転生者は何を思う   作:獣耳が大好きな新月

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対ーおもいー立

side智春

 

今日から氷川さんがアースラに配属されたらしい。

らしいというのも今アースラは此処ではなくミッドチルダにあるためである。

そして、氷川さんとテスタロッサさんが私立聖祥大附属小学校に転校してくる。

ちなみに、テスタロッサさんの妹というかオリジナルは現在目を覚ましたけどリハビリが必要らしい。

だけど、それよりも今は赤弓くんだ。

彼は今日も学校に来ている。

恐らくこれもカシムの指示だろう。

あの時の戦闘は一切記録されていなかった。

そのため、僕らも様子見するしかないのだ。

「どうしたんだ夏目?そんな苛立った顔して」

「ああ、何もないよ宮永君」

「そっ、そうか」

宮永君が引きつったような顔をした。

何かおかしかったかな?

「そう言えば今日だよなフェイトと奏が来るのって」

「そうだよ」

その声とともに先生が入ってくる。

さて、今日も授業授業。

 

sideカシム

 

春日部と共に街を捜索しているが、全く痕跡すらない。

すると、目の前で道に迷っているらしき車椅子の少女がいた。

八神と違い金髪、そして幼い。

「どうしたんだ?」

「えっ!?えっと、道に迷ってね」

「何処だ?送ってやる」

すると金髪幼女はすこし悩んだ後住所を教えた。

それにしても、この金髪幼女何処かで見たことがある気がして……思い出した。

アリシア・テスタロッサ。

プレシア女史の子供でオレが救うように頼まれた少女だ。

それがこうして健康になっている。

オレはそれが素直に嬉しいと思う。

自分の、誰かを殺すための技術が多いウィスパードの技術が誰かを救う。

これはオレにとってはかなり嬉しいことだ。

 

彼女の家の前まで送ってオレと春日部は彼女と別れる。

そして、何時ものように春日部とショッピングモールでお茶を飲む。

「……どうするの?」

「何もしない。オレはガウルンを殺すだけだ」

そっかと春日部は哀しそうな顔をする。

だけど、オレにとってはこれが当たり前なんだ。

明日も生きてるかどうかわからない人生。

それでも、進むしか生きる道が無い。

だからオレは……止まらない。

 

side小豆

 

久しぶりに外へ出る。

前世は監禁されていたから外は新鮮だ。

気まぐれでショッピングモールに行く。

ゲームセンター?前世では聞いたことしかないけど行ってみたいと思った。

そして、そこにいたのは春日部耀という少女とそして、

「?何だこれは?」

不思議な顔で画面を見ているカシムという女の子のような男の子がいた。

気づいたら私は声を出していた。

「何が……わからない……ですか?」

「このシステムだ。何故頭に当たっても生きていられるんだ?」

「……それだと……需要が……無い」

「なるほど」

「……やって……みれば?」

「そうしてみる」

そして彼はコントローラーを持って固まった。

「……どう……したの?」

「操作方法が分からん」

私はため息をつく。

さっき自信満々に言っていたのは何だったんだ?

「……ここを……こうして……こうすれば……動く」

「なるほど助かる」

ありがとうと彼は私に微笑みかける。

それを見て私は顔が熱くなった。

そして、わかったことがある。

この人、天然だ。

彼の顔が見れないから画面を見る。

するとそこにはさっきまでの素人のような動きではなく玄人のような動きを見せるキャラクターが。

あれ?この人、素人だよね?

「?弱いな本当にこれが最大難易度なのか?」

「……あなたが……異常なだけ」

後ろで春日部さんが首を縦に振っている。

彼はそれを見て再び首を傾げた。

 

side智春

 

やられた。

そう思ってしまった。

今日から僕らも戦線に復帰して高町さんたちと共に闘ったが、仮面の男にテスタロッサさんが敗れリンカーコアを蒐集されてしまった。

だが、ここ最近の手口はカシムのそれじゃない。

あの仮面の男はおそらくカシムとは無関係だ。

だけど、それならカシムは守護騎士たちがこうしてる間に何をやっている?

カシムの性格からして何もしていないなんてことはない。

だけど、何処にもいない。

これはおかしい。

僕はいや、僕と姉さんは何かを間違えている?

じゃあ、何を間違えた?

わからない。

カシムの考えていることが全くわからない。

 

そして、12月に入った。

ここ最近、赤弓くんは学校に来ていない。

おそらく、何かがあったんだろう。

守護騎士たちをあせらせる何かが。

 

sideカシム

 

八神が入院した。

その知らせは今までよりオレたちの焦りを強くさせるのには十分だった。

そして、オレはそれと同時に現れ始めたガウルンの痕跡を追っていく日々を送っている。

ふと、八神家のカレンダーが目にとまる。

そこには12月24日にカシム君の誕生日と書かれていた。

「そうか、もうすぐオレの誕生日か」

自分でも忘れていた。

 

そして、ガウルンの痕跡を追っていくとそこは

病院?しかもここはオレは走って八神の病室へ向かう。

ガウルンがいるかもしれない、だから走る。

そして、病室に向かうとそこには八神だけいた。

「あれ?どうしたんカシム君?」

「……ああ、何をしに来たのか忘れた」

「はぁ、相変わらずカシム君はよう分からんな」

八神はそう言うと近くの椅子を叩きここに座りと言った。

「シグナムたちはどうや?」

「元気すぎるぐらいだ。特にヴィータは最近帰りが遅くなるほど夢中になるものを見つけてな」

「へぇー、それで?」

「この前なんか階段で転んでも行こうとしていた」

そう言うと八神は笑った。

その笑顔を見るとオレもつい微笑んでしまう。

やっぱり、八神の笑顔は好きだ。

この笑顔を守りたいとオレは思う。

「そう言えばカシム君は好きな人とかおるん?」

「ああ、いた」

「紛争地域におったんよね?どういう人やった?」

「可愛い娘だった」

そう言うと八神は少し驚いた顔をした後続きを促してきた。

「オレは、彼女、フローラと言う娘なんだが笑顔がとても可愛らしかった。オレはフローラの笑顔が好きでずっとフローラと共にいた」

「おっ、おうそれで」

「オレはフローラが居ればそれでいいと思っていた」

「うん?さっきから『好きだった』や『思っていた』って何で過去形なん?」

「フローラはもういない」

「えっ?」

「フローラは、死んだ。オレは……助けられなかった」

「……そうなんか」

重苦しい空気になった時シグナムたちが入ってきた。

「どうした?」

「今日ははやてちゃんのお友達が来る日だからみんなで集まろうって」

「そうか」

暫くするとそのお友達が来た。

そして、それを見ると同時に八神と八神姉、春日部、黒桐姉妹以外の顔が強張る。

それもそうだろう。

その友達の中には夏目や美咲、誰かたちの集団がいた。

赤弓を、外に待機させといて正解だったな。

「久しぶりやね〜夏目くん美咲ちゃん」

「久しぶり〜」

「……久しぶりだねはやて」

二人とも若干戸惑いながら挨拶を返す。

そして、少女2名とシグナムとシャマルが外へ出る。

そして、オレも病室を出る。

すると夏目と美咲もオレについて来る。

 

「……何の用だ?」

オレは後ろにいる二人に声をかける。

「貴方が何のためにこんな事をしたのか、知りたくて」

「言ってる意味がよくわからないな」

「じゃあ、変えるね。貴方は何で私たちのデバイスを直したの?」

「……………………」

「沈黙は私の予想通りの答えって事でいいよね」

「…………その通りだ」

「えっ!?どいうこと!?!?!?」

「はぁ、智春君、カシム君はね私たちに強くなってほしかっただけなの」

「そのために、あんなことを?」

「それだけじゃ、ないけどな」

そして、二人に本当のことを話そうとしてその気配に気づいた。

「っ!!ガウルン!!」

その言葉で二人とも後ろを向く。

そこにはオレの予想通りの男、ガウルンとあの双子がいた。

「よう、カシム。それじゃぁ」

殺し合おうぜその言葉でガウルンたちがオレたちに向けて魔法を放ってきた。




オレは闘うことを選んだ。
そうすることで彼女の存在を忘れないように
自分の罪を忘れないために
そして、二度と大切な人を殺させないために
オレは闘うことを選んだ。
次回『楽ーゆめー園』
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