どうぞ!
雲一つない、爽やかな青空の下。
「『ライト・オブ・セイバー』ッッッ!」
ドカンッ!と魔法によってモンスターの弾ける音が平原にこだました。
「やりましたね!入見さん、古間さん!これで今日三体目ですよ!」
私こと入見カヤは今日お店が休みなので、ゆんゆんちゃんとお猿さんと一緒にカエル討伐に来ていた。
「いやー、ゆんゆんちゃんのその魔法すごいねー。バシューンっていうかドシューンっていうか、なんかすごいねー」
「そ、そうですか?...でも、めぐみんの爆裂魔法にはまだまだ及ばなくて...」
「爆裂魔法と比べるのはどうかと思うけど...他に比べられる魔法とかないの?」
めぐみん。ゆんゆんちゃんとの会話で度々出てくる幼馴染みの女の子だ。
「いえ...その...めぐみんは爆裂魔法しか使えなくて...」
「「は?」」
「ちょっと待って、その...めぐみんちゃん?は爆裂魔法しか使えないのかい?」
偶然だ。お猿さんと意見があったのは初めてかもしれない。
「はい...なんでも爆裂魔法しか愛せないだとか...」
「...爆裂魔法しか愛せない?...もしかして最近街の付近で爆裂魔法を撃っている頭のおかしい爆裂娘って呼ばれているあの娘かしら?」
「た、多分そうだと思います...」
「あ、あなたも大変ね...」
「で、でもいい娘なんですよ!なんていったって私のお友達ですから!」
なんかちょっと可哀想になってきたわ。
...っとそれよりも。
「どうするの?今回のカエル討伐あと二匹残ってるわよ」
「そうですね、この辺のカエルはなんか少ないですからねぇ...誰か狩りつくしちゃったんですかねぇ?」
「どうするかい?この後は『あんていく』でコーヒーでも飲んでいくかい?」
「え?いいんですか?せっかくのお休みなのに?」
「いいんだよ、僕もちょうど飲みたかったしね。入見もそうだろう?」
「ええ、そうね。気が利くわね」
「ええ!?僕が入れるのかい?自分で入れなよ」
「じゃあ行くわよ」
こうして私達は『あんていく』へ向かった。
「はぁ...結局僕が入れるのか」
「じゃんけんで負けたのだから仕方ないでしょう?言い出したのはあなたなんだし」
「あはは...ありがとうございます」
「そう言ってくれるのはゆんゆんちゃんだけだよ〜。入見も少しはゆんゆんちゃんを見習ってくれよ!」
「はいはい」
はぁ...これだからお猿さんは...
「お二人ってその...お付き合いとかなさってたりするんですか?」
「「は?」」
「ちょ、ちょっと待って。もしかしてそれ私達に言っているのかしら?」
「そうだよ。僕達が付き合っているなんて変なこと言うなんて流石の魔猿も怒るよ?」
「今日は珍しくお猿さんと意見があうわね」
「そうだね。僕もそう思ったよ」
「ちょっと待ってください、そこまで嫌がるものなんですか?」
「当たり前じゃない?こんなのとなんて死んでも嫌よ」
「同感だね。僕はもっとおしとやかな娘がいいの」
「そ、そうですか...この話はもう止めましょうか」
「そうね」
「これ以上やっても不快になるだけだからね」
「そ、そうだ!お二人が昔いた村のお話を聞かせていただけませんか?」
「そうね。じゃあ昔働いていた喫茶店の話でもしましょうかね...」
「今日はありがとうございました!じゃあまた明日クエストの続きをお願いします!」
「また明日ね」
「じゃあね〜」
「ふぅ...今日は楽しかったな〜。いつかめぐみんと一緒に...」
あっ!めぐみんだ。
「おーい、めーぐーみーん」
「な、なんですか!?いつになくハイテンションですね、なんかいいことでもあったのですか?」
「実はね、いい喫茶店があってね...」
「それで...もしよかったら今度二人で...「おーい、めぐみーん!」」
「あっ!カズマー。...それじゃあゆんゆん、また会いましょう」
...私がめぐみんと一緒に行く日はまだまだ遠いようだ。
どうしよう...書いてて入見さんと古間さんの会話が夫婦漫才にしか見えない...