今回は前回緑谷達を助けに現れたウルトラマン二人とガッツ星人達との戦闘がメインです。そして最後にヴィラン連合に接触する者が…。
ヒロアカテレビ3期の放送も来年の4月に決定し、さらには劇場版まで出る。来年はヒロアカ祭りだ!!
それなのに私の作品はやっと第1期の半分くらい。大丈夫か…。
それではどうぞ。
屋内訓練中に突如現れたガッツ星人ボルクの襲撃を受け、爆豪は捕らわれ緑谷は個性を制御できず負傷してしまう。ボルクの光線が緑谷に放たれた時全身が紅い姿の人が彼を助けたのだ。
「あ、貴方は一体?」
「説明は後だ。今は彼を助け出す」
紅い人は額の緑色の丸いクリスタルに両手の人差し指と中指で蟹さん鋏みたいなポーズをとると、そのクリスタルから緑色の光線が爆豪を捕らえているクリスタルに向かって発射された。
光線がクリスタルに当たると次第にヒビが入り始めた。そして……
バリン!!
クリスタルは砕け散り爆豪が解放された。
「何!?」
ボルグが驚いている隙に紅い人は素早く動いて爆豪を抱えると緑谷の近くまで運んだ。
「かっちゃん大丈夫?」
「煩セェぞ、クソナード。俺があんな鳥頭野郎なんかにヤられると思うなよォ!」
若干弱々しかったが爆豪か無事な事に緑谷は安心した。
赤い人は立ち上がるとボルグの方へと向き治った。
「おのれ〜、ウルトラセブンもう少しのところを〜!」
「(今あいつあの人の事を「ウルトラセブン」って……て事はあの人は…!?)」
「ガッツ星人、これ以上好きにはさせないぞ!」
「我が同族の仇、討たせてもらう!ハァ!」
ボルグは眼から光線を放つ。セブンは両手を前に突き出しバリアを展開させ光線を防ぎ、解除すると再び額からエメリウム光線を発射する。ボルグは分身能力でそれを躱す。そのまま能力を使いもう一人の自分を作り出しセブンを挟み撃ちにする。
「あいつあんな事まで出来るんだ…」
自分達との戦いでは使っていなかった分身能力、もしかするとまだ見せていない能力があるかもしれない。未知の敵の未知数の能力に緑谷は恐怖する。だがセブンは嘗て戦ったことがあるからか落ち着いていた。
二人のボルグは同時にセブンにへと向かって走り出す。セブンはまず右の方のボルグに走り出し、ジャンプすると落下を利用してチョップを食らわし頭をホールドする。もうもう一人のボルグがそれを助け出そうと突っ込むが、セブンは足を使って蹴り飛ばす。
ホールドを解くと強烈なパンチを二、三発食らわせ遠のかし、近づいて来たもう一人のボルグが殴り掛かろうとするが、躱し片腕を掴み自分を軸にして周り始めその勢いを利用してパンチを食らわせたもう一人のボルグの方にへと投げ飛ばす。二人のボルグはぶつかると元の一人にへと戻った。だがぶつかった衝撃で自分に似た鳥が頭の上を「ピヨピヨ」と飛んでいるように目を回していた。フラつているボルグにそのまま飛び蹴りを食らわす。
「ディア!!」
「どわァー!!」
蹴りを食らいボルグは壁を突き破り吹っ飛んだ。
「す、凄い…」
「君達、今のうちにここから逃げるんだ!」
「ッ!?は、はい!」
セブンの強さに見惚れていた緑谷は声を掛けら事で我に返り慌てて返事をする。だがーーー…
「冗談じゃねェ!あんな鳥野郎に馬鹿にされてこのまま逃げろだと!?巫山戯んな!!」
爆豪は先程ボルグにあしらわれ散々馬鹿にされた事を根に持っているらしく、ヤラレっぱなしで逃げるのはゴメンだと言う。だがダメージが大きくこのまま戦闘を続けられる状態ではない。かと言ってこのまま彼が大人しく言う事を聞いてくれるようにも見えない。そこでセブンは強行手段にでる。
「……仕方ない」
ヒュン …… バン
「グッ!?」
爆豪の前にへと移動し腹に拳を打ち込んだ。爆豪は意識を失いそのまま前へ倒れセブンに抱えられた。
「かっちゃん!」
「心配ない、気を失わせただけだ。少し手荒かもしれないが今はこうするしかない」
セブンは気絶した爆豪を担ぐ。
「よし、急いでここから離れるぞ!」
「は、はい!」
緑谷は負傷した右腕を抑えながらセブンと一緒に部屋を後にし建物の出口にへと向かった。
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同じ頃麗日と飯田の二人を捕らえようとしていたスラン星人ベルガを蹴り飛ばし、二人を救ったセブンと同じ紅い戦士が現れた。
「あ、貴方は?」
「私はマックス、ウルトラマンマックス」
「ウルトラマン!?嘘!?本物!?でも小さい!!」
麗日が昼休みデクと話していたウルトラマンが目の前に現れた事に歓喜していた。(だが小さいは余計である)
「おのれ〜」
「スラン星人、お前の好きにはさせない!」
「ウルトラマンマックス我が同族の仇、今ここで張らさせてもらいますよ!」
ベルガは高速移動でその場から消える。マックスも同じく高速移動し消える。二人は消えた後しばらくして「ドン、ドン」という音が聞こえる。恐らく二人がぶつかり合っている音だろう。
「飯田君…あの人達の動き…見える…?」
「いや…全く見えない…」
麗日と飯田は二人のあまりもの速さについていけないで唖然としていた。二人がぶつかり合う時に一瞬だけ見えるがそれ以外は姿を捉えることができない。
「食らえ!」
高速移動しながらベルガが光線を放つ。マックスは速度を上げて躱し一気に間合いを詰めベルガの懐に飛び込む。そして高速で連続パンチを繰り出し最後に勢いよくパンチを繰り出す。
「シェア!」
「どわァァー!!」
ベルガは吹き飛び壁に激突し床に倒れ伏せる。
その隙にマックスは麗日と飯田の所にやってくる。
「君達急いでここから離れるぞ!」
マックスは二人の腕を掴むと高速移動でその場から消えた。
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緑谷とセブンは建物の中から脱出し、担いでいた爆豪を地面にへとゆっくり下ろす。
それと同時にマックスが高速移動で麗日と飯田と一緒に現れる。
「飯田君、麗日さん!良かった、二人とも大丈夫だったんだ」
「あぁ、このウルトラマンが助けてくれたからお陰だ」
「デク君の所にもウルトラマンが来てくれたんだね」
緑谷は麗日と飯田か無事だった事に、そして二人は緑谷が無事だった事に喜んだ。そんな中飯田が気絶している爆豪に気づいた。
「何故爆豪君が気絶しているんだ!?」
「まさかデク君の所に現れたって言う宇宙人にヤラれて!?」
「いや、あれは…」
緑谷はセブンが現れてから今に至るまでの状況を説明した。
「成る程、そう言うことか。全く爆豪君は…」
「でも、デク君達が無事で本当に良かったよ〜」
飯田は爆豪の行動に呆れ、麗日は何やかんだで緑谷達が無事だった事に喜ぶ。
「…マックス、無事だったようだな」
「はい、ところでセブンあの少年は…」
マックスは気絶している爆豪に目をやる。
「…彼をあのままにしていたら危ない行動を仕出かすかもしれなかったから仕方なくな」
「そ、そうですか(流石セブンと言ったところか…)」
緑谷達三人とセブン達二人が雑談していると突如建物が物凄い音を立て倒壊した。そしてその中きら巨大化したボルグとベルガが現れた。
『貴様らァ!絶対に許さん!!』
『もう容赦はしませんよ!!』
二人はセブンや緑谷達6人を見下す形になっている。
「お、大きくなった…」
「奴らはそんな事も出来るのか!?」
「そんなのあり〜!?」
緑谷はボルグとベルガが巨大化した事に、飯田はそんな能力を持っている事に驚愕し、麗日は巨大化出来ることが「狡い」と言うように声を上げる。
「アイツらは我々が倒す。君達はここから離れなさい」
「で、でもあんな巨大な宇宙人どうやって…」
「心配ない」
セブンは腕をクロスさせた後、横へと広げ拳を上へ向けた状態へとなる。所謂力瘤を作るようなポーズを両手でとる。するとその体はドンドン大きくなっていきボルグとベルガと同じくらいの大きさになる。
「よし、私も」
マックスは変身する時と同じように装着したアイテムが【マックススパーク】付いている左腕を上に掲げるとセブンと同じように巨大化して対等の大きさになった。
「あの人達も大きくなっちゃった!?」
「彼らも巨大化が出来るのか!」
「いや、多分あれが本来の大きさなのかもしれない」
麗日と飯田はセブンとマックスが巨大化した事に驚いたが、緑谷だけは以前光輝にウルトラマンの事を聞いていたからそこまでの驚きはなかった。
「いや〜デク君、いくらなんでもそれはないと思うよ」
「でも一年前始めて現れた時はあの大きさだったし、それにこの前の時だって…」
「…確か言われてみれば入試試験の時もあれくらいの大きさだった」
麗日は本来の大きさが約50メートルの大きさは大袈裟だと思いツッコミを入れたが、緑谷は始めてウルトラマン見た時とこの前のテレスドンの時の事をあって説明すると飯田も入試試験の時を思い出しフォローを入れた。
巨大化、いや元のサイズに戻ったと言うべきか。四人は互いを睨み付けると…
『ハァァ!』
『フン!』
『デュア!』
『シェア!』
皆ファイティングポーズを取るとセブンはボルグに、マックスはベルガにと向かって行った。
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モニタールームではセブンとマックスがそれぞれボルグとベルガと対峙し、無事に四人を助け出した事にホッとしていた。
「緑谷達、何とか助かったな」
「えぇ、一時はどうなるかと思ったわ」
「それにしてもあの二人、物凄い個性だよな!あの爆豪をアッサリ倒した宇宙人達を消しらしたんだぜ」
「しかしあの御二方はお互い対峙した宇宙人の事を知っていたようでした。それはどう言う事なのでしょう?」
無事だった事を喜ぶ者もいれば、二人の強さに興奮する者、そしてボルグ達の事を知っていたように見え不思議に思う者もいる。
そんな中オールマイトは一人モニター越しに二人の事を見ていた。
「(何と言う強さだ。もしかすると全盛期の私以上かもしれない。しかしあの赤い姿……一年前、そして入試試験やこの前現れた巨人に似ている。……もしや!彼らは前に緑谷少年が話していた…ウルトラマンと言う者達か!?)」
「でもこれでオイラ達助かるんだよな?そうだよな!?」
「当たり前だろ!あの二人が
「…いや、そうでもなさそうだぜ」
だが安易したのも束の間、突如ボルグとベルガが巨大化し緑谷達に襲い掛かってきた。
「おいおい、アイツらあんなに大きくなれんのかよ!?」
「ヤベェよ、ヤベェェよ!緑谷達が危ねェよ!でもここから出られねェし、アァ〜どうすんだよ!!」
「待ってみんな、あれ見て」
体が透明の子が声を上げ再びモニターに目をやると、そこにはボルグ達と同じくらいの大きさになったセブンとマックスの姿が映し出された。
「あの二人も大きくなれんのかよ!?もう何でも有りだな!!」
「…みんな、緑谷少年達の事を彼らに託しそうじゃないか」
オールマイトのその言葉に皆驚いた。
「どうして!?助けに行かないんですか?」
「そうですよ。このままじゃ四人とも…」
「……私も今すぐにでも彼らの元に行きたい。しかし今この部屋からは出られる状況ではない。それにもしかしたらあの宇宙人達のような者達がまだいるかもしれない」
彼はヒーロー、そして教師として緑谷達を助けに行きたいと思っているが、この場にいる生徒達の安全を守らなければならない義務がある。もしかしたらこの場に
「そうだよな。もしアイツらみたいな奴がいたら俺達だけじゃ多分太刀打ち出来ないよな」
「それにあの
「あぁ、乗せて四人の安否と彼らの勝利を信じよう」
生徒達に理解してもらい再びモニターに目をやる。
「(見守る事しかで出来んとは…何と情けない。ウルトラマン達よ、緑谷少年を…生徒達を頼むぞ)」
己の無力さを悔やみながら、モニター越しに戦っている二人のウルトラマンに四人の生徒の安否を託した。
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ボルグはセブンに突っ込むが巴投げで地面にへと叩きつけられる。すぐに起き上がり反撃しようとするが、セブンの強力なパンチを一発、二発喰らいさらに右ストレートを喰らう。それが効きフラついている隙にセブンはボルグの頭を抱え自身と共に地面にへと叩きつけた。
『どわァー!!己ェ〜』
『デュ!』
セブンはファイティングポーズをとる。
接近戦では不利だと感じたボルグはお得意の分身を使い、セブンを囲うように数を二体、四体、六体にへと増えた。
そして全てのボルグから光線が放たれる。セブンはジャンプして回避。そのまま地面に着地すると頭部に装着されているブーメラン【アイスラッガー】に手を掛け投げ飛ばす。アイスラッガーは次々に分身を消していき遂に本体に当たる。
戻ってきたアイスラッガーを再び頭部に装着すると右腕をL時に組み金色の光線を放つ。それはウルトラセブン最強の技【ワイド・ショット】である。
『ウワァァー!!』
ワイド・ショットをモロに食らったボルグはゆっくりと後ろにへと倒れていき風船が破裂するように弾け飛び四散した。
一方ベルガはマックスの周りを高速回転して残像を生み出し四方八方から光線を発射する。
「ウワァー!」
マックスは痛みに声を上げる。だが痛みに耐えながら頭に装着しているマクシウムソードに手を添え投げ飛ばす。マクシウムソードは次々と残像を斬りつけ全て消滅させていく。
だが本体はマックスの後ろへ高速移動し背後を取った。そのまま斬りつけようとするが、地面からマックスソードが飛び出してベルガを斬りつけられバランスを崩し地面に墜落する。
マックスは右腕を上げ上空から固有の【マックスギャラクシー】を召還させ装着する。ベルガは体を起き上がらせ光線を発射させる。マックスも同時に右腕を突き出し最大の技【ギャラクシーカノン】を発射する。お互いの光線がぶつかり合ったがそれはほんの一瞬。ベルガの光線はマクシュームカノンに押され避けることが出来ずモロに喰らう。
『グワァー!!おのれェーーー!!』
ギャラクシーカノンを浴びせられたベルガは耐えきれず爆発し四散した。
「やったァ。ウルトラマン達が勝った!」
「やったやったァー!!倒したー!!」
「す、凄い…」
緑谷はセブン達の勝利に喜び、麗日もセブン達がボルグ達を倒した事に喜びのあまりピョンピョン跳ね、飯田はその強さに呆気に取られていた。
『デュア!』
『シュア!』
勝利を勝ち取ったセブンとマックスはお約束の如く、上空へと飛び上がりそのまま飛び去って行った。
緑谷達はその飛んで行った方角をずっと見つめていた。
その頃空へ飛んで行ったセブンとマックスは光となり人気のなさそうな森にへと降りた。セブンは地球にいた頃の姿【諸星ダン】となりマックスは光輝にへと戻った。
「何とか勝てましたね」
「あぁ。だが奴等は恐らく誰かの差し金に過ぎないだろう。
確かに同族なら兎も角違う種族が同時に現れた、それにまるで仲間のような感じもあった。
「何か組織的なものがあるっという事ですか?」
『その可能性が高いなぁ』
「…これからの戦いは今までのようにはいかなくなるだろう。充分に気を引き締めて修行するぞ」
「はい!」
まだ今までの戦いは始まりに過ぎなかったのだろう。これからが本当の戦いの始まりなのかもしれない。
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その後戻ってきた四人にモニター室から無事に出れたクラスの皆にウルトラマンの戦いを間近で見た感想を聞かれたが、四人とも怪我が酷かった(緑谷は己で負傷したが)ため保健室にへと向かう事になり話は途中で中止された。
因みにこの騒ぎのせいで本日の授業は中止となり、改めて後日同じようなでやる事となった。
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誰も寄り付かなそうな街中の路地裏。そこのある建物のバーのような室内に三人の男、いや二人と一体?がいた。
「見たか、これ。教師だってさ……なぁどうなると思う?」
その男の他に煙のような顔で目が黄色く光って逆立っているバーの店主のような格好の者、そして鳥のような嘴を持ち、脳みそが丸見えになっている人とは思えない大柄な者がいた。
「平和の象徴が…ヴィランに殺されたら」
男はマジックハンドのような手で顔を隠してながら目を潜めてた。
「ほぉ、実に面白そうな話をしているな。是非混ぜてもらいたいものだ」
そんな中その部屋の一部の場所がガラスのように割れて血のような赤い空間の中から黒い服を纏った1人の男が出てきた。
「何ですか貴方は!?一体如何やって此処に?」
「私の力を持ってすれば、こんな隠れ家など簡単に探し出せる」
「……それで…何が目的だ?」
「何、今お前が言っていたその「平和の象徴を殺す」というのに興味があってなぁ」
男は口をニヤリと不気味な笑いを浮かべた。
メリークリスマス。この作品の今年の投稿は今日で終わりますが、打ち切りにはしないのでご安心ください。
この作品しか見ていない方もいるかもしれないのでちょっと早いですが言わせてもらいます。
良いお年を。
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