街を駆け回るからな。そん時に仲良くなったんだよ。言っちまえば面倒ごとを片してくれる便利屋みたいなもんだよ」

 

ハルトはこう言うがルーシィはハルトが面倒良い性格だから街の人たちも頼りにしていると素直にそう思えた。

 

「そっか、でもアタシはハルトのそういうところカッコいいと思うな」

 

ルーシィは顔を少し傾けて、微笑んでそう言い、ハルトはその仕草に少しドキッとした。

 

「お、おう。そうか……」

 

ハルトは少し恥ずかしなってそっぽを向いて、照れ隠しをする。

それを見たルーシィは少し可笑しそうに笑うとふと視界に時計が目に入った。

 

「ふふっ……あ、時間」

 

「ん?あぁ、ミスコンの時間か」

 

「え!?なんで知ってるの!!?」

 

ルーシィはハルトにミスコンに出ることを黙っていた。

なぜならハルトに見られるのが恥ずかしいからと、変な乙女心だ。

 

「マタムネが教えてくれた」

 

(あんのエロネコ〜〜!!!)

 

ルーシィは心の中でマタムネにキツイお仕置きをすることを決心した。

 

「それじゃ、そろそろ行こうか」

 

「うん、そうだね」

 

2人はギルドに戻るとそこには大勢の人だかりができていた。

ほぼ男ばかりだが。

 

「じゃっ、頑張ってこいよ」

 

「う、うん……できればあんまり見て欲しくないけど……」

 

「なんか言ったか?」

 

「ううん!じゃあ行ってくるね!」

 

ルーシィと別れたハルトはギルドに入り、どこか空いているところはないか探すと、グレイ、ナツ、エルフマン、ハッピー、マタムネが固まって座っているテーブルを見つけた。

 

「よお」

 

「おう、ハルト。ルーシィとのデートはどうだったんだよ?」

 

ハルトが話しかけるとグレイがいち早く気づき、デートのことを聞いてきた。

 

「別に、楽しかったよ」

 

「なんだよ。進展は無しか」

 

「進展ってな……」

 

「にしても、今年もいっぱい貰ったな」

 

「ハルトは街の人たちから慕われてるからな。漢だ!」

 

「なぁ、ハルト!食べていいか?」

 

ナツはハルトに確認を取る前に口に入れるがいつものことなのでハルトは気にしない。

 

「もう食ってんじゃねぇか……なぁ、マタムネ」

 

「なんでごじゃる?」

 

ハッピーと一緒に魚を食べていたマタムネにハルトは話しかけると少し照れくさそうにした。

 

「あー……その…ありがとうな、ルーシィとのこと」

 

一瞬キョトンとしたがマタムネは笑顔になる。

 

「喜んでくれてよかったでごじゃる!!」

 

すると、明かりが消え舞台の上だけがスポットライトで照らされ

 

『マグノリアの町民の皆さん!!および近隣の町の皆さん!!お待たせいたしました!!我がフェアリーテイル の妖精たちによる美の競演!ミスフェアリーテイル コンテスト開演でーーーす!!!』

 

 

舞台裏ではフェアリーテイル の女性陣が多くスタンバイしており、その中にはルーシィもいた。

そしてルーシィは舞台袖から会場の様子を伺っていた。

 

「うわぁ、すごい人ね」

 

「皆盛り上がりたいのだろう」

 

「そうね。それに今年はいつも以上に盛り上がっているみたいだし」

 

エルザとミラもミスコンに参加する気満々でルーシィと一緒に伺っていたが、ルーシィは不思議そうにミラを見ていた。

 

「どうしたのルーシィ?」

 

「いや、なんでミラさんがミスコンに参加するのかなって思って……だってカミナさんと付き合ってるし」

 

カミナのことが病的に大好きなミラがこの大会に出るとは思ってなかったルーシィがそう言うと、ミラは少し困ったように笑いながら答えた。

 

「そうね。確かに私はカミナが大好きだけどこういう催しも大好きなのよ。……それに私がモテモテになって少しカミナを困らせてやろうって思ってね♪」

 

ルーシィはミラの頭に悪魔の角が見えたような気がした。

 

(優勝候補って言われてるけど、ミラさんってカミナさんと付き合ってるし、人気だって落ちているはず!!)

 

「そろそろ始まるぞ」

 

エルザがそう言ってステージの方に目を向けるといよいよミスフェアリーテイル コンテストが始まろうとしていた。

 

 

司会のマックスの紹介で始まるコンテスト。

まず出てきたのは、

 

『エントリーNo.1!異次元の胃袋を持つエキゾチックビューティ!

カナ・アルベローナ!!』

 

マックスの紹介で現れるカナはポーズをとって魅せる。

 

『さあ!魔法を使ったアピールタイムだ!!』

 

カナはカードを両手に持ち、ばら撒くとカードは増殖し、カナを包んだ。

 

『おおっと!カードがカナを包んで……水着に着替えたぁ!!』

 

カードがなくなると、そこにはセクシーなビキニの水着を着たカナが

現れた。

いつも水着のような格好をしているカナが水着に着替えてもあまり違和感がないが、セクシーな格好で会場がより盛り上がる。

 

「酒代は頂くわ!」

 

「水着…!?ずるい!」

 

「なるほど、その手があったか」

 

「やるわねカナ」

 

カナの審査が終わり、次の紹介に入る。

 

『エントリーNo.2!新加入ながらその実力はS級!雨もしたたるいい女!!ジュビア・ロクサー!!!』

 

「なにぃ!?」

 

「アイツ、出るんだな。このコンテスト」

 

まさかの名前を呼ばれ、驚くグレイ。

現れたジュビアは多くの男に見られてるにも関わらず、グレイを見つめる。

 

(見ててくださいグレイ様!!ジュビアはやります!!)

 

ジュビアは魔法で水を操作して水の演技を見せる。

そしてジュビア自身も水となって一体化し、その水がが弾けると水着となってその抜群のプロポーションを見せつけた。

 

(どうですかグレイ様!!)

 

「おいグレイ、ジュビアのやつお前のこと見てないか?」

 

「知らねーよ!!」

 

グレイは照れくさくなりそっぽを向いて、ジュビアはショックを受けた。

 

「また水着!?」

 

「ジュビアもやるではないか」

 

「負けてられないわね」

 

『それではどんどん行きましょう!!エントリーNo.3!!小さな妖精!!キューティ&インテリジェンス!!レビィ・マクガーデン!!』

 

「「レビィーーー!!!」」

 

ルーシィの親友であるレビィが現れ、シャドウギアの2人から一際大きな声援が送られる。

レビィは様々なマジックスクリプトでステージを華やかにする。

 

『エントリーNo.4!!西部からセクシースナイパー!!ビスカ・ムーラン!!』

 

「か、かわいい!!」

 

アルザックの想い人であるビスカはエルザとよく似た魔法『銃士(ガンナー)』で銃を換装し、その腕前を見せる。

 

『エントリーNo.5!!ギルドが誇る看板娘!!!彼氏のことになると少し病みが入るがそれがまたかわいい!!!大陸中が酔いしれた!!!ミラジェーン!!!』

 

「待ってました!!」

 

「ミラちゃーん!!」

 

「優勝候補ぉーー!!」

 

「本で見るより可愛いなぁ」

 

「ミラちゃんの彼氏とかマジ羨ましい……」

 

ミラが現れると今までの誰よりも歓声があがる。

カミナと恋仲のため、その人気は落ちていると思っていたがもともとのミラの人気が強すぎてそんなものは関係がなかった。

 

「あぁ……50万が遠のく……」

 

「どうしたのだルーシィ?」

 

ルーシィは1人舞台袖で落ち込む。

 

『さあアピールタイム!!』

 

「私…変身魔法が得意なんで変身しまーす!」

 

さっそく魔法をかけるとその姿は……

 

「顔だけハッピー!!あい!!」

 

「「「「「えーーーーーー!!!?」」」」」

 

まさかのお色気ではなく顔だけハッピーにするという、まさかの奇行に走った。

観客からは戸惑いの声が一斉に上がる。

 

「はははっ!やるなミラ!!」

 

「カミナ殿に見せてやりたいでごじゃる!」

 

「オイラだ!!」

 

「似てるな!」

 

「いいのか?あれ?」

 

「姉ちゃん……」

 

ハルトたち一部の人にはおおウケだが、周りはガッカリしていた。

 

(よしっ!優勝候補が自滅した!!)

 

ルーシィは声には出さずにガッツポーズをとる。

 

「顔だけガジル君!!」

 

「やめろー!!」

 

しばらくよくわからない空気が流れたがマックスの司会で持ち直す。

 

『えーっと……少し変なことが起こりましたがどんどん行きましょう!!エントリーNo.6!!最強の名の下に剛と美を兼ね備えた魔導士。妖精女王!!エルザ・スカーレット!!』

 

「私の出番だな。行ってくる」

 

エルザがゆっくりと現れるとミラにも劣らない歓声が上がる。

どちらかというと女性の方が多いような気がする。

 

「キターーー!!!」

 

「エルザーーっ!!」

 

「カッコいいーー!!」

 

「私のとっておきの換装を見せてやろう!とーーーーっ!!」

 

エルザが換装しながら高く飛び上がり、着地するとその姿は……

 

「フフ……決まった」

 

普段の印象とはかけ離れた可愛いゴスロリを着たエルザが立っていた。

それを見た観客は普段とのギャップにやられ、今日一番の歓声が上がる。

 

「なんだかエルザ変わったよね」

 

「そうか?」

 

「いろいろと吹っ切れたんだろ」

 

それを見ていたハルトたちもそんなことを言いながらエルザを楽しそうに見ていた。

一方のルーシィは……

 

「そんな!ここでエルザがダークホース!!?」

 

またもショックを受けていた。

エルザがステージからいなくなり、次が呼ばれる。

 

『エントリーNo.7!!我らがスーパールーキー!!その輝きは星霊の導きか……!?ルーシィ・ハー……』

 

「あ〜〜〜.!!ラストネームは言っちゃダメェ!!!」

 

マックスの司会の途中でルーシィは慌てるように出てきた。

 

「なんだ?」

 

「可愛いなあの子」

 

「ハルト!ルーシィ殿でごじゃる!」

 

「わかってるよ」

 

ルーシィは家のことが知られると賞金が貰えなくなると思い、慌てて出てきたのだ。

 

「あはは……えーとっ、アタシ星霊魔導士なので星霊とチアダンスをします!」

 

ルーシィの服装はチアダンスをするときの格好で可愛さが引き立っていた。

傍にいたプルーはルーシィと同じポンポンを持っていた。

 

「それじゃあ、踊り「エントリーNo.8」」

 

いざ踊りだそうとした瞬間、傍から現れた人物によってそれは遮られてしまう。

 

「ちょっ……ちょっと!アタシまだアピールが……!」

 

ルーシィの言葉を無視してその人物は続ける。

 

「妖精とは私のこと。美とは私のこと。そう……全ては私のこと……優勝はこの私、エバーグリーンで決定〜!ハ〜イ!こんなくだらないコンテストは終了で〜す」

 

エバーグリーンと名乗る女性はそう言うと会場に戸惑いが起こる。

 

「エバーグリーン!?」

 

「戻ってきてたのか!!」

 

グレイ、エルフマンが驚いたように声を上げる。

 

「てか、アタシの50万はどうなんのよ!?ちょっと!アタシの生活費がかかってるんだから邪魔しないでよ!!」

 

生活費がかかってるルーシィはエバーグリーンに食ってかかる。

 

「なにこのガキ?」

 

エバーグリーンは鬱陶しそうにしながらルーシィを睨み、かけているメガネを少しずらしてルーシィの目を見る。

 

「ルーシィ!!そいつの目を見るな!!!」

 

「え……」

 

ハルトがそう叫ぶがその瞬間、ルーシィは石になってしまった。

 

「な…なんだアレ!?」

 

「アピールか?」

 

観客はそれを見て動揺し、慌ててマックスはマイクを持つ。

 

『マズイ!!町民の皆さん!!早く退避して!!!』

 

マックスの緊張の走った声にこれはマズイと思ったのか、町民は慌ててギルドから出ていき残ったのはフェアリーテイルの魔導士だけだった。

 

「何をするエバーグリーン!!祭りを台無しにする気か!!?」

 

マカロフが憤った様子でエバーグリーンに怒鳴る。

 

「祭りには催しが付き物でしょ?」

 

エバーグリーンはそれに焦った様子もなく淡々と答え、背後にあったカーテンを燃やす。

そこにはミスコンに出場した面々がルーシィと同じように石化した状態で並べられていた。

 

「なっ!?」

 

「出場者全員を石化したのか!!」

 

「「レビィ!!」」

 

「姉ちゃん!!」

 

「エルザまで!!」

 

それを見てフェアリーテイル のメンバーは驚愕してしまう。

 

「バカタレが!!!今すぐ元に戻さんか!!!」

 

マカロフがそう怒鳴った瞬間、ステージの中央に落雷が起こり、そこにある男が現れた。

 

「よう……フェアリーテイル のヤロウども……祭りはこれからだぜ?」

 

フェアリーテイル 最強の男候補のラクサスが好戦的な笑みを浮かべて現れた。

さらにその後ろに立っていたのは……

 

「フリードにビッグスロー!!?」

 

「雷人衆!?ラクサス親衛隊か!!」

 

「雷人衆が揃い踏みかよ!!」

 

緑髪の男フリード、仮面を被った男ビッグスロー、そしてエバーグリーンがラクサスを慕い集まった強者のチーム、雷人衆が揃った。

 

「遊ぼうぜジジイ」

 

「バカな事はよさんか!!ファンタジアの準備だって残っとるんじゃ。今すぐ皆を元に戻せ!」

 

マカロフがそう言うがラクサスは無視して口を開く。

 

「ファンタジアは夜だよな?それまでに何人残るかなぁ?」

 

「っ!!よせぇっ!!!」

 

そう言うとルーシィの頭上で雷が集まる。

マカロフはルーシィに落とそうしているとわかり、慌てて止める。

雷がルーシィに落ちようとした瞬間、ハルトが雷が落ちるところまで飛び込み、その雷を剛拳で殴りかき消した。

 

「は、ハルト……」

 

「よおハルト!元気そうじゃねえか?」

 

「ラクサス……」

 

ラクサスはおどけたように挨拶をするがハルトはラクサスを睨む。

 

「相変わらず化け物じみた身体能力だな。あそこからここまで一飛びしてその速さか」

 

「今すぐルーシィたちの石化を解け」

 

いつもより低いハルトの声に全員がハルトがキレていることがわかった。

メンバー全員に緊張が走り、それは雷人衆も同じでいつでも攻撃できるように構える。

唯一ラクサスだけがいつものように自然体でいるのが不思議でならなかった。

 

「なんだよ。せっかく久し振りに世間話をしようと思ったのによ」

 

「いいからさっさとルーシィを解放しろ」

 

ラクサスが不貞腐れたように話し、ハルトはそれに少しイラつくがルーシィが人質のため下手に動けない。

するとラクサスは石化したルーシィの肩に腕をかける。

 

「そんなにこの女が大事か?」

 

ラクサスは腕をかけてもたれかかるようにし、ルーシィにかけた腕から少し雷が出た瞬間、ハルトの我慢が切れて、ラクサスに殴りかかる。

 

「ハルト!」

 

「ダメでごじゃる!!本気でやると周りのみんなが……!!」

 

マタムネの抑止を無視してハルトは腕に魔力を込めて、殴りかかる。

ハルトはラクサスがルーシィに触れたことが我慢できなかったのだ。

ラクサスは殴りかかってくるハルトをニヤついた表情で見ながら、空いている右腕に雷を纏わせ、ハルトが振りかぶった瞬間、ラクサスも振りかぶった。

 

ゴオオォォォォンッ!!!!!

 

両者の拳がぶつかり合い、凄まじい衝撃波がギルド中に駆け巡る。

 

「うわあぁぁぁっ!!」

 

「ぐうぅぅぅっ!!?」

 

「ハルトーー!!」

 

ぶつかり合う2人の魔力と拳は拮抗しているように見えたが、徐々にハルトが押されている。

 

「っ!?」

 

「オオオォォォォォォォッ!!!!」

 

動揺するハルトにラクサスは雄叫びを上げ、力を込めると一層雷は激しくなり、しまいにはハルトが押し負け、吹き飛ばされてしまった。

ハルトは吹き飛ばされて、着地したが勢いが止まらずギルドの床を傷つけながら止まった。

 

「…………」

 

「……そんな」

 

「ハルトがパワー負けしたのか……?」

 

ギルドのメンバーは信じられないと言った表情をしてしまい、ハルトも驚いて動けない。

 

「ハルトォ……お前やっぱり腑抜けたな。昔のお前ならパワー負けなんかしなかったぜ。5年前のあの日からお前は変わっちまったな」

 

ラクサスは煙を上げる右腕をコートにしまい、全員に聞こえるように言う。

 

 

「この女どもは人質だ。ルールを破れば1人ずつ砕いていくぞ。ただの余興だ」

 

「余興にしては過ぎるぞ、ラクサス……!!」

 

「もちろん俺は本気だ。ここらで誰がフェアリーテイル 最強か決めようじゃねえか?」

 

「つう遊びだよ」

 

「ルールは簡単。最後に残った者が勝者だ」

 

 

ラクサスの言葉にビッグスローとフリードが言葉を続け、ラクサスがニィッと笑みを浮かべる。

 

「バトルオブフェアリーテイルの開幕だ!」

 

そう高らかに宣言すると、激しい音と共にテーブルが打ち上げられ、ナツが面白そうに笑っている。

 

「いいんじゃねえか?わかりやすくて俺は好きだぜ」

 

「ナツ!!」

 

今まで傍観していたナツが待ってました言わんばかりに闘気を滾らせる。

 

「ナツ……俺はお前のそういうノリのいいところは嫌いじゃねえ」

 

「ナツ!よせ!奴の口車に乗るな!!」

 

「祭りだろ?じっちゃん。行くぞ!!」

 

「待ってナツ!ラクサスはハルトのパワーより強いだよ!?ギルドで一番パワーが強いハルトに勝ったんだ!!」

 

ハッピーの言葉を無視してナツは拳に炎を灯し、ラクサスに殴りかかる。

 

「だが、芸がねぇところは好きじゃねぇ」

 

「オラァーーーー!!!」

 

「落ち着けよナツ」

 

「ぴぎゃああああっ!!!」

 

ラクサスはナツの炎の拳を容易に掴み、電気を流し、ナツは気絶した。

 

「この子達を元に戻して欲しければ私たちを倒してごらんなさい」

 

「俺たちは4人!そっちは100人近くいる。うっわぁ!こっちの方が不利だぜ!ぎゃはははっ!!」

 

「制限時間は3時間ね。それまでに私たちを倒せなかったら、この子たち……砂になっちゃうから」

 

「なに!?」

 

「テメェら……」

 

エバーグリーンの衝撃の言葉にエルフマンとグレイは唸り、メンバー全員が4人を睨む。

 

「ラクサス……」

 

「フィールドはこの街全体だ。俺たちを見つけたらバトル開始だ」

 

「ふざけおってぇ!!!」

 

とうとう我慢の限界がきてしまい、巨大化するマカロフ。

 

「そんなに慌てんなって……」

 

「フンッ!!」

 

マカロフが拳をラクサス目掛けて振り下ろす。

ラクサスはまた右腕に雷を纏わせ、振り下ろされた巨大な拳を迎え撃つ。

 

「ウオオオォォォッ!!!」

 

「うぐぅっ!!?」

 

(こ、この力は……!!!)

 

ぶつかった瞬間、マカロフの顔は痛みで歪み、すぐさま拳を上げた。

その光景に周りは驚く。

 

「マスターも押し負けたのか……?」

 

「マジかよ……」

 

「ラクサスどんだけ強くなってんだよ……」

 

ラクサスは確かに強いが、それでもトップ3に入るハルトとマスターであるマカロフには敵わないと考えていたがラクサスはその2人にパワーで勝ったのだ。

 

「バトルオブフェアリーテイル !!開幕だ!!!」

 

ラクサスからまばゆい光が放たれ4人は消えてしまった。

激闘の始まりだ。

 

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