ウルトラマンZが本日最終回を迎え、今年も残るところ後少しになりむしたね。新型コロナの所為で凡ゆるイベントが中止されオリンピックも延期になってしまいました。来年には少しでも緩和してほしいものです。
今回はウルトラマンメビウスに変身した原作主人公緑谷出久が光輝と共に轟焦凍を救い出します。
突如光の中から現れたウルトラマンメビウス。彼の登場にオールマイトもエンデヴァーも驚きを隠せなかった。勿論ヤプールも同様あまりの誤算な状況に困惑していた。
「ウルトラマンメビウス!?何故奴が!」
───ウルトラマンになれる奴が凍り付けなっているのに何故新たなウルトラマンが現れるのか。確かに
「レイキュバス、メビウスを殺れ!」
命令を受けたレイキュバスはメビウスに向かって走り出し突撃する。棒立ちしていたメビウスが気付いた時には遅く、そのまま観客席にへと吹き飛ばされる。
メビウス(緑谷)side
『僕…本当になれたんだ。ウルトラマンに…』
僕はあまりのことで戸惑いがあったけど、それ以上に憧れとなったウルトラマンになれたことに感激していた。だって僕が別の世界の地球とは言えヒーローとされているウルトラマンになれるなんてまるで夢みたいだもの。でも興奮して所為で周りが見えていなかった。
「緑谷君、来ますよ!」
ミライさんの声で我に返った僕は進撃してくる怪獣に気付かず体当たりを食らって観客席にへと吹き飛ばされてしまった。ウルトラマンの巨体を支えきれず観客席は大きく崩れてしまう。
感激している場合じゃない!今は目の前のことに集中しないと!
僕は身体を起こして意識を集中させる。メビウスさんからの情報*1によるとあの怪獣はレイキュバスと言う名前で氷と炎の能力を持っているみたい。成る程、轟君と相性がいいと言う訳か。それにあの冷気攻撃は厄介だ。ウルトラマンですら凍り付かせてしまう上に、ウルトラマンは冷気に弱い…だから最悪な相手だ。
でもそんなの関係ない。どんな不利な相手であってもピンチを乗り越えるのがウルトラマン、そして僕の目指すヒーローだ!僕は気合いを入れ直して戦闘ポーズを取る。
レイキュバスは左のハサミを開き火球弾を放つ。僕は腕をクロスさせバリアを張って防ぐ。尚攻撃してくるレイキュバスの炎エネルギーが溜まっていくバリアを勢いよく押し出した。そのままバリアはレイキュバスにぶつかり今までの炎のエネルギー分のダメージを受けて怯んだ。その隙を逃さずに僕は駆け出して飛び上がって、メビウスの蹴り技【流星キック】をお見舞いさせる。それを食らったレイキュバスは後方へ吹き飛び倒れる。
僕はその間に凍り付いてしまっているウルトラマン───コスモスに近づき胸のカラータイマーからコスモスのカラータイマーに向けて虹色の光を照射させエネルギーを分け与える。
するとコスモスのカラータイマーの点滅が止まって目に光が明るくなると氷に罅が入り始める。その罅は全体に広がっていって吹き飛んで砕けたった。
そしてコスモスが…いや光輝さんが起き上がった。
メビウス(出久sideアウト)
礼堂side
俺はどうしたんだ?確か子供を守るためにレイキュバスの冷気ガスを浴びて…ッそうだ!冷気ガスを浴びて凍り付けにされて動けなくなって寒さで意識を失ってしまったんだ!じゃあどうして俺は氷から出ているんだ?
「気が付きましたか」
自分の現状に戸惑っていると声が聞こえて振り向くとメビウスさんが立っていた。
『メビウスさん!?どうして?』
「彼が力を貸してくれたおかげです」
『光輝さん!』
メビウスさんの中から別の声が聞こえてくる。一瞬戸惑ったがその声に聞き覚えがあった…まさか!?
『その声…もしかして緑谷君!?』
『ハイ!』
そう緑谷君であった。でもどうして彼がウルトラマンに!?
「それは彼が力を貸してくれたんです」
俺が氷漬けにされ意識が薄れていた時の事をメビウスさんからあらかた聞いた。確かに頑張り屋で人一倍誰かを助ける思いが強い緑谷君だったら、メビウスさんと性格が似ているから相性良かったのかもしれない。だけどこんな危険な戦いに彼を参加させることは俺としては賛成出来ない。だけど…
『緑谷君、ウルトラマンになると言うことがどう言うことか分かってるかい?』
『はい、全てメビウスさんから教えてもらいました。ウルトラマンになると言うことの覚悟を。どんな過酷な運命が待っていようとも僕は皆と共に乗り越えてヒーローになってみせます!だから大切な仲間である轟君を救いたいんです!』
…やっぱり自分より他人のことを思いやる彼は止まらない。その揺るぎない信念がメビウスさんの目からもその熱い想いが伝わってくる。
『…分かった。一緒に轟君を助け出そう!力を貸してくれるかい?』
『勿論ですよ!』
その直後倒れていたレイキュバスが起き上がり俺達は戦闘再開に伴ってそれぞれパワーアップする。
礼堂sideout
イメージBGM「ウルトラの奇跡」
コスモスは優しさの青から強さの赤色がトレードの【コロナモード】にへもチェンジ。そして更なる光を纏って青と赤、強さと優しさの両方を兼ね備えた【エクリプスモード】にチェンジする。
メビウスは胸に共に戦った仲間達との絆の証───ファイヤーシンボルを身体に刻んだ【バーニングブレイブ】にパワーアップする。
「シュワ!」
「セェヤ!」
「キィィーーー」
レイキュバスは右ハサミから冷気ガスをメビウスに、左ハサミから火球弾をコスモスにそれぞれ発射させる。
コスモスは拳で迫り来る火球を次々と弾き返し、メビウスは身体に炎を纏って冷気ガスを無効化させる。メビウスはそのまま駆け出しレイキュバスの土手っ腹に強烈な一撃を打ち込み怯ませる。その隙にコスモスは飛び上がり身体を回転させながら威力を付け【エプリクス・キック】を決め転倒させる。
隙を与えないようコスモスは距離を積め拳を打ち込もうとするが、レイキュバスは右手のハサミで挟んで捕まれる。そしてもう一つのハサミを近づけ、ゼロ距離で火球を浴びせようとする。しかしそれよりも早くメビウスが動き、メビウスブレスから光輝く剣【メビュームブレード】を出現させ左手のハサミを斬り落とした。痛みに苦しみハサミの締めが微かに緩んだことでコスモスは両腕でハサミを抱え込み、力一杯引っ張りそのままハサミを引きちぎった。
挟んだままのハサミを振り払い、2人のウルトラマンは飛び上がり【エプリクスキック】と【メビウスキック】のダブルキックをお見舞いさせる。レイキュバスは両手を失った痛みと、コスモス達から食らったダメージで中々起き上がれずにいた。
『よし、今がチャンスだ。轟君を助けるぞ!』
『でもどうやって?』
「私に考えがある『説明中』」
「分かりました。やってみましょう!」
作戦を聴き終わった所でレイキュバスがフラフラになりながらも何とか立ち上がる。コスモスは光エネルギーを右腕の拳に集め突き出し放つはエプリクスモード最大の技【コズニューム光線】を発射させレイキュバスに浴びせる。
同時にメビウスは身体を光にへと変え【コズニューム光線】の射線を流れるように、進みレイキュバスにぶつかると身体の中にへと吸い込まれるように入っていった。
『(緑谷君…頼むよ)』
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暗い暗い闇の世界。空間内には黒い霧、いや瘴気が漂っていた。その世界の中心に一人の少年───轟焦凍が顔を伏せながら佇んでいた。
───母さんに俺の
───誰も俺を見てくれない、俺自身を見てくれていない。エンデヴァーの息子としか見ていない───
───
『その通りよ』
突如聞き覚えのある声が聞こえ顔を上げると、何と母親が目の前にいた。しかもあの時と同じような険しい表情で。
「…母さん」
『焦凍、私はアンタの左が醜い。そして憎いのよ、殺したいくらいにね。私はアンタの所為であの人よって病院送りになった。アンタが私の人生をめちゃくちゃにしたのよ!全部アンタの所為!』
その瞬間母親から全てを否定され心の中で何か壊れ絶望した轟は、そのマイナスの感情によって周りの黒い瘴気が濃くなり一気に彼を闇にへと呑み込もうとした。
「轟君」
だがその時一筋の光が現れると同時に声が聞こえ、振り向くと自分が知る人物が立っていた。
「…緑谷」
「大丈夫轟君。さぁ早くここから出よう」
「…悪いが、それは出来ねェ」
しかし轟はそれを拒否した。
「どうして?」
「今起こっていることは全部ここから見てた。俺の所為で関係のない人達まで危険な目に合わせちまった。そんな俺が戻ったところでお前にもクラスのみんなにも迷惑を掛けちまう」
「でもそれは
「だが巻き込んだことには変わりねェ。そんな俺が戻ったところで雄英にも家にも居場所なんかねェんだよ」
轟は先程母親に言われた言葉によって精神が汚染され不安定に成っていた。
「それに母さんに言われたんだ。『アンタなんか産まれて来なければ良かった』ってな。存在そのものを否定された俺に生きている意味なんかねェんだ。だから俺はここで死んだ方がいんだ。そうすれば母さんも憎い俺が居なくなって済々するに違「巫山戯るな!!」ッ!?」
緑谷は突然声を荒げ轟の頬を拳で殴り付けた。
「僕達に迷惑を掛けたくないから死んだ方がマシ?巫山戯るなよ!確かに君の言う通り関係人達も巻き込んでしまった。だけどそれで君が死ぬのは間違っているよ」
「…」
「今回のことで君は沢山の人達を危険な目に合わせた。だったらそれ以上に沢山の人達を助けようよ」
「緑谷…」
「それに僕達は誰も君を、大切な仲間を見捨てたりなんかしないよ」
その緑谷が後ろを振り向くと麗日を始め飯田、蛙井、切島、Aクラスの皆が温かい笑顔で微笑んでいた。
「みんな…」
「それに君のことを思っているのは僕達だけじゃないよ」
『焦凍』
そこへ聞き覚えのある声が聞こえてると、目の前に母親が現れる。しかしその表情は後ろにいる幻影とは違い温かい笑顔で微笑んでいた。
「母さん…」
『ヒーローには成りたいんでしょ?』
その瞬間幼い頃の思い出がフラッシュバックした。それは母親に寄り添いながらオールマイトのインタビュー番組を観ていた。父親に対する憎しみに囚われていつの間にか忘れてしまっていたが思い出した。ーー母親から言われた言葉。
『成りたい自分に、成っていいのよ』
その瞬間彼を中心に物凄い熱量の炎が発生し、後ろにいる母親の幻影を飲み込んでいく。
「消えろォォ!!」
飲み込まれた幻影は影も形もなく消滅した。彼は自身の心の闇に打ち勝ったのだ。
「帰ろう、轟君。みんなが君の帰りを待っているよ」
「…あぁ」
轟は差し伸べられた手を掴む。その瞬間空間は砕け散り、明るく輝く光が辺り一面を照らした。その時の彼の表情はさっきまでと違い肩の重みが取れ、何か吹っ切れたような清々しいさ顔をしていた。
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【コズニューム光線】を何とか踏ん張るレイキュバスであるが、軈て限界が訪れ遂にレイキュバスの身体を貫いた。その瞬間光線と共にメビウスが流れるように脱出し着地する。その手には気を失っている轟を抱えておりゆっくりと観客席にへと下ろす。
レイキュバスの目の色はオッドアイから元の赤一色に戻っていた。大事な力の源であった依代を奪われたことに怒りの咆哮を上げる。
『轟君を取り返されて怒っているのか?でも僕はそれ以上に怒っているだ!轟君を苦しめたお前を僕は絶対に許さない!』
メビウス(出久)は炎のエネルギーを胸部に収束させ作り出した巨大な火球【メビュームバースト】を怒りを込めて放った。
レイキュバスも口から火球弾を連射し応戦するが全て打ち消され【メビュームバースト】の直撃を食らい大爆発を起こした。メビウス(出久)達の勝利である。
「クソッ、レイキュバスが。…警戒するべきはウルトラマンだけだと思っていたが、どうやら少し認識を改めた方が良さそうだ」
ヤプールが指をパチンッと鳴らすと彼の後ろに例の異次元空間が出現する。
「ウルトラマンに人間小僧、今回は俺の負けだ。だが覚えておけ!次に会う時こそ貴様等の最後だとな!!」
ヤプールはそのまま異次元空間に入り姿を消す。逃すまいとメビウスは手を伸ばしたが、その前に次元の入り口は閉じてしまった。黒幕を取り逃してしまったことに浸るメビウス(出久)をコスモス(光輝)が落ち着かせる。
『緑谷君』
『光輝さん、ゴメンなさい。もう少しのところで
『落ち込むことはないよ。確かに取り逃しちゃったのは事実だけど、でも轟君を救うことが出来たじゃないか。君は大切な仲間を救うことが出来たんだ、胸を張っていいんだよ』
『光輝さん』
その後コスモスのリカバリーオーラを放ち破壊された会場を元通りに修復する。さらにオールマイトを閉じ込めていた球体も消滅し、エンデヴァーの傷を完治させた。
こうして波乱の体育祭は幕を閉じたのであった。
ヒロアカの5期が来年の春放送が決定して益々盛り上がりますね。早くこっちも話を進めたいです。
でもストックがないのでまた更新が遅くなります。ご了承ください。
次回も楽しみに待っていてください。
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