この無敗の捜査官に祝福を!   作:ちょこ0720

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前書きすることが無い...
では第11話どうぞ!


この無敗の捜査官とリッチーの少女を!

どうしてこうなった...。

今俺達はキャベツを狩っている。

 

「すげえ。あの白髪の兄ちゃんを見ろよ...」

 

俺の隣でキャベツを狩っていた、いかつい冒険者が呟いた。

その言葉につられて俺はその冒険者が指をさした方向を向くとそこには、有馬さんが両手に持ったIXAとナルカミで、最小限の傷でキャベツを次々と狩っていた。

すでに有馬さんの周りは一面緑色に染まっていた。

 

めぐみんは、爆裂魔法で一箇所に集まったキャベツをまとめて叩き、アクアは泥棒のような格好をして、籠に次々とキャベツをつめていた。ダクネスはというと

 

「いいぞ!もっとこいッ!もっと激しくッ!」

 

何してんだよ...

 

俺はというと、潜伏スキルで気配を消して、敵感知スキルで素早くキャベツの動きを補足し、背後からスティールで強襲をしてキャベツを捕獲していた。

 

はあ、何してんだろ...

 

 

 

 

 

ギルドの中で出されたキャベツ炒めを一口食べて。

 

「何故たかがキャベツの野菜炒めがこんなに美味いんだ

。納得いかねえ、ホントに納得いかねえ」

 

無事キャベツ狩りを終えた街中では、あちこちで収穫されたキャベツを使った料理が振舞われていた。

良い金になるので、結局キャベツ狩りに参加した俺だったが、何だか軽く後悔している。

俺はキャベツと戦うために異世界に来た訳じゃない。

 

「ところで貴将はどこですか?こんなに美味しいのにもったいないですね」

 

「そういえばそうね。貴将どこに行ってるのかしら?」

 

「ああ、有馬殿なら知り合いの店に行ってくると言っていたぞ」

 

知り合いの店?あの人知り合い少なそうだけどなぁ...

 

 

 

 

 

冒険者レベルが6になった。

 

キャベツ狩りでレベルが二つも上がったことになる。

 

キャベツは一玉一万エリスの報酬だったが、たかがキャベツにこんな高い報酬が出るのは、新鮮なキャベツを食べると経験値が貰えるから、ということらしい。

つまり、お金持ちの冒険者は食べるだけでも強くなれる訳だ。

 

レベル上昇とともに、スキルポイントも増えた。

現在のスキルポイントが2ポイント。

俺は、キャベツ狩りクエストで知り合った、他のパーティーの魔法使いと剣士から、『片手剣』スキルと『初級魔法』スキルを教えて貰った。

それぞれのスキルの習得に1ポイント。

片手剣スキルは、その名の通りの片手剣の扱い上達。

またポイントが空になってしまったが、剣はもとより、魔法は是非とも覚えておきたかった。

魔法が使える世界に来て、魔法を使いたくない人間なんていないはず。有馬さん以外は...

 

スキルも覚えたし、装備も欲しいな。

と、いう訳で。

 

「有馬さん、一緒に行きませんか?」

 

「ああ、いいぞ」

 

「有馬さんは装備整えないんですか?」

 

有馬さんもこの世界に来た時のままの格好だ。

 

「俺は大丈夫だ」

 

「でも、攻撃とか万が一当たったりしたら」

 

「当たらなければどうということはない」

 

「そうですか...」

 

 

 

 

 

「見違えたな」

 

「そう言ってもらえるとうれしいです」

 

あの後有馬さんと二人で色々な店を回って、結構楽しかった。女性ってこんな感じなんだろうか...

...はっ、俺はノーマル、俺はノーマル。

 

などと葛藤していると

 

「カズマも装備を整えたことだしクエストでも行かないか?」

 

いつの間にかいたダクネスが言った。

 

「そうですね。今はみんな揃ってますし一つ行きましょうか!」

 

これまたいつの間にかいためぐみんが言った。

 

...ってことはアクアもいるのか

 

「今失礼なこと考えなかった?」

 

「考えてないよ」

 

勘のいい奴め

 

「ジャイアントトードなんかどうだ?」

 

有馬さんが言うと

 

「カエルは嫌だ!」

 

アクアが光の速さで拒絶した。

 

「何故そこまで拒絶するのだ?」

 

それを疑問に思ったダクネスが質問した。

 

「こいつ前にカエルに喰われたことがあってな、そん時のトラウマだろうな」

 

「そうか...」

 

あれ?心なしかダクネスの頬が赤くなってるような...

いや、無視しよう。

 

 

 

 

 

時刻は夕方。

今俺達は、共同墓地に来ていた。

今回受けたクエストは、共同墓地に湧く、アンデットモンスターの討伐。

俺達は現在、墓場の近くで夜を待つべくキャンプをしていた。

 

「ちょっとカズマ、その肉は私が目をつけてたヤツよ!ほら、こっちの野菜が焼けてるんだからこっち食べなさいよこっち!」

 

「俺、キャベツ狩り以来どうも野菜が苦手なんだよ、焼いてる途中に飛んだり跳ねたりしないか心配になるから」

 

墓場からちょっと離れた場所で鉄板を敷き、バーベキューをしながら夜を待つ。

今は有馬さんが肉や野菜を焼き、俺らがそれを食べている。

 

「有馬殿、私が代わりましょうか?」

 

ダクネスが言い、

 

「そうです。貴将も一緒に食べましょう!」

 

めぐみんも言う。

 

「いや、俺はいいよ。みんなで食べてくれ」

 

なんかお父さんみたいだな...

 

 

モンスター討伐なのに随分とのんびりした話だが、今回引き受けたのはゾンビメーカーと呼ばれる雑魚モンスターの討伐。

ゾンビを操る悪霊の一種で、自らは質の良い死体に乗り移り、手下代わりに数体のゾンビを操るそうな。

駆け出しのパーティーでも倒せるモンスターだと言うので引き受けた訳だ。

 

 

「...冷えてきたわね。ねえカズマ、引き受けたクエストってゾンビメーカーの討伐よね?私、そんな小物じゃなくて大物アンデットが出そうな予感がするんですけど」

 

月が昇り、時刻は深夜を回った頃。

アクアがぽつりと呟いた。

 

「...おい、そういった事言うなよ、それがフラグになったらどうすんだ。今日はゾンビメーカーを一体討伐。そして取り巻きのゾンビもちゃんと土に還してやる。そしてとっとと帰って寝る。計画以外のイレギュラーな事が起こったら即刻帰る。いいな?」

 

俺の言葉にみんなが頷く。

 

時刻もそろそろ頃合いだ。

クリスから教わった、敵感知スキルを持つ俺を先頭に、俺達は墓地へと歩いていく。

 

「何だろう、ピリピリ感じる。敵感知に引っかかったな。いるぞ、一体、二体...三体、四体...」

 

...あり?多くね?

ゾンビメーカーの取り巻きはせいぜい二、三体って聞いてたんだが。

この程度ならまあ、誤差の範囲か...。

そんな事を考えていると、墓場の中央で青白い光が走る。

...何だ?

遠くに見えるその青い光は、大きな円形の魔法陣。

その隣には、黒いローブの人影が見えた。

 

「...あれ?ゾンビメーカー...ではない...気が...するのですが...」

 

めぐみんが自信無さげに呟いた。

 

「突っ込むか?ゾンビメーカーじゃなかったとしても、こんな時間に墓場にいる以上、アンデットに違いないだろう。なら、アークプリーストのアクアがいれば問題無い」

 

そんなことを話していると、アクアがとんでもない行動に出た。

 

「あーーーっ!!」

 

突如叫んだアクアは、何を思ったのか立ち上がり、そのままローブの人影に向かって走り出す。

 

「ちょっ!おい待て!」

 

俺の制止も聞かずに飛び出していったアクアは、ローブの人影に駆け寄ると、ビシッと人影を指差した。

 

「リッチーがノコノコこんなところに現れるとは不届きなっ!成敗してやるっ!」

 

「や、やめやめ、やめてええええええ!誰なの!?いきなり現れて、なぜ私の魔法陣を壊そうとするの!?やめて!やめてください!」

 

「うっさい、黙りなさいアンデット!どうせこの妖しげな魔法陣でロクでもない事企んでるんでしょ、なによ、こんな物!こんな物!!」

 

超大物モンスターが、ぐりぐりと魔法陣を踏みにじるアクアの腰に、泣きながらしがみつき、くい止めていた。

すると有馬さんが

 

「やめてやれ、アクア」

 

「なんでよ!こいつはリッチーよ!アンデットのボスみたいなもんよ!」

 

「こいつは俺の知り合いだ。だからやめてやれ」

 

...え?

今なんつったこの人?リッチーと知り合い?嘘でしょ

 

「あ、有馬さん?こんなところでなにをしてらっしゃるんですか?」

 

衝撃の事実。

有馬さんとリッチーが知り合いだった。




どうも皆さんちょこ0720です。
次回はリッチーの少女と有馬さんがどうして出会ったのかですかね?
あとベルディアもできたらいいなぁ...
ではまた次回お会いしましょう!
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