この無敗の捜査官に祝福を!   作:ちょこ0720

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これからは二日に一回の投稿にしようかなと考えてます。ちょっとネタ切れで...
それでは第二十八話どうぞ!


この無敗の捜査官とサキュバスの店を!

ギルドの酒場を出た俺達は、若干の緊張を滲ませながら先程の店の前に戻って来ていた。

きっと俺一人では、こういった店には入れなかっただろう。

だが、今の俺には頼もしい仲間がいる。

一人でエロ本を買うのは勇気がいるが、大勢で買うなら怖くないという、あの不思議な心理だ。

大通りからちょっと外れ、路地裏に入った小さな店。

そこは一見すると、何の変哲もない飲食店に見えるのだが...。

 

「いらっしゃいませー!」

 

多くの男が、女性の体はこうあるべきと夢に見る様な、そんな魅惑の体をした女性。

そんな体の、とてつもなく綺麗なお姉さんの出迎えを受けながら店に入ると、中にはものの見事に男性客しかいなかった。

店内では、同じく魅惑の肉体を誇るお姉さん達がウロウロしており、正直それだけで、何だか胸が切ない気持ちになってくる。

飲食店だというのに、客達のテーブルには食べ物や飲み物は何一つ置かれてない。

客達は皆、それぞれのテーブルで、アンケートの様な紙に一心不乱に何かをカリカリと書いていた。

俺達を空いてるテーブルに案内してくれたお姉さんは、メニューを手に笑みを浮かべ。

 

「お客様は、こちらのお店は初めてですか?」

 

その言葉に俺達三人はコクリと頷く。

お姉さんは微笑を湛え、

 

「...では、ここがどういうお店で、私達が何者かもご存知でしょうか?」

 

俺達は再び無言で頷いた。

それに満足したかの様に、お姉さんがテーブルにメニューを置く。

 

「ご注文はお好きにどうぞ。勿論、何も注文されなくても結構です。...そして、こちらのアンケート用紙に、必要事項を記入して、会計の際に渡してくださいね?」

 

俺達はそのアンケート用紙を受け取った。

つまり、サキュバスのお姉さん達の中で、アンケートに合わせて、一番好みのタイプに沿った人が相手してくれるって事だろうか?

アンケート用紙に目を落とすと...。

 

「あの、夢の中での自分の状態、性別と外見、ってのは...?」

 

そんな、良く分からない事が書いてあった。

状態は分かるが、自分の性別や外見って...?

 

「状態とは、夢の中では王様とか英雄とかになってみたい、等ですね。性別や外見は、たまに、自分が女性側になってみたい、というお客様もいらっしゃいますので。年端もいかない少年になって、強気の女冒険者に押し倒されたいとのお客様もいらっしゃいました」

 

大丈夫なのだろうか、この街の冒険者は。

しかし、そんな事まで設定できるのか。

なるほど、夢だもんな。

キースがおずおずと、お姉さんに質問する様に手を挙げた。

 

「...あの、この相手の設定ってのは、どんな所まで指定できるんですかね?」

 

「どんな所まででも、です。性格や口癖、外見やあなたへの好感度まで、何でも、誰でもです。実在しない相手だろうが、何でもです」

 

「マジですか」

 

「マジです」

 

横から思わず素で聞いてしまった俺に、お姉さんは即答してきた。

つまり、有名なあの子や、身近なあの子、そう、二次元嫁まで可能って事か?

 

「...あの、それって肖像権とか色んなものは大丈夫なんでしょうかね?」

 

「大丈夫です。だって夢ですから」

 

「ですよね」

 

お姉さんの即答に俺は安心した。

夢なら何の問題も無い。

ダストがおずおずと片手を挙げる。

 

「...相手への年齢の制限なんかも、無いって事ですかね?いや、別にそういったのを指名する気はないんですがね、一応、なんて言うか...」

 

「ありません、お好みでどうぞ」

 

お姉さんは一切の揺らぎもなく即答する。

俺は思わず、

 

「だ、大丈夫なんですか?その、条例とか、色々...」

 

「大丈夫です。だって夢ですもの」

 

「ですよね」

 

夢なら何の問題も無い。

なんて事だ、最強じゃないかサキュバスの淫夢サービス。

俺達三人は、無言でアンケートを書き続けた。

そう、店内の他の客と同じ様に。

 

「では、皆様三時間コースご希望ですので、お会計、それぞれ五千エリスをお願い致します」

 

安いな!

俺は会計でサイフを出し、その値段に驚いた。

俺はもちろんそんな店に行ったことは無いので細かい説明は省くが、日本での色んなお店の相場より破格に安い。

そんな俺の表情から察したのか、お姉さんが、

 

「...私達にとって、お金は、この街で人として生活していけるだけの分があればそれで十分なんです。後はほんのちょっと、お客様の精気を頂くだけですから。」

 

そう言って、クスリと微笑んだ。

 

「か...神様...」

 

「や、止めて下さい縁起でもない!で、では最後に、お泊まりのご住所と本日の就寝予定時刻をお願いします。その時間帯に、当店のサキュバスが就寝中のお客様の傍へ行き、希望の夢を見せて差し上げます。できればお酒等は控えめにしておいて下さいね?泥酔されて、完全に熟睡されていると、流石に夢を見させる事ができませんから」

 

お姉さんの忠告を受けて、俺達はお店を出る。

時刻はまだ夕方だが、店を出た俺達は、何となくそのまま解散する事になった。

 

「そ、それじゃ、またな」

 

「お、おう!」

 

「ま、またな!」

 

二人は、何となくソワソワして早く帰りたそうにしている。

というか、俺も同じ気持ちだ。

指定した就寝時間まではまだ大分あるのだが、早く帰って準備して、今日は早めに寝ておきたい。

俺は何処かへ寄り道する事も無く、そのまま急いで帰宅した。

 

 

 

 

 

 

 

「ムフフ、カズマも帰った事だし、私はあの店に取材に行こうかな」




第二十八話どうでしたか?
これからは二日に一回投稿にさせていただきます。
勝手ながら申し訳ございません。
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