「なんなんださっきの力は」
メタナイトはデデデ大王に問う。
「ダークマターだ」
元に戻ったデデデ大王は何でもないように言う。
「ダークマター?それは宇宙にある暗黒物質の名前だろ?」
「あー、つまりだな、俺に憑依している奴の名前が『ダークマター』なんだ」
「なんだと?!あんな凶暴なやつを体の中に飼っているのか?!!」
『その言い方は気にくわないな』
どこからともなくそんな声が聞こえてくる。
「何だ今のは?誰だ!」
『ここだ』
次の瞬間、デデデ大王の足元から何か黒いものが出てくる。
『私の名前はダークマター。デデデに憑依しているものだ』
「な、なんだと?!」
「おいおい。いくら言い方が気に食わなかったって出てくる必要はねぇだろ」
デデデ大王は頭をポリポリかきながら言う。
『誤解してもらいたくないのでな』
「誤解だと?どういうことだ」
『デデデは私を飼っているのではない。デデデは私を許したのだ』
「・・・どういうことだ」
「それは『デデデ、私から話す』・・・わかった」
ダークマターは話した。
もともと自分はプププランドを侵略しに来た尖兵だということを。
そしてカービィによって倒されたということを。
しかし、神様が自分にもう一度チャンスをくれたことを。
「・・・で、なぜおまえは彼に憑依しているのだ」
『・・・もともとのこの容姿では人々が逃げるからだ』
「それに俺にくっついたほうがいろんな奴と話せるしな」
「・・・例えば?」
「太陽と月とか」
「・・・ん?」
「別の星の妖精とか」
「ん?!」
「あー、あとは天空の民とか」
「は?!」
「それぐれぇかなぁ」
「・・・お前はすごいところに冒険しに行ってるんだな」
「こんなのカービィに比べたら大したことねぇよ」
「そちらのカービィはそれ以上の冒険をしているのか?!」
「ああ」
「「お~い!」」
「ポヨ~!」
「お?来たな。おーい!無事だったか?」
「おかげさまでね。ところで」
「なんだ?」
「そこの黒い人、いったい誰?」
『黒い人いうな。私の名はダークマターだ』
「そうなのか。よろしくだぜ。ダークマターさん」
『こちらこそ』
二人はがっちりと握手した。
「で、デデデさん」
「おう、どうした」
「今日どこか行く当てあるの?」
「ねぇよ。この世界に来たの今日だぞ」
「あ、そっか」
「しかもこの衣装じゃあの馬鹿面と一緒にされちまう」
「「それもそうね(だな)」」
するとデデデ大王は何かいいことを思いついたような顔をしながら指パッチンした。
「そうだ。ダークマター」
『あいよ』
ダークマターはデデデの服の内側に入り込んだ。
するとどうだろうか。
デデデ大王の衣装がどんどんと変わっていくではないか。
まるでダークマターがいつも来ている衣装に変わったではないか。
『あとこれ』
「おう。これをつけて・・・っと」
デデデ大王はダークマターから渡された仮面をつけた。
「どうだ?」
「・・・別人だな」
「俺もそう思う」
デデデ大王は仮面の下で苦笑した。
続く