side智春
プレシアが死んでから3日経った。
テスタロッサさんは宮永君のおかげで立て直したのだけど、やっぱり宮永君はテスタロッサさんの好意に気づいてないよね。
そして、アリシアさんは無事に意識を一度取り戻しフェイトと会っているらしい。
そして、管理局が例の装置を調べようとした瞬間、例の装置ー蘇生装置ーはデータも何もかもが破壊された。
そして、僕のデバイスも調べられたのだが、こちらも表面的なスペックだけ見れたが他はカシムの認証データが必要らしくその本命、『アジャイル・スラスタ』のデータは一切見れなかった。
『マスター?どうかなさいましたか?』
「いや、何でもないよレイヴン」
そして、管理局員が頭を抱えているもう一つの原因はこのAIだ。
現在の管理世界の
ようはカシムの作ったこのデバイスはそのデータの一端だけでも現段階の管理世界の
『全く、マイスターのブロックは管理局でも破れないでしょう』
「どういうこと?」
『マイスターのブロックは未来予知でもしているかのようにプロテクトが数秒で変わり始めるのですよ。それも、全て同じやつは一個もありません』
「カシムって、凄いね」
そして、この事件は『プレシア・テスタロッサ』の遺言もあり、プレシア・テスタロッサが主犯でフェイト・テスタロッサは虐待をされていて命令を聞くしかなかった状況であったと報告された。
僕は今回のことで自分がどれだけこの世界を舐めていたのか理解させられた。
どうせ、関係無いと思っていたガウルンのこと、プレシア・テスタロッサの思い。
これは、全部現実だ。
ここは、アニメの世界だと思っていた自分が恥ずかしい。
僕は今回のことで何もできなかった。
ジュエルシード集めも積極的にやらなかった。
ガウルンのことも少し考えれば分かることなのにそれをしなかった。
それに……今回のことで分かった。
僕はカシムに
カシムの覚悟とかに僕は憧れていた。
宮永君たちは強いな。
もう、プレシア・テスタロッサのことを乗り越えてる。
でも、僕はそれを乗り越えられずにいる。
だけど、これは乗り越えなければならない。
でも、今は今だけは。
「泣いても……良いよねレイヴン」
『……良いと思います』
side輝
今回のことで俺は転生者の影響で原作があてにならない可能性を思い知った。
特にカシムって言われてたあの子とガウルンの戦いは一瞬だけだったけどすごいと思った。
そして、クロノからあの子はウィスパードと言う
何でももう滅びた管理世界『ヤムスク』の生き残りだそうだ。
さらにウィスパードについては謎しかないらしい。
何でも上層部により情報統制されていて詳しくは知らないとクロノも言っていた。
『アキラ』
「大丈夫だよエル俺は……大丈夫だ」
なのはたちを不安にさせないために平然としてたけど、やっぱり
「怖い」
『大丈夫ですよそれは普通のことですから』
だけどと心の中で言いながらあの時のことを思い出す。
あの時、俺たちは智春が死ぬと思っていた。
だけど、あいつは俺たちの予測を大きく上回った戦いをしていた。
デバイスのコントロール、状況判断能力、そのどれもがあの時にいた奴の誰よりも高かった。
だけど、カシムって奴を見て俺は格の違いを見せられた。
一瞬だけだったけどあいつはガウルンを圧倒した。
だけど、俺はそれを見て怖いとかは思わなかった。
その時のことを言うなら、憧れ。
あいつの目にあったような物が俺は欲しかったんだ。
でも、俺はあんな目をしたくないとも思ってる。
あんな、
|誰かの死を労わりながらもそれを殺したような目《・・・・・・・》は。
やっぱり、俺はなりたいと思った。
アニメを見て憧れたあの人物のような
sideカシム
夏目家に居れなくなったオレは八神家に居候した。
八神にはケンカしたと伝えてある。
八神姉にはそんな嘘は通じなかったが。
そして、夜になると最近は意識が引っ張られるようにあそこへ行く。
あの幼女の待つ空間に。
「どうでした?」
「概ね
裏特典。それはオレたちの頼んだものとは違う特典。
誰もなぜ疑問に思わなかったんだ?
アーテは生前の行いによって特典の数を決めると言った。
だが、ここで疑問が出る。
それをアーテに確認したところおかしいと言った後確認すると与えた特典の他に何名か別の特典を持って転生したらしい。
オレはその裏特典保持者を全員見つけた。
まぁ、見つけるために管理世界を複数行き来したが。
今回の件でガウルン、智春の覚醒が確認されている。
だが、今だに見つかっていない転生者が裏特典保持者ということはあり得ない。
何故ならアーテの言った人数はもう揃ったのだ。
それにしても、智春が敵になるのか。
そう思うと少し悲しくなるが仕方ない。
そういう運命だと割り切るしかない。
side智春
今日はテスタロッサさんの見送りの日だ。
今は宮永君とテスタロッサさん、高町さんが別れの言葉を言っている。
僕?僕は昨日のうちに言ってあるよ。
それにしても、姉さんは今日に限って熱を出すとか馬鹿なの?
後、今日の朝カシムの部屋に行ったら
『極秘任務中。デバイスのメンテナンスは一ヶ月はしなくて良い。それまでにデバイスの勉強でもしたらどうだ?
追伸 管理局と協力しても良いが自分を見失うな』
と書かれた置手紙があった。
これを見てふざけるなぁぁぁーと叫んだ僕は悪くないと思う。
でも、これはカシムなりの励ましだと後で気がついた。
ああ、そっか。知ってたねそう言えば。
プレシア・テスタロッサの死も僕の悩みも全部。
そうだ、なら僕も覚悟をきめよう。
僕は、僕は全てを守る正義の味方にはならない。
僕は大切な人だけを守る正義の味方になる。