True End   作:こがねん

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荒廃して灰色になってしまった世界に色彩を。  




プロローグ

「あれ、もしかして、比企谷くん?」

 

この一言からだったろうか。俺の世界が少しずつ変わり始めたのは。

 

 幼少期から友達ができず周囲から針の筵にされ、幾多のトラウマから何もかも信じられなくなったこの世界。

 この世界に絶望し始めたのは中学生のあの出来事だろうか。

 当時のクラスメイトに好意を寄せていたが、即座に振られ、挙句の果てにクラス中に拡散され、笑い者にされた。

 このとき、心の扉を内側から施錠した。

 目の前の景色は色彩を失い、灰色となり、荒廃していった。

 

 高校に入学しても、景色は変わらなかった。

 二年生から平塚先生という国語教師からの命令で、奉仕部に強制入部させられ、二人の女子生徒に出会った。

 俺を含む三人は奉仕部として、様々な依頼を解決していった。友達関係という個人の小さいものから、大きなものまでいくと、文化祭の運営までもが、依頼として舞い込んできた。

 

 我々奉仕部は解決していった、と言ったが、その解決方法はどれも褒められるべきものではなかった。ヒール役に徹し、自分を落とし、他人を落とさない解決方法は、それまで友好的な関係が築けていた奉仕部内に、ひびが刻まれた。

 

 そして、解決する毎に少しずつ大きくなっていったひびは、修復不可能になってしまい、三人はバラバラになってしまった。

 

 高校生になって、色彩という想い出は吹き込まれたが、結局のところ景色は意味を持たないままでいた。

 

 高校を卒業し、三人はバラバラな進路を選んだ。俺は千葉を離れ、東京の大学に進学した。大学から徒歩で通えるように近くにアパートを借りた。妹の小町から最後まで反対意見は出たが、なんとか説得し、家を出た。

 

 ここ何年間も変わらない景色。今では彩られることが恐怖でさえあった。

 大学に進学しても、どうせ何も変わりやしないのだろうと考えることを放棄していた。

 

 絶望し、希望を抱くことを止めた世界が、変わり始めたのは、大学に入って、数週間が経った頃だった。

 

 キャンパス内を移動していた時に、不意に後ろからかけられた最初の言葉。大学の関係者やバイト先以外で俺の苗字を呼ばれたことが初めてで、即座に後ろに振り向いた。そこには、

 ピンクの薄いカーディガンを羽織った、おさげをした黒髪の女性がこちらを見ていた。

 

「もしかして、し、城廻先輩…?」

 

「そうだよ♪久しぶりだね」

 

 このとき、比企谷八幡の世界で止まっていた時間が動き出し、世界が意味を持ち始めていた。

 ただ、本人は知る由もなかった。

 

 

 

 




ハーメルン初投稿。

まあ、なんていうか大目に見てくださいな。
俺ガイルはアニメしか見てないので、奉仕部で三人がどんな思いで過ごしてきたのかの描写や、それを傍から見ていためぐりや、ほかのキャラ達の心情が上手く書き表すことができないと思います。
ここでは、本文のように八幡の自己犠牲による解決方法や、それぞれの考え方や価値観の違いで奉仕部は崩壊してしまった"体"でいきます。
もし、間違った描写をしてしまった場合はコメントで指摘をお願いします。

ここまで、後書きをつらづら述べましたが、自分の中でこの小説は優先順位が低いので、亀更新、もしくは失踪してしまうかもしれません。
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