ロキ・ファミリアには【ファミコン】の最強幼女がいるそうです 作:京狼婢娜姫
中心で煮える鍋を上級冒険者が、囲って座る。
並大抵のモンスターなら、恐れて近付かないであろうその風景に、声が響きわたった。
「それじゃあ、今後のことを確認しよう!!」
小人族の団長が声を張り、その場に少し緊張が走る。
「『遠征』の目的は“未到達階層の開拓”、これは変わらない。けど今回は59階層を目指す前に、『冒険者依頼(クエスト)』をこなしておく」
ゲッカが首をかしげると、ティオネが確認のためか問う。
「冒険者依頼…確か【ディアンケヒト・ファミリア】からのものですか?」
「ああ。内容は『カドモスの泉』から要求量の泉水を採取すること」
「ちっ、あいつら面倒な依頼寄越しやがって……」
「ファミリア間の付き合いだ、しょうがないだろう」
悪態をついたベートを、リヴェリアが咎める。
それをみたフィンは薄く笑いながら、話を進めた。
「一つの泉からとれる量は少ないし、冒険者依頼に裂く時間も物資も最小限にしたい…そこで」
軽く顔を見回しながらフィンは期待しているように言葉を放つ。
「パーティは二組。少数精鋭で二ヶ所の泉へ向かう。」
「はいはーい!!あたしいく!アイズもいくでしょ?」
「馬鹿ティオナ。あたしたちがいかなくてどうするの?」
「じゃあ私も……」
「レフィーヤ、私の代わりにアイズ達の班に入れ」
「はい……へ?リヴェリア様の代わりに私がっ?無、無理ですっ!!」
「お前はいずれ、私の後釜になるのだから今のうちに経験を積んでおけ」
「わかりました……」
「じゃあティオネもー!!」
「へっ?私は団長と……」
「ダメー!」
「じゃあ二班は儂とフィンとベートと…」
「おいラウル、お前こっちの班入れ」
「じ、自分っすか!?」
「お前以外に誰がいるんだよ」
「ゲッカ、君はどっちに入る?」
ずっとキョロキョロしていた幼女に視線が集まり、彼女の視線も定まった。
「アイズお姉ちゃん達の方!」
「ごめん、やはりこっちへ来てくれ」
「……なんで?」
「親指がうずうず言ってる。嫌な予感がするんだ。最悪君の『魔法』が必要になる気がするんだ」
「………ん。わかった」
返事をしたときその顔から無邪気な子供の顔は抜け、冒険者としての顔が現れる。
「じゃあこれでいっか」
「…おい、一班大丈夫か?」
騒がしさを取り戻しかけた空間に、ベートの声が静かに響く。
一班のメンバー
・Lv5 ティオネ
・Lv5 ティオナ
・Lv5 アイズ
・Lv3 レフィーヤ
戦闘狂のティオナにアイズ、そして猫かぶりだが、本質が恐ろしいティオネ。
この三人をとても格下のレフィーヤが押さえられるとは思えない。
「……ティオネ、君だけが僕の頼りだ。失望させないでくれよ?」
「~~~!お任せくださいっ!!」
「……ちょろー」
後ろでうめくティオナはスルーされ、アイズは不服そうに僅かに眉値を寄せた。
「じゃあ三十分後に出発だ」
『はいっ/おう!/うん!!』
時同じくして、場所はダンジョン51階層、カドモスの泉。
ドサリ、と倒れるカドモスに群がる緑黄色のはだの化け物。
芋虫のようなそれらは、竜をゆっくりと飲み込んでいった。
魔法とは、なんなのでしょうか?
批評、評価、感想お待ちしております。