FAIRYTAIL SEVEN KNIGHTS 作:マーベルチョコ
ナツとガジルの連携攻撃がラクサスに拳の連打を浴びせるが、ラクサスはそれを防御もせずに体で受け止める。
「ハハハハハハッ!!!こんなもんかァ!!!!」
「くそっ!!」
「なんで効かねんだ!!!」
ラクサスから雷が発せられ2人はいったん離れ、ナツは炎を拳に灯して、ガジルは腕を鉄に変えて再び、殴りかかるとラクサスはそれを腕で受け止め、雷を掴んだところから流す。
「ぐっ!!」
「あぁっ!!」
ラクサスは2人を投げ、ブレスを放とうとする。
「雷竜の……っ!?ごほっ!!ごほっ!!」
しかし、突然咳き込み失敗した。
「!! ブレスだ!!!」
「火竜の……」
投げられた体勢でガジルはラクサスのすきを見逃さず、ナツに指示を出し、ナツの背中に腕をつける。
「咆哮!!!」
「鉄竜棍!!!」
ナツの咆哮で勢いが増したガジルの鉄竜棍は凄まじい勢いでラクサスに当たる。
「ぐうっ!!」
「鉄竜剣!!!!」
がしはすかさず足を剣に変えてラクサスに払うがラクサスはそれを雷を帯びた腕で受け止めた。
「なっ!?」
「調子に乗ってんじゃねぇぞ!!!ボルトショット!!!」
「ぐぉわぁあっ!!!」
ラクサスは空いている手から雷球を打ち出しガジルに当てるが、その横からナツが迫っていた。
「おおおおおおっ!!!!」
「ふん!!!」
ラクサスが雷を横薙ぎに放つがナツはそれを滑り込んでかわし、ラクサスの懐に入る。
「火竜の……」
「しまっ……!!」
「鉄拳!!!!」
「ごはァっ!!!!」
ラクサスの腹に突き刺さった拳で、ラクサスは血を吐き吹き飛ばされる。
そこに倒れていたガジルが待ち構えていた。
「鉄竜槍……鬼薪!!!!!」
鉄の槍が連続で放たれ、ラクサスを襲う。
倒れたラクサスをちょうど挟み込むように立つ2人は目を合わせ、頬を膨らませる。
「火竜の……!!」
「鉄竜の……!!」
「「咆哮!!!!!」」
両方向から放たれたブレスはラクサスにあたり、大爆発を起こした。
2人が巻き上がる煙を見ているとその中から砂利を踏む音が聞こえる。
「「!!」」
「2人合わせてこの程度か?滅竜魔導士が聞いて呆れる」
ラクサスは少し体をフラつかせながらもまだその目には闘争心が溢れている。
その状態にガジルとナツは化け物じみた体力に震える。
「バカな!!!いくらコイツが俺たちと同じ滅竜魔導士だからって……デタラメなタフさだ!!ありえねえ!!!」
「そいつは簡単なことだ……俺とお前たちじゃ格が違うんだよォッ!!」
ラクサスは体から雷を迸らせ、ナツのほうに走って迫る。
「っ!!火竜の鉄拳!!!」
ナツは迎撃しようと拳を振るうがラクサスはそれを体を雷に変えて避けて、ナツの背後に回る。
「雷竜の放電!!!」
「ぐあぁっ!!!」
「サラマンダー!!」
ラクサスの雷がナツに放たれ、ガジルの近くまで吹き飛ばされる。
「雷竜のォ……」
ラクサスが息を大きく吸い込むの見たガジルは焦る。
「サラマンダー!!もう一度ブレスを打つぞ!!!」
「おう!!」
「鉄竜の……」 「火竜の……」
「「「咆哮!!!!!」」」
三人同時に打ち出されたブレスはラクサスのブレスに対してナツとガジルのブレスがぶつかり合うが、ラクサスのブレスが簡単に2人のブレスを押し返す。
「ぐああああああっ!!!!!」
「ああああああっ!!!!」
2人はラクサスのブレスに飲み込まれ、悲鳴を上げる。
「あ……うあ……」
「くうう……」
2人の体に僅かに雷がまとわりつき倒れている。
ダメージはガジルのほうが深刻そうで属性の弱みが出てしまった。
「まだ、生きてんのかよ。いい加減くたばれよ」
「うう……」
「体が麻痺して……」
雷の特性による麻痺で動けない2人にラクサスは近づく。
「お前らもハルトもカミナもエルザもジジイも、ギルドの奴らもマグノリアの住人も………全て消え去れぇェッ!!!!!」
ラクサスの魔力が爆発し、ラクサスの周りの地面がその膨大な魔力でめくり上がる。
「な…なんだ……このバカげた魔力は……」
「この感じ……じっちゃんの……!!」
ラクサスは怒りに身を任せ、とんでもない暴挙に出てしまう。
術者が敵と認識したもの全てが標的となるマスターマカロフの超絶審判魔法『妖精の法律(フェアリーロウ)』を放とうとする。
「妖精の法律……!マスタージョゼを一撃で倒したあの……!!反則だろ!!!“敵と認識した者全て”が攻撃対象なんてよォ……!!!」
「よせ……!!ラクサス!!」
ナツが這いずりながらも止めようとするがまだ麻痺で動かない。
「うおおおおおおおおお!!!!!」
空気を揺らしながら、ラクサスの手に無慈悲な光が集まっていく。
今まさに放たれようとした瞬間、そこにレビィが現れた。
「やめてーーっラクサス!!!!」
「レビィ!!!」
「バカが……何しに来た………」
「マスターが……あんたのおじいちゃんが……危篤なの!!!!」
涙ながら訴えるレビィの言葉にラクサスの手が止まった。
「だからお願いっ!!!もうやめてっ!!!ますに会ってあげてぇっ!!!」
「き……危篤?じっちゃんが……死ぬ?」
実の家族が死ぬと言われ、ラクサスも止まると思ったが、最早ラクサスそれでは止まらなくなっており、残酷な笑みを浮かべる。
「丁度いいんじゃねえか。これでこのオレがマスターになれる可能性が再び浮上したわけだ」
そのむじひな言葉にレビィは涙を流し、ナツとガジルは怒りを露わにする。
「ふははははっ!!!!消えろ妖精の尻尾!!!!!オレが一から築き上げる!!!!誰にも負けない!!!!皆が恐れ戦く最強のギルドをなァァ!!!!!」
「お前は…なんでそんなに………」
「妖精の法律!!!!!発動!!!!!」
その瞬間、審判を下す光がマグノリアを包んだ。
辺りが煙で包まれるなか、ラクサスは妖精の法律を使い、息が上がっている。
「オレは……ジジイを超えた!!」
しかし煙の中から咳き込む声が聞こえ、そこに目を向けると誰一人としてやられていない。
「そ……そんな馬鹿な……!!!何故だ!!?なぜ誰もやられていねえ!!!!」
ラクサスがありえない状況に震えているなか、神鳴殿の生体リンク魔法でボロボロになったハルトが現れた。
「ギルドのメンバーも街の人も全員無事だ」
「ハルト!!!?」
「誰一人としてやられてなんかいねえよ」
「そんなハズはねえっ!!!!妖精の法律は完璧だった!!!!」
「それがお前の“心”だ、ラクサス。お前がマスターから受け継いでいるものは力や魔力だけじゃない。………仲間を思う、その心」
ハルトにそう言われ、ラクサスは驚いた顔をする。
「妖精の法律は術者が敵と認識した者にしか効果がない。言ってる意味わかるよなラクサス」
「心の内側を魔法に見抜かれた……」
ハルトの言葉にレビィが続けて言う。
魔法とは心から発せられるもの。
魔法がラクサスの本心を見抜いて、この街にいる全員を敵と認識しなかったのだ。
「魔法に嘘をつかないなラクサス。これがお前の“本音”だ」
図星を言われたラクサスは震え、それを否定するかのように大声を上げる。
「違う!!!オレの邪魔する奴は全て敵だ!!!敵なんだ!!!」
「もうやめろラクサス。じーさんのとこに行ってやれ」
「ジジイなんかどうなってもいいんだよ!!!!オレはオレだっ!!!ジジイの孫じゃねえ!!!!ラクサスだ!!!!ラクサスだぁああああーーっ!!!!!」
天に吠えるラクサスはどこか迷っているように見え、その叫びは本音だった。
「それがお前の本音か…ならオレが……」
「待ってよハルト……」
ハルトが再びラクサスと戦おうとするが、ナツが止めた。
「ここはオレに任せてくれんだろ?ならオレにやらせてくれ」
ナツはフラつきながらも立ち上がり、拳を握ってラクサスを睨む。
「そうだな……任せたぜ」
「おう!!!」
ナツはラクサスにゆっくりと近づきながら、ラクサスに話す。
「ラクサス、思い上がるなよ。じっちゃんの孫がそんなに偉ぇのかそんなに違うのか……血の繋がりごときで吼えてんじゃねえ!!!!ギルドこそがオレたちの家族だろうが!!!!」
ナツの言葉にラクサスは怒りを見せる。
「てめえに何がわかる……」
「何でもわかってなきゃ仲間じゃねえのか……知らねえから互いに手を伸ばすんだろォ!!!!ラクサス!!!!」
「黙れぇぇぇぇっ!!!!ナツゥゥアアアッ!!!!」
ナツとラクサスの拳が交差して互いの顔を殴る。
しかしやはり力が強いラクサスが打ち勝つ。
ナツは殴られ飛ばされてもすぐに立ち上がり向かっていく。
「だらぁっ!!!!」
「この……死に損ないがあっ!!!」
「ナツ!!」
ラクサスが腕を振りかぶり殴ろうとした瞬間、ハルトの呼ぶ声を聞き、ナツは修行の時にハルトに言われたことを思い出した。
『一旦落ち着いて周りを見てみろ』
「オラァ!!!」
「っぶねぇ!!」
ナツ寸でのところで体を後ろに下げてラクサスの拳を避けた。
「火竜の翼撃!!!」
「ぐおおっ!!!」
すきを見逃さずナツはラクサスに攻撃を放つ。
「ごほっ……!!ごほっ……!!くそがぁっ!!!」
ラクサスはさっきから咳き込んでおり、弱っている。
ナツはそこに猛攻を加える。
「ナツがラクサスを押してる」
「妖精の法律を使ったからな……あんまり魔力が残ってないはずだ。今なら勝てる」
ハルトの言う通り、ミストガン、エルザ、ハルトと戦い、さらに妖精の法律で体力も魔力も残り少なかった。
ナツは棒立ちになってるラクサスを攻めながら、ハルトの言葉を思い出していた。
○
「ラクサスの弱点!?」
「ああ、弱点っていうよりアイツの特性みたいなもんだ」
「いらねえよ!!そんなの聞いたらズルじゃねえか!!!」
「なぁっ!?今そんなこと言ってる場合か!!ラクサスはお前より断然強い!!!」
「なんだと!?」
怒ってハルトに振り向くナツに、ハルトはナツの肩を掴んで言い聞かせる。
「いいかよく聞けナツ!!ラクサスがあそこまで強いのは魔力が大きいこともあるがそれだけじゃない!アイツの魔力の特性もある!!」
「特性?」
「アイツの魔力は雷!麻痺という特性があるがアイツはそれをさらに進化させて硬質化って特性も加えた!だからアイツを殴っても蹴っても体の表面を覆っている魔力が攻撃をほとんど防いじまう!」
「じゃあどうすんだよ!」
「貫通させる技を使えばいい。オレが教えたあの技ならラクサスの魔力を貫ける」
ハルトがナツにそこまで言うと少し申し訳なさそうにする。
「悪いなナツ。本当ならオレがラクサスを止めるべきなんだが……今のオレじゃあラクサスを止められねえ」
ハルトは自分の手をみる。
その手は疲れで震えて、握ろうとしても上手く握れない。
「何言ってんだよハルト!!オレたち仲間だろうが!!!オレを頼れよ!!!」
そう言ってナツはニカッと笑って見せる。
ハルトはそれを見て、安心した表情をした。
「そうだな……ナツ」
ハルトは上手く握れない拳をナツに向ける。
「任せたぜ」
「おう!!任せろ!!」
ナツは力強く拳を突き出し、打ち合わせた。
○
「ハルトに任されたんだ!!てめえを止める!!」
「調子にのるなよ!!!ナツゥ!!!!」
ラクサスはナツの拳を払いのけ、両手を握り合わせ上に振る。
「雷竜の顎ォッ!!!!」
「がはァっ!!!」
地面に打ち付けられたナツはそれでも立ち上がろうとする。
「ギルドはお前のモンじゃねえ……よーく考えろラクサス……」
「黙れェ!!!雑魚がオレに説教たァ100年早ェよ!!!!」
激昂したラクサスはナツを何度も踏みつけ、蹴り飛ばすがナツは諦めずに立ち上がる。
「ハァー…!ハァー…!ハァー…!」
「もうやめてナツ……死んじゃう……」
「………」
レビィが何度痛めつけられても立ち上がるナツに涙を流すが、ハルトは黙ってナツを見守る。
「ガキがぁ〜………跡形もなく消してやるァ!!!!」
ラクサスの両手から槍の形をした雷が作られる。
「ダメ、ラクサス!!そんな魔力の攻撃、今のナツにしたら死んじゃう!!!」
レビィの叫びを無視してラクサスはその技を繰り出す。
「雷竜方天戟!!!!!」
高密度の雷の槍はナツに迫るが、ナツは動けず、その場に膝をつく。
「ナツ!!!」
「イヤーーー!!!」
「くそおおっ!!!」
ナツに当たる寸前、方天戟は不自然に直角に曲がり、ナツに当たることはなかった。
「!」
そして方天戟が向かった先は鉄竜棍を構えたガジルが立っていた。
「うおおおおお!!!!があっ!!!」
「ガジル……」
「避雷針になったのか……」
直撃した方天戟によりガジルは黒焦げになったがそれでもナツに道を作った。
「行け」
ガジルのその言葉に力が入らなかった体に力が湧く。
「お……おのれ……」
「火竜の……!!」
「おのれェェェェっ!!!」
「鉄拳!!!!!」
「がはっ……!!」
今まで以上の力が入った鉄拳はラクサスに確かにダメージを与える。
ナツは休む暇を与えずに次々と攻撃を放つ。
「鉤爪!!!!翼撃!!!!劍角!!!!砕牙!!!!」
「その魔法、竜の鱗を砕き、竜の肝を潰し、竜の魂を狩りとる」
レビィの呟きが響き、ナツは最後の技の構えを取る。
しかしハルトの言う通りラクサスの体に妖精の法律を使ってにもかかわらず、わずかながら魔力が残っており、ラクサスはまだ動ける。
「残念だったなァ!!!オレにはそんな攻撃は効かねえ!!!」
ラクサスが攻撃しようとするがナツは落ち着いて構え、ハルトに教えてもらったことを思い出していた。
『教えてくれる技ってなんだよ?』
『多分お前の炎の属性だったら爆発的な威力が出る技だ。オレの属性は無属性だから勢いが出ねえんだよ。だけど炎の特性の破壊、そして爆発を利用した勢いがあれば、この技はお前だけのものになる』
そうやってハルトは中腰に足を前後に開き、左腕を前に出し、右拳を下にして体に引いておく構えを取る。
『この構えはちゃんとした『螺旋拳』の構えだ。覚えておけよ』
「重心を後ろにおいて……左腕を引いた勢いで全身の力を前に……」
「これで消えろオオオォォォォッ!!!!」
「一気に解き放つ!」
ナツの右腕には炎が渦巻いて、拳を放つときに炎の推進力も合わさり瞬速の拳になる。
そしてその拳は回転を加えた必殺の拳。
「滅竜奥義!!!紅蓮竜撃槍!!!!!」
ドオォンッ!!!!
ラクサスの鳩尾に拳はめり込み、炎がラクサスの体を突き抜けて後ろの地面を破壊し、ラクサスも吹き飛んだ。
ラクサスは体内に直接攻撃を加えられ、大ダメージをくらい気絶した。
「オオオォオオオオッ!!!!!!」
ナツは勝利の雄叫びを上げ、バトルオブフェアリーテイルは幕を閉じた。